その圧倒的な力によって佐介以外の面々をあっという間に倒してしまった
やられていった彼女たちの奮闘と思いに応えるため、父と戦うことを決めた佐介は全身全霊をもって
目の前の父という名の強敵に挑む
しかしやはりその力は凄まじく向かっていった佐介が数秒も経たぬうちに劣勢に追い込まれてしまった
起死回生を狙った極限魂の超高速のスピードもあまり意に返さず
さらにはそれならと極限魂v2へと転身した佐介の全力の獣波拳ですらも倒すまでには至らなかった
切り札を使っても力の差を見せつけられ、絶句する佐介に対し、父は瞬時に間合いを取り
ここまでの奮闘に賞賛を送りながら大導寺を破った父最大の天轟拳を繰り出すのだった
佐介の間合いを取った佐介父が渾身の一撃を繰り出す
「真・天轟拳!!」
「ぐふっ!?うあああああぁぁぁぁぁぁぁ!?」
大技の直撃をまともに受けた佐介はその身を宙へと舞い上がらせた
時がまるでスローモーションになったかのようにゆっくりと流れていく
数秒後、スローモーションのように遅く流れていた時の流れが元に戻りだす
ドスゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!
次の瞬間、佐介は地面に勢いよく落下した
落下した場所には大きなクレーターができており、佐介はそこで大の字に倒れていた
「うっ…うぅぅ…が、がはっ!?」ブシャッ!
師である大導寺を倒すほどとされる父の大技をまともに受けた佐介は口から血反吐を吐く
目も虚ろとなり、体は技を受けた衝撃により痙攣をおこしていた
おまけにダメージが大きすぎたため、意識が朦朧となったことで極限魂も解けてしまった
「…ふぅ」
黒獅は大きく息を吐くとともに構えを解く
「ちょっとあなた!」
「――っ?」
するとその最中、黒獅の元に起こった様子の虎白が声をかける
「やり過ぎよ!あんなの食らって佐介になにかあったらどうするつもり!」
瀕死の状態に陥ってしまっているのを見て虎白はやり過ぎだと黒獅を咎める
「すまない、だがこれくらいしないと今のあの子を抑えるのは骨が折れるだ。それこそ大導寺の時のようにな」
それに対して黒獅はあの状況で佐介を無力化させるにはこうする他なかったのだと主張する
つまりそれは佐介がそれほどまで強くなっているということを証明しているに他ならないことだった
「…さて」
佐介を倒したことで黒獅はすぐさま確保にでる
「(別れは辛いかもしれん、だがそれもひとときのことだ。これからは俺たちが側にいるぞ)」
黒獅は心の中で佐介にそう告げる
そして少しずつ佐介に手を伸ばす
シュシュシュシュ!
「――っ!?」バッ
しかし、あと一歩というところでどこからともなく苦無が飛んできた
慌ててよけるとともに父が苦無の飛んできた方へと視線を向ける
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
「君は…飛鳥ちゃん!?」
何と視線の先には自分が吹き飛ばしたはずの飛鳥の姿があった
「はぁ…はぁ…うぅっ…」ガクッ
そんな飛鳥だったがやはりまだダメージが抜け切れていない様子であり、直後に地面に膝を付いて倒れてしまう
どうやら先の苦無も今持てる力を振り絞ったのことだったようであった
「――っ!!」シュン!
「…っ!?」ピクッ
だが、その直後に真横から突如として現れた人影に黒獅は気づく
ドゴォォォォォォォン!!
次の瞬間、轟音とともに地面が大きく砕け散り、衝撃波が迸った
「――っ!?」ザザァァ!
間一髪のところで黒獅は攻撃を回避し、後方に下がることで距離を保った
「あなた!?」
「掠っただけだ。問題ない」
心配そうに声をかけてきた虎白を宥めながら黒獅は衝撃が発生した場所に視線を向ける
やがて土煙が晴れ、その姿が露わになる
「う、うそ?」
「馬鹿な!?どうして君までここにいるんだ……”大導寺”!?」
そう、先程黒獅に向けてこの衝撃を生むほどの一撃を放ったのは倒したと思っていた大導寺だった
「はぁ…はぁ…我は、まだ…負けてはおらぬ。勝手に終わらせては困るぞ義兄さん」
先の戦いで受けたダメージが残っているのか大導寺もぱっと見は動けているのすらすごいと言える状態にも関わらず
目に映る闘志の炎は未だ衰える時となく燃えているようだった
「さすけ、くん…佐介くん…しっかりして…」
2人がやり取りをしている中、飛鳥が佐介の元にたどり着き、意識が虚ろとなっている彼に呼びかける
「…あ…すか、ちゃん…」
「佐介くん…よかった」
飛鳥の呼びかけに佐介が反応し、朦朧としていた意識が戻りだす
「ぼ、僕は…そうだ。お父さんの技を食らって」
「佐介、意識が戻ったようだな?」
「し、師匠!」
ハッと我に気が付いた間に自分の目の前に大導寺が立っており、黒獅と対峙している光景を目にし、驚いていた
「驚いたよ大導寺、飛鳥ちゃんならいざ知らず、君までこの場にいるとはね?」
「言ったはずだぞ義兄さん。我はまだ負けてはおらぬと、我が負けを認めぬ限り勝負は続いてる!」
「屁理屈を」
「ぬかせ!」
自分は負けていないと主張する大導寺に黒獅が皮肉を込めた悪態をつく
次の瞬間、大導寺がその言葉に端を吐きながら飛びかかる
即座に2人の攻防が繰り広げられる
「し、師匠~~…っ!?」
「佐介くん!?」
2大導寺が黒獅と戦っている姿を見て必死に加勢に入ろうとするもダメージが抜け切れていなかった
「無理しちゃダメだよ佐介くん!」
「でも、行かなくちゃ、師匠も手負いなんだ。さすがの師匠でも父さんを相手にするには今のままでは分が悪すぎる。僕も…加勢に行かなきゃ!」
「あっ、佐介くん!?」
大導寺のことを思うあまり、飛鳥の制止を振り切り、2人の元へ駆け出していった
一方その間にも大導寺と黒獅は激戦を繰り広げていた
「はあぁぁぁぁぁぁ!」
「ふん!」
「だぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぬぅぅぅぅぅぅん!!」
攻めて攻めまくる大導寺とそれを受け流す佐介父
両者のせめぎ合いは激化の一歩を辿る
「はあああぁぁぁ…!?」ズキッ
しかし限界は大導寺のほうに来た
拳を打ち込んでいる最中に腕に痛みを感じたからだ
動きが鈍ったのを黒獅が見逃すはずはなかった
すかさず拳をぎゅっと握りしめ、それを大導寺めがけて突き出す
さしもの大導寺の顔にも焦りが見えた
突き出した拳が襲い掛かろうとしたその時だった
「やああっ!!」
バシィィィン!
「――っ!?」
「…佐介?」
その直前、黒獅が放った拳を追いついた佐介が蹴り上げることにより、大導寺への直撃を阻止した
「っ、たあぁぁぁぁぁ!!」
「ぐっ、ぬぅうううっ!?」
いち早く我に返った大導寺が佐介が作ったその隙を利用し、黒獅を蹴り飛ばした
大きく後方へと吹き飛ばされた黒獅が数メートル先で動きを止める
「大丈夫ですか師匠?」
「あっ、あぁ」
「ここからは僕も戦います。いいですか?」
佐介は大導寺に問うた
いつもなら彼女の戦いに水を差すことはしたくはない、しかし状況が状況故にそうもいってられないという判断からの行動だった
「…仕方あるまい、ならば久方ぶりにやるとしようか、我とうぬで協力戦と」
「はい、師匠!」
今立ちはだかる最強の相手を前にし、ここに師弟コンビの共同戦が幕を開ける
予告
「やっと会えたわね…”紫苑”」
「…えっ?」
平和を謳歌する紫苑の前に突如現れるイレギュラー
「もう離さないわ。私のかわいい”息子”」
「ぼ、僕の母?」
母を自称する謎の女性の登場
「また…また私からこの子を奪うのか!」
「「「「「――っ!?」」」」」
「やめてくださいお母さん!?」
雪泉たちに女性が怒りを向ける
「僕が…あなたを止める!」
「そうはさせないわ!」
「「――っ!」」
ぶつかり合う2人
「紫苑!?」
壮大なる戦いが今幕を開ける!
・麻婆豆腐メンタルさんとのコラボ特別企画作!【Multiverse of visitor】
1月30日より全8話投稿!
ぜひ見てくださいね!
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