千年祭を開くため、忍結界を発動させた小百合は自身の身体に限界が来ていることを危惧していた
そう長くはもたないとわかってはいても、自身の成すべきことのためにその体に鞭うち
半蔵学院チームの拠点にへとやってきた
訪れた拠点にて小百合と佐介たちが対峙する
成長を認める傍ら、未だ甘さがあることを指摘するさゆりだったが
タイミング悪く会話の最中に吐血したことで飛鳥が動揺し、無理をしないように説得をしてきた
しかし小百合はその考えもまた自分たちの甘さと一蹴し
考えを断ち切らせるため、禁術とされる絶・忍転身を発動させ、それにより若かりし頃の姿であるジャスミンへと転身する
リスクを承知でそれでも尚、自分たちに教えを与えようとするジャスミンに応えるため、彼女との戦いに望むのだった
緊張が場を包み込む
「「「「「…っ」」」」」
「ふふっ…」
武器を手に構える飛鳥たちをジャスミンが伺いざまに笑みを浮かべる
一方の佐介たちはどこから攻めていいのかと困惑している
無理もない、相手は半蔵と肩を並べるほどの伝説級の忍であり、元・カグラなのだから
「どうしたんだい?怖気ずいていちゃ何も始まらないよ?」
自分を前に攻めてこない佐介たちにジャスミンが挑発的な言葉を投げかけ、一同は動揺していた
「じれったいね~?…なら、あたしからいってやるかね!」
しびれを切らしたかのようにジャスミンのほうから突っ込んできた
「まずはアタイたちからだ。斑鳩!」
「はい!」
それに対し先頭をきったのは葛城と斑鳩の3年生組だった
「おらっ!」
「てやっ!」
一手目に葛城が、二手目に斑鳩が仕掛ける
「はっ!ていっ!」
「うわっ!?」
「ふっ!ていっ!たあっ!」
「きゃあっ!?」
だが、ジャスミンは葛城の蹴りこみを交わし、その隙をついて大型のキセルを振りかぶり、打撃を食らわせ
続く斑鳩もキセルを盾代わりに攻撃を防ぎ、はね返すと同時に反撃の一打を繰り出した
「次はオレたちが相手だ!」
「うん!」
「いいよ。かかってきな!」
続いて柳生と雲雀が攻めてきた
2人を相手にしながらもジャスミンは怯むことなく交戦する
「斑鳩、もういっちょ行くぞ!」
「わかりましたわ!」
「っ!」ピクッ
柳生と雲雀と交戦している間に再び仕掛けてきた葛城と斑鳩も加わり、4人を相手にすることに
しかし、熟練の忍であるジャスミンがこの程度で怯むことなどなく
むしろ余裕すら感じさせるほどディスアドバンテージをもろともしなかった
「「「「はぁ…はぁ…」」」」
ジャスミンを囲む4人だったが、疲労のせいか息を荒くしていた
「くそっ、まったく攻撃を食らわせられない」アセアせ
「まるでひばりたちあしらわれてるみたい」
「わかりきったことを言うな。オレたちが相手にしてるのは伝説級の人物なんだぞ」
「流石は半蔵さまと肩を並べるお方、想像以上の強さです」アセアせ
未だ有効打すら当てられず、一方的に追い込まれるだけ
伝説の名を背負う者の実力はそこが知れないと嫌でも思い知ることになる
「この程度でもうばてちまったのかい?やれやれ情けない。そんなお前さんたちにはお仕置きだよ」
そう言うとジャスミンが身構える
何かくる。そう感じとった斑鳩たちも攻撃に備える
「秘伝忍法…」
ぼそりとつぶやくともにジャスミンが口から吹いた煙によって周囲がモクモクと包まれた
「な、なんだ?」
「気をつけてください、何か仕掛けてくる気です!」
斑鳩たちが警戒を一層強める
「ふっ…」
ジャスミンが笑みをこぼし、キセルからプシュッっと煙がでた次の瞬間だった
シュン!ダダダダダダダダダダダダダダ!!
「「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」」
「「きゃあぁぁぁぁぁぁ!?」」
「【ザバルダスト・スモーク】!」
目にもとまらぬ高速移動からの連続攻撃が繰り出され、斑鳩たちは警戒していたにも関わらず
その一瞬のことに対処が間に合わず、数発の打撃を食らい、最後には爆発のような衝撃によって吹き飛ばされてしまった
吹き飛ばされ、四方に飛ばされた斑鳩たち、そしてその中心には地に座し、キセルを一吸いするジャスミンの姿が
彼女の周りにはその攻撃によって倒れた斑鳩たちがいた
「みんな!?」
「これがジャスミン様、半蔵さまと対を成す伝説のお方の実力…」
絶・忍転身によって若かりし頃の肉体へと転身したジャスミンの強さはまさに異次元並みだった
「さて、次はお前たちだ。手加減は無用だよ、本気でかかってきな!」
自分の様子を見ていた佐介と飛鳥に声をかけ、ジャスミンは挑発的な態度で2人を煽る
「佐介くん。やれる?」
「実のところちょっと難しいかもしれない?」
身構えながらに佐介と飛鳥は言葉をかわす
その会話の中で飛鳥の問いに佐介は不安であることを語る
前回の戦いのせいか今の佐介は極限魂になるまでの力はない、すなわち実力の半分ほどしか今は出せない
ジャスミンを相手にこのハンディキャップは正直痛いところだった
「大丈夫だよ佐介くん、そうだったとしても一緒なら何とかなるよ」
「飛鳥ちゃん…うん、わかった。どこまで行けるかはわからないけど、僕、精一杯やるよ」
「…うん!」
不安を抱える佐介に飛鳥が励ましのエールを送る
飛鳥の言葉のおかげか気持ちが少し楽になった佐介は気を引き締め、今の自分にできることを成すことを誓う
「(ふふっ、見せつけてくれるねあの子たちったら)」
2人の様子を見ていたジャスミンは微笑ましそうなものを見たように内心、にっこりとした
「さて、作戦会議は終わったかい?こちとら待つのもそろそろ飽きてきたところだよ」
「それはごめんねばっちゃん、でももう大丈夫、勝負だよばっちゃん!」
「ジャスミンさま、僕たちも全力で参りいます!」
佐介と飛鳥が同時に構える
「面白い、見せてみな!」
それに対してジャスミンも身構える
「「はぁぁぁぁ!!」」
声を張り上げながら佐介と飛鳥が駆け出した
「やあっ!てやっ!」
先んじて仕掛けた飛鳥が二刀による斬撃を繰り出す
ジャスミンはそれを巨大キセルで防ぐ
「でぇい!」
「ぐぅっ!?」
カウンターによる反撃の一撃を放ったジャスミンの一撃を小太刀で防ぐも飛鳥は勢いを殺しきれず、後方へ吹き飛んだ
「…っ!」ピクッ
「たあぁぁぁぁ!」
直後、隙を見計らったように佐介がかかと落としを仕掛けてきた
シュン!ドスゥゥン!
佐介の繰り出したかかと落としが地面に直接する
「やったの?」
砂煙が舞う中、飛鳥はどうなったのかとドキドキしていた
やがて砂煙が止んでいき、姿が見えてきた
露わになったのは輪r他地面に座す佐介と
彼の前に緋座間づいているジャスミンの姿が
「…惜しかったね、佐介」
「えぇ、取るつもりで繰り出しましたが、失敗のようですね」
佐介の口から失敗の二文字が呟かれる
間一髪ジャスミンは身を引くことで直撃を免れたのだ
「佐介くん!」
「ごめんね飛鳥ちゃん。せっかくのチャンスを」
「気にしないで、勝負はこれからだよ!」
「…うん!」
先の一発で仕留められなかったのは痛かったが、次があると2人は気を取り直す
「その意気やよし、もっとあたしにお前たちの成長を見せとくれ」
再び構える佐介と飛鳥を見てジャスミンは楽しげな様子で言うのだった