ようやくダメージを回復させたことで今一度相馬たちに報復することを誓う
そして舞台は蛇女の拠点、相馬たちが集っている頃合いを見計らったかのように響たちが現れた
響たちはこの戦いを最後にどちらかが消えてどちらかが生き残る生死をかけた一戦に身を投じる
己の存在と全てをかけて最終決戦に挑む響たちに相馬たちも覚悟を胸に転身する
互いに戦闘態勢を整えた両陣営は互いにまっすぐつっこでいく
先陣を切った相馬と響の間合い込みの拳の打ち合いを合図に決戦の火ぶたが切られたのだった
ぶつかり合う拳と拳による力押しを続ける
一方で他のメンバーも己の相手と次々と交戦を開始した
「食らえ――っ!!」バュン!
「えぇぇ~い!」ババババッ!
両備と両奈が連続射撃を披露する
「がばぁぁぁ~――ッツ!!」
「「――っ!?」」
しかしそれに対してがばっと大口を開けて弾丸全てを飲み込んだ
「もぐもぐ…ごっくん、げっぽ~」
「相変わらず何でもかんでも食べ尽くして腹立つわ!」
飲み込んだ後、咀嚼音を醸し出しながらごくんと飲み込んで何事もなかったかような顔をする様子に両備は怒りを覚える
「足りない、こんなんじゃおで、足りないよ~。もっと、もっと食わせろ~――ッツ!」
すかさず口からカメレオンのように伸びる舌を飛ばしてきた
「まずい――っ!?」
「きゃわ~ん――っ!?」
「両奈!?」
咄嗟に回避する両備だったが両奈が逃げ遅れたようであり、襲い来る舌にその身を絡めとられてしまった
「捕まってんじゃないわよ!」
「はう~ん!りょ、両備ちゃん、し、舌が両奈ちゃんの身体に纏わり付くよ~ん♪唾液で両奈ちゃん、全身ぬるぬるにされちゃう~♪」
「んなこと言ってる場合かアホ犬――っ!?」
やばい状況だというのにも関わらず相変わらずの平常運転な両奈に両備がツッコミを入れる
「げへへ、捕まえた。柔らかくて油も乗っててうまそうだ。おでが今食ってやるどぉ~!!」
2人のやり取りなどお構いなしに絡めとった両奈を引き寄せ、食べようとする
「させるか――っ!」
刹那、両備が一発の弾丸をライフルにセットすると共に構え、狙いを定める
次の瞬間、引き金が引かれた事によりその弾丸が放たれる
飛んでいった弾丸が勢いよく口の中に入る
いきなりの事で驚いた弾みでそれをごくりと飲み込んだ
「っ!」スッツ
弾丸を飲み込んだ事を確認した両備が直ぐさま片手で印を作る
【「ぐっ?…ぐごごごごご!?」】
するとその直後、腹が風船の様に膨らみ出した
自分の体に起こった異変に気付いた時にはもう手遅れだった
パンパンに膨らんでいく腹ははちきれんばかりだった
「破裂しなさい!爆!」
両備がそう言い放った瞬間だった
体が眩く光り出したと思った瞬間、壮絶な大爆発が起こった
「ひゃわ~ん!痛、でも気持ちいい♪」
「どんなもんだっての!」
「両備ちゃんさっすが~!」
起点を利かせ見事爆発によって両奈を助け、先制攻撃も与えられ、してやったりの両備だった
紫side…
シャリリリリリリリ!
「~~――っ!!」
髪の毛に付いている手裏剣をプロペラ代わりに飛行する
前回はこうして対戦相手だった莉愛を探していたが今回は違う
何故なら彼女の背後から無数の黒ハートのエネルギー弾が襲い掛かって来ていたからだ
「――っ!?」
攻撃された事に気付いた紫が迫りくる黒ハートを避けていく
勢いが弱まり出したのを見計らい急上昇し、背後を見る
【「…っ」】
そこにはやはりというべきか自分を狙い撃ちにしようとしていた莉愛の姿があった
「莉愛さん…」
【「だ、騙し討ち…みたいな卑怯な、手ばかり、でごめんなさい…だけど、響ちゃん達も、覚悟を決めたからには…わたし、も…全力で、行く!」】
おどおどしてはいるものの、彼女の目には最初に会った時には見られなかったはっきりとした闘志が感じ取れていた
「(…やっぱりこの子、私に…似てる)」
普段は引っ込み事案でおどおどしているがここぞという場面では思いもしないくらいそのすべき事の為に全力を尽くす
紫は彼女からそんな風に感じ取っていた
「分かりました…わたしも、受けて立ちます!」
彼女の覚悟を汲み取り、自分もそれに答えたようと紫も覚悟を決めた
【「行きます!【ハート・ブレイク・ショット・ツイン】――っ!!」】
両方の手にそれぞれ人差し指を立て先端を紫に向けると指先から黒ハートを生成し、それを紫目がけて撃ち出す
「私だって…負けません!」
仕掛けた莉愛に対抗するように紫も自身の持つ禍根の力による光弾を作り出し、それを放つ
互いに放たれた技がぶつかり合い相殺される
「――っ!」
【「――っ!」】
紫と莉愛は技が完全に消え去るよりも先に互いの方へと向かっていくのだった
忌夢side
「くらえ――っ!!」
【「おわっと!!」】
勢いよく六尺棒を振るい攻撃を繰り出す忌夢
それに対し、智美が華やかな動きでそれを避ける
「ちぃ!」
【「惜しかったね!今度はこっちの番だ!」】
次は自分の番と告げた智美が力を発動させる
刹那、彼女は固有能力の変身により自身の体を巨大なハンマーに変える
「――っ!?」
【「ぺしゃんこになっちゃえ!」】
ハンマーへと変身した智美が忌夢を叩き潰そうとする
急ぎ忌夢が逃げ出す
【「往生際が悪いな、だったらこれでどうだ!」】
叩き付けても躱されてしまう事に痺れを切らした智美が次の物に変身する
変身したのは巨大な掃除機だった
逃げながら忌夢が唖然としているとカチッというスイッチのかかる音が
すると先端から吸引力を持った凄まじい強風が吹き荒れる
「ぐぅ~~!?うわぁ――っ!?」
自分を吸い込もうとする力に必死に抗おうとする忌夢だったが
吸い込む力に引き寄せられ空中へ
【「ふふふ、これで終わりだよ。吸い込んだ後は噴射に切り替えて地面に向かって撃ってやる!」】
智美がご丁寧に忌夢のこれからの未来を説明する
「――っ、負けるか!!」
対して忌夢は何を思ったのか自分から飛び込んだ
【「血迷った?自分から飛び込むなんて、そんなに死にたければ望み通りにしてあげる!」】
忌夢を吸い込むべく威力を上げ、それによって急接近する
しかしその時、忌夢はここだと内心呟く
「秘伝忍法【デットリー・フォックス】――っ!!」
直前に秘伝忍法を発動させたと同時に忌夢が掃除機の中に
【「よ~し、後は吐き出すだk…――っ!?」】
やったと思っていた智美だったが、直ぐに異変に気付く
とてつもない腹痛の感覚
【「ま、まさか!?」】
この原因の正体に智美は直ぐに気付いた
「はぁぁぁぁぁぁぁ!」
そう、原因は中で忌夢が暴れているからだ
吸い込みの勢いと自身の持つ雷による超加速も合わさり、とてつもないスピードで体内を荒れ狂う
【「あばばばばば――っ!?」】
おまけにそれにより発生した電撃の威力で全身がビリビリと感電する
忌夢の攻撃はやむことなく、状況が臨界点に達した瞬間、掃除機となっている智美の体の中から光が漏れ
ボバァァァァァン!
…爆発した
「ふっ!」
【「にゃふ!?」】グヌヌ
爆発の衝撃で体内から脱出した忌夢が地面に着地し、逆に智美が落下した
「どうだ。戦いとは常に状況を把握し、優位に運べるかがカギなのさ」
【「ぬぅぅぅぅ――っ!?」】
相手の手を潰し、ダメージを与えた忌夢が智美に対してそう言い放った
雅緋side
バシュシュシュシュシュ!!
「はあっ!」
その頃雅緋は自身目掛けて飛んでくる針を妖刀で薙ぎ払う
【「やるね!そうこなくちゃ面白くないよね!!」】
「っ、せぇぇぇええい!」
次から次へと針を飛ばす攻撃を刀から発生させる黒炎で掻き消した
【「(前より戦ってた時よりも強くなってるね。これは厄介だ、おまけに飛ばしまくっちゃったから打ち出す針がない。次を生成するまで時間がかかるし…ならば)」】
雅緋が以前よりも強くなってる事を察し、おまけに次の遠距離攻撃用の針は底尽いたので戦闘スタイルを変える事にした
背中に手を伸ばし、針を二本手にするとそれに力を込める
すると瞬く間に針がレイピアの様な鋭い武器へと変わる
【「さぁ次は接近戦で行かせてもらうよ。君もそっちの方がやりやすいだろう?」】
「あまり舐めた態度を取ると後で泣き恥をかく事になるぞ?」
【「言ってくれるね?…だったらやってみなよ!」】
直後、妖刀と長刀と化した針による接近戦が幕を開ける
【「そらそらそら!!」】
「ふぅん!」
互いに一歩も引かず、拮抗した試合展開に
【「やるね。だったら今度はさらに速くいくよ!たりゃりゃりゃりゃりゃ!!」】
「ぐっ、ぐぅぅぅぅぅ――っ!?」
先程以上の突きの嵐に雅緋が押され始める
「ひでん…にんぽう!」
【「――っ?」】
「【善悪のPurgatorio】!!」
【「なっ――っ!!」】バッ
攻撃を受けつつも発生させた黒い渦によって咄嗟に後方へと距離を取る
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
【「…やるね。ますます面白いよ」】
血沸き肉躍る戦いを堪能できている事がこの上ない喜びと感じている様子だった
【「もっと、もっとやろうか!」】
「そっちがその気なら…受けて立ってやる!」
互いに次なる攻撃に備え、身構えるのだった