閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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第十一章 3対1とは厄介ですね

半蔵の寿司屋から寮に帰る途中

 

 

佐介たちの前に謎の集団が立ちはだかった

 

 

その正体は光牙たちのかわりに集った新・蛇女子学園の選抜メンバーたちだった

 

 

そしてその中に光牙と瓜二つの顔をした女性がいた

 

 

名を雅緋と言い、雅緋は半蔵のメンバーに佐介に出てくる要求し、佐介はそれに応じ前に出ると

 

 

いきなり雅緋は怒りを顕にした顔で刀を手に佐介に斬りかかってきた

 

 

いきなりの出来事に佐介を救わんとする飛鳥たちだったが

 

 

そうはさせじと他の蛇女選抜メンバーが妨害する

 

 

内、葛城はメガネをかけた女性、忌夢と好戦

 

 

残りの面々の前に立ちはだかったのは光牙の後釜として蛇女に特別転入した蒼馬だった

 

 

彼女たちが足止めを食らう中、佐介は雅緋になぜ自分に襲いかかったのかを尋ねると

 

 

雅緋が斬りかかってきた理由、それはあの半蔵学院と蛇女子学園以降、抜忍として追われる身となってしまった光牙にあった

 

 

それにより雅緋はその原因を作った佐介に怒りの矛を向け

 

 

同時に佐介たちに学炎祭を申し込んで来のだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁぁぁぁ!!!」

 

 

「ぐっ!?」

 

 

 

ドバァァァァァァァン!!

 

 

 

 

雅緋が特攻をしかけ、地面を砕くほどの攻撃をしかける

 

 

佐介は瓦礫とともに吹き飛ばされるも直ぐ様体勢を建直す

 

 

「ふん。光牙をやったほどの男だ。それくらいしてくれなければ私が困る」

 

 

そう言うと雅緋は再び佐介に刃をちらつかせる

 

 

「雅緋さん。落ち着いて!話しを聞いてください!」

 

 

「光牙を抜忍の道に追い込んだ男の言葉など、聞く耳もたん!!」

 

 

「ぐっ!?」

 

 

なんとか雅緋を説得しようと試みる佐介だったが

 

 

雅緋は怒りに支配され、佐介の話しに耳を傾けてくれない

 

 

どうしたらいいかと佐介が困惑する

 

 

「秘伝忍法・悦ばしきInferno!!!」

 

 

「くっ!」

 

 

素速い斬撃をかます雅緋の攻撃をかわしながら距離をとった

 

 

「どうした?避けるだけで精一杯なのか?そんなことでは私は倒せんぞ?」

 

 

「っ…」

 

 

確かに雅緋は強い、それはこの戦いで十分というくらい感じていた

 

 

さすが光牙の姉のことはあると

 

 

佐介がそんなことを感じていた。その時だった

 

 

バキュン!

 

 

「っ!?」

 

 

突如、1発の弾丸が佐介に迫りきた

 

 

佐介はギリギリそれをかわした

 

 

「ふーん。あの戦闘の中で両備の狙撃を避けるなんてやるじゃない」

 

 

「だっ、誰ですか?」

 

 

「両備、両奈もか…」

 

 

佐介が振り向いた先には茶髪のツインテールで右目が緑、左目が青のオッドアイの少女、両備と

 

 

金髪のショートヘアで彼女とは逆に右目が青、左目が緑のオッドアイの少女、両奈がいた

 

 

2人もまた雅緋たちと同じ選抜メンバーの一員である

 

 

「ちょっと雅緋、ずるいわよ。先にあなたちで始めるなんて、これじゃ両備たちは退屈すぎて仕方ないんだけど?」

 

 

「でもでも〜両奈ちゃん。こんなふうに放置されるのもたまんな〜い♪」

 

 

「あんたは黙ってなさい、このバカ犬!」

 

 

「はぅぅ〜ん♪」

 

 

なにやら自身の理解をはるかに超える2人のやり取りを見て若干引き気味な佐介だった

 

 

「まぁ、とりあえず…要するに両備たちを置いて自分たちだけで始めるなんて許さないわよ」

 

 

「なら、どうするというのだ?」

 

 

雅緋は両備に尋ねると両備はニヤリと不敵な笑みを浮かべる

 

 

「この勝負、両備たちも混ぜてもらうわ!」

 

 

「なっ、なんですって!?」

 

 

両備と両奈は雅緋の隣に並ぶ

 

 

「あなたの噂は聞いてるわ。紫苑と互角に渡り合った忍だってね」

 

 

「紫苑さん?…どうしてあなたが紫苑さんの名を?」

 

 

「なんでもなにも両備たちは蛇女に入る前は月閃にいたからよ」

 

 

「えっ?」

 

 

紫苑たちと同じ学校に居たと語った両備に佐介は驚きの顔をする

 

 

「紫苑と渡り合ったっていうその実力の程、両備が見極めてあげるわ!」

 

 

バキュン!

 

 

「っ!」バッ

 

 

パシッ!

 

 

「なっなんですって!?」

 

 

佐介は両備たちの乱入に戸惑うも、すぐに冷静に状況を分析した

 

 

そしてすかさず両備が撃ってきた弾丸の弾を

 

 

それよりも素早く動くことで見事にキャッチし、握り潰した

 

 

これに両備は驚きを隠せなかった

 

 

「まっ、まぐれよ!」

 

 

バキュン!バキュン

 

 

「っ!!」バッバッ

 

 

「なっ!?」

 

 

自分の弾をかわすのではなくキャッチされたことに驚いた両備は何かの間違いだと思い

 

 

もう一度攻撃を仕掛けるも再び佐介はその弾丸の速度を上回り、キャッチして握り潰した

 

 

「舐めた真似を!!」

 

 

怒った両備は狙撃をやめて接近戦を仕掛けてきた

 

 

「やっ!せい!うりゃ!!」

 

 

「はっ!はぁっ!」

 

 

スナイパーライフルをまるで棒術の如く操り攻撃する

 

 

だが、それらの攻撃を佐介はいともたやすく防いでいく

 

 

「このぉぉぉ!!」

 

 

両備がスナイパーライフルについている刃先の部分を振りかぶってきた

 

 

「あまい…!」

 

 

「なに!?」

 

 

「はっ!」ドスッ

 

 

「きゃあっ!?」

 

 

しかしそれすらもかわした佐介は手から威力を抑えた衝撃波を両備に放ち、

 

 

地べたに転けるよう両備は倒れた

 

 

「ぬ~!?」グヌヌ

 

 

完全に手の内を読まれていることなどに両備は悔しさを噛み締めた

 

 

「きゃわ~ん♪両備ちゃんばっかりじゃなくて両奈ちゃんも構って~♪」

 

 

「はっ!?」

 

 

「いっくよ〜ん♪」

 

 

「っ!?」

 

 

空中から両奈は手にしている変則型の拳銃を乱射する

 

 

その乱射を後ろに宙返りしながらさけていく

 

 

「まってまって~♪」

 

 

着地すると両奈は地面をまるでスケートをしてるかのように滑りながら追撃する

 

 

「なっ!?」

 

 

「え~い!」

 

 

両奈はジャンプし佐介に蹴りをかます

 

 

しかし佐介はそれを受け止める

 

 

「はにゃ?」

 

 

「…せぇぇぇぇい!!!」ブンブンブン

 

 

「はやぁぁぁぁ~!?」

 

 

そのまま両奈の足を掴み、スイングしながら投げ飛ばす

 

 

「はぅぅ~ん。目が回る~。お星さまが見える~」クルクルリン

 

 

先ほどのスイングで目を回した両奈はフラフラしていた

 

 

「ちょっと両奈、目を覚ましなさい!!」ベシッ

 

 

「きゃうん♪…両備ちゃん!ありがとね。ついでにもっとぶって~♪」

 

 

「まったくしょうがないわねこのバカ犬は」

 

 

「わんわ~ん」

 

 

佐介は両備たちの対話についていけない

 

 

というか理解すらできない領域の話しだった

 

 

「おい!両備、両奈!」

 

 

そんな両備たちのもとに雅緋が駆け寄ってきた

 

 

「佐介は私の得物だ。お前たちは手をだすな!」

 

 

「勝手に決めないでって言ったでしょ。…それに、両備もあいつをこの手で倒さないと気が済まないわ!」

 

 

いがみ合う雅緋と両備は佐介を倒すのは自分だといって互いに譲ろうとはしなかった

 

 

「(今のうちに!)」

 

 

二人がいがみ合っている隙に飛鳥たちを援護しにいこうとする

 

 

「あ~佐介くんが逃げ出さそうとしてる~」

 

 

「「なに!?」」

 

 

「っ!?」

 

 

しかしそれを両奈に見つかってしまった

 

 

「させないわ!!」

 

 

バキュン!!

 

 

「ちぃ!?」

 

 

飛んできた弾丸を弾くも、動きを止められたその隙に既に両奈に後ろを取られてしまい

 

 

そこに雅緋と両備もまざり、囲まれてしまった

 

 

「どこへ行こうというのだ?」

 

 

「逃がさないわよ」

 

 

「ぜ~ったい。いかせないよ~ん♪」

 

 

「(やるしかないか…)」

 

 

戦わずにはいられないと判断し、佐介は腹をくくったのだった

 

 

 


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