暴君、亜騎羅の前に苦戦を強いられ続けれる佐介、光牙、紫苑、相馬のフォーマンセル
しかし負けられない思いを胸に秘め、亜騎羅を討つべく満を持して全員が力を開放した
自分たちの持てる最高の全力を駆使し、亜騎羅と戦う4人が次々と亜騎羅を追い詰めていく
さしもの亜騎羅もパワーアップした4人を一度に相手にするのは限界があった
それによってどんどんと隙が生じだし、それを見逃さなかった佐介たちは勝負を決めるべく秘伝忍法を発動させ
佐介が剛・天轟を決め、亜騎羅を空中に吹き飛ばし、そこに続け様に相馬と光牙が追撃を放った
この戦いに終止符を打つべく、しめを任された紫苑の全力の光波が亜騎羅を呑み込んだ
爆発と怒号が鳴り響き、やがて沈黙が訪れる
暫しの沈黙の後、彼らが見たのは煙の中にうっすらと見える亜騎羅の倒れて横たわった姿だった
地面に横たわる亜騎羅の姿を見て佐介たちが勝利したと確信し、歓喜に打ち震える
しかしその様子を見ていた戦姫衆の様子は全くと言っていいほど変わっておらずなおも余裕の顔を浮かべていた
それに好悪するかのように地面に倒れる亜騎羅の腕がピクリと動き、同時に不気味な稲妻が走っていたのだった
「しゃぁ!佐介たちがあのバケモンみたいな強さの野郎をぶっ飛ばしたぜ!」
「ふん、当然だろう、なんたって絶・秘伝忍法で限界突破したあいつら4人を相手にしてるんだぞ?万に一つも負けるはずがない」
「…光くんも、相馬くんたちも…強い、ですしね」
亜騎羅が地面に横たわってから数分が経ち、佐介たちの勝利は固いと誰もが信じて疑わなかった
「ともかく、これで一番の障害は排除できたな。となれば残りは…っ」
柳生の後に続くように皆が視線をいまだにこちらに向かって対峙するようにたたずむ戦姫衆たちに向ける
佐介たちのおかげで亜騎羅という最大の壁が敗れた以上、次に皆が敵視すべきは彼女たち戦姫衆だ
ここまでで亜騎羅と彼女たちによって多くの者たちが彼女たちが所持している妖魔の繭のエネルギーとされてしまった
故に皆の怒りは有頂天に達している
今にも攻めに入ろうと皆が意気込みを叫んでいた
……ドックン!
「っ!?」
「姫?」
「どうした?」
「まずい、この感じいつもよりも強い?……ダメ、ダメよ、アキ!」
何かを感じ、困惑した表情を浮かべる豹姫を見た瞬間、他の戦姫衆が全員何か察したような顔を浮かべる
そんな戦姫衆のことなどつい知らない佐介たちは今だ勝利に歓喜していた
「…っ?」ピクッ
「ん?どうした佐介?」
「…っ」アセアセ
だが、ここで何かを感じ取った佐介がおもむろに亜騎羅のほうを振り返る
「「「っ?」」」
佐介の様子が気になった三人も同じく亜騎羅のほうを向く
「…っ」ズル、…ズルルルル…
「「「「っ!?」」」」
刹那、先まで地面に倒れて微動だにせずにいた亜騎羅に動きが
少しずつ体を起こしだし、立ち上がろうとしていた
「お、おいおい…嘘だろ?」アセアセ
「そんな…」アセアセ
「あれだけの攻撃を受けて尚立ち上がる気力が残っているなんて」アセアセ
「あり得ませんっ…」アセアセ
その様子を見ていた佐介たち、さらに外野もまたその光景にわが目を疑っていた
やがて亜騎羅が顔を俯かせつつも立ち上がった
しかし立ち上がったはいいがそこから俯いたまま動く気配はない様子だった
「…奴め、いったい何を?」
亜騎羅の得体のしれないような様子に4人は緊張感を高める
「っち、うだうだしてても仕方ねぇ!…っ!!」バッ!
「あっ、相馬くん!?」
しびれを切らした相馬が駆け出す
「待て相馬!うかつに動くな!」
無策に突っ込む相馬を制止しようとする3人
「心配いらねぇよ!どうせ奴は虫の息のはずだ!今度こそこれで決めてやるぜ!」
だが相馬は亜騎羅を仕留めるのを優先してそれを無視して突っ込んだ
『ソウ、深追いは禁物だぞ!?』
「でもこれは奴を今度こそ仕留めるチャンスでもあるんだ。だからやる!」
『…仕方ない、だが手負いとはいえ奴は油断ならない相手だ。この一撃で確実に仕留めるぞソウ!』
「わかってるって!」
蒼馬と示し合い、亜騎羅を確実に仕留めるべくガンブレードの刀身にエネルギーを蓄積させる
そして相馬が間合いに入った
「もらったあぁぁぁぁぁぁ!!」
亜騎羅との間合いを詰めると同時に最高質力に到達させたガンフレードを畳み込んだ
「いけっ、相馬!」
「決めろ!」
「やっちゃえー!!」
「絶対、決めてくれるよ〜!」
外野、特にチームメイトである雅緋たちからの声援を送る
万感の思いを胸に相馬がガンフレードを振り下ろす
「………っ」
ガシッ!
「…なっ、あぁっ!?」アセアセ
「「「っ!?」」」
それは信じられない光景だった
相馬が振り下ろしたガンフレードを亜騎羅が片手で受け止めたのだ
「こ、このっ!!…っ!?」ピクッ
急いで引き抜こうとした相馬だったが亜騎羅に掴まれたガンフレードが全くと言っていいほどびくともしない
「どうなって!……っ?」
渾身の力で引き抜いているのにびくともしないことに焦りが見えていた相馬が不意に視線を亜騎羅に向ける
「……っ」ズズズズズ
「っ!?」
刹那、亜騎羅の全身に何か奇妙な文様が浮かんでいく、
それに視線を奪われていると亜騎羅が俯いていた顔を見た次の瞬間、相馬は体中に震えを感じた
「…っ!!」グイッ
「なっ!?」
「…っ!」ブォン
「が…あが…っ!?」ゴキキキキ
バシュン!ビュゥゥゥゥゥ!
ドガァァァァァァァン!!
「「「……っ!?」」」ハッ
「何が起こった」ただその一言しか出なかった
一瞬佐介たちは反応するのが遅れてしまっていた
「がっ、がはっ!?」
ハッと我に返り気が付くと既に相馬が吹き飛ばされ、苦しみ悶えている後だった
「な、何が起こったんだ!?」
「僕に聞かれても!?」
「いったい何が…っ?」
困惑する中、佐介が視線を再び亜騎羅に向けた時、気が付いた
亜騎羅の体から何か禍々しいものがあふれ出していることに
驚愕の表情を浮かべ、ただただ彼を見続けているしかできずにいた
「っ!!!」ギュオォォォォォォ!!
「「「っ!?」」」
その時、再び俯いたままでいた亜騎羅が顔を上げ、佐介達に視線を向けた瞬間、凄まじいプレッシャーが発生する
思わず身構えずいにいられないほどに
「~~~っ!?」
勢いが収まり佐介たちが視線を向けなおす
「「「っ…!?」」」
だが、その先に映る光景を見た瞬間、佐介たちはこの上ない絶望感に打ちひしがれる
「ハァ~…」プシュ~
彼らの前には今までとまったくと言っていいほどの雰囲気を漂わせ、全身に奇妙な模様、さらには口からどす黒い吐息を吐き出し、片目は流血により赤く染まり、不気味に発光した眼光を燃やす亜騎羅が立っていたのだから
「…アキ」アセアセ
彼の禍々しい姿に豹姫は心配そうな顔を浮かべるのだった