皆がそれぞれ戦闘を繰り広げる中、蒼馬たちも佐介との戦闘に火花を散らす
しかし未だ響たちとの件を引きずっていた相馬が戦いに集中しきれずにいたせいでうまく連携がとれない状況に陥ってしまった
だが、そんな相馬に喝を入れたのが蒼馬だった
自分のせいで仲間たちに迷惑をかけるのは筋違いだと思い直した相馬は気合いを入れ直し
当初と打って変わり、やる気に満ち溢れた様子で蒼馬とともに連携を駆使した戦法で佐介を追い込んだ
双方披露仕掛けている最中に相馬たちの元に両備たちが、佐介の元に飛鳥たちが飛んできて
紫の活躍によって形成が蛇女が優勢になったとのことで佐介たちは撤退を余儀なくされ、相馬たちは無事ヤグラの防衛に成功するのだった
佐介たちの襲撃という事態を紫のおかげもあって防衛に成功してこの勝負は相馬たちの勝ちに終わった
「紫、今回は大絵柄だったぞ!お前のおかげでヤグラを壊されずに済んだ!さすがボクの妹、やればできるやつだよ!」
「お姉ちゃんが褒めてくれた……えへへ♪」
あまりない忌夢からのこれほどまでの感謝の言葉をもらい紫も満更でもない顔を浮かべていた
「相馬もよくやったな。お前たちが佐介の相手をしてくれたおかげで流れがこちらに傾く結果に繋がったからな」
「へへっ、まぁな、それほどでもあるけどよ♪」エッヘン
「もう、褒めたらすぐに調子に乗るんだから」
続けざまに今度は自分に感謝の言葉が回ってきたことに相馬はちょっと照れくさそうな顔を浮かべながらいつもの調子で鼻高々そうな顔をしていた
「…ふふっ♪相変わらず面白い」
「紫、何ニヤニヤしてるのよ?」
紫がスマフォの画面とにらめっこしながらにっこりしているのを見かけた両備が紫に声をかける
「あっ…いえ、詠み途中の小説を読んでまして」
「さっきもいってたわね?どんな内容なの?」
少々興味が湧いた両備が紫にその内容がどんなものなのかを尋ねる
「尻の女王とパイの女王が……王位をかけて戦う話しです。激しい肉弾戦のせいで世界が荒れちゃうんです」
「なかなか殺伐とした話しね?」
内容を聞く限り、争いごとを題材にした小説なのかと
「で、でもとっても面白いんですよ。最後はヒンニュウ王女が現れて、セ、世界を救うんですよ」
「へ~、聞いてる限りなかなか面白そうね?今度読んでみようかしら?」
「はい、ぜひ読んでみてください」
「「「あははは♪」」」
小説の話しで会話が盛り上がる
「「……えっ?」」
だが2人は直後にきょとんとした顔を浮かべると互いに自分たちの隣に視線を向ける
「あっ、ど、どうも」
いつの間にか会話に混ざっている莉愛が困った様子で頭を摩っている
「で、で…」
「でたぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
両備と紫が堪らず叫び声をあげる
「「「「っ!?」」」」ビクッ
2人の声に気づいた相馬たちが一斉に振り返る
「あっ、あいつは!」
「この間の!」
「莉愛!お前いつの間に!?」
そう紫と両備の会話に割って入ったのは前回相馬たちの拠点を襲ったうちの1人である莉愛だったのだ
「ど、どうも…それと、相馬も」
皆の視線におどおどした様子で莉愛は挨拶する
「お前がいるってことはまさか!?」
「そうよ、そのまさかよ!」
「「「「「「っ!?」」」」」」
次の瞬間、空たからかに大きな声が響く
その声のする方を向くとそこには一軒の建物の上に立ちこちらを見下ろす者たちの姿があった
「やっぱりな莉愛が来てるってことはお前も来てるよな響!」
「当然、はっ!」バッ!
「「「っ!!」」」バッ!
響が飛び降りるのに続き、他の3人も飛び降り、莉愛の元に集結する
「あんたへの恨み辛みを果たすまで私たちが止まることなんかないんだからね」
相馬を睨みつけながら響はそういい、さらにほかの4人も賛同した様子を見せていた
「またか…いったいどういうことなんだ?」
自分への恨みを果たすという最初に再会した時にも言っていたその言葉が相馬には妙に引っかかっていた
どうして彼女たちが自分をそんな風に見ているのかと
「お前たちが何を考えてるのか知らないが、これ以上好き放題させるわけにはいかないんだ。やろうっていうのであればわたしたちが全力で迎え撃つ!」
「「「「っ!!」」」」
目的の真意は分からないがこれ以上の狼藉を許すことはできないと雅緋が響たちに言い放つ
同時に受けて立つ構えを他の面々がとった
「こちらとしても望むところよ。やれるもんならやってみなさい、こちらも今度は本気で行ってあげるわ!」
今度は本気でいく、響がそう告げるとともに莉愛たちも構える
「いくわよ、みんな!」
「「「「おー!」」」」
意思疎通を交わすとともに響たちが懐からあるものを取り出す
「ま、まさかあれは?」
「そんな、嘘だろ!?」
「なんであいつらが!?」
響たちが取り出したものを見て雅緋たちは心底驚いた
何故なら彼女たちが取り出し、手にしているものは色こそ5色に色分けられたものだが、間違いなく「シノヴァイザー」そのものだった
『ソウ、変わってくれ』
「おっ、おうわかった……っ」
皆が困惑するこの状況を見て蒼馬が意識の交代を要求し、体の主導権を蒼馬に委託した
「…落ち着けみんな、あいつらの持っているあれは俺の持っているシノヴァイザーのプロトタイプ。名は「プロトヴァイザー」」
「プロトヴァイザー?」
蒼馬が響たちの持つシノヴァイザーが試作品であるプロトヴァイザーであることを告げる
「でもなんでそれをあいつらが?」
説明を聞いて両備が響たちが試作品を持っているのかを疑問に思った
「忘れたか?あいつらは俺とソウと同じ実験体だった者たちだ。あれをあいつらが持っていても何もおかしなことはない」
シノヴァイザーは便利な忍具ではあるがその実、蒼馬たちが戦闘兵器として調整された証とも取れるものでもあるのだから
そんな話しをしている間に響たちがプロトシノヴァイザーに巻物を挿入し、すかさずボタンを押す
「――っ、はぁぁぁぁぁぁ!!」
「「「はぁぁぁぁぁぁ!!」」」
「ふんがぁぁああああああ!!」
響が力み声を上げ、力を高める
他の四人も続けざまに力を高まらせる
「な、なによこれ!?」
「あいつらからとてつもない力を感じる!?」
「はう~ん、絶対、何かあるよこれ!?」
雅緋たちは響たちから力の高まりを感じるとともにその圧に恐怖を感じる
だが、その思いはさらに強まりを増すこととなる
なぜなら力が高まっていくとともに響たちにも徐々に変化が起こりだしたからだ
少しずつ少しずつ、響たちの体が人間の体から人外のものにへと変わっていった
「――はあぁっ……」
「「「「――っ」」」」
力み声を上げるとともに変身を完了させた響たちがその数秒後に落ち着きを取り戻す
【「ふふふふ、待たせたわねあんたたち?」】
「「「「「「―っ!?」」」」」」」
【「さぁて、じゃあさっそく始めましょうか、全力でかかってきなよ!」】
変身を完了させた響たちと相馬たちがにらみ合いを聞かせ、これより始まる戦いに身を投じようとするのだった