雅緋は問うた蛇女の誇りとは何か、悪忍の生き様とは何か、自分たちが戦う理由は何かを
答えを見いだせない紫たちに代わって相馬が自分なりの答えを告げる
それに対して雅緋もまた答えを出せるかはあやふやであり、故にこれから掴み取っていくのだと告げる
だがそれは一人で掴むものではない、この場にいる全員
選抜メンバーの仲間たちとともに掴んでいくものがこの先を突き進む未来という名の扉を開けることになるのだと告げる
自分たち全員で掴む答え、その言葉に感銘を受けた皆の気持ちはより強固のものとなり
少し前までのギクシャクした空気はどこにもなかった
晴れて再始動を果たした蛇女は悪の誇りと自分たちの指し示す答えにたどり着くべく再び戦場へと進んでいった
場所は変わり、巫神楽三姉妹のいる千年祭執行部の拠点に蛇女メンバーはついた
「頼もう!」
到着早々、開口一番に相馬が叫んだ
「なんだ?誰かと思えば蛇女の連中か?」
「こんな時間に何の用っすか?」
相馬の声に気づいた巫神楽三姉妹が現れた
「何の用かだと?愚問だな、無論お前たちのヤグラを壊しに来たに決まっているだろう」
「ふ~ん、威勢がいいのは結構だけど、せっかくの夜なのに夜襲もかけず堂々と正面から来るなんてとんだおバカさんたちね、はい論破」
忍の盆踊りのためにここに攻め込んできたのだという雅緋に対して
華風流がせっかくの夜襲のチャンスを捨ててまで堂々と正面から来る奴があるのかと蛇女の選抜メンバーの愚行を笑う
「いいんだよこれで、これから切り開いていく俺たちの新たなロードを行く門出に夜襲とかんなチマチマしたことしてられっかっての!」
「…何言ってんのこいつ?」
だがここで相馬もまた華風流に対して新しい道を歩もうとしている自分たちに夜襲なんてものは似合わないと語った
「ともかくだ。私たちはこの千年祭を勝ち抜く、そのためにもここでお前たちを潰させてもらうぞ?」
「へっ、上等!やるからにはとことんやってやるぜ!」
ヤグラを壊す、今一度巫神楽三姉妹に向けて雅緋が布告する
当然蓮華たちもそれを許すわけはなしと防衛するべく身構える
「よし、ここはフェアに行くとしよう。こちらも3人で相手をする。やりたい奴はいるか?もっとも私は当然筆頭として出ないわけにはいかんから実質後2人だけだがな?」
巫神楽三姉妹を相手にするにあたってこちらも3人で挑むことになった
「ならばボクは立候補させてもらうよ。雅緋と一緒に新たな蛇女の道を切り開くのにボク以外の適任者はいないからね」
「忌夢…ふっ、そうか。そうだな」
最初に名乗りをあげたのはやはり忌夢だった
雅緋もどことなく嬉しそうな顔を浮かべていた
「となると残りは1人か、誰が行くの?」
忌夢が一枠取ったことにより、最後の1人は誰にするかを残りの面々が相談する
「誰が行くなんてそんなもん決まってんじゃん」
「相馬?」
すると唐突に相馬がみんなよりも一歩前に進む
「ここは当然」
「「「当然…」」」
「当然!」
「「「当然!」」」
「…俺以外で♪」
「「「「「がくっ!?」」」」」
溜めに溜めたにもかかわらず相馬のその言葉に一同がずっこける
「ちょ、あんたさっき得意げに「俺たちの新たなロードを行く門出」とか臭いセリフ吐いといて何よそれ!?」
「だっていうならただじゃ~んw全員で戦う訳じゃないなら鑑賞させてもらうのだっていいじゃないの~w」
この場面において相変わらずの彼らしい答えにあきれるやら情けないやらの気持ちが入り混じりながらにツッコミを入れる
「まったくお前はいつもいつも、啖呵を切っておいてそんなことを言うなんてそれでも男か!」
「男ですが何か?」キッパリ
「開き直ってるんじゃない!?」イライラ
悪びれる様子もなくそういう相馬のクズっぷりな態度にむむむっという感じにイライラを募らせる
「やいやいやい!お前、さっきから見てれば私たちをなめてんのか!」
「そうっすよ!そんなのウチらもムッとくるっす!」
「あんたって本当に最低のクズね?」
さらにはその様子を見ていた巫神楽三姉妹からも罵詈雑言を言われてしまう
「ああ、最低でもクズでも結構!」
しかしそれでもブレなかった
「てなわけで俺は見物させてもらうんで、あとよr(ガンっ!)…痛て!?」
「「「「「「「「「っ?」」」」」」」」」
言いたい放題言い終わると相馬は観戦のために移動しようとする
だが、次の瞬間、相馬は何かにぶつかる感覚とそれによる顔面の痛みを訴える
いきなりのことで皆が困惑する
「そいつはいただけないね~?」
「「「「「「「「「っ?」」」」」」」」」
するとそこに第三者の声がする
振り替えるとそこには小百合がいた
「「「「「「「「「さ、小百合(さま)?」」」」」」」」」」」
突然この場に現れた小百合に皆が驚きの顔を浮かべる
「やい、小百合様よ!これはあんたの仕業か!?」
「そうじゃよ、わしが結界を張った。この勝負がつくまでは出ることはできんぞ」
「な、なんだって!?」
やはりというか、既に小百合によって結果が張られてしまっていたみたいであり、相馬はその結界の壁に頭をぶつけたと言うわけだった
「さっきから聞いていればお前さんときたらなんたる腑抜け者か、あれだけ粋がっておいて他力本願なんぞわしが許さんわ」
「えぇっ!?」
閉じ込められただけでなく先の言動に対して説教を食らってしまう
「というわけで結界から出たいなら蓮華たちを倒すんだね。あれだけかっこつけたんだ、有言実行せい」
「しょんな!?」アセアセ
まさかの強制参加という事態になってしまい、相馬は唖然とする
「ちょっと待てよ!なんだよそれ!みんなは任意なのに俺だけ強制なんて不公平すぎるだろ!」
「うるさいわい、日頃の行いが悪いからこうなるんじゃよ」
「はぁ?…さっきから好き放題言いやがって!この性悪ババア!」
「っ…!」ピキッ
「「「「「「「「っ!?」」」」」」」」ゾワッ
その瞬間、何かがキレる音がするとともに雅緋たちは背中に寒いものが走った
「…っ」パッチン
沈黙が支配する中、小百合が唐突に指慣らしをする
突然何だと相馬が小首をかしげる
「そ、相馬!」
「えっ?…んん?」
すると直後に雅緋の声がするので振りむくとどういうことか雅緋と忌夢がいつの間にか結界の外におり、自分と巫神楽三姉妹しかいなかった
「あ、あっれ~?…ど、どういうこと?」
「ボクたちもわけがわからないよ」
どういうことかと尋ねても忌夢たちとて分かるわけもないと当然の回答が帰ってきた
「わしが結界をいじくって雅緋たちを除外させたんじゃよ」
「えっ?」
「とどのつまり戦うのはお前さんだけということじゃ」
「ちょっとなにいってんのかわかんない?」
結界をいじくって雅緋たちを外に追いやったと語り、それに伴い、戦うのは相馬のみと言ってきた
「随分となめたことを言ってくれたお礼じゃ、雅緋たちの分まで頑張るんじゃの。ちなみにお前さんが負けた場合はヤグラの数に関係なく蛇女の強制敗退じゃから」
「「「「「は?…はぁぁ!?」」」」」」
いきなりの爆弾発言に一瞬固まった次の瞬間には全員の驚きの声がその場に木霊するのだった