晴天の青空、その空の上からキャーキャーっとカモメの鳴く声が響く
「えっと…もうすぐ目的地ですね」
「なぁ、本当なのか佐介、その波止場にいけば船が待ってるって?」
「だと思いますよ。あの手紙の内容を信じるのなら‥ですがね?」
佐介たち一行はとある波止場に向かっていた
手紙に書いてあった場合がそこを指示していたためである
しばらく一行が地図を頼りに歩く
「あっ、この下の階段を下りて右に曲がれば船との合流地点ですね」
地図に書いてある道をたどり、佐介たちは目的地である波止場にへと到着した
「着きました…ねっ?」
「うん?佐介くん?」
階段を下りて角を曲がった佐介だったが
その瞬間、佐介が口をアングリでした様子で固まっていた
「おいおい、いきなりどうしたんだよ?何かあったの……か?」
どうして固まっているのかを突き止めるべく葛城がいち早く佐介の元に駆け寄り声をかけるも
葛城までもが固まってしまった
他のみんなも流石に気がかりになってきたので急いで降りて角を見た
それにより飛鳥たちも2人が固まった理由を理解する
「おや、佐介さんに他のみなさんも?」
「やっぱりか…」
「まぁ、予感はしてたがな」
「紫苑さん!相馬くんに光牙くんも!」
角にいたのは自分たちよりも先にこの波止場を訪れていた明友達だった
佐介たちの到着により、この場に半蔵学院、焔紅蓮竜隊、月閃女学館、蛇女子学園の面々が集結した
会って早々に女子たちがトークに花を咲かせていた
「ではみなさんの元にもこれが来たわけですね?」
「えぇ、そうです。蝶蝶の姿を借りたこれが僕らの元にも届いたわけです」
「抜忍である俺たちの元にも届いた程だ。この招待状には何かあるのかも知れない」
「うんうん。OK…えっと、アオが言うには「相手の土俵に入るからには危険は避けて通れない。油断はせずに行くべきだな」…だってさ」
相馬を通して蒼馬が皆に意見を述べる
その意見に3人も最もだと同感する
「まぁ、とは言え、どうも手紙を受け取ったのは俺たちだけではないようだがな」
「っ?」
光牙達が振り返った先に佐介たちは視線を向けてみた
見るとそこにはほかにもいくつもの団体が集まってきていた
ざっと見て四組ほどのチームがいた
一つは見るからに柄の悪そうな者たちの集団、一つは見るからにエリート感を漂わせるような者たちの集団、一つは野球やサッカー、バスケなど多種多様のスポーツのユニフォームを着ている集団、そして最後はあらゆる宗教に精通しているような者たちの集団
これらの集団が自分たちと同じようにこの場に集まっているのであった
「何だあいつら?あいつらも参加者なのか?」
「どうやらそのようだ。どいつもこいつもどういった奴らかは知らんが忍であることは間違いないらしい」
周りにいる同じく参加者とみられる者たちもまたあの手紙でここに来たというのであればまず忍で間違いはないと思われた
ブロロロロロロロロロ!ザザザ~ン!
そんなやり取りをしている最中、汽笛の音が鳴り響き、佐介達がそちらに視線を向ける
「あっ、みんなあれ!」
「「「「っ?」」」」
四季が指さした先に目を向けると海上を進む大きな船がこちらに向かってくる姿が見えた
「あの船が?」
「十中八九そうだろうな」
この波止場、さらに自分たちがいるという状況下で船が向かってくる理由は1つだけしか考えられなかった
予想通りに船は佐介たちのいるこの波止場にくると共に止まった
「あれが手紙に書いてあった船か…でっけぇな~?」
「えぇ、思ってた以上に大きいですね」
近くから見たら通常サイズの船とその大きさの違いがよくわかるほど大きいものだった
全員が船の方に目を奪われていると
「そこの皆様方~!」
「『っ?』」
船の上から声が聞こえ、見てみるとそこにはいかにも執事といった老人がこちらを見ていた
「参加者の型でいらっしゃいますよね?大変遅くなって申し訳ございません。皆様方ようこそお集まりくださいました」
「あっ、いえいえ、そんなに待ってもいませんのでお気にしないで」
遅れたといってくる執事のおじいさんに佐介が気にしないでという
そして船を波止場に付けると執事のおじいさんが下りてきた
「ごきげんようございます参加者の皆様方、私は主催者の命であなた方を開催する島にお送りするよう応接つかったセバスチャンでございます。お見知りおきを」
降りて来て早々に執事のセバスチャンが皆に挨拶をする
「ではどうぞお乗りくださいませ、荷物の方はこちらで運んでおきますので」
「あっ、ありがとうございます」
エスコートするようにセバスチャンが佐介たちを船内に招き入れる
「うわーい!乗船乗船~♪」
「ひばりも~♪」
「あっ、こら2人ともはしゃぐんじゃありません!…まったくもう」
乗船出来ることに大はしゃぎしながら乗船する美野里とひばりを注意するも2人は聴いていない様子だった
2人の後を追うように全員が船に乗る
全員が乗り込み、荷物もあらかた回収し終わった
「ではみなさま、こちらをお受け取り下さい、各自のお部屋のキーでございます」
そう言われてセバスチャンからそれぞれ招待された者たちの責任者に部屋のカギを差し出す
「部屋に入るにはこれが必要となりますので無くさないようお願いいたしますね。では」
セバスチャンはそう言い残し席を外していった
「ねぇねぇ紫苑ちん、速くいってみようよ!」
「美野里も早くいきた~い!」
「あぁ、うん。わかったからはしゃがない」
どんな部屋なのか気になって仕方ない様子を見せる四季と美野里、よく見ると他の面々も同じような様子だった
「うわ~!すごっ、マジ豪華なんですけど~!」
「確かにこれはすごいですね!」
部屋に入ってみるやそこはまるでVIPの人が使うような高級感あふれる部屋だった
「み、見渡す限り高価なものばかり…高価なもの、贅沢、お金持ち…ゆ、許せませんわ~!!」メラメラ
「よよよ、詠さん落ち着いてください!?」
「離してください斑鳩さん!一面高価な物ばかり、とどのつまりそれは贅沢三昧な日々を送っているお金持ちということ…そのような所業を許せるはずもありませんわ~!!」
「詠さんのお気持ちはわかりますが船内で暴れるのは非常に危険ですから!」
高価なものばかりで彩られた線内や部屋に目眩を起こした詠が錯乱しそうになっており、慌てて斑鳩が止めに入るのだった
「何をやっているんだあいつらは?」
「あはは…」汗
2人のやり取りを傍から見ていた光牙は呆れ顔で呟き、佐介もまた苦笑いをしていた
「うおっ、すげ~よこのテレビ!超高画質!」
「しかも見てよこのテレビゲームやソフトの数!」
「ソファーもふかふかで座り心地抜群!」
「おい見てみろこの冷蔵庫!いろんな飲みものがぎっしりだ!」
いたれりつくせりな客室にみんな大興奮だった
「なんかこれもう単なる豪華旅行って感じがしますね」
「…あぁ」
「光牙くん?」
豪華な部屋に満喫感を味わう傍ら、どこか考え事をしている光牙に佐介はどうしたのだろうかと思うのだった