これまでこの世界にきて以降さまざまなところで疑問を抱いていた佐介たちは意を決して小百合にそのことを問いに向かった
執行部拠点にて小百合と遭遇し、これらのことを話題にあげる
これに対して小百合は佐介たちに真実の何たるかを解き
最後には真実を知りたくば力を示すことを諭した
佐介たちは戸惑いを、覚えつつも彼女の言う通りに従うことを決める
彼らの意を組んだ小百合はその覚悟を試すべく口寄せの術で呼び寄せたのはなんと大道寺だった
大道寺の出現にさらに困惑する現場だったが
小百合が理由を説明すると大道寺は納得した様子で彼女に従い、佐介たちの覚悟を試すための壁として立ちはだかる
かくして再び大道寺と佐介たちとの戦いが始まるのだった
戦闘開始早々、飛鳥たち5人を追い詰めた大道寺と佐介が相対する
「行きますよ師匠!」
「うむ、来るがいい!」
佐介が飛び出し、大道寺もそれに対して身構える
「はあっ!!」
「ふぅん!!」
直後、互いに拳と拳を突き出し、両者の拳が激突する
ぶつかり合うとともに激しい衝撃が発生した
その反動によって両者ともに後方へと吹き飛ぶ
「~っ!…さ、さすが師匠ですね。一発放っただけなのに僕の拳が震えてますよ」
「ふん、この程度で根を上げるようではうぬもまだまだ未熟というものぞ?」
「相変わらず手厳しいですね。ですがそのお言葉すぐに撤回させて見せますよ」
「無論だ。そうでなくてはつまらんからな」
一発拳を交えただけで拳に震えを覚え、佐介もまた大道寺が以前よりも遥かに強くなっていることを確認する
しかしながらだからこそのわくわくが湧き上がるのも事実だった
「おいおい、何2人でイチャついてんだよ?」
「「っ?」」
「アタイたちも混ぜてくれなきゃ寂しいじゃねえかよ!」
声のする方を見ると先程大道寺にやられたと思われていた飛鳥たちだった
「みなさん!無事でしたか!」
「当たり前だ。あの程度でやられる程柔なオレたちじゃない」
「ご心配をおかけしました。ですが問題はございません!」
「うんうん、ここからが本番だよ!」
負けっぱなしはごめんだという意思が彼女たちの気合いから伝わってきた
「粋がるな。あの程度のこと耐えられて当然、むしろあの程度でやられるようではうぬらは忍として軟弱者でしかない」
「て、手厳しいな大導寺先輩」アセアセ
「流石は伝説の先輩ですね」
「確かに。でしたら師匠、とくとご覧ください。ここからが本番です!」
斑鳩がその言葉を送るとともに駆け出し、それに続くように他の4人も続く
そこから大導寺との攻防戦が幕を開いた
初手で繰り出された抜刀斬りをかわし
葛城の蹴り攻撃を回避しつつ足を運んでスイングさせて後方に吹き飛ばしたり
柳生の繰り出した氷結の墨攻撃を受けるもこべり付いた氷を瞬く間に砕き割る
飛鳥の二刀の連続攻撃を受けつつ、そこからカウンターを繰り広げようとした直後に飛び出した佐介が飛び蹴りを食らわすことで危機を救うとともに大導寺を後方に吹き飛ばすという行きつく暇もない戦いがこの数分間で行われた
「ぐっ、不覚を取ったか」グヌヌ
「今だよひばりちゃん!」
「うん!」
「なに!?」
怒涛の連続攻撃をかわし、防ぎ、いなす大道寺だったが、飛鳥を助けるべく飛び出した佐介の行動は予測していなかったため、そのまま飛び蹴りを喰らってしまう
不覚をとったと苦悶の表情を浮かべる中、飛鳥の一声で視線を空中に向ける
そこにはこの数分間の攻防の合間を使い、忍兎の雲に乗って空を飛んでいたひばりがそこから大道寺目掛けて飛び込んでいた
「いくよ!秘伝忍法!」
ひばりがすかさず印を結び術を発動させる
刹那、ひばりの体はみるみる巨大化していった
「てやぁぁぁぁぁぁ!!」
ドドォォォォォォン!!
巨大ひばりのうつ伏せ落下によるボディープレスが炸裂し、衝撃とともに凄まじい轟音が鳴り響く
「いいぞひばり!」
「大導寺先輩を倒した!」
ボディープレスが決まって以降沈黙が走ったことから飛鳥たちは大導寺に勝ったと歓喜の声を上げる
「えへへ~……っ?」
「どうしたひばり?」
だが、その直後、ひばりが腹部に違和感を感じ、それに気づいた皆が視線を向ける
ゆっくり、ゆっくりとひばりの体が起き上がっていく、まるで押し上げられるように
そんなことができるのは今この場面で1人しか考えつかなかった
直後、押しあがっていくひばりの腹部のほうから怪しげな光が
「今のは…危なかったぞ。少々、侮っていた。なかなかに良い手だ」
「「「「「「っ!?」」」」」」
光の正体、それは腹部の内からひばりを押し上げつつこちらを睨みつける大導寺のものだったのだ
「…ふぅぅぅん!!」ドゴォォォン!
「っ!?~~きゃぁぁぁぁぁぁ!!」ポン!!
「ひばり!?」
抱え上げながらに空いているもう片方の拳を叩きつけた瞬間、ひばりの巨体は衝撃によって上空に吹き飛ばされ、それとともに術も解けてしまった
「さすがは大導寺先輩、やはりあの程度で倒せるなど考えが甘かったようですね」
「くそっ、いけると思ったのによ!」
連携プレイで追い込めたと思っていたのにこの結果であることに悔しさを抱く
「どうやら今のでて詰まりのようだな?…ならば次はこちらの番だ!」
「「「「「「っ!?」」」」」」
反撃の始まりと大導寺が突っ込んできた
「はあっ!!」
「く、くるぞ!?」
「みんな避けて!?」
突進とともに繰り出された正拳突きを辛くも回避する
「あ、危なかった!?」
「甘いな。【天地鳴動螺旋脚】!!」
「「「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」
「「「きゃあぁぁぁぁぁ!?」」」
大導寺の回転蹴りが突風を巻き起こし、その風圧に押されて全員が吹き飛んだ
「ぐぅ、まともに食らってないのにこれかよ!?」
「な、なんという威力なんでしょう」
地面に落下し、悶えながらに皆が大導寺の凄さを痛感する
「どうした?うぬらの力はこれまでというのか?」
そんな全員に向かって大導寺は鋭い視線を突きつけながら問うた
「い、いえ、まだです!」
「っ?」
するとそれに答えるかのように佐介が立ち上がりながら言い放つ
「まだ僕たちは負けてません!」
「ほう、この状況を前におれぬか、流石は我が弟子といったところ、だが、いくら吠えたとてこの状況を覆す手があるのか?」
「僕の全力全開を持って支障を倒します!…はあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
佐介が宣言をするとともに全身に力を込める
徐々に全身に力が湧き上がっていく
「っ!」
流石の力の高まりに大導寺も身構える
「【絶・秘伝忍法】!!」
ブオォォォォォォォォ!!!
その言葉を口にした瞬間、あふれ出していたエネルギーが佐介を包み込んだ
風圧によって巻き起こる砂煙があたりに広がる
やがてその砂煙が収まりを見せ、その向こうにいる佐介の姿が露わになる
「ふぅ~~…」
「っ!?」
現れた佐介は獅子の耳と尻尾を生やし、顔に文様が浮かんでいる
「佐介、その姿は?」
「師匠にお見せするのは初めてでしたね…これが僕のとっておきです」
大導寺の前に立ちはだかるは自身の力を向上させた佐介の強化形態「極限魂V2」であった