閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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飛鳥の奮闘によってなんとか痛み分けに持ち込むことができた


しかしそれもつかの間、今度は父が戦いを仕掛けてきた


それによって佐介を除く他のメンバーは戦闘不能に追いやられてしまった


残された佐介は飛鳥たちの奮闘に応えるため抱いていた迷いを振り切り父と対峙する


こうして子と父との差しの戦いが繰り広げられる


佐介は全力をもって挑むも父はそんな彼の攻撃をもろともしていない様子だった


このままではまずいと判断した佐介が極限魂へと転身し、高速移動を駆使して父を翻弄する


隙を突いた佐介が父に一撃を入れたことで勝機を得たかに思えたが


すぐに動きを学習した父によって攻撃が通じなくなっていった


そうしてその最中に拘束をされてしまった佐介は極限魂をv1からその上の姿であるv2へと変え、反撃を試みるのだった



佐介危うし、絶望を告げる一撃 

 

取っ組み合いの最中、佐介はこの状況の打開策として極限魂V2へと転身した

 

 

「うっ、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

 

「ぬっ、ふぅぅぅんっ!!」

 

 

捕まれた腕を振りほどこうとする佐介の力が上がったことに驚いた様子を見せるが、黒獅のほうも負けずにそれを押さえつけようとする

 

 

「――はあっ!!」

 

 

「――っ!」

 

 

尚も拮抗し、進展が得られない状況下の中、咄嗟に佐介は地面を勢いよく踏みつけた

 

 

力強く踏みつけたことで地面が割れ、それは瞬く間に広がっていった

 

 

「ぬっ!?」グラッ!

 

 

地面が割れ、足場のバランスが崩壊したことによって佐介父は体制を崩した

 

 

「ふっ、はあぁあっ!」

 

 

「――っ!?」

 

 

佐介はその隙を突いて一気に拘束された手を振りほどくと後方へと後退する

 

 

「はぁ…はぁ…」

 

 

「……っ」

 

 

互いに距離をとった状態へと現状は戻っていた

 

 

脱出に成功した佐介は再び構えを取り、次に備える

 

 

「(拘束されたことで手立てを失ったスピードを捨てパワーに振り、そのパワーですら及ばないと判断するなりすかさず地形を利用して抜け出すとは…)」

 

 

この一連の流れを見た黒獅は佐介の咄嗟の起点に関心を覚え、それを感じるほどに自然に笑みがこぼれる

 

 

「…流石は俺の息子といったところか、状況に応じての臨機応変の対応策を講じるとは、さぞやこれまで沢山忍の腕を磨いてきたのだな?」

 

 

「…お父さん」

 

 

そんな父の様子に佐介は呆然となる

 

 

「さぁどうした?かかってこい、もっと俺にお前の成長を見せてみろ」

 

 

「…なら遠慮なく行きます。覚悟してください父さん!」

 

 

「あぁ、いいぞ来い!」

 

 

力を見せろという黒獅の要望に対し

 

 

我に返った佐介は踏み込むとともに黒獅に向かって飛んでいった

 

 

「はあっ!」

 

 

「――っ!」

 

 

飛び込みの勢いを乗せた拳を繰り出す佐介とそれを防ぐ黒獅

 

 

「でしたら!たあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

ダダダダダダダダダダッ!

 

 

 

しかし佐介はすぐにそれにあわせ、パンチの連打を繰り出した

 

 

「――っ!!」パシシシシシシッ!

 

 

黒獅は防御の姿勢を取ってこれを受け止める

 

 

「ふっ、ていやっ!」ブゥン!

 

 

「ぬっ!?」

 

 

すると佐介は拳打の奥州からすかさず回し蹴りを放ち、黒獅もそれを防御する

 

 

「はぁぁあっ!」シュン!バッ!

 

 

「なにっ!?」

 

 

だが、攻撃を防いだ腕を足場にして上空に向かって跳躍した

 

 

「――っ!!」ギュィィィィィン!

 

 

跳躍し、上空へと到達した佐介はその場で身構え、両手の掌に気のエネルギーを集約させる

 

 

「こ、これは!?」

 

 

「超・秘伝忍法!【真・獣波拳】!!」

 

 

 

ガオオオォォォォォ!!

 

 

 

十分に溜め込んだ気のエネルギーを佐介が放つ

 

 

通常よりも高威力な気弾が黒獅に向かって真っすぐに飛んでいった

 

 

「――っ!?」

 

 

佐介父はそれを見るなり咄嗟に防御の姿勢を取る

 

 

 

ギュオオオオオオオォォォォォ!!

 

 

 

「ぐっ、ぐぅううううううっ!?」

 

 

着弾と共に黒獅は襲い掛かる気弾の圧をその身で受け止める

 

 

 

ズシッ!ズシシシィイイイン

 

 

 

のしかかる重圧によって地面に足がめり込んでいった

 

 

「――っはあああぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

畳み掛けるように佐介はありったけの力をこの技に注ぎ込んだ

 

 

「ぐぅぅ、うぅぅおおおおおお!!!」

 

 

 

バシィィィィィィィン!!

 

 

 

ヒュゥゥ~~!!ボバァァァァァン!!

 

 

 

「なっ!?」

 

 

しかしその直後、黒獅は力を両腕に集約させると勢いよく振り払う

 

 

それによって佐介の放った高出力の獣波拳は真っ二つに避け

 

 

軌道を失うとともに黒獅の左右に着弾して爆発した

 

 

「そ、そんな。バカな!?」アセアセ

 

 

地面に着地しつつ、目の前で起きたことに佐介は驚きの表情を浮かべていた

 

 

視線を黒獅のほうに向けるとその場に構えをしたまま佇んでおり、気弾を弾き飛ばした両手にはその跡と蒸気が湧いていた

 

 

すると俯いていた父が顔を上げる

 

 

「……っ!」ギロッ!

 

 

「――っ!?」ビクッ!

 

 

黒獅の目を見た瞬間、佐介は戦慄し、背中に寒いものを感じた

 

 

「今のはなかなかにすごかったぞ佐介、おかげでまだ少し両手に痺れを感じているよ。素晴らしい威力だった…だが、どうやらこれが今のお前の全身のようだな?」

 

 

「うっ!?」ギクリ

 

 

佐介はその言葉に絶句する。黒獅の言っていることは図星を突いていたからだ

 

 

先の放った獣波拳は佐介が今持てる最高火力の技だった

 

 

倒す気満々で放ったにも関わらず倒せていない、まさに絶望的な状況に追い込まれてしまった

 

 

「…大導寺には多少劣ってはいたがお前の技量も中々だった。父として嬉しく思うぞ」

 

 

息子が単身で自分をここまで追い込もうとしたことに黒獅は称賛を送った

 

 

「だが、感傷に浸るのはここまでだ。そろそろ終わらせるとしよう……っ!!」シュン!

 

 

「なっ!?」

 

 

この戦いにけりをつけると宣言すると黒獅はすかさず動き出した

 

 

「――っ!!」

 

 

「はっ!?」

 

 

「ふぅううん!」

 

 

一瞬で間合いを詰められるとともに引き絞られた拳を佐介に向かって突き出した

 

 

 

バシコォオオオオン!!

 

 

 

「ぐぅぅ、うぁあああああっ!?」ザザァァ!!

 

 

咄嗟にガードの姿勢を取る佐介だったが、その衝撃はすさまじく数メートル後方まで地表は削られた

 

 

「(う、腕の、腕の感覚が…!?)」アセアセ

 

 

動きが止まった佐介だったが、両手には黒獅から受けた一撃による鈍痛が響いていた

 

 

「――っ!!」

 

 

「なっ!?」

 

 

痛みに苦しんでいる間に黒獅の接近を許してしまった

 

 

「ふぅううん!!」

 

 

 

バシシシシシシシシシッ!!

 

 

 

そこから黒獅の繰り出す金剛力の応酬が押し寄せる

 

 

「ぐっ!?ぐぅぅ!?」グヌヌヌヌ

 

 

黒獅の怒涛の乱撃が佐介をどんどんと追い詰めて行く

 

 

「――はぁっ!」ベシン!

 

 

「しまっ!?」

 

 

とうとう防御の構えも崩され、佐介の懐は無防備な状態に

 

 

「佐介、よく見ていろ、これがお前の父である俺の最大の技だ!」

 

 

 

ブォン!ドゴォォン!

 

 

 

「ぶ、ぐぅううっ!?」

 

 

黒獅はそう言い放つと共に瞬時に身構えると共にその左腕を佐介の腹部にお見舞いする

 

 

「……絶・秘伝忍法【滅・天轟拳】!!」

 

 

「――っ!?」

 

 

技の名を叫ぶとともに黒獅が残っていたもう片方の手を佐介の顎にぶつける

 

 

一瞬、時間がスローモーション二でもなったかのような感覚に陥る

 

 

「はあああぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

バシイイイイイイイン!!

 

 

 

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

 

黒獅の繰り出した最強の技による一撃により、佐介は断末魔の悲鳴とともにその身を宙へと投げ出されるのだった

 

 

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