閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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紅蓮竜隊の襲撃を受け、その戦闘により劣勢に追い込まれてしまった叢たち


そのピンチに駆けつけたのが紫苑と雪泉だった


叢たちを雪泉に任せ、単身で紅蓮竜隊の面々と対峙する紫苑は


自身が禁じていた闇の力を解放させ、戦いに臨む


襲い来る紅蓮竜隊が攻撃を仕掛けるも


闇の力を解放した紫苑の力は凄まじく一撃で次々と撃破を重ねて行き


劣勢に追い込まれていた状況を逆転させ、見事勝利を収め、拠点とヤグラ、そして何より叢たちを助けることに成功するのだった



暴かれる秘密 

 

佐介の両親と会い、楽しい時間を過ごした佐介達は拠点に帰ってきた

 

 

しかし今、彼らは落ち着きがない様子だった

 

 

というのも拠点に戻ってからしばらく経つが飛鳥が忘れ物を取りに行ってくると言って以降一向に戻って来ないのである

 

 

「どうだ?連絡ついたか?」

 

 

「いいえ、やはりかけても出てくれませんわ」

 

 

「全く、どこで油を売ってるんだ飛鳥のやつ?」

 

 

戻らない飛鳥のことを考える度に全員に不安が募る

 

 

「ここはやはり佐介兄様のご両親のいらっしゃる家を訪ねてみてはどうでしょう?」

 

 

ここでレイナが意見を述べる

 

 

「確かに元々飛鳥ちゃんと最後に一緒にいたのもあそこだった。お母さんたちなら何か知ってるかもしれない、僕行ってきます」

 

 

「待て待て待て待て、何1人で行こうとしてんだよ?」

 

 

「そうですわ。飛鳥さんのことが心配なのはわたくしたちも同じですわ」

 

 

「行くならアタイたちもついていくぜ」

 

 

飛鳥のことが気掛かりで仕方ない佐介は手掛かりを得るべく両親の元に行こうとするが

 

 

心配している気持ちは同じだと葛城たちも同行すると言い出した

 

 

「そうですね、わかりました。ではみんなで行きましょう」

 

 

「おう!」

 

 

「えぇっ!」

 

 

葛城達の思いも汲み、佐介は葛城たちと一緒に両親の元に向かうことにした

 

 

 

 

 

 

山道を進みながら一行は虎白、黒獅の元に向かう

 

 

「飛鳥さんの手掛かりが掴めればいいですね」

 

 

「はい、そうだといいんですが」

 

 

未だ飛鳥のことが心配そうな顔を浮かべている佐介は斑鳩の言うことに同意する

 

 

「見つけたぞ佐介!」

 

 

「――えっ?」

 

 

「「「「――っ?」」」」

 

 

すると突然、どこからともなく声が聞こえ、一行は辺りを見まわす

 

 

その直後だった

 

 

木の上から上空に飛び上がり、地面に着地する影が見えた

 

 

一同がその影に視線を向ける

 

 

「あっ、あなたは?」

 

 

立ち上がると共に人影の全貌が露わになる

 

 

「光牙くん?」

 

 

人影の正体、それは紅蓮竜隊のリーダー、光牙だった

 

 

「光牙くん、どうしてここに?」

 

 

「少し事情があってな。そんなことよりお前に伝えておくことがあってな。故にお前を探していた訳だ」

 

 

佐介の問いを濁しながらも光牙は自分が佐介たちを探していたことを告げる

 

 

「僕に伝えたいことですか?」

 

 

「知りたいんだろ、”飛鳥が今どこにいるのか”をな?」

 

 

「「「「「――っ!?」」」」」

 

 

その言葉を聞いた瞬間、全員がハッとなる

 

 

「知ってるんですか?教えてください光牙くん、飛鳥ちゃんはどこに!」

 

 

「落ち着け、ちゃんと説明してやる…だが、これを知ればお前は絶望に打ちひしがれるかもしれんがな」

 

 

「それはどういう?」

 

 

意味深な言葉を告げる光牙に佐介たちはどういうことかとソワソワする

 

 

「…飛鳥は今、お前の両親に拉致されている」

 

 

「……えっ?」

 

 

「「「「――っ!?」」」」

 

 

光牙から語られたその内容に佐介たちに戦慄と動揺が走る

 

 

「……は、はは、はははは、な、何を言うかと思えば冗談はやめてくださいよ光牙くん、お母さんたちが飛鳥ちゃんを拉致しただなんて?」アタフタ

 

 

佐介は動揺しながらも必死に光牙にさっき言ったことは間違いだったといってほしそうに言う

 

 

しかし光牙の表情は変わることはない、それは彼が嘘偽りを言っていないことを表す

 

 

「俺は冗談など言っていない、飛鳥はお前の両親が「やめてください!」……っ」

 

 

刹那、光牙が言い終わるよりも前に佐介が声を張り上げてそれを止める

 

 

「いくら光牙くんでも言っていいことと悪いことがありますよ?お母さんとお父さんが飛鳥ちゃんにそんなことをするはずがありません!」

 

 

「俺の言うことが間違っているとでもいうのか?俺はしっかりとこの自身の目で確かめた。お前の両親がやったことの一切合切をな」

 

 

「――っ!」

 

 

「どうしても信じられないというのなら自分の目で確かめてみるんだな?そんなことじゃ、真実を知った際にお前の心が持つかどうかも怪しいがな」

 

 

やめるよういっても光牙は止まらなかった

 

 

自分は事実を述べているだけだと

 

 

未だ信じられないといいたそうにしている佐介に対し、光牙は自分で見て確かめるように促す

 

 

たとえどんなにむごい現実であろうとも

 

 

「忠告はした。俺はもう行く」

 

 

「あ、あの、行くってどこに?」

 

 

「言っただろう?少し事情があるとな、故にこれ以上お前たちと話しをしている暇はない、俺は帰らせてもらう。後のことはお前たちで何とかしろ……わかったな?」ギロリ

 

 

「――っ!?」

 

 

要件を伝えたことで光牙はその場を去ろうとする

 

 

その間際、まるで念押しするかのように佐介に視線を向け

 

 

気づいた佐介は一瞬身震いを覚えた

 

 

要件を伝え終わると早々に光牙は去っていってしまったのだった

 

 

「…っ」

 

 

「大丈夫か佐介?」

 

 

「佐介くん?」

 

 

光牙が去った後、山道で静まり返る中、柳生と雲雀が俯いている佐介に心配そうに声をかける

 

 

「っ!…す、すみません、不安にさせてしまいましたかね?ぼ、僕は大丈夫、ほら皆さん行きましょう!」

 

 

2人の様子にハッとなった佐介は必死に平常心を装い、先頭を行くのだった

 

 

「佐介さん…」

 

 

「無理もないって、あんなこと聞かされたらな?」

 

 

佐介の心中を察しながら皆もその後を追うのだった

 

 

 

 

 

 

やがて一行は目的地に到着した

 

 

そうして佐介が代表してドアをノックする

 

 

「お母さん、お父さん。僕です、佐介です。いらっしゃいますか?」

 

 

ドアをノックしてから数秒してキ゚ィっと扉が開いていく

 

 

「あら佐介、どうしたのこんなに早く戻って来るなんて?まぁ、私としては嬉しいけどね」

 

 

中から現れたのは虎白だった

 

 

見たところいつもと様子は変わらないようで佐介は少し安堵した

 

 

しかし自分は重要なことを聞かなければならないと佐介は意を決した

 

 

「お母さん、ここに飛鳥ちゃんは来てませんか?」

 

 

「飛鳥ちゃん?飛鳥ちゃんがどうしたの?」

 

 

「実はずっと戻ってきてないんです」

 

 

「まぁ!そうなの?それは大変ね?」

 

 

飛鳥の話題を出すと驚いた様子を見せているので佐介はやはり何も知らないんだなと感じた

 

 

「…よかった」

 

 

「どうしたの?なにがよかったの?」

 

 

「いえ、実は来る途中で光牙くんに会ったんですけど、その際に彼から飛鳥ちゃんがお母さんたちが拉致したなんて言い出すもんですから僕は違うって言ったんですけど」

 

 

「っ…」ピクッ

 

 

安心したせいもあってか佐介がうっかり光牙とのやり取りを漏らす

 

 

その時、虎白の顔色が変わる

 

 

だが、すぐに元の笑みを浮かべる

 

 

「もう、そんなことあるわけではないじゃない」

 

 

「で、ですよね!」

 

 

虎白の言葉に佐介はやっぱりという顔を浮かべる

 

 

しかし1人、この状況を怪しんだ者がいた

 

 

柳生だった

 

 

彼女は先ほどの虎白の顔色の変化を見て不信感を抱いた

 

 

「(臭うな?…やはり光牙のいう通り何か知ってるのか?)」

 

 

光牙との会話を思い出した柳生は考えを巡らせる中、一つ確かめる策を思いついた

 

 

思い立ったが吉日と柳生はすかさずバレないようにスマフォを手に取り、画面を操作する

 

 

表示されたのはコールアプリ、それに表示されているのは飛鳥の電話番号だった

 

 

画面を表示させた柳生はコールボタンを押す

 

 

その時だった

 

 

 

ピロリロリン~♪ピロリロリン~♪

 

 

 

「「「「――っ?」」」」

 

 

「――っ!?」

 

 

家の中からコールが鳴る

 

 

「こ、これって?」

 

 

「もしかして?」

 

 

聞きなれた音が家から鳴り響くことに一同が動揺する

 

 

「そうだ。これは飛鳥のスマフォの着信音だ」

 

 

一同が困惑してる中、柳生が前進し、佐介母の前に立つ

 

 

「飛鳥はあの時、ここに自分のスマフォを忘れたといってここに行くといってオレたちと別れたんだ…さて、聞かせてもらえないだろうか佐介の母さん、どうして飛鳥のスマフォが鳴っているんだ?」

 

 

「――っ!?」

 

 

確信を突いた柳生の問いに虎白が激しい動揺を見せる

 

 

「お、お母さん?」

 

 

その様子に佐介は思考が追い付かずにいたのだった

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