戦いの地、オーグ島にたどり着いた佐介たち忍の一行
そこで待っていたのは複数のメイドたちと直後に投影された主催者の立体映像だった
立体映像越しに語りかける主催者の説明を受けた後に佐介たちが向かった先は古代ギリシャを思わせるようなまさにコロッセオというべき場所だった
今ここに戦いの舞台に降りた忍たちによるバトルロワイアルが始まろうとしていた
〈南の島、館・闘技場〉
「それでは忍諸君、準備はいいかな?」
「『っ』」コクン
主催者の呼びかけに選手たちは静かに頷く
「よろしい、では、いざ尋常に…」
「『っ!』」グッ
「はじめ!」
ゴオォォォォォン!
主催者の合図とともに銅鑼慣らし用の撥を構えたメイドが一気にそれで銅鑼を鳴らす
《「っ!」》
響き渡る銅鑼の音、戦い始めの時が訪れた
銅鑼が鳴ったと同時に一同は一斉に動き出す
《「はあぁぁぁぁぁ!!」》
《「てぇぇぇぇぇい!!」》
バキィン!カキィィン!
ぶつかり合う衝撃と金属音が闘技場から外まで漏れ出していた
まさに今、この場は戦場と化していた
「はぁ…始まった途端にすんげぇ勢いだなこりゃ?」
開始早々に白熱するコロシアムの様子に思わず呆然となる
「っ」ソソッ
『っ!ソウ、後ろだ気をつけろ!』
「ふぇっ?」
すると突然、蒼馬からの警告が聞こえる
おもむろに振り返った先には
「はぁぁぁぁぁ!!」
「ちょ、ちょちょ、ちょ!?おわっと!?」
「っ!?」
こちらに向かって急接近し、そこから飛び蹴りを繰り出す敵の姿があった
蒼馬の警告のおかげで咄嗟にかわすことに成功し、直撃を免れた
「ふむ、これは奇怪だ。なぜこちらの攻撃を察知できた?完璧に刺客を突いたはずなのに?」
気づかないようにそっと近づき確実に仕留めるつもりで仕掛けたがこれをギリギリとはいえかわされたことがどうにも信じられない様子だった
「へっ、それは残念だったな。生憎俺は1人であって一人じゃないんでね。頼れる相方が今中にいるもんで」
攻撃をかわしてしてやったりといった表情を見せながら親指で胸のところを指し示す
「…意味がわからない、いったいそれはどういう?」
「知りたいなら教えてやるよ、てなわけで頼んだぜ相棒…』
『…あぁ」
「っ?」
瞬く間に先ほどとは雰囲気がまるで違う感じがすることに敵も気づいた様子だった
「ここからは俺が相手をしてやろう…大転身」
掛け声とともに蒼馬がヴァイザーのボタンを叩く
次の瞬間、蒼馬の身を蒼炎の炎が包み込み、赤き装甲は成りを潜め、代わりに蒼い装甲が身を包んでいた
「な、なんと!?」
「今度は俺が相手をしてやろう、さぁ遠慮はいらんぞどこからでもかかってくるがいい」
蒼馬が挑発気味に申し立てる
「よかろう。ならば、押してまいるっ!!」
「こい……っ!」
そこから蒼馬と対峙する相手との組手が開始された
「「「「はあぁぁぁぁぁ!!」」」」
「ふっ、ふぅぅぅん!はあぁぁぁぁぁ!!」
「「「「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」」
紫苑が自らに持つ四大元素の力を操り迫りくる敵を一掃する
「ふぅ…他のみんなは?」
今こうして自分が他のチームと戦っているのと同様に雪泉たちもこの戦火に身を投じているに違いない
必要なら援護をと考えていた
「ふむ、なるほどなるほど」
「っ?」
そんな中、紫苑に向けていると思われる声が聞こえ、振り返った先には数名の3人組の敵チームの一角の者たちが
「君のその力実に興味深いね?」
「あなたたちは確か?」
「そう、僕こそは我らがリーダーの補佐を務めるその腹心であり、そして彼らはその腹心である僕の補佐役さ」
「はっ、はぁ…?」
紫苑がキョトンとするや聞いてもいないのに知性チームの自称サブリーダーがペラペラと勝手にしゃべりだしてきた
別に聞くつもりもなかったことを聞かされて紫苑はどうにも反応に困ってしまった
「…で、そのサブリーダーさんが僕の前に現れたということは?」
「当然、君は中々厄介そうだからね、このまま野放しにしていては我々の勝利の方程式が狂いかねない、故に我らの手で君を退場させに来たのだよ」
「なるほど、確かに戦いの定石としては悪くないですがはたしてそううまくいきますかね?」
「ふん、ぬかせ。我々の勝利の方程式の前ではどんな屈強な者であろうと無意味に散るのみなのだよ!」
そう言い放つと補佐役とともに紫苑に襲いかかってきたのだった
「…双方入り乱れといったところか?」
「キェイッ!」
「っ!?」
「ヒャッハー!」
カキィィィン!
「っ、はあっ!」
「うわっと……ひゅ~、あぶない危ない」
「俺の相手は貴様か?」
光牙もまた自分の相手である不良チームのチームメイトの1人と相対していた
「あんたやるな?俺のナイフをあんな簡単に弾くとはな?」
「貴様のナイフなど俺には効かん」
「けっ、いってくれるじゃねぇか?だったら本当に効かねぇかどうかその身をもって確かめてやろうじゃねぇか!ヒャッハー!」
「望むところだ。かかってこい」
不良チームのメンバーの1人が光牙に向かって突進し、それを受けて立つように構えを取る光牙だった
「(どうやら光牙くんたちもそれぞれ相手との戦闘に入ったようですね…僕も負けてはいられませんね)」
光牙、紫苑、相馬(蒼馬)がそれぞれの戦闘を開始する中、佐介は乱戦が続くコロシアムの中を突き進み相手を探していた
「おっと、どこ行こうとしてるかなboy?」
「っ?」
するとそんな佐介の前に現れたのはいかにもそれらしい格好でバスケットボールをドリブルしている敵チームの一角の一員が待ち構えていた
「その様子からしてまだbattleするplayerと巡り合えてないようだね?…だったら好都合さ、そういう俺も今丁度battleするplayerを探してたところさ、てなわけで俺とbattleしないかい!」
随分とテンションの高い人だと思いつつも佐介も丁度相手を探していたことは当たっていた
「わかりました。僕もそろそろ戦う相手を探していたところなのでよかったです。僕の方こそ一戦お付き合い願いますでしょうか?」
佐介もまた彼の誘いにのるように構えを決める
「great!そう来なくっちゃ!じゃあさっそく始めようか?」
「えぇっ」
「最初に言っておくけど俺は手加減ができないんでね。最初っからhardでいくぜ?OK!?」
「ご心配なく、全力で来てくれた方が僕も戦い甲斐がありますしね!」
お互いの意思を伝えあい、いがみ合う両者
「「っ!!」」
そして次の瞬間、互いにぶつかり合い、激しい戦闘を繰り広げるのだった