そんな中、半蔵学院は再び姿を現した仮面の忍たちの襲撃を受け、大打撃を受けてしまっていた
果敢に立ち向かう佐介たちの努力も空しく、2人の忍に成すすべもなく追い込まれてしまう
しかし、そんな絶望的な状況下の中、救世主がごとく現れたのが光牙たち紅蓮竜隊の面々だった
惨状を目撃し、部外者である2人が好き勝手ナコトヲしていることが我慢ならないと戦いを挑む光牙たち
激しい戦闘の中、仮面の忍たちは頃合いを見計らったかのようにその場から撤退した
光牙たちのおかげで半蔵学院のメンバーは九死に一生を得ることができたのだった
一方、仮面の忍たちのほうでもなにやら動を起こそうとしている様子だった…
仮面の忍たちの襲撃を受けてた半蔵学院は光牙たち紅蓮竜隊の助太刀もあり、なんとか危機を乗り越えることができた
「しっかし、酷い有様だな?」
「えぇ、この襲撃によってほとんどのヤグラが壊されてしまいましたからね」
「どうしよう?ヤグラが無くなっちゃったらひばりたち帰れなくなっちゃうよ」
「確かにな…」
その後はというと仮面の忍たちと戦ったことで光牙たちは出直しをすることにしたようで自分たちの拠点に帰っていった
光牙たちが帰って行った後、半蔵学院の面々は破壊されたヤグラの破片を片づけたりなどして後始末に追われていた
しかしそんな中、1人意気消沈している者がいた…佐介だった
「…っ」
元気もなく、ただただボーっとした様子で破壊されたヤグラの瓦礫を集めては処理していくという感じで作業を行う
「…はぁ」
佐介の脳裏に浮かぶのはあの二人に手も足も出せなかった自分の姿だった
「佐介くん?」
「っ?」
「大丈夫?元気ないようだけど?」
暗い表情を浮かべる自分に気づいたのか飛鳥が声をかけてきた
「な、なんでもないよ、あはは…」
「…佐介くん」
「…ごめん、少し時間が欲しい、ちょっと出かけてくるね」
「う、うん…」
作業を中断させ、佐介はとぼとぼとその場を後にした
「佐介くん…」
肩を落とした佐介の後ろ姿を見た飛鳥は心配そうに見送った
拠点を離れた後、当てもないまま佐介は森の中を歩いていた
特に理由もないままにただ茫然と歩いていた
「(…僕は、僕は……なんて非力なんだ?ヤグラを壊そうとするあの人たちを止めることもできず、全力を尽くしたにも関わらずあんなに無様にやられて、光牙くんたちが来てなければ今頃は…)」
そんな中で唯一考えることも自身への不甲斐なさに対することばかり
「くそぉっ!!」ドン!
自責の念に駆られてしまっている佐介は思わず感情のままに木に向かって拳を叩き付けた
拳がぶつかった衝撃によって頭上からたくさんの木の葉が舞い散った
まるで葉の雨と思えるほどに
「……っ」
葉が落ちきると佐介は心にまた虚しさを抱えながら再び奥へ奥へと歩み始めていった
佐介がこの森に入ってしばらく経つ
未だ佐介は当てもなくただただ森を彷徨うばかりだった
「…っ?」
ふとここで佐介が突然足を止めると徐に鼻をひくつかせる
森の奥の方から何かの匂いが漂ってきているのだ
ふわりふわりと風にのって運ばれてくるその匂いを佐介はくんくんと嗅ぐ
「〜〜…いい匂いがする」クンクン
漂う匂いを導べに佐介は森の奥へと進んでいった
奥に進めば進むほどにその香ばしい匂いがよりはっきりとしていった
そうして匂いを頼りに進むと匂いは茂みの向こう側から漂っているのがわかった
佐介は草根をかき分け、茂みの向こうへと抜け出した
抜け出た先で佐介が見つけたのは一軒の家だった
「どうしてこんなところに家が?」
人気の少なそうな森の中に家が建っていることに佐介は不思議そうな顔を浮かべる
最中、家の中から香しい匂いが今まで以上に漂う
怪しいと思う気持ちはあれど、漂う匂いの誘惑に抗えずに佐介は家に近づいた
匂いに誘われるようにとうとう家の前までやってきた
「~…とってもいい匂い」
美味しそうな匂いを嗅ぐたびに佐介はごくりと唾を飲み込んでいた
「…っ?」
そんな中、不意に突然背後から気配を感じた佐介がおもむろに振り返る
するとそこに一人の女性が立っていた
「あっ、えっとその、す、すみません。美味しそうな匂いがしてつい来てしまったんですけど僕は決して怪しい者ではなくてですね、えっと~」アセアセ
突然現れた女性を前に佐介は気が動転している様子で右往左往していた
「…ぷふっ♪」
「ふぇ?」
慌てふためく佐介の姿を見ていた女性が思わず吹いたように笑う
「もう、動揺しすぎよ?そんなに慌てなくていいのよ?よく来たわね、待ってたわ……佐介」
「……えっ?」
佐介は一瞬思考が停止していたがすぐに我に帰り、女性に質問する
「ど、どうして僕の名前を知ってるんですか!?」
女性とは今初めて会ったはず、なのに彼女は自分が誰なのか初めから知っているかのように名を呼んできたのだから
「あなたはいったi――っ///」ぎゅるる~
大事な場面だというのに佐介のお腹は空気を読んでくれなかったようであり、音を鳴らしていた
あまりのことで羞恥心が激しく高まっていた
「お腹が空いてたのね、ごめんね、彼を呼びに行ってたらあなたのほうが先に付いちゃったもんだから」
「えっ?…えぇ?」
恥ずかしさでどうにかなりそうな自分を他所に女性は話しを進めているので佐介はどういうことなのかわからない様子だった
「まぁ、あの人ならそのうちに戻ってくるだろうし、私たちは中でまってましょう。さぁ佐介、おいで」ギュッ
「あっ、えっ、ちょっと――っ!?」アワワ
女性は佐介の手を掴んで家のほうに入っていった
佐介も彼女にされるがままに家の中に
家の中には既に料理が並べられていた
しかもまるで最初から佐介がここにくるのを見越していたかのように料理が3人分並べられていたのだ
「これは…?」
次から次に理解の追いつかないままにいろんなことが展開されていくことに佐介の思考は追い付けていなかった
「大丈夫?驚きすぎて困惑してるのかしら?」
「えっ?…あっ、その…」
「ふふふ、可愛い反応ね♪」
「あっ、あぅ〜」
もはや女性にはなんでもお見通しなんじゃないかと思わされるくらい佐介は困惑していた
「おいおい、あんまり困らせてやるな、縮こまってるじゃないか?」
佐介が女性に振り回されていると入口のほうから会話に割って入る声がする
家の入り口前には一人の男性が立っていた
「あら、おかえりなさいあなた」
「あぁ、俺が遅れてる間に随分と楽しそうにしてたみたいだな?少しずるくないか~?」
「ふん、呼んでもすぐにこない人にとやかく言われたくないわね?」
男性は女性に佐介と先に話しをしているのが羨ましいと主張し、女性のほうは遅れてくる方が悪いと一喝yする
「…やぁ、待っていたよ。佐介」
「っ!?」
話しについていけてないと感じていると男の方が急にこちらのほうに視線を向けると女性同様に名乗る前から自分の名を知っていることに佐介は驚愕した
いったいこの2人は何者なのか。佐介の脳裏にはその慰問が浮かぶばかりだった