武闘大会に参加した佐介たちは正体を現した戦姫衆の罠にはまってしまい
戦姫衆の放った刺客である亜騎羅によってほかのメンバーはおろか
状況を打開できると確信していた切り札的存在の佐介たちですら彼の前に敗れてしまった
なんとかその戦いを引き継いだ飛鳥たちの奮闘と偶然が重なったのか
力の抑えが効かなくなってきた亜騎羅を豹姫が術を用いて抑制させたことで彼による全滅自体は防げた
だが、それで終わるというわけでもなくその直後に交代で現れた零姫と愛姫との戦闘に発展してしまう
その戦闘によって雅緋が負傷してしまうという事態まで怒ってしまい
危惧した光牙と春花の起点によってどうにかこの場から一時撤退することができた
しかし、逃げたのも束の間、あまり時間はそう経たないうちに
戦姫衆たちが差し向けたであろうメイド部隊が急襲してきた
次々とメイドたちとの戦いでやられていく者たちがいる現状で佐介たちは危機に直面してしまうのだった
逃げ込んだ森は今、壮絶な修羅場の舞台と化していた
「…っ!!」シャキン!シュパッ!
「「うわぁぁぁ!?」」
「このおぉぉぉ!」
「っ、ふっ!はっ!」ドンデンバン!
追手として現れたメイドたちと戦闘に発展した一同だったが
メイドたちの戦闘能力の高さからはどれも抜き身出ており
やられる前にやると意気込むかのように襲ってくる参加者メンバーたちを返り討ちにし
次々と駆逐していった
はたから見てもその光景は圧倒的であり、鎧袖一触といっても差し支えないほどであった
「まずいよ。このままじゃ!?」
「これ以上やられてエネルギーを吸収されてしまえば豹姫さんたちが持つ妖魔が目覚めてしまうのも時間の問題かもしれませんね!?」
豹姫たちが求めているのは自分たちが所持している妖魔を繭から目覚めさせること
そのためには自分たちの持つエネルギーを奪取することが必要であり
これまでに散った者たちに加えて佐介のエネルギーまでもがその繭に吸収されてしまった
佐介のエネルギーを吸収し、繭から妖魔が解き放たれるまであと一歩のところまで来ており
仮にここにいる自分たち以外のほかの陣営の人たちがやられ続けてしまえば
妖魔が生まれてしまう可能性も十分にあり得る話でもある
何としてもこれ以上の最悪な事態は防がないといけないと感じ取った
「なんとかしてこれ以上の犠牲者の増加を防がないと!」
「あぁ、同感だ!」
戦闘の中で佐介たち一行の皆々が思いを一つにする
「よし、案がまとまったところでそうと決まれば行動あるのみだぜ!」
『「おー!!」』
葛城の号令で一斉に行動を開始する
「……」シャキン!
「「「ひいっ!?」」」
メイドの1人に追い詰められ、彼女がナイフをチラつかせたことで恐怖心に駆られる数人
「やめろー!」
「っ!?」
ドスゥゥゥン!
歩み寄っていくメイドだったが、直後そこに夜桜が現れ
籠手による攻撃を繰り出し、咄嗟に回避する
「大丈夫ですか!」
「あっ、あぁ…助かった」
夜桜のお陰で彼らに被害はないようである
それに安心すると夜桜は再びメイドの方に視線を向ける
自身の行動を妨害されたメイドが夜桜を睨みつけているとその直後、他のメイドたちが駆けつけたように彼女の左右に現れた
「「「っ!」」」
「っ!」
3人のメイドが各々の武器を手に夜桜に急接近する
これに対して夜桜もまた受けて立つ構えをとる
メイドたちが一気に迫りくる
その刹那
「どっせーい!」
「っ!」
カキィィィン!
「「っ!?」」
「葛城さん!日影さん!」
3人同時の攻撃から夜桜を守るかの如く葛城と日影が3人の内2人を阻止した
「夜桜!そいつは任せた!」
葛城が夜桜にそう投げかける
「はい!」
「っ!!」
「ふっ!」
仕掛けてきたメイドの一撃を籠手でガードする
「てやぁ!」
「っ!?」
「生憎じゃったな。その程度ではわしはやれませんぞ!」
「……っ」
2度も妨害され、さらに自分の攻撃を防がれたことに夜桜と相対するメイドは不満気な表情を浮かべているのだった
一方、別のほうでもメイドたちの魔の手から現時点で生き残っている面子を救うために行動を開始しており
手ごわいメイド部隊との戦闘に投じる
「ハチの巣にしてやるわ、くらえぇぇぇ!!」
未来が毛スカートから召喚したガトリング砲でメイドたちを攻撃する
ガトリングの弾丸の雨にメイドたちもたじたじの様子だった
「どうよ!」
優勢であることに未来が調子に乗っていた
だがその時だった
プシュッ!
「えっ?にゃぁぁぁ!?」
唐突に自分めがけて飛んできた弾に慌てながらも紙一重でよける
「はぁ…はぁ…、し、死ぬかと思ったわ!?」アセアセ
「まったく、調子に乗りすぎよ未来?」
「油断してる暇ななんてないわよ…っ!」
着地と同時に焦った様子の未来に春花が叱咤をかけ
両備がそれに続くように言うとともにライフルのスコープ越しに弾が飛んできた方角を見る
レンズ先に少し離れた箇所で同じようにライフルのスコープ越しにこちらを狙っていると思われるメイドがいた
「ふっ!!」バキュン!
「っ!!」プシュッ!
すかさず両備がライフルのトリガーを弾き弾丸を撃ちこむ
対してメイドも両備に続くようにトリガーを弾き、弾丸を撃つ
互いの放った弾がすれすれな感じで軽い接触をした後、そのままそれぞれの標的目掛けて飛んでいった
「っ!?」シュン!
「っ!?」バコォォン!
放たれた弾丸は方や両備の頬を掠め血を流させ、方やメイドのライフルを直撃し、粉々に粉砕した
「はう〜ん、両備ちゃん大丈夫?ほっぺから血が?」
「心配されなくても大丈夫よ、こんなの擦り傷にもならないわ」
側に寄って心配そうな両奈に対してどうってことないと告げ、頬から流れる血を手で拭いながら相手の狙撃手を打ち負かしたことに愉悦感を抱いていた
「やったわ。これでもう狙撃されることはないわね?」
「はぁ〜、助かった〜」
両備が狙撃手を無力化したことを受けて安堵の表情を浮かべる
だが、そうは問屋が下さないのがこの状況である
「「「「「っ…」」」」」バッ!
『「っ?」』
今度は数人のメイドが横一列に整列する
「「「「「っ!」」」」」ババババババ!
『「うわぁぁぁぁっ!?」』
横一列に並んでいたメイドたちが全員懐からマシンガンを出し、それをブッパなってきた
慌てて木の影や手頃な場所に身を隠す
「マシンガンまで持ってるなんて…もう、マジあり得ないんですけど!?」
隠れ場所から四季が思いの丈を叫ぶ
「どうしましょう!?このままここにいてもハチの巣にされるだけです!?」
確かにここでじっとしていても状況はまったく変わらない
「…皆、聞こえてるか!」
『「っ!?」』
刹那、光牙が皆に呼びかける
「やり手の奴らを相手に手負いの者がいるこの状況では俺たちに分が悪いし、何より危険だ」
「じゃあどうするってんだよ!?」
「奴らを振り切って撤退するぞ」
『「っ?」』
光牙がこの場を退くことを皆に告げる
「確かに…先の戦闘で負傷者も大勢出てる上にここでいたずらに戦って負傷者を増やすのはまずいですしね?」
「あぁ、だからこそここは引くことに徹する。だが、一緒にじゃいたちごっこでしかない。バラバラになって逃げるんだ」
この状況をやり過ごすためにも、敵をかく乱させるためにも今できる手はこの手しかない
「…いくぞ!」
『「っ!!」』
刹那、光牙の掛け声とともに皆が一斉に前に向かって駆け出し、3手に分かれていった
「っ!?…っ!!」
「「「「「っ!!」」」」」
それを見ていたメイドたちも逃がすまいと光牙たちを追うのだった