しかし、彼女たちの予想に反し、忍たちの反撃によって逆に
戦力を大幅に削られてしまうというしっぺ返しを食らう
これを危惧して自らが出向こうとする豹姫だったが
零姫の口車に乗った亜騎羅が豹姫が目を離している間に出撃してしまう
さらにはタイミング悪く城に佐介たちが攻め込んで来る事態に発展してしまう
先方として零姫が出るも光牙と交戦するや速度を生かした彼の手により
まさかの瞬殺という形で突破される
そして舞台にたどり着いた忍たちと豹姫が刃を交えようとしたまさにその時
背後から奇襲を仕掛け、佐介たちに攻撃をしてきたのは豹姫の執事である爺やだった
豹姫との雌雄を決しようとしていた佐介たちだったが
突然の爺やの乱入に一同は驚きを隠せずにいた
「はっ!」
「「「「「「っ!」」」」」
「てぇぇい!!」
困惑する佐介たちに爺やが追撃を繰り出す
「っち、ここにきて厄介そうな奴らが出てきたな」
この技の切れと交わされたことを想定しての追撃、相当の手練れだということは
全員が否応なしにわからされるほどのことだった
「爺や、何をしているのよ!ここは私がやるって言ったわよね!?」
「申し訳ございませんお嬢様。しかし、いくらお嬢様のご意思であろうともこればかりは聞けません。わたくしたちにとってお嬢様はこの命に賭けても守ると誓ったお方。それを守れずしてなにが従者でございましょうか!」
控えるように命じるも爺やはそれを拒否し、豹姫を守るために戦うという意を示す
「何という忠誠心でしょう。敵ながら敬意を感じてしまいそうです」
主たる豹姫を思う気持ちを知り、紫苑は思っていたことを言葉に出すのだった
「先ほどは外しましたが今度はそうは参りませんぞ、そいやぁぁぁぁぁぁ!!」
「「っ!?」」
次の瞬間、爺やが勢いよく佐介と光牙に攻撃を仕掛けてきた
間一髪のところで佐介と光牙がその攻撃をかわした
「避けられてしまいましたか。やはり歳ですかね私も…ですが引き下がることは致しません。あなた方に恨みはございませんが、お嬢様をお守りするためにもここで散ってくだされ!!」
「ぐぅっ!!」
「うぅっ!!」
勢いよく攻め込んで来た爺やの徒手空拳による攻撃が佐介と光牙を襲うのだった
一方佐介たちが玉座の間にたどり着いていた頃のことだった
「はあっ!」
ビュォォォォ!!
閉ざされた扉を風で吹き飛ばし、その入り口から紫苑が出てきた
「ここは…?」
たどり着いた先を見るとそこには自分たちをこの島に連れてきた船があった
「…よし、どうやら当たりのようですね。皆さん。こっちです!」
紫苑が呼びかけると後に続くように両備や詠、斑鳩そして知性チームのリーダーが現れた
「見つけたの?」
「はい、あれを」
「本当です!これがあれば全員脱出できます!」
目当てのものを見つけて紫苑たちは感極まっていた
「で、本当に動かせるんでしょうね?」
「ふん、僕を舐めてもらっては困る。こう見えても船の操縦は何度かしたことがあるのでね」
「あっそ、じゃあさっそくその腕でこいつを動かしてよね」
佐介たちが豹姫たちとドンパチをやっている間に操縦経験のある知性チームのリーダーに操縦させて島から脱出を図る作戦は順調に進んでいた
後は脱出のみというところまで来た時だった
「ん?」
「どうしたのよ紫苑?」
不意に紫苑が気配を察知する
その時だった
シャリリリリ!!
「みんな避けて!!」
「「「っ!?」」」
どこからともなく飛んでくるものに気づいた紫苑が回避を促し、全員が散開する
自分たちが立っていた場所を見るとそこにはクリスタルナイフが刺さっていた
「ようこそおいでくださいましたね。侵入者の方々」
「誰!?」
「失礼いたしました。わたくしはお嬢様の元で総メイド長をさせてもらっている者です」
軽くスカートをつまみ上げながら総メイドは挨拶をする
「どうしてここにそんな人が?」
「万が一を備えてこの場に待機しておりました。申し訳ございませんがあなた方を逃がすわけには参りません。船は渡しませんわ」
船の奪取をさせまいと総メイドが新しいクリスタルナイフを構える
「お嬢様のため、そして無念にもあなた方に破れていった我が教え子たちのためにもあなた方をこの場で倒させていただきます」
手にしたクリスタルナイフを身構えながら総メイドは戦闘態勢に入る
「やるしかない。なんとしても船を手に入れなければ」
「そうね、こんなところで足止めされてたまるもんですか!」
「絶対に船を渡してもらいます!」
脱出のカギを握る船を巡って紫苑たちと総メイドの戦いが始まるのだった
場面は玉座の場に戻り、佐介と光牙と爺やの交戦が続いている
「あの爺さん、相当の手練れだ!」
「光牙さんたちが攻めあぐねてますわ」
佐介と光牙が苦戦している様子に皆の意識が向く
「まったく爺やったら勝手なことを…まあいいわ。爺やたちがあいつらを相手するというのなら残るはあんたたちってわけだもんね?」
「「「「っ!」」」」
やれやれと頭を抱えるも豹姫はすぐさま残っている飛鳥たちに視線を向ける
「当初と随分段取りが崩れちゃったけど要はまずはあんたたちを倒せばいいのよね。ならさっさとやりましょうよ」
「随分と余裕双に言うじゃないか、お前一人で私たち全員を相手にしようって?舐めるのもいい加減にしろよな!」
「その言葉そっくり返してあげる。さぁ、おしゃべりはおしまい。そろそろ始めましょうか!」
刹那、豹姫がレーザーブレードを構え、飛び出す
「任せろ!」
「焔ちゃん!」
迫りくる豹姫と焔が突っ込む
「でぇぇい!!」
「ふぅぅん!!」
次の瞬間、六爪とレーザーブレードがぶつかり合い、鍔迫り合い状態に持ち込まれる
「くぅぅぅ!!」
「ふ~ん、この程度?こんなもので私を止められるなんて…おもわないでよ、ねっ!!」カキン!
「うわぁぁっ!?」
しかし力いっぱい押す焔を豹姫が容易に凌駕するとともに勢いよく弾き飛ばした
焔は吹き飛ばされた衝撃で地面に激しく激突する
「がふっ!?」
「焔ちゃん!」
「大丈夫ですか焔さん!?」
「あっ、あぁ…」
倒れた焔に飛鳥と雪泉が駆け寄る
「…ちぃっ!」
残った雅緋が豹姫に視線を向ける
「ふふ~ん♪」
豹姫は不幸を笑うかのように不敵に笑みをこぼしていた
「今度は私が相手だ。覚悟しろ!ふっ!はっ!!」
次は自分の番だと雅緋が片翼を展開させ、羽ばたきにより跳躍し、宙へ飛ぶ
「たあぁぁぁぁ!!」
「ふっ!!」
刹那、雅緋が勢いよく振りかざした黒刀と豹姫のレーザーブレードがぶつかり合う
さらにそこから連続で斬りかかるも豹姫は余裕とばかりにすべてを弾き帰す
「くうっ!!」
「さっきも言ったけどこんなものが私に通じると思ってるの?愛姫にすらぼろ負けしたあんたの刀なんかで私がやれるわけないじゃない?」
「な…なんだと!」
「図星を突かれて怒ったのかしら~?」
攻撃をすべていなされろくにダメージも与えられず悔しそうにしている雅緋を豹姫が煽る
「貴様ぁぁぁぁ!!」
「ふん、甘いって、言ってるでしょ!!」
「ぐっ!?ぬあぁぁっ!?」
雅緋の一突きをかわすとともに豹姫がレーザーブレードをおおきく振りかぶり斬撃を繰り出す
間一髪で黒刀で防ぐも勢いを殺し切れず飛鳥たちのほうに吹き飛ばされた
「雅緋さん、大丈夫ですか!?」
「はぁ…はぁ…問題ない、問題ないが…」
豹姫の強さは以上ともいえる
無論総合的な強さは亜騎羅の方が上だろう
しかし立て続けに焔と雅緋を退けた豹姫の強さは本物だった
「いちいち相手をするのも面倒だからまとめてかかってきなさいよ。そうじゃなきゃつまらないわ」
レーザーブレードの刃先を突き付けながら豹姫は4人に全員でかかって来るように促す
「雪泉ちゃん!」
「はい!」
飛鳥と雪泉がすかさず得物を手にする
「焔ちゃん、雅緋ちゃん。まだ行ける?」
「全員で豹姫さんを止めるんです」
2人の前に立ちながら飛鳥と雪泉が語りかける
「…ふふっ、当たり前だろう。勝負はここからだ!」
「その通りだ。この程度でやられるような私ではない!」
発破をかけられた2人がすぐさま立ち上がるとともに並び立ち、豹姫を見る
「1対4、ふふっ、いいわ。これくらいハンデがなければつまらないものね」
タイマンでは相手にならず、少々ガッカリ気味だったが、ようやく面白くなりそうだと豹姫は再びレーザーブレードを構える
「余裕ぶっこいていられるのも今のうちだぜ!」
「絶対にあなたを止める!」
「それに妖魔の誕生もね!」
「やれるものならやってみなさいよ!」
次の瞬間、飛鳥たちと豹姫が双方とも飛び出すのだった