閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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蛇女の拠点にて侵入してきた佐介と柳生と唯一残っていた雅緋がそれを目撃し、鉢合わせになる


そんな中、序盤の会話で母親と再会したことを知り、雅緋を諭そうとする柳生だったが


迷いに駆られてしまった雅緋はそれを払拭するべく臨戦態勢に入る


柳生は雅緋に言葉だけでなく戦いの中で教えを与えるべく佐介に頼み込み一騎打ちをすることになった


自分の相手は務まらないと慢心しながら柳生と戦う雅緋だったが、その傲慢が逆に付け入る隙を与えることになり


結果的に負けることのないと思っていた自分が負けたこと、さらにはその現実を突きつけるべく柳生がヤグラを壊したことで意気消沈してしまう


このタイミングで柳生が再び雅緋に諭しを与えるも、気持ちの整理がつけない雅緋はたまらずその場からいなくなってしまうのだった



巫神楽三姉妹絶体絶命!? 

 

 

佐介たち忍学生勢がそれぞれの動きを行っている頃、千年祭執行部のほうでも何やら動きがあった

 

 

「さてと…おにぎりも持ったし行くとするか」

 

 

「うん、そろり…そろり…」

 

 

「とりあえず山のほうを目指すよ。静かに目立たないようにね」

 

 

「そうっすね。小百合さまに見つかったらモーレツにまずいっすからね!」

 

 

巫神楽三姉妹は密かに話し合いをしながらどこかに向かう算段をつけていた

 

 

どうやら小百合に見つかるとまずい話しのようであり、お忍びで出かけようとしているようだった

 

 

「バカ、華毘、そういうことを大声で言うんじゃない!?」アセアセ

 

 

「ご、ごめんなさいっす」アセアセ

 

 

蓮華が慌てた様子で華毘に注意を促す

 

 

「オー、モーレツ♪…で、あたしに見つかったら何がまずいんだい?」

 

 

しかしもう時すでに遅かったようだった

 

 

三姉妹の振り向いた先にはいつのまにか来ていた小百合がいた

 

 

「ぎくり!?」ビクッ!

 

 

「さささ、小百合さま!?」アセアセ

 

 

「うわ…ちょっとこれ最悪な展開なんですけど…」アセアセ

 

 

よりにもよって今一番出会ってほしくない人が目の前にいる

 

 

これほど彼女たちにとって都合の悪いことはなかった

 

 

「えっ、えっと…小百合さま。こ、これは、ですね」アセアセ

 

 

「あたふたしても無駄じゃよ、お前さんたちが何か隠しておることは最初っからわかっていたんじゃ、さて、いい機会じゃ、ここらであんたたちが何を隠しているのかを洗いざらい吐いてもらうとしようかね?」

 

 

巫神楽三姉妹がなにか隠し事をしていることには小百合は最初から気づいていたようであり、これを機に彼女たちが何を企んでいるのかを聞き出そうとしていた

 

 

「だ、大先輩の命令には逆らえないっすね…えっとですね、実は…」

 

 

「華毘お姉ちゃんは何も言わないで!?」

 

 

小百合に威圧され、華毘がうっかり口を割ろうとしたのを間一髪のところで華風流が止めた

 

 

「じゃ、じゃあ蓮華お姉ちゃんどうにかしてっす!」

 

 

「ど、どうにかしろって言われても、こ、こうなったら……脱ぐか!」

 

 

「脱がんでいい!」ペチン

 

 

「あいた!?」

 

 

説明の権利を無理やり渡された蓮華は打開策として衣服を脱ごうとするもそれは小百合によって低調に止められた

 

 

「まったく、お前さんはもうちょっと羞恥心というものを学ぶべきじゃないかと思うね」

 

 

「す、すみません」

 

 

蓮華のすぐに服を脱ごうとする癖について小百合は思うところがあるようで注意を促す

 

 

それに対して蓮華はしょぼんとした様子で聞いていた

 

 

「さて、これ以上の余計な問答は無用だよ。さぁ、観念して話すんだ」

 

 

小百合が蓮華へのお小言を澄ますと、最初の話しに戻り、彼女たちに隠しごとの内容についてを問いただす

 

 

「ど、どうしようお姉ちゃん」

 

 

「うぅっ…」

 

 

万事休すと言った状況に追い込まれてしまった巫神楽三姉妹は困惑していた

 

 

「…あら、皆さんこんなところで何をなさっているんですか?」

 

 

「おお、両姫か」

 

 

するとそこに両姫が現れてこの状況を不思議そうな顔をしながら見ていた

 

 

「悪いがちょっと待っとれ、今からこいつらの隠し事を暴くんでの」

 

 

「えっ?隠し事ですか?そうなんですかみなさん?」

 

 

「「「…っ」」」

 

 

両姫も結局会話に参加してしまい、ますますややこしい事態になってしまったと巫神楽は苦い顔を浮かべる

 

 

「さぁ、往生際の悪いことはせず正直に白状せい」

 

 

じりじりと小百合が詰め寄る

 

 

もうこれ以上ごまかしは効かないのかと蓮華と華毘は諦めかけていた

 

 

「わ、わかりました。もうこれ以上は無駄だと重々承知しました。ですので正直に話します」

 

 

「「華風流(ちゃん)!?」」

 

 

するとその時、華風流がいち早く声を出した

 

 

それに対して姉二人は驚きの顔を見せた

 

 

「まぁ、嘘偽りないのなら誰が説明するかは構わんぞ」

 

 

「ありがとうございます。実は…私たち、忍学生たちが羨ましいと思ってまして」

 

 

「ん?羨ましいとはどういうことじゃ?」

 

 

忍学生たちが羨ましいという華風流の言葉に小百合が小首をかしげる

 

 

「なるほどそうだったんですね。だからおにぎりとかをもってるんですね?」

 

 

「どういうことじゃ両姫?」

 

 

「この間、私はおにぎりなどを持参して蛇女の子たちとピクニックをしたんです。あなたたちもたまには息抜きにそういうことしたいってことね?」

 

 

「そ、そうです。そういうことです」

 

 

両姫のその問いかけに華風流は頷いた

 

 

「やっぱり、そうだったんですね。私としてもいい考えだと思うわ、緊張しっぱなしも体にはよくありませんものね、小百合さまもそう思いますよね?」

 

 

「…そうじゃの、たまには息抜きも悪くはなかろうて」

 

 

「ヤグラは私たちが見ててあげますから行ってらっしゃい」

 

 

多摩の息抜きくらいは必要だと小百合も納得をしてくれた

 

 

それを聞いて両姫は巫神楽三姉妹に見送りの言葉をかけた

 

 

「は…はい!」

 

 

「あ、あざーっす。じゃあいってきますっす!」

 

 

「で、では私たちはこれで、いくよ華毘、華風流!」

 

 

「「うん(はいっす)!」」

 

 

小百合からも許可をもらった三姉妹はお礼を言った後、速やかにこの場から去っていった

 

 

 

こうして拠点から離れた蓮華たちは道中で荒くなった息を整える

 

 

「いや~、危なかったぜ、これも華風流のおかげだな」

 

 

「本当っすね、華風流ちゃんありがとうっす」

 

 

「ふふん、そうでしょ、感謝してよね。あの場を切り抜けるためにも必死に考えたんだから」

 

 

何とか小百合をやり過ごすことができたことに安堵しながら姉二人はその状況を作ってくれた華風流にお礼を述べる

 

 

「だけど油断はするなよ、なんたって相手はあの小百合さまなんだからな…もう追いかけてはこないだろうな?」

 

 

「心配し過ぎだよお姉ちゃん。まぁ、気持ちは分かるけどね」

 

 

いくら切り抜けたとはいえ小百合のこと、油断はできないと蓮華と華風流は思った

 

 

「でも両姫ちゃんがあんな嘘を信じてくれて助かったっすよ」

 

 

「バカね、両姫はあれが嘘だってわかってたわよ」

 

 

「あぁ、そうだね。私もそう思うよ」

 

 

「ええっ、そ、そうだったんすか!」アセアセ

 

 

両姫の別れ際の表情を見る限り明らかにこちらが嘘を言っていることに気づいていたことは分かっていた

 

 

しかしあえて見逃してくれたからこそ今に至るのだ

 

 

「なにはともあれ、このチャンスを逃すわけにもいかない。いこう」

 

 

「はいっす」

 

 

「うん!」

 

 

思いもよらぬ事態ではあるものの、この好機に乗じて自分たちの目的を果たすべく行動を開始するのだった

 

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