閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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今回から異次元編スタートです

そして今回はそのプロローグです


第十四章 生きていた道元、新たな野望

ある日、学院の忍部屋にていつものように楽しくおしゃべりなどをしている飛鳥たちをよそに

 

 

佐介は1人考えごとをしていた

 

 

ここ数週間、佐介たち半蔵学院のメンバーたちは月閃や新たなメンバーとして再誕した蛇女の選抜メンバーたちと対峙したが

 

 

その二校との戦いにおいてほぼなすすべもなく自分たちはやられてしまった

 

 

中でも佐介が戦った月閃の紫苑、蛇女の蒼馬は光牙と同等、もしくはそれ以上の強さを秘めており、極限魂で挑んだ自分をいとも簡単に倒してしまった

 

 

「(このままじゃ…ダメだ)」

 

 

こんなザマでは学院を…否、飛鳥たちを守る事などできない

 

 

佐介はどうすればいいのか考える

 

 

そんな時だった

 

 

 

ズウウゥゥゥゥゥゥゥゥン!

 

 

 

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

 

突如、学院に強力な忍結界の反応が

 

 

「これは?」

 

 

「なんだってんだよいったい?」

 

 

突然の事態に驚きを隠せない飛鳥たち

 

 

「ともかく、発生源のとこまで行ってみましょう!」

 

 

「うん。そうだね、とりあえず行ってみよう!」

 

 

佐介の意見に従い、この強力な忍結界の発生元に急いだ

 

 

 

 

 

どうやら発生元は校庭であり、佐介たちが駆けつけると

 

 

『ハーハッハッハッハッハートバーニング!』

 

 

「この声は、まさか!?」

 

 

校庭に響き渡る笑い声に佐介たちは聞き覚えがあった

 

 

それもそのはずだ

 

 

忘れたくても忘れられない、この声の主

 

 

「道元!」

 

 

『ふふふふ、久しぶりだね佐介くん。そして半蔵学院の諸君』

 

 

そう、かつて光牙たち蛇女子学園を操り、自分たち半蔵学院と彼らを争わせ、その争いに乗じて怨櫓血の復活を目論み

 

 

最後は自分たちが倒した怨櫓血の下敷きとなり、死んだと思っていた

 

 

あの道元の声だった

 

 

「そんなバカな!?あなたはあの時確かに!」

 

 

『死んだと思ったかね?ざーんねん。この通り生きているとも、死んだと思ってたやつ乙w』

 

 

妙に人を小馬鹿にする言い方に佐介たち全員イラッとなる

 

 

「ていうか、どこにいやがんだ!」

 

 

「姿を現せ!それとも俺たちが強くて出てこられないのか!」

 

 

声のみで姿を見せない道元を葛城と柳生が挑発する

 

 

『ふぅん。お前たち如き敵ではないが、そんなに姿が見たいと言うのなら見せてやろう!』

 

 

道元がそう言った時、突然自分たちの前方に無数のハエが飛んできた

 

 

ハエは佐介たちの前で竜巻を作るかのように数秒の間、クルクル回り続け

 

 

回転をやめ、散らばった時

 

 

先ほどまで何もなかった場所に道元が立っており

 

 

自分たちにその邪な笑みを浮かべていた

 

 

「道元っ!!」

 

 

「「「「「っ!!」」」」」

 

 

姿を現した道元に向けて一斉に構えをとる佐介たち

 

 

「おやおや?張り切っているみたいだが、まさか本気で私に勝てる…などと思っているのかね?」

 

 

「思っているんじゃありません。勝つつもりです!」

 

 

佐介は道元の言葉を否定し、そう高らかに宣言する

 

 

「ふん。いいでしょう、では少しばかり相手をしてあげましょう、忍法・肉体強化の術!」

 

 

道元が印を結んだ瞬間

 

 

「うぅ……うおおおぉぉぉぉぉ!!!」

 

 

みるみるうちにひょろっとしていた道元の肉体がムキムキになり、それにつれて巨大化していく

 

 

巨大化につれて衣服などが破れていき、上半身は裸になり、強靭となった肉体が露わになった

 

 

さらに、それと同時に両手に大きなガントレットが装着された

 

 

その光景に佐介たちは驚いていた

 

 

「ふははは!ふぉふぁ、どうした?強力された私の姿に恐れをなしたか〜?」

 

 

道元は強化を完了すると

 

 

巨大化によって佐介たちを見下ろしながら挑発的発言を言う

 

 

「たとえあなたが強くなったとしても僕たちは負けません!」

 

 

「私たちはどんなに最悪な状況でも諦めたりはしない!」

 

 

先陣を切って佐介と飛鳥が道元に向かっていく

 

 

「ふん!」

 

 

すると道元は腕に装着したガントレットからビームを放ち、進行を妨害する

 

 

しかし、佐介と飛鳥はひるむことなく進んでいき

 

 

「はぁぁ!」

 

 

「やぁぁ!」

 

 

間合いに入るとそれぞれ拳と刀を振るい、道元を攻撃する

 

 

「あまい!」

 

 

「ぐぁ!?」

 

 

「飛んでけ!!」

 

 

「「うわぁぁぁぁ(きゃぁぁぁぁ)!」」

 

 

しかし、道元はそれをかわすと佐介の腹に膝蹴りをかますとひるんだ佐介をつかみ

 

 

佐介同様、自分に迫り来る飛鳥に向けて投げとばし、飛鳥は飛んできた佐介にぶつかり

 

 

攻撃は阻止れてしまった

 

 

「ふっふっふっふ〜」

 

 

道元がゆっくり2人に近づく

 

 

「そおぉぉぉい!」

 

 

「っ!?」

 

 

「やあぁぁぁぁ!!」

 

 

「ちっ!?」

 

 

しかしそれを葛城と斑鳩が阻止するとともに佐介と飛鳥を守るように道元の前に立ちはだかる

 

 

「お邪魔虫共め!」

 

 

「悪いがそう簡単に俺たちの仲間をやらせるわけにはいかない」

 

 

「ひばりたちが絶対にさせないもん!」

 

 

そう言うと道元に向かっていく斑鳩たち

 

 

「佐介くん。私たちも!」

 

 

「うん!」

 

 

倒れていた佐介と飛鳥も体勢を立て直し、再度、道元に向かっていった

 

 

佐介たちは6人で力を合わせて道元を攻撃していく

 

 

「ええぃ、鬱陶しい!はぁぁ!!!」

 

 

ビュン!ビュン!

 

 

「「「「「きゃぁぁぁぁ(うわぁぁぁぁ)!」」」」」

 

 

道元は怒りとともにガントレットからビームを乱射し、それに巻き込まれて飛鳥たちは吹き飛んだ

 

 

「ふん、他愛ない」

 

 

「まだです!」

 

 

「っ!?」

 

 

しかしそこに唯一攻撃を掻い潜った佐介が油断していた道元の隙をついて間合いに入った

 

 

「なに!?」

 

 

「これで決めます!超・(ソウル)転身!」

 

 

構えを取りながら佐介は極限魂(オーバーソウル)へと転身し

 

 

「はぁぁ!!!」

 

 

「ぐぉ!?」

 

 

「滅・天轟けえぇぇぇぇぇん!!」

 

 

「ぬぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

極限魂(オーバーソウル)状態での滅・天轟拳が決まり道元は天高く吹き飛び

 

 

地面へと勢いよく落下した

 

 

佐介は構えをやめ、極限魂(オーバーソウル)を解除し、元の姿に戻った

 

 

「佐介くーん」タタタタタ

 

 

「みなさん」

 

 

声のする方を向くと飛鳥たちがこちらに向かっているとこだった

 

 

佐介は飛鳥たちの元に行こうとした時だった

 

 

シュルルルルル

 

 

「っ?」

 

 

ビシッ!

 

 

「なっ!?」

 

 

一瞬にして体にワイヤーらしきものが巻きついた

 

 

見てみるとそれは道元が落ちた方から伸びていた

 

 

「ふっ、ふふふふふ…」ユラリ

 

 

「なっ、道元!?」

 

 

すると煙の中から道元が現れた

 

 

「佐介くん!?…まってて今助ける!」

 

 

飛鳥たちが助けに行こうとするも

 

 

「はぁぁ!」

 

 

ビュンビュン!

 

 

しかし、再びビームを撃って飛鳥たちの行く手の邪魔をする

 

 

「…さて」

 

 

「なっなにを…!?」

 

 

佐介はもがくもワイヤーは切れなかった

 

 

その時だった。道元のガントレットからなにやら小型のロボットが放たれた

 

 

そしてロボットはまっすぐ佐介の方に向かっていくと

 

 

「っ!?」チクッ

 

 

いきなり佐介の首元に展開した注射器を突き刺すと

 

 

満タンになるまで佐介の体から血を抜きとった

 

 

そして血を採取し終えるとそのまま道元のガントレットの中に戻った

 

 

「ふん。作戦第一段階、目標達成」

 

 

道元はそう呟くと

 

 

「ふぅん!」

 

 

「うわっ!?」

 

 

ワイヤーを使い佐介を地面へと叩きつけた

 

 

「くそぉ…」

 

 

「これで第一の目標は果たした。さぁ、では続けて第二段階に移るとしよう」

 

 

そう言うと道元は懐ろからなにやら携帯ほどの大きさの機械を取り出し、自身の前方に向けると

 

 

装置が起動し、怪しげな磁場を発生させた瞬間

 

 

 

ヴゥゥゥゥゥゥゥゥ~ン!

 

 

 

光が装置から放たれたと同時に道元の前方に渦巻き状の何かが出現する

 

 

「なっなんですかあれは?」

 

 

佐介が驚いていると道元は不敵な笑い声をあげながら答えた

 

 

「特別に教えてあげよう、これは次元転移装置。ワームホールを発生させ、次元の扉を開く装置だ」

 

 

「次元の扉を開く装置!?」

 

 

「そう、そして私はこれからこの装置を使い、この世界と別世界を繋ぐ道、『ラノベース』を通り、その世界に住まう君を探す」

 

 

「別世界の僕を?」

 

 

道元の言葉にキョトンとする

 

 

「そう、そして私は他の世界にいる君のような存在からDNAを手に入れる。これが私の目的だ」

 

 

「なっ!別世界の僕のDNAを!?」

 

 

道元の語った内容に佐介は驚きを隠せない

 

 

「では、そろそろ私は失礼させてもらうよ。やることが山積みなのでね」

 

 

そう言うと道元のもとにやたらメカメカしいグライダーが飛んできた

 

 

道元はそれに乗り、ワームホールの中に入っていく

 

 

「まずい、このままでは別世界の僕が危ない!」

 

 

佐介は体を起き上がらせ、消えゆくワームホールの中に飛び込んだ

 

 

「佐介くん!?」

 

 

それを見た飛鳥たちが駆けつけようとするも

 

 

佐介が通り終えた瞬間、ワームホールが完全に消滅してしまった

 

 

「さっ、佐介くんが…」

 

 

「そんな、佐介さん」

 

 

「うそ、うそだろ…」

 

 

「戻せ!佐介を返せ!」

 

 

「うわぁぁーん、佐介くんがぁぁぁぁぁ!」

 

 

佐介が消えたことに悲しむ飛鳥たちは佐介の身を案ずるのだった

 

 

果たして道元を追ってワームホールに吸い込まれた佐介はどうなったのか?




はい、というわけで異次元編スタートしました

果たして佐介くんを待っているのはどんな世界なのか?


あと、余談ですが、今作品の話しの内容や肉体を強化させた道元の姿や武器の元ネタはアルティメットスパイダーマンの話しの要素を混ぜたものであり、変身した道元の元ネタもグリーンゴブリンが元ネタです

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