両姫をあるべき場所へ返すため、両備が戦いを挑む
しかし、両姫は強く、早くも窮地にたたされた両備に今まさにミサイルが襲い掛かろうとしていた
ヒュゥウウウ~~!!
無数のミサイルが両備に向かって飛んでくる
「危ない、逃げてください両備ちゃん!?」
危険を感じた佐介が逃げるように声をかけるも、既にミサイルは目前にまで迫っており、そんな間はどこにもなかった
その時だった
「――っ!!」シュン!バッ!
「「――っ!?」」
突然、どこからともなく何かが飛んでくるとともに両備の前に立つ
ボババババババババァアアアン!!
次の瞬間、ミサイルが着弾し、爆発が発生した
「両備ちゃん!?」
佐介はその光景を目にし、両備の安否を心配していた
やがて周囲を覆い尽くしていた煙が薄まり、その先が見え始める
見えてきたのは両備の前で佇む人影
「……えっ?」
攻撃が直撃していないことに気づいた両備が急ぎ前を見た瞬間に驚きの表情を浮かべた
目の前に立っている人影、それは自分がよく知る人物だった
「はぅ〜ん♪両姫お姉ちゃんの攻撃、と〜っても気持ちいい〜♪」
「「「りょ、両奈(ちゃん)!?」」」
両備を攻撃から身を挺して守ったのは両奈だった
なぜここにいるのかと全員が目を疑っていた
「間一髪だったな?」
「…っ!?」
すると驚いている佐介の背後から歩み寄ってくる者がいた
「そっ、相馬くん!?」
「今の俺は蒼馬のほうた」
「あぁ、ごっごめんなさい…ってそうじゃなくてどうして君が!?」
間違いを指摘され、謝った直後に再度どうしてここにいるのかを問うた
「両奈に気分転換に野外p……散歩に誘われていてな」
「えっ?野外…なんですか?」
「余計な茶々を入れるな!…ともかく、そうしていたらお前と両備が共にいるのを目撃してな。何をする気なのかとこっそり様子を伺っていたんだ」
「なっ、なるほど」
途中、会話の中に意味深な単語か入っていたが、強引に有耶無耶にしつつ、自分たちが佐介たちを観察していたことを教えた
「りょっ、両奈…あんた、どうして?」
「それはね〜。もっちろん両姫お姉ちゃんからい〜っぱい気持ちよくしてもらうためだよ〜♪」
「あっ…あんたねぇ〜」
この状況でもいつも通りかと両備は頭を抱える
「……って言うのは半分は建前だよ」
「…っ?」
「両奈ちゃんがここに来たのはね…両備ちゃんと一緒に戦うためだよ」
だが、その直後に両奈が発した本音の一言に両備は言葉を失ってしまった
「りょ、両奈。あんた本気なの!?」
「うん、本気も本気だよ!」
「だけど…この戦いはお姉ちゃんとの別れを意味するのよ?」
自分も戦うと言った両奈に両備がこの戦いが意味することについて訊ねる
「分かってるよ…本音を言えば今でもお姉ちゃんと戦うのは抵抗無いって言ったら嘘になっちゃうもん」
両奈は未だ心の中に抵抗感がないわけではない事を両備に明かす
「でも、戦っている両備ちゃんを見てお姉ちゃんを帰るべき場所に返したいって言う両備ちゃんの思いが伝わった。だからもう両奈ちゃんも迷わない。両備ちゃんと一緒に両奈ちゃんもお姉ちゃんをあるべき場所へ帰すんだ!」
しかし両備の頑張りを見ていた両奈は今までの自分の迷いを捨て、一緒に両姫を帰すために戦うのだと思いを伝えた
「両奈のくせに言うじゃわない。だったら手を貸しなさい!2人でお姉ちゃんを送り届けるのよ!」
「うん!」
2人の思いが一つとなり、共に両姫をあるべき場所に帰すために戦う意を示した
するとその時たった2人に向けて鳴り響く拍手の音が
「素晴らしいわ、両備ちゃん両奈ちゃん。2人がこれほどまで成長してくれたなんてお姉ちゃんとっても嬉しいわ」
拍手をしていたのは両姫だった
妹たちの成長した姿を見て両姫は感動し、讃えるように拍手をしていたのだ
「そしてそんな成長した2人と今こうして戦うことができると言うことも私にとってこの上ない喜びたわ」
両姫は続け様に2人と戦えている今この時かとても嬉しいと言うことも
「だから見せてちょうだい、あなたたち2人かどれほど成長し、どれほど強くなったのかを…」
そう言うと両姫は自身の頭の上に付いている天使の輪に手をかける
手を触れると黄色く輝いていた輪か赤く染まる
「――っ!!」
すると突然、両姫の体から凄まじい力が溢れ出る
「おんどりゃ!両備、両奈!こうなったからには容赦なく行くから覚悟しろやぁああ!」
直後、まるで人が変わったかのような口ぶりで両姫が両備と両奈に啖呵を切った
「来たわね、気をつけなさいよ両奈。全力で行かなきゃあっという間にやられちゃうんだから!」
「わかってるよ〜、本気のお姉ちゃんと戦うのって久しぶり、両奈ちゃん。ワクワクであそこ濡れ濡れ〜♪」
「何をガタガタ言ってんだい!来ないならこっちから行くぞいやぁ!」
荒々しい声を上げながら両姫が勢いよく突っ込んできた
「来たわ!迎撃するわよ!」
「は〜い!」
それを見た両備と両奈がそれを阻止するべく弾丸の弾幕を張る
「洒落臭いんじゃぼげぇ!」
すると両姫はそれに対して予め装備していた自分が入っていた棺桶をぶん回し、弾丸を次々と弾き飛ばしながら進撃を続ける
「ふん!」
「「――っ!?」」
「どっせぇえええい!」
刹那、弾幕の網を潜り抜けた両姫が勢いよく棺桶を両備と両奈に向けて叩きつけた
「「っ!?」」
直後、その一撃によって地面は割れ、凄まじい土煙が舞う
両備と両奈はその勢いに怯んでしまう
「おらおら!ボサっとしている暇はないぞぉお!!」
ブォン!バシィイイイン!
「はぅうう〜ん!?」
「両奈!?」
土煙のカーテンを突き破るようにして現れた両姫の一撃が両奈を襲う
吹き飛ばされた両奈を目にした両備が心配そうな声で彼女の名を叫ぶ
「ほら、ぼさっとしてる暇はないぞ、次はおどれじゃ両備ぃいい!!」
「しまっ!?」
「どっせぇいいい!!」
バシコォオオオン!!
「きゃぁあああ!?」
しかしその隙を与えさせてくれない両姫の無情の一撃が両備を後方まで吹き飛ばした
「きゃあっ!?」
吹き飛ばされた両備刃先に飛ばされていた両奈の隣に落下する
「りょ、両備ちゃん。大丈夫?」
「ぐっ、ぐぅぅう!?」
2人は両姫の一撃を受け、早くも満身創痍になりかけていた
「おらおらどうした!?こんなもんで終わりなんて言わねぇよな!勝負はまだまだこれからじゃろうがい!」
そんな2人に対し、両姫が相変わらずの迫力で両備たちに怒鳴り散らすのだった