第一章 ただいま帰りました
国立半蔵学院、1919年に開校し、全校生徒は大凡一千人、マンモス進学校として名高い普通科の高等学校である。だが、この学院には表と裏2つの顔があることを知る者は少ない
半蔵学院校門前
佐介side
みなさんはじめまして佐介と申します。僕は今自分の家の近くに有る学院である半蔵学院に来ています
家には挨拶しないまま着てるので終えたら改めためて挨拶しに行くつもりです
「半蔵学院、ここに来ると帰ってきたって感じがするな…さてと手続きしないと」
僕は校門前で学院を眺める
半蔵の制服を着た僕は鞄片手に校門を潜った
佐介sideend
半蔵学院忍部屋
飛鳥side
「ふ~今日もたくさん修業して疲れたな~」
どうもみなさんこんにちは半蔵学院二年生の飛鳥です
私は朝練を終えて忍部屋に戻る途中です
「おい、あの子誰だ。二年生か?」
「声かけてみようぜ」
私は後ろから聞こえる声に振り向くと男子生徒2人がこっちに向かってきていた
私は慌てて隙をついて木の上に隠れる
「あれ?いない」
「どこいったんだろ?すげ~かわいいのに」
「(かわっ⁈)」
私はかわいいと言われて一瞬顔を赤くした
そして2人がいなくなるのを確認して木から降りた
「かわいいか…」
私はさっきのかわいいという言葉を思い出す
できることなら一番その言葉を行ってほしい人が私にはいます
五年前に旅に出てしまった彼、佐介くんはどうしてるだろう?
「会いたいな…佐介くん」
私は幼馴染で大好きな彼の名前を呟く
「ううん。浮かない顔してちゃダメだよ。こんな顔じゃ佐介くんが帰ってきたとき嫌な思いをさせちゃうよ」
私はほっぺを両手でパンパンと叩いて気合いを入れ直す
そして茶道部の部屋に入りその部屋にある隠し扉に寄りかかるとくるっと回転すると目の前には私たちの隠れ家である忍部屋あった
「ただいま~♪」
私は挨拶する
「おかえりなさい飛鳥さん」
「斑鳩さん、飛鳥ただいま帰りました♪」
私に声をかけてきたのは茶の間でお茶を飲む私たちの先輩である斑鳩さんだった
「帰り途中に男子生徒に絡まれそうになってましたね?」
「うっ…見てたんですか?」
斑鳩さんにさっきのことを見られてたみたい
「はぁ…気配を消さないからそんなことになるんです。それに校門から呑気に走って来るなんて」
斑鳩さんは呆れつつお茶を飲む
「えへへ、つい~」
「わたくし達は本校の生徒にして生徒にあらずですよ。基本がなってません」
「すみません…」
私は斑鳩さんに一喝されしょぼんとして反省していると
突然背中がぞっとした
その時
「なに落ち込んでんだ~飛鳥らしくもね~♪」
「きゃあぁ、かっかつ姉!?」
斑鳩さんと同じく三年でわたしたちの姉御的存在でよくセクハラしてくるかつ姉がいた
かつ姉は私の胸を揉みまくる
「んふふ~おかえり~♪」
「もう、油断も隙もないんだから!」
「いいじゃねぇか減るもんじゃなし、は♪こうすればもっと育つか~♪」
かつ姉が手をわきわきしながらわたしをというより胸あたりを見ていた
「ふぇ、だっため!むしろ減ってほしいんだから!」
これ以上大きくなったらまたブラを買い直さなきゃいけないし
「そんなもったいない」
「もったいなくないです!」
まったくもうかつ姉は
「わ~!!」
「「!?」」
突然後ろからの声に驚き後ろを向くと
「あ~!!…う~っいった~い」
一年生で隠し扉から出るのに失敗しお菓子をぶちまけ頭にソフトクリームをかぶっているひばりちゃんがいた
「朝っぱらから何やってんだよひばり?」
かつ姉がひばりちゃんに尋ねる
「遅刻しそうだったから急いで中に入ったらなんか勢いがついちゃって、あっ飛鳥ちゃんおかえり~♪」
「ただいまひばりちゃん」
私とひばりちゃんは互いに挨拶を交わす
ひばりちゃんがおしりをさすりながら立ち上がった
「ひばり、少しは遅刻しないように気をつけなきゃダメだぞ?」
ひばりちゃんを注意する右目に眼帯をつけてスルメを食べているのは
同じく一年の柳生ちゃんだった
「あははごめんね」
「柳生ちゃん、いつからそこに?」
私、柳生ちゃんがいることに気付かなかった
「気配を消すのは忍の基本だ」
柳生ちゃんに正論を言われて私は苦笑いする
「全くどっちが上級生かわかんねぇな?」
「でも柳生ちゃん、一年生なのに私より段位が上だし」
「だって柳生ちゃん天才だもん♪」
ひばりちゃんが柳生ちゃんをほめる
柳生ちゃんは相変わらず無言のままスルメをもぐもぐする
その時だった。私たちの足元に球が転がってきてボンッと爆発する
「全員揃ってるな?」
中から出た人に私たち全員が整列し、お辞儀をする
「おはようございます霧夜先生」
「飛鳥も朝の訓練ご苦労だったな」
「あっはい!」
一通りの挨拶を終えて霧夜先生は出席簿を閉じる
「さて、本日の修業、1時限目の訓練をする前にお前たちに紹介する者がいる」
「「「「「紹介する者?」」」」」
私たちがきょとんとした顔で尋ねる
「詳しいことは本人に聞け、入ってこい」
霧夜先生がそう言って隠し扉に目をやり私たちも見る
隠し扉がくるっと回転するけど
「いねぇぞ?」
隠し扉からは誰も出てこない
私たちは辺りを見回すが誰も出てこない
「…後だ?!」
柳生ちゃんがいち早く気づくとそこには半蔵の制服を着て屈みながら挨拶する男の子がいた
「どうもみなさんお初にお目にかかります」
男の子が頭を下げて挨拶しいるけど
…どうしてだろう不思議と彼からは懐かしい感じがする
どうしてそう思うのか
「(…まさか、もしかして?)」
気づくと私の体は独りでに男の子の方に歩き始めていた
その間に私の脳内に五年前の思い出が
まるで走馬灯のように蘇る
それと同じくあの時の記憶も頭に浮かび上がる
『さすけくん、いかないで~!!』
私が旅に出ようとする彼、佐介くんを止めようとした時のことを
離れたくなかったから。そばにいて欲しかったから
いかないで欲しいと服をつかみながら涙を流す私に
佐介くんはやさしい笑顔で私を抱きしめ頭を撫でながらこういった
『だいじょうぶだよあすかちゃん。ぼくはかならずもどってくるから。しんぱいしないで』
『ほんとう?』
『うん。やくそく、絶対帰ってくるから』
そう私に告げて笑顔を見せてくれて
もし目の前にいるのがもし佐介くんだと思うと私は落ち着いてなんかいられなかった
「今日よりみなさんと忍を学ぶために半蔵に編入してきました。僕の名前は「佐介くん…なの?」えっ?」
男の子が顔を上げて自分の名前を言おうとした時
私は声をかけ、男の子はぱっと顔を上げた
「あっ…飛鳥ちゃん?」
私は我が目を疑った
大きくなってかっこよくなってるけど
あの優しそうな顔、それとあの礼儀正しさ
紛れもなく佐介くんだ
私の名前を読んでくれたのが何よりの証拠
同年代の男性で私の名前を知ってるのは佐介くんだけだもん
「「「「「?」」」」」
私たち様子にみんなは何事かと首を傾げるけど
いまのわたしはそれどころじゃなかった
「さっ佐介くん…本当に佐介くんなんだ。…ぐす、おかえりなさい!」
嬉しさのあまり涙を流しながら私は佐介くんに抱きついた
「…飛鳥ちゃん、あすかちゃんなの?」
「そうだよ佐介くん(うるうる)」
「あは、飛鳥ちゃん。この学院にいたんだ!!あ~でも当然といえば当然か。でもびっくりだよ!!」
「私もびっくりだよまさか佐介くんが半蔵に来るなんて」
私たちの会話が弾む
「佐介くん、背が伸びたね」
「飛鳥ちゃんこそとっても可愛いし、…綺麗になったね」
「?!」
私は嬉しさで胸が張り裂けそうだった
その言葉を一番言って欲しかった人に
しかも綺麗とまで言ってもらえたから
「な~飛鳥、そろそろ説明いいか?」
そんな私たちの中にかつ姉が入ってきて
私たちは現実に戻ってきた
「ごめんごめん、ついうれしくて、この人は佐介くんって言って私の幼なじみなんだ♪」
私はみんなに佐介くんを紹介する
「へ~飛鳥に幼なじみ、そんでお前がその…?」
「はい、改めまして佐介と申します。これからよろしくお願いします」
佐介くんはペコリと頭を丁寧に下げる
「驚きました。飛鳥さんに幼なじみがいたなんて、なかなか礼儀正しい方ですわね。」
「……オレが一瞬とはいえ気配を感じられなかった」
「わぁ~、よろしくねさすけくん♪」
かつ姉たちは佐介を見て思う思うの感想を呟く
「はい、僕もみなさんのような綺麗な人や可愛い人たちと仲良くしてもらえるなんて光栄です」
「「「「っ?!」」」」
私たちは佐介くんの一言と太陽のようにまぶしい笑顔を見た
相変わらず変わってない
佐介くんのまるでみんなをやさしく包み込むような太陽のような笑顔
思ったことをはっきり言うところも
「あれ、みなさん?」
佐介くんはかつ姉たちを見て何事かという顔をしてる
『綺麗な人なんて、はっはじめて言われましたわ』
『いきなりあんなこと言うのは反則だろ』
『なんだあの笑み、あんな光が見えるような笑みなんて見たことないぞ』
『えへへ~ひばり、可愛いって言われた♪』
恥ずかしそうな仕草をするかつ姉たち
わかるよみんなその気持ち
佐介くんはなんだかわかんないというような感じで首を傾げてる
「まっまぁよろしく頼むぜ佐介、アタイは葛城だ」
かつ姉が佐介くんに肩を組んできた
「はい、よろしくお願いします葛城せんぱ「かつ姉でいいぜ。先輩とかかたっくるしいじゃねぇか♪」うわっ…?!」
葛城が肩を組んでる腕の力を強めて抱きよせる
ちょっとかつ姉がちょっと力を入れすぎたせいで
佐介くんの顔がかつ姉の胸にくっついた
その時だった
「ぶっ、ぶふ~!!!」
「さっ佐介くん?!」
「おっおい、大丈夫か!?」
佐介くんがいきなり大量の鼻血を出して倒れちゃった
私たちは心配になり駆け寄ると
「だっ…大丈夫、です~」
佐介くんはふらふらしてそういいながら立ち上がるけど
明らかに大丈夫じゃない
「佐介くん、どこか調子が悪いの?」
「保健室に行きますか?」
「ちっ違うんです。ちょっとびっくりしてしまって…」
佐介は少し落ち着いたようでゆっくりと話しだす
「…僕、五年も修業しててその…年頃の女の人とかとあまり接してないので急にあんなことされたらびっくりしてしまって…」
そう言いながら耳まで真っ赤になっている佐介くんを見た私たちは
『『『『『なにこの生き物、可愛い(な)(ですわね)』』』』』
全員がそう思った
「おっほん!」
私たちが佐介が来たことで盛り上がっていると
霧夜が私たちを静める
「お前たち、盛り上がるのはいいがそろそろ修業を始める。全員着替えて体育館に集合するように」
ボン!!
霧夜先生が告げ終えるとまた煙が発生し
次に目を開けるともう霧夜先生のは姿はなかった
私たちは修行の準備のため更衣室に移動した
でも更衣室が1つしかないため佐介くんはその中の小部屋で着替えている
「霧夜先生、あのどろんがなければいい先生なのにな」
「忍としてのこだわりだそうです」
「さすが霧夜先生、みならわなくっちゃ♪」
私たちが着替え終えるとかつ姉が目を光らせ
「そそ、みならわなきゃ♪」
「あん、かつ姉また!!」
後ろから抱きついてセクハラしてきた
「育ってる~育ってる~♪」
「うそ、どうしよ~」
「さっきより育ってる~♪」
私がかつ姉のセクハラに困っていると
「葛城せんぱ…かつ姉、やめてあげてください。飛鳥ちゃんが嫌がってます!」
小部屋から着替え終えた佐介くんが出てきた
「え~いいじゃんかよ~♪これもスキンシップだって♪」
「そんな破廉恥なスキンシップはだめです!」
「かて~こというなって~♪」
「あん、かつ姉?!」
かつ姉がまた胸をモミモミする
「葛城さん、佐介さんの言うとおりですわよ」
佐介くんと同じように斑鳩さんもかつ姉を止めようとする
「む~わかったよ」
そう言ってかつ姉が私を解放する
「ありがとうございます斑鳩先輩」
「いえ、クラス委員として当然のことですよ」
佐介くんがお礼を言って斑鳩さんが笑顔で答える
「こちらこそ葛城さんを止めようとしてくださりありがとうございまし「隙あり♪」きゃ!!」
斑鳩さんが話を続けているとかつ姉が斑鳩さんを後ろから押した
「いっ斑鳩せんぱ、うわっ?!」
バランスを崩した斑鳩さんに佐介くんは押し倒されちゃった
「っつ~、斑鳩先輩大丈夫です…か?!」
「っ…はっはい、大丈夫です…て、佐介さん?」
佐介くんが斑鳩さんに声を掛けようとしたけど固まっていた
佐介くんの顔の前に斑鳩さんの胸があったからかな?
その時
「ぶぅ~!!!!」
「さっ佐介さん?!」
またも佐介くんは大量の鼻血を出した?!
「さっ佐介さんしっかりしてください!?」
「佐介くん?!」
「お~い、佐介、大丈夫か?」
私たちが声をかけるも
「う、…あぅ…」
佐介くんはどくどくと鼻血をだし辛そうにしていた
「さっ佐介くん大丈夫かな~?」
「まったく、あんなことで倒れるとは情けない奴だ」
雲雀ちゃんと柳生ちゃんは少し離れたところで佐介くんを見ていたを
少ししてやっと落ち着いた佐介くん
「みなさんしたくはよろしくて?。そろそろ行きますわよ」
全員準備が出来て、斑鳩さんが蚊取り線香の入った豚の置物からレバーを引っ張ると隠し扉が現れた
私たちはその穴に入って行った。着いた場所は体育館で霧夜先生が竹刀を持って待っていた
「揃ったようだな。では今回の修行は体術の訓練をする。それぞれ2人づつ組手をしてもらう」
「「「「「「はい!」」」」」」
「まず最初にやってもらうのは…佐介おまえだ」
「はい!」
霧夜先生がそう言うと佐介くんは立ち上がる
「お前の力は我々にはまだ未知数なのでな。先に組手をしてもらい、お前の実力を見せてもらう」
「はい、問題ありません」
「うん、では相手は…葛城」
「おっアタイが佐介と戦うのか…おもしれ!!」
かつ姉は立ち上がると指を鳴らしながら佐介くんの前にたつ
「葛城せんぱ…かつ姉、よろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げる佐介くん
「おう、よろしく頼むぜ。でも気をつけろよ~アタイは結構強いぜ!!」
そう言ってかつ姉は構えて
佐介くんも同じく構える
「準備はいいようだな。では始めるぞ!!」
「「はい(おぅ)!!」」
今、佐介くんとかつ姉の組手が始まる