最中に相馬の言動による小百合の逆鱗に触れたことで相馬が1人の戦いを強制され
さらには敗北したら即敗退という制約の中、戦いは行われた
序盤こそ姉妹の息の合った連携による苦しい状況におかれることがあったが
蒼馬とともに流れを変え始めていった
そしてついに2人のコンビネーションが巫神楽三姉妹を打ち破ることに成功した
厳しい制約を課せられつつも見事勝利を勝ち取ることができ、気持ちも新たに蛇女は活動を再開させるのだった
蛇女と千年祭執行部が戦いを繰り広げた日より翌日のことだった
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…――っ!?」アセアセ
「「うぅ――っ…」」
今、佐介たち半蔵学院は未曾有の危機に陥っていた
バコンガシャンという破壊音が拠点に響き渡る
音の正体はもちろんヤグラの壊される音
そしてその音を作り出しているのは佐介たちの前に立ちはだかる二つの人影
「「……っ」」
あの獅子と虎の面を被った謎の2人組だった
「く、くそぉ――っあいつら、暫く姿を見せないと思ったら派手にやってくれやがって!?」アセアセ
「あの方たちにヤグラを壊されてしまったせいで数もかなり減ってしまいましたわ」アセアセ
「…このままでは!?」アセアセ
前の遭遇から暫しの時が流れていたこともあり油断していたところに2人組が現れた
突然の事態に驚きつつも半蔵学院メンバー全員で謎の仮面の忍と戦う
しかしその結果は御覧の有り様だった
倒すどころか止めることすらもままならない、挙句ヤグラを次々と破壊されているのにそれすら阻止できない程圧倒的な力の差を見せつけられてしまっていた
「これ以上は…これ以上はやらせません――っ!!」
「あっ、佐介くん!?」
この状況を打開しなくてはという気持ちからか佐介が2人に向かって駆け出した
「超・魂転身!!【
駆け出している最中に巻物を使って
音速をも超えるスピードで2人の周囲を旋回する
旋回による撹乱によって2人は視線を言ったり来たりさせていた
「(よし、ここだ――っ!)」
撹乱による揺動は十分と判断した佐介は再び巻物を手にする
「(絶・魂転身――っ!)」
術を発動させ、今度はV1よりスピードは落ちるが攻撃力が遥かに上のV2へと姿を変える
転身を完了させた佐介は疾風による速度の勢いが途切れるよりも前に獅子の面の忍の懐に潜り込んだ
「やあぁぁぁぁぁぁ――っ!!」
間合いに入るとともに勢いよく渾身の力を込めた拳を突き出した
「――っ!」ガシッ
「なっ!?」
だが、そんな佐介の攻撃も全く通じなかった
「(そ、そんな、見えてすらいないはずなのに――っ!?)」アセアセ
佐介は確かに撹乱作戦によって視線が逸れている獅子の面の忍の死角を突いて攻撃を繰り出した
にも関わらず獅子の面の忍は視線を逸らしたままで佐介の攻撃を片手で受け止めてしまったのだ
目の前で起こっている事態が信じられないと言わんばかりに驚いていた
「…――っ!!」
バキッ!ドゴッ!ドォン!
「うっ!?ぐっ――っがはっ!?」
「佐介くん!?」
唖然としている隙を突かれた佐介は獅子の面の忍による重く鋭い拳打の奥州を受けてしまう
そしてとどめの一撃によって佐介の身体は激しく地面に叩き伏せられてしまった
佐介のその姿を見て飛鳥が声を張り上げる
「ぐっ――っうぅぅ――っ!?」
ボロボロになりながら、痛々しい姿を晒しながらも佐介はどうにか立ち上がろうとする
「…――っ?」
「…―っ」コクン
必死に立ち上がろう佐介が藻掻いているもそれを他所に獅子の仮面の忍が虎の面の忍にアイコンタクトを送る
「――っ!!」フォン!
ヒュゥゥゥ!ストッ!
獅子の面の忍の意を読んだ虎の面の忍は近くにあったヤグラに苦無を投げつける
起爆札を付けた苦無がヤグラに命中する
ボバァアアアアン!!
「――っ!?」
直後に札が着火し、爆発を起こし、それによってヤグラがまた一つ破壊されてしまった
「そんな!?」
「またヤグラが!?」
「あっ…あぁ…!?」アセアセ
目の前でまたヤグラを破壊されたのを見せつけられた佐介は絶句していた
燃える炎に焼かれ、朽ちて行くヤグラを見て佐介は虚しそうに手を伸ばす
他の皆も絶望に打ちひしがれていた
「ダメだ…もう、何もかも…」アセアセ
自分たちの中で最強ともいえる佐介の
そんなのを相手に挑んだところで返り討ちにされるのは目に見えていた
勝てない、目の前の2人からはそう思わせられてしまうほどに圧倒的な実力差を感じていた
もはや打つ手もなくただただ蹂躙されるしかないのか、そんな絶望感が半蔵学院チームの心を支配した
ビュィン!!
「「っ?」」
「「「「「「っ!?」」」」」」」
刹那、どこからともなく飛んできた矢が仮面の忍たちに迫りくる
「…っ!!」パシン!
すかさず獅子の面の忍が平手打ちでそれを弾き飛ばした
突然の事態に半蔵学院チームが困惑する
「おいおい、これは一体どういう状況だ?」
「ほ、焔ちゃん!」
声のする方に視線を向けるとそこには光牙、焔、春花、日影
紅蓮竜隊の内の4人が経っていた
「お前らどうしてここに?」
「わしらはあんたらに勝負を仕掛けにきたんや。ヤグラをかけてな」
「だからこうしてここに足を運んできたんだけど…何やらお取込み中みたいね?」
飛鳥たちと会話をしつつも目の前で起きている状況をある程度把握する
そんな中、光牙が佐介の方に視線を向ける
「…お前たちか佐介をこんなにしたのは?」
次に光牙は佐介をこんな目に合わせた2人を鋭く睨みつける
「貴様らが何者かは知らん。だがな俺は今無性に腹立たしい気分だ。いいか、そいつを狩るのはこの俺だ、どこのどいつとも分からん奴らが”俺の獲物に手を出すな”!」
「こ、光牙…くん」
佐介をライバルと認めているからこそ光牙は自身の手で佐介を倒すことを決めていた
にも関わらず誰ともわからない輩が勝手なことをしているのが光牙には我慢ならなかった
「覚悟しろ、ここからは俺が相手だ!」
宣戦布告を告げるとともに光牙が勢いよく駆け出した
「――っはあぁぁぁっ!」
「――っ!!」
弓矢の刃による斬撃を繰り出す光牙に対し、獅子の面の忍はこれを躱し、防いだりする
「…っ」
「あら、傍観だけなんて退屈ではないかしら?良かったら私たちと遊びません?」
その様子を見ていた虎の面の忍に春花が声をかけてきた
更にはその横に焔と日影も控えていた
「…――っ!」
面越しからでもやれやれと言いたそうなしぐさをしながら構えを取った
「そうこなくっちゃ」
「おっし、まずは私から行かせてもらう。お前が誰かは知らんが、どれ程の実力なのか確かめさせてもらうぞ!」
焔が六爪を展開し、虎の面の忍に向かって駆け出していった
謎の仮面の忍達と光牙達の戦いが始まりを告げるのだった