閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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飛鳥の行方を探しに両親の元に向かった佐介たちだったが、状況は想像の斜め上行く状況に陥ってしまった


追求が引き金となり、佐介両親が本性を表し、目的を打ち明けた


佐介を力ずくで再びこの手にしようとする両親と戦うことになった飛鳥たちだったが


加減を無くした佐介父の一撃で全員が轟沈してしまった


手も足も出せない飛鳥たちに佐介母が最後の警告をする


自分たちから身を引けばこれ以上はなにもしないという


されど大切な人と離れ離れにされると聞いて黙っていられるわけもなく


提案を即座に吐き捨てた


交渉が決裂したことで強引につれ返えされかけた飛鳥たちだったが


そこに意外な救世主が現れ、全員を驚愕させるのだった…


佐介と大導寺 明かされる真実

 

鬼気迫っていた佐介たちの前に現れたのは彼の師であり、皆にとっては大先輩である大道寺であった

 

 

「し、師匠…?」アセアセ

 

 

「また会ったな佐介よ。どうやら切羽詰まった事態の様だ」

 

 

「…は、はいっ」

 

 

佐介が声を掛けると大道寺はある程度状況を察しているかのような物言いをしていた

 

 

「だ、大道寺先輩、どうしてここに?」

 

 

「一体何がどうなってるんだ?」

 

 

「……その答えは今、我の目の前に居る者達が知っておる」

 

 

斑鳩達も理由を尋ねるも、大道寺は答えはそこに居ると言いながら目の前に居る黒獅と虎白を見据えた

 

 

「あら誰かと思ったら…久しぶりね、びっくりしちゃったわ」

 

 

すると大道寺を見るなり虎白が声を掛ける

 

 

「…白々しい物言いはよせ、我を愚弄していると捉えるぞ?」

 

 

「ふふっ、相変わらずねその物言い……懐かしいわね」

 

 

大道寺と虎白が互いに会話をかわす

 

 

しかしその会話から2人が既に互いを知っているような口ぶりであった

 

 

「この世界に来てからずっと探していたが、よもやこのような形で再会することになろうとはな?」

 

 

「確かにな、俺たちとしても望むところではなかったな、こんな形で再会することになってしまうとはな」

 

 

「我も同じ気持ちですよ…義兄君(あにぎみ)

 

 

「「「「「「――っ!?」」」」」」

 

 

続けざまに大道寺が黒獅と会話を交わすも、次の彼女の言葉にまたも度肝を抜かされる

 

 

「い、今、大道寺先輩なんて言ったの?」

 

 

「確か黒獅さんを、お…お義兄(にい)さんって言ってたぞ?」アセアセ

 

 

「どういう意味なんだ?」

 

 

義兄さんと大道寺が呼んだ事に一同が困惑する

 

 

「我とてこんな形で再会することは望んではいなかった。義兄君(あにぎみ)にも…”姉さん”にもな」

 

 

「「「「「――っ!?」」」」」

 

 

「ね、”姉さん”!?」

 

 

追い打ちをかけるかのように更なる爆弾発言が大道寺の口から出た

 

 

「あら、知らなかったの佐介?」

 

 

「えっ…?」アセアセ

 

 

驚いている様子から虎白が佐介が大道寺との関係を知らないことを知り面を食らったような顔を浮かべていた

 

 

「…あなたもしかして今までずっと秘密にしてたの?自分がこの子にとってどういう関係なのか?」

 

 

「それを貴女が言えた立場か?」

 

 

「っ…」

 

 

大道寺にこのことを問うと彼女からも質問を返され、口ごもる

 

 

「し、師匠、どういうことなんですか!お父さんのことを義兄(にい)さんって呼んだり母さんを姉さんって呼んだり…もう僕、何が何だかわかりません!師匠、どういうことなのか教えてください!?」

 

 

困惑しつつも佐介が大道寺に問い質す

 

 

「先ほど我が言った通りのことだ。この2人は我にとって姉であり、義兄君(あにぎみ)である」

 

 

「…じゃあ、師匠はもしかして?」

 

 

「そうだ。我とうぬは親族の関係にある」

 

 

佐介の問いに大道寺は答えた

 

 

自分と佐介は従姉弟の存在であることを

 

 

「うぬのことは出会う前から既に知っていた。しかし”あのこと”があって以降、全員が死んでしまったと思っていた。我も母も悲しみにくれた」

 

 

拳をぎゅっと握りしめるその姿からは悲しみと不甲斐ない自分への怒りが込められているようだった

 

 

どれ程悔やんだかという思いがひしひしと感じられた

 

 

「…だが、それから数年の時を重ねたあの日、運命のいたずらによって我の前に死んだと思っていたお前が現れた。あの時ほど驚きと安堵に震えた日はなかった。その後もうぬは素性も分からぬままに我や凜さんを慕い、幼いながらに我らの修行に付き添っていた」

 

 

幼き日、出会えたことは偶然だったかもしれないが巡り合えたことは必然だったのだと大道寺は思っていた

 

 

「本当ならすぐにでも素性を明かしたいと思っていた。なれどそれは半蔵様たちに止められていた故、教えることは叶わなかった。だがあの日、お前が我の旅に同行したいと言ってきた時、これぞ我がお前にしてやれる唯一のことと思いそれを承諾し、5年間の旅の中で我の教えうる全てをお前に授けたのだ」

 

 

「っ…」

 

 

大道寺から語られたその話詩を聞いて佐介は驚きを隠せなかった

 

 

あの日、大道寺が修行の旅に出る事を知った佐介は自分も強くなりたいという考えを抱き、同行を懇願して彼女の弟子となった

 

 

しかしそれは彼女にとっても可愛い甥っ子の願いを聞き入れたいという思いがあればこそだったのだと知った

 

 

「これで我の秘密は全てだ。隠していてすまぬ、佐介」

 

 

「師匠…」

 

 

旅の中で厳しくも時には優しく接してくれたのは彼女なりの愛情だったのだと知り、佐介の心にほわっとしたものが湧き出ていた

 

 

「それで、貴女はここに何をしに来たのかしら?見たところ家族の再会を祝いに来てくれたわけじゃないわよね?」

 

 

「あぁ、残念ながらな。我がここに来たのは…2人を止めるためだ!」

 

 

刹那、大道寺が勢いよく駆け出した

 

 

踏み込むたび、踏み込むたびに彼女の足によって砕かれる地面の音が響いていく

 

 

大道寺が向かう先には佐介と虎白が

 

 

「っ!」

 

 

だが、その間に割って入るように父が立ちはだかる

 

 

「はぁぁぁぁ!!」

 

 

構わず大道寺は直前に深く踏み込み、跳躍し、そのまま引き絞った拳を今にも突き出そうという感じだった

 

 

それを見て黒獅も受けて立つ構えを取る

 

 

「でぇぇぇえい!」

 

 

「ふぅぅぅん!」

 

 

 

バシィィィィン!

 

 

 

 

次の瞬間、大道寺と黒獅の拳がぶつかり合う

 

 

拳から発生した衝撃は凄まじく2人の周囲には磁気嵐が吹き荒れてる

 

 

ぶつかり合う両者の力は拮抗し、互いに大きく後方へと後退する

 

 

「ほう、あれから随分と腕を上げたようだな大道寺、中々の威力だ」

 

 

「義兄君に褒めて頂けるのは正直光栄だ」

 

 

先の拳のぶつけ合いの中で黒獅は大道寺が腕を上げている事に驚きと感心を抱き、彼女を褒めた

 

 

大導寺の方も尊敬する人に褒めてもらえて状況が状況ではあるが、どこか嬉しそうな顔をしていた

 

 

「ならば次はこれでお前の力を試してやろう…っ!」

 

 

「まさか、あの構えは!?」

 

 

佐介は父の取った行動に驚く

 

 

何故ならば黒獅が取った行動というのは自分が大道寺から教わった技の一つ

 

 

獣波拳だったのだ

 

 

「よかろう!」

 

 

そうして大道寺も黒獅の誘いに乗るように獣波拳の体勢を取る

 

 

双方共に両手の中に溜め込んだエネルギーが徐々に徐々にと膨れ上がった

 

 

「「獣波拳!!」」

 

 

刹那、同時に放たれた獣波拳がぶつかり合い、エネルギーの球体を作り上げる

 

 

エネルギーによる衝撃があたりを包み込むのだった

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