佐介たち4人による最後のヤグラを賭けた最後の戦いが繰り広げられる
全員が己のもつ力の全てを振るい、この戦いに全力を尽くす
そしてそんな激しく、気高き戦いにいよいよ終わりが訪れようとしていた……
ボバァァァァァァァン!!!!
凄まじい爆発が周囲に響き渡る
爆風によって吹きすさぶビーチの砂が砂塵となりて周囲に広がる
視界が砂によって遮られ、4人の戦いを見守っていた飛鳥たちは状況が掴めずひやひやしていた
やがてその砂塵がようやく晴れ始める
遮られていた視界が徐々に回復し、その向こう側の光景が見え始めた
「「「「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」」」」
露わになった向こう側では佐介たち4人が全員もれなくボロボロの状態で息も絶え絶えにしながらたち尽くしていた
もう全員共に体力も気力もそこをついてしまい立っているのもやっとだった
しかしそれでもまだ4人の目に宿る闘志は死んでいなかった
「…っ!」グッ
「…~っ!」チャキ!
「っ…~~!!」ギュイン
「~~…っ!!」ギュゥゥゥン!
刹那、佐介たちが一斉に身構えるとともに残る力を次の一撃に注ぎ込もうとしていた
佐介は獣波拳を、光牙は弓を、紫苑は手のひらにエネルギーを、相馬はシノヴァイザーをと
全員が最後の一撃に全てをかける
凄まじい緊張感がビーチ銃を包み込んだ
「これで最後です!はぁぁぁぁぁ!!」
「っ…はぁっ!!」パシュン!
「ふぅぅぅぅん!…はぁぁぁぁっ!」
「うおぉぉぉぉぉ!おりゃぁぁぁぁぁ!」
4人が一斉に最後の一撃を放つ
放たれた4つの技は互いにまっすぐに飛んでいく
ドゴォォォォォォォォォン!!
ブオオオオオオオオオォォォォォォォ!!
「「「「っ~~~!?!?」」」」
次の瞬間、4人の繰り出した技が衝突し、直後に凄まじい衝撃波を発生させる
その発生した衝撃波の爆風によって4人は吹き飛ばされた
やがて衝突による気圧が止み、戦いを見守っていた飛鳥たちが恐る恐る視線を向ける
「あっ!」
するとそこには全てを出し切り、もはや立つこともままならずに地面に倒れる4人の姿があった
「さ、佐介くん!?」
「こ、光牙!?」
「紫苑!?」
「光牙、相馬!?」
倒れう4人の姿を見た飛鳥たちが居ても立っても居られないというかのように佐介たちの元に駆け付ける
「佐介くん、しっかりして!大丈夫!?」
彼らの元に駆け付けるや飛鳥たちは一同に抱き上げ、呼びかける
「…あ、あすか…ちゃん?」
「っ!…佐介くん」ホッ
すると呼びかけによって意識を取り戻したようで飛鳥は安堵する
無論それは他の3人も同様であり、次々と意識を取り戻し始める
「あすかちゃん…ぼくたち、どうなったの?しょうぶは?」
弱弱しくも勝負がどうなったのかと佐介は尋ねる
「…そ、それなんだけどね」
佐介の問いに飛鳥は困ったようにつぶやきながら視線を向ける
彼女の視線の先に目をやるとそこには自分たちの物を含め
光牙たちのヤグラももれなく全部壊れてしまっていた
「えっ…えっ?」
なぜヤグラが壊れているのか、自分たちが手を出したわけでもないのにどうしてと佐介の頭に疑問が浮かぶ
「えっとね佐介くん、実は…」
困惑する佐介に飛鳥は事の次第を話す
ヤグラが壊れている原因、それは単純に佐介たちの戦闘による衝撃波や余波などによってヤグラが耐えきれず崩壊してしまったということである
しかしながら4人は戦いに集中していたあまりそのことに気づくことができず
おまけに飛鳥たち外野たちも佐介たちの戦いのあまりの迫力に目を奪われそれに気づけずにいた
ヤグラは壊れたが、4人とも倒れてしまっているため
これ勝負を継続することも無理な話しであった
とどのつまり結果的に佐介たち4人による代表選は勝者無しの引き分けという形になってしまったということである
「えっとどうなるんだろこれ、ヤグラも壊れちゃったし決着はつかなかったし?」
「さっ…さぁ?」
いったいこの状況、どうするべきかと皆が途方に暮れてしまっていた
「おやおや、こりゃまた随分と派手にやったようだね?」
「この声は…ばっちゃん!」
唐突に聞こえてきた声に気づいた一同が振り返るといつの間にかこの場にやってきていた小百合がいた
「ばっちゃん、体の方は大丈夫なの?」
「心配するでない、しっかりと休んだからの」
「そうなんだ…よかった〜」
祖母である小百合の容体が以前よりは安定しているようで飛鳥や一同が安堵の表情を浮かべる
「小百合さま、実はですね」
「みなまで言わんでもわかっておるわ。この状況を見ればだいたいの察しはつく」
小百合は体力の限界で動けなくなっている佐介たちや一つ残らず壊されたヤグラから状況を察した
「しかし、これだけ派手に暴れておきながら決着着かずとはの〜」
「「「「うっ…」」」」
呆れながらに呟いた小百合の一言が佐介たちの心にぐさりと刺さる
「そ、そんなことよりばっちゃん!こうなった以上、忍の盆踊りはどうなっちゃうの?」
4人がこれ以上傷つく前に慌てて飛鳥が話題を変える
忍の盆踊りの勝利条件であったヤグラは既に全て壊れてしまっている
「結果はどうあれヤグラは壊れたわけだしな、これで忍の盆踊りは終わりということだろう?」
ヤグラが壊れてしまった以上、忍の盆踊りの継続は不可能ではないかと皆が小百合に問うた
「なーにを言っとるか?忍の盆踊りはまだ終わらんよ?」
『…えっ?』
小百合の発言に全員が口を開け、ぽか~んとした顔を浮かべる
「当たり前じゃろ。結局のところだ~れも決着つけたやつなんぞおらんじゃろうに。そんなんで終わるようなカグラ千年祭じゃないわい!」
勝負の決着もつかないまま終わらせてくれるようなそんな問屋が下りるわけもなく、当たり前のように小百合が一喝する
「で、ではどうしたらいいんですか?」アセアセ
カグラ千年祭が終わらないとなればどうしたらいいんだと困り果ててしまっていた
「そんなもの決まっておる。というわけでこれより第2回「ドキッ!忍だらけの水上運動会!ポロリもあるよ!」開催決定じゃ!」
「は、はいぃ~!?」
思いもよらぬ小百合の言葉に一同が驚愕する
「とまぁ、冗談はさておいてw」
«「「「「ずごっ!?」」」」»
と思ったらそれは単なる冗談であることを聞かされ、一同がこける
「要は忍の盆踊りの延長戦ということじゃ」
「ほう、私としては願ったりだな」
「ちょ、おいおいマジかよ…こんなに苦労したってのに結局終わらねぇのかよ~」
「まぁまぁ、相馬くん。こうなったからにはガタガタ言っても始まりませんでしょ」
そんなこんなで小百合がカグラ千年祭の再開を発表し、それを聞いた焔を含む一部の者たちは喜び、相馬を含む一部の者たちは不満を漏らしたりと賛否両論だった
「はぁ…わあったよ。わかりましたよ!もうこうなったらとことんやってやんよ。んでもって今度こそ誰が最強化決めようじゃねぇか!」
「決める?愚問だな最強ならば既に決まっているだろう。俺と白亜のタッグが最強だということがな」
「聞き捨てなりませんね。僕とて負けてはいませんよ。次こそ混沌の真髄を見せてあげますよ」
「皆さん、僕もいることを忘れないでくださいね、僕だってやれるところを見せてやりますよ!」
再び最強を決めるのだと佐介たちは張り合っていた
「うふふ」
「雪泉ちゃんどうしたの?」
「いえ、皆さんとの熱い夏が続くと思うとなんだか楽しくて」
「楽しい、か…まぁ、気持ちは分からんでもない、お前たちと戦うのはなんだかんだで楽しいからな」
一方の飛鳥たちも忍の盆踊りが続くのだと知り気持ちが向上しているのだった
「さぁ、みさなん。僕たちの新しい忍の盆踊りを始めましょう!」
「「「「「「「「「「おーーーーー!!!」」」」」」」」」」
忍の定めとは死の定め…
影に生まれて影に散る…
忍の定めとは死の定め…
それでも少年少女たちは忍の道をひた走る……
片道切符の運命だったとしても止まることなどありはしない…
戦って、泣き 戦って、笑う 戦って、怒り 戦って、悲しむ
それが少年少女たちの青春である
これこそがこの少年少女たちの「忍の生き様」であるのだから………