閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

390 / 810
本来の目的へと動きだした佐介両親に飛鳥たちは戦いを挑む


しかし実力差は仮面をつけていた時とは比べ物にならないほど歴然としていた


何も抵抗すらもできぬままあっという間に地に伏せられてしまった


思いもよらぬ力の差を飛鳥たちは痛感し、そんな彼女たちに佐介母が最後の警告を送る


だが、飛鳥たちはそれでも尚、佐介を諦めるわけにはいかないとこれを蹴り


交渉が決裂したことで強引に連れ戻されそうになった彼女たちだったが


その危機に大導寺が乱入してきた


大導寺の乱入により、思いがけない話しが飛び交い、佐介たちを困惑の渦に陥れる


一方で大導寺もまた飛鳥たち同様に佐介を奪い返すと宣言し、佐介父との戦闘が勃発することになったのだった…


皆を逃がせ! 大導寺VS黒獅 

 

大道寺と黒獅が互いに身構える

 

 

「「獣波拳――っ!!」」

 

 

 

ガオォオオオオオ!!

 

 

 

「「はあぁぁぁぁぁぁ!!!」」

 

 

互いの獣波拳がぶつかり合い、大道寺と黒獅との力と力の押し合いに発展していた

 

 

「さ、さっきといいこれといい、なんて凄まじい戦いなんだ!?」

 

 

「飛ばされないようにするのが精一杯ですわ!?」

 

 

2人の戦闘が繰り広げられる中、その近くにいる飛鳥たちはとにかく衝撃に巻き込まれないように自分の身を堪えさせるのがやっとな程だった

 

 

それほど2人の戦いが凄まじいものだということがわかる

 

 

押し合いをが続く中、拮抗するエネルギーが自徐々に膨れ上がる

 

 

ずんずんずんずんと大きく膨れ上がるエネルギーが遂に限界を迎え、中心から眩い光で周囲を包み込む

 

 

次の瞬間、ボォォンという轟音と先程とは比べ物にならない衝撃が全身を襲った

 

 

「痛てて…みんな、大丈夫か?」

 

 

「うん、こっちも大丈夫」

 

 

軈て視界が戻り出し、先の衝撃によって身を投げ出された飛鳥達がやっとこさ起き上がる

 

 

「一体どうなったんだ?」

 

 

「みなさん、あれをご覧ください!」

 

 

斑鳩が指差す方に全員が視線を向ける

 

 

するとそこには中心に巨大なクレーターが出来ており、左右の先には技を放った大道寺と佐介父が構えたまま佇んでいた

 

 

「もう、2人ともやりすぎだわ。家がボロボロになっちゃったじゃない?」

 

 

2人の技のぶつかり合いの衝撃によって家が半壊したことに虎白はむすっとしていた

 

 

「…師匠」

 

 

一方の佐介は激化する戦いを目にし、大道寺の身を案じていた

 

 

「…ふっ、驚いたよ。随分と腕を上げたようだね?」

 

 

「戯れはよしてくれ、この程度で驚かれては困るな。我はもうあの頃の我ではない……今よりその証を見せてやる。我の修行の成果を義兄君に見せてくれよう」

 

 

「ほう、それは楽しみだ。では見せてもらおうか、君の修行の成果とやらを」

 

 

「なれば、行くぞ……はああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

大導寺が本気で行くと宣言し、精神を集中させるやいなや声を張り上げながら全身に力を込める

 

 

「な、なんだよこれ!?」

 

 

「大道寺先輩を中心に地面が激しく振動しております!?」

 

 

力が高まり始めるとともにそれに好悪するかのように地が揺れだす

 

 

「ぐ、ぐぐぐぐぐ――っ!!!」

 

 

もっと、もっとというかのように尚も大道寺は己の力を引き出す

 

 

すると徐々に大道寺の体に変化が現れる

 

 

少しづつ、彼女の体が金色の輝きを放ち出す

 

 

「はぁぁぁ……明鏡止水」

 

 

次の瞬間、大道寺が先程まで張り上げていた声をぴたっと止めると、続け様に呪文のように言葉を唱える

 

 

 

ピチュン…ギュィィイイイン!!

 

 

 

「「「「「「――っ!?」」」」」」

 

 

それと同時にその場全体が金色の光に包まれた

 

 

眩き金色の光によって奪われていた視界が徐々に戻っていく

 

 

「――…あっ!?」

 

 

一早くそれに気付いたのは佐介だった

 

 

彼の眼に映ったのは想像を絶するものだった

 

 

それに続き、他の者達も彼女の変化に気付いた

 

 

皆の視線の先に映ったもの、それは全身の肌以外の色が金色に染まった大道寺の姿だった

 

 

神々しいその姿に佐介たちの目は奪われていた

 

 

「はぁぁ~…」

 

 

変身が完了したことで大道寺はゆっくりと力んでいた肩の力を抜く

 

 

「それが君の言っていたとっておきということかな?」

 

 

「さよう、これが我が修行の中で編み出した我の秘儀とも言える技「明鏡止水」なり」

 

 

「成程、確かに秘儀と豪語するのも納得いくくらい凄まじいものを感じるね。ではその力、どれ程のものか見せてもらうとしよう」

 

 

「焦らずともすぐに見せてやる」

 

 

大道寺の変化を目にした黒獅は少し冷や汗を浮かべていた

 

 

緊迫感が辺を包む

 

 

「いつでも来い」

 

 

「ならば、遠慮なく…――っ!」

 

 

 

ヒュン!ドゴォォォン!

 

 

 

「―――っ!?」

 

 

それはまさに一瞬の出来事だった

 

 

黒獅が気付いた時にはもう大道寺は間合いに入っているばかりか自身の腹部に強烈な一撃を当てているではないか

 

 

何が起こったのか理解できずにいた佐介達だったが、直後に押し寄せる腹部の激痛によって漸く自分が殴られているのだと言うことを自覚する

 

 

思わずその痛みに悶絶し、後退りしようとする

 

 

「ふん!」

 

 

「ごふぉっ!?」

 

 

「はあっ!!」

 

 

「――~~っ!?」

 

 

 

ドドドドド!ドガァァァァァァァァン!

 

 

 

 

しかしそれよりも先に大道寺が二手の肘撃ち、三手の回し蹴りと息もつかせぬ連撃を繰り出した

 

 

黒獅は最後に放たれた回し蹴りによって大きく後方へと吹き飛ばされた

 

 

「あなた!?」

 

 

旦那のやられようを見て虎白が慌てた様子を見せる

 

 

「――っ!」シュン!

 

 

「なっ!?」

 

 

「ふぅぅん!!」バシン!

 

 

「うっ!?きゃああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」ビュゥゥウウウン!

 

 

だが、間髪入れず、大道寺が今度は虎白の方に攻撃を仕掛け、防御をするも勢いを止め切れず、そのまま吹き飛ばされた

 

 

「母さん!?」

 

 

「佐介!」

 

 

「――っ?」

 

 

虎白が吹き飛ばされた事に驚く佐介に大道寺が声を掛ける

 

 

「ここは我が引き受ける。うぬはあやつらの元に戻れ」

 

 

大道寺が佐介に自分が両親を相手にする間にこの場からの撤退を促す

 

 

「…っ」

 

 

だが、そう言われてもこの状況のせいか自分ではどうしたら良いのか考えが纏まっていない様子だった

 

 

「混乱する気持ちは分かる。我とてこのような形であの2人と会いたくはなかった。だが、今の2人は間違っている、どのような理由があろうともこのようなこと許されることではないのだ」

 

 

「師匠…」

 

 

「さぁ、行け。我の足手まといになりたいか!」

 

 

「……――っ!!」

 

 

咤激励の言葉を受け、佐介は飛鳥達の元に

 

 

「皆さん、ここは引きましょう!」

 

 

「で、でも大導寺先輩が!?」

 

 

「師匠なら大丈夫、さぁはやく!」

 

 

「…わかりました。皆さん、行きましょう!」

 

 

佐介の促しに後押しされ、一同は拠点に撤退するのだった

 

 

「…っ」キッツ

 

 

「もう、酷いじゃない?久しぶりに会った姉にこんなことをするなんて?」

 

 

「さっきのはえらく応えたよ」

 

 

直後、大道寺の前方から歩み寄る影が

 

 

吹き飛ばされた黒獅と虎白が復帰したのだ

 

 

「あの子をみすみす行かせてしまうだなんて失態だわ…でも、些細なことよ。すぐにあの子を取り戻すわ」

 

 

「させぬ、今の姉さんたちのやり方は間違っている」

 

 

「かもしれない、だけど、だからこそ!」

 

 

「――っ!」

 

 

 

ガキィィィィィン!

 

 

 

「俺たちはもう止まれないのさ!」

 

 

「くぅっ!」

 

 

譲れないものがある

 

 

そう告げながら黒獅が攻撃を仕掛け、大道寺と再び交戦するのだった

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。