閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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力を取り込んだ響の猛攻により蛇女子学園の面々はほぼ壊滅状態に陥る


それでも尚立ち上がろうとする雅緋が奮闘するも追い込まれてしまう


しかし、そんな彼女たちのピンチに駆け付けたのは精神世界から舞い戻った相馬だった


相馬は響たちとの過去を思い出し、そのうえで彼女たちを救うべく雅緋とともに戦いに挑む


激しい戦いが繰り広げられ、互いにボロボロになりながらも2人は決死の覚悟で響に挑む


そして隙を生じさせた雅緋の働きにより、その隙を突いた相馬の一撃が炸裂し


響は断末魔の声を上げ、爆発四散するのだった



これが俺の贖罪、相馬決死の覚悟 

 

 

 

「うあぁっ!?」

 

 

「「「「――っ!?」」」」

 

 

爆発の直後、その衝撃によって倒れた人影が5人確認出来た

 

 

人影の正体は相馬と雅緋の大技を受けた事で再び5人に別れた響達だった

 

 

「……あれ?私達、元に戻ってる?」

 

 

一度一体化してしまえば戻らない筈なのにと響以外の4人が驚いた様子を見せていた

 

 

「恐らくは俺達と雅緋の秘伝忍法を一気に食らったことが何かしらの作用を施したんだろうな」

 

 

するとそこに絶・転身を解いて5人の元にやってきた相馬が推察を話した

 

 

「うっ…うぅ…っ」

 

 

「響っ!」

 

 

「…響、さん!」

 

 

最中、意識が戻り出し、うんうんと響が唸り声を上げながら智美と莉愛に支えられながら上半身を起こす

 

 

「わ、…たし、は…」

 

 

「大丈夫響?」

 

 

「み、皆……なんで?」

 

 

「……どうやら、わたしたちは……負けた、みたいです」

 

 

智美達が声を掛けた事に驚いている響に紆余曲折を経て自分達が彼らに負けてしまった事を告げられる

 

 

「…ぐぅ、そんな…」

 

 

完全敗北を記した事に響が悔しさを滲ませる

 

 

「……響、皆」

 

 

そんな中、相馬が皆に声をかけてきた

 

 

「ぐぅ、相馬っ!」

 

 

響が相馬を見るなり激しく敵意を向ける

 

 

敗北者となった自分達を嘲笑うつもりなのだろうと思ったから

 

 

「…すまねぇ、謝って済む問題じゃないのは分かってる。でも、それでもこれだけは言いたかったんだ」

 

 

皆の前で深々と頭を頭を下げる相馬に5人は面食らったような状態だった

 

 

「な、何を今更!今頃謝罪されたからって私達があんたを許すと思ったら大間違いよ!」

 

 

当然の反応を示す響だったが、それでも相馬の姿勢は変わらない

 

 

「分かってる。俺のせいでお前達がどんな目にあったかも知ってる。辛い思いをさせちまったな」

 

 

「どういう…こと?どうしてあんたが?」

 

 

相馬は響から技を食らった際に精神世界で繋がった響達の記憶から自分たちと離れ離れになった後の事を知った事を聞かせた

 

 

「一緒に研究所を出て自由になろうって言ったくせにさ、激しさを増す実験の恐怖に耐えきれずに無意識に作った別人格にその苦労を背負わせたり、その間に眠っていたせいでお前達の事を蔑ろにしたりして、俺って自分勝手だったよ。そら響達が起こるのも無理ないよな」

 

 

謝罪の言葉を呟く相馬、その中には自分の半身である蒼馬の事も入っている様子だった

 

 

「だから俺あれから考えてたんだ。どうしたらお前達の事を救えるか、んで、漸くその答えを見つけたよ」

 

 

「答え?」

 

 

答えを見つけたと告げたと告げる相馬の言っていることが響達はもちろんのこと

 

 

雅緋達もその言葉の真意が何なのかと疑問を浮かべる

 

 

『「(やるのかソウ?)」』

 

 

「(あぁ、これ以外に方法も無いからさ)」

 

 

『「(わかった。お前がそうするというのなら俺もお前に従う)」』

 

 

「(あんがとよ。相棒)」

 

 

自分の考えを肯定してくれる蒼馬に相馬はお礼を述べる

 

 

「…っ」カチャッ

 

 

「そ、相馬!?」

 

 

「「「「「――っ!?」」」」」

 

 

相馬がシノヴァイザーを響達に向ける

 

 

その場に居た全員が何をと驚きの顔を向ける

 

 

驚く皆を他所に相馬がシノヴァイザーのトリガーを押す

 

 

 

キュィィィィン!

 

 

 

直後にシノヴァイザーが何かを吸い始める

 

 

「「「「「「――っ?」」」」」モワワ~ン

 

 

何事かと思っていると響たちの身体から何かが漏れ出し、シノヴァイザーに吸収される

 

 

5人全員のそれがシノヴァイザーに吸引された

 

 

「相馬、一体何をしたんだ?」

 

 

一部始終の行動が理解出来ていない雅緋が声をかける

 

 

「…あれ?」

 

 

「力を…感じない?」

 

 

「体の中の中にあった嫌な感じがない?」

 

 

それよりも先に自分達の身に起きた異変に響達が気付いた

 

 

体の中にあった気持ち悪さや府の感情などのマイナス面が急にすっぽりと消えてしまったようだった

 

 

「安心しろ、見ろこれを、このシノヴァイザーにお前たちを苦しめていたものが詰まってる」

 

 

原因がわからない響達に相馬が説明する

 

 

「そして…――っ!」グサッ

 

 

「「「「「「――っ!?」」」」」」

 

 

「ぐ、…ぬぅぅぅぅ!?」

 

 

「そ、相馬!?」

 

 

どうしたことか相馬が急襲したそれを自身に打ち込んだ

 

 

「な、なにをしているんだ!?」

 

 

「しっかりしろ、相馬!?どうしてこんな事を!?」

 

 

苦しみ藻掻く相馬に忌夢が驚愕の声を上げ

 

 

雅緋が倒れそうになる相馬を抱き抱え、声を掛ける

 

 

「い……良いんだ。これで……響、皆。これが俺の覚悟だ。お前達の背負ってきた罪も、苦しみも、悲しみも、怒りも、絶望も、俺が全て背負う」

 

 

「えっ?」

 

 

「全ての痛みは俺が背負う、だからお前達はもう自由だ」

 

 

縛り付けていた邪悪なものを響達から抜き取り、自分に移し替えた事で間接的に響達の呪縛を解いたのだ

 

 

「…自由」

 

 

「あぁ、後の事は俺に任せてお前達は安らかに逝ってくれ」

 

 

もう自分達を縛るものは無い、響達は少し戸惑いに似た何かを感じていた

 

 

「…ふっ、ふふふ。あんたって、やっぱりバカだよね。今まであんなにも恨んでた私達に謝ってきてさ、自分を犠牲にしてまで私達を救おうとしてさ、本当にお人好しだよね」

 

 

「あぁ…なんだかんだでよく言われるからな」

 

 

「…あんたのこと全部が許せるわけじゃない、だけど…やっと約束を守ってくれたんだね」

 

 

相馬と響がにっこりと笑い合う

 

 

その光景に皆が安堵した様子を見せる

 

 

すると1人、また1人と体が透けていった

 

 

「響、みんな?」

 

 

『どうやら、お別れの時が来たみたいね?』

 

 

響達から力を抜き取り、呪縛を解いた事や

 

 

最後に和解出来た事によって響達の魂が昇天の時を迎えたのだ

 

 

『ふがぁ~』すぅぅ~

 

 

『何だかんだあったけどさ、あんたと一緒に居られたの楽しかったよ……』すぅぅ~

 

 

『いろいろ迷惑かけちゃってごめんね、さようなら……』すぅぅ~

 

 

『あ、あの…お、お達者で、お元気で……』すぅぅ~

 

 

それぞれの言葉を残しながら次々と昇天していった

 

 

『……さて、私も逝くわね』

 

 

「響」

 

 

『相馬、今度は約束破んじゃないわよ?もしそんなことしたら今度はあの世で報復してやるんだから』

 

 

「そ、それだけは勘弁願いたいぜ」

 

 

苦笑いする相馬を見て響はまたくすりと笑う

 

 

『…ありがとう、相馬……』すぅぅ~

 

 

最後に礼を述べると共に響も4人の後を追って昇天していった

 

 

「…相馬?」

 

 

「分かってる…分かってるって」

 

 

「相馬……」

 

 

皆の最後を見届けた相馬の顔には目から大量に滴る液体が零れ落ちていたのだった……

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