佐介と光牙は豹姫を守るべく乱入してきた爺やたちと船の奪取に向かった紫苑たちの前には総メイド長が
そして残された飛鳥たちが豹姫と戦う構図となり、それぞれの火花を散らす
しかしその中で一番の苦戦を強いられたのは飛鳥たちの方だった
4人の連携により豹姫を地に伏せさせ、相応のダメージを与えることには成功したが
これが豹姫よ逆鱗に触れ、力を解放した豹姫にあっという間に形成を逆転されてしまう
力の差を見せつけ、飛鳥たちに諦めを促す豹姫
だが、飛鳥たちも負けられない理由がある
強さを増した豹姫に対抗するべく飛鳥たちは絶・秘伝忍法を発動させる
そうして現れたのはそれぞれの持つ力を具現化させた飛鳥たちの姿だった
パワーアップした豹姫に立ち向かうべく飛鳥たちもまた絶・秘伝忍法を発動させ秘めていた力を解放させた
「「「「っ…」」」」
4人は横一列に並びながら豹姫に視線を向けていた
「ふ~ん。そっちもパワーアップしたってわけかしら?で~も、いくら強くなろうとも私の力の前には無意味よ」
強化形態に移行した飛鳥たちを見て豹姫は尚も自分の優位を信じているのか薄い反応を示していた
「そんなことやってみなければわからないよ!」
「無意味かどうか、その身で確かめてみるんだな!」
「我々の全力、お見せします!」
「油断してると火傷程度では済まないぞ!」
対する飛鳥たちもまた豹姫に対して物申すように告げる
「面白いじゃない、だったら、完膚なきまでに痛めつけて自分の愚かさを骨の髄までw駆らせてやるわ!」
豹姫が身構えるとともに足に力を込め、直後地面を蹴り、跳躍と共に加速する
「来たぞ!」
「みんな、行くよ!!」
「「「あぁ(はい)!!」」」
こちらに向かってくる豹姫を前に4人がすかさず身構える
「はあぁぁぁぁぁ!!」
数秒も経たぬ一瞬の間に豹姫が飛鳥たちと距離を詰め、同時にレーザーブレードを握りしめる手に力を込める
「私が相手よ!っ…やぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「面白い、見せてもらおうじゃない!」
対するは真影の力を解放した飛鳥
「はぁっ!」
「やあっ!」
互いの刃と刃がぶつかり合い、鍔迫り合いに持ち込まれる
「ふぅぅぅぅん!!」
「くぅ…〜〜〜っ!!」
真影の力を解放した飛鳥ではあったが、それでもまだパワーだけで見れば豹姫の方が上であり、ジリジリと押し込まれそうになる
踏ん張りを見せる飛鳥とそれをもろともしないというかのように豹姫がグイグイと押し込む
「~~~――…っ?」ピクッ
しかしその最中、豹姫は気配を察知する
「引け飛鳥!」
「ふっ!!」バッ!
自分の名を叫ぶ声に反応した飛鳥が強引に鍔迫り合いから抜け出し距離を取る
残された豹姫が気配のする方である頭上を見上げるとそこには深淵の力を纏う雅緋だった
「燃えつきろ、はあぁぁぁぁぁ!!」
上空から黒炎の斬撃波を放ち豹姫を攻撃する
「っ~~~――!?!?」
逃げるタイミングを逃した豹姫はその斬撃波の嵐を受けた
一定の数斬撃波を繰り出した雅緋が攻撃を止める
「ふぅ…ふぅ…っ」グヌヌ
斬撃波の嵐を受け、豹姫はダメージにより息を荒くする
パキキキキキキキ!
「寒っ…なっ!?」
しかしその直後、豹姫は急な冷たさを感じ、足元に視線を向けると
地面が凍り付きだしており、自身の足も徐々に凍り付きだしていることに気づく
「あ、足が…っ!?」
「…っ!」
原因は何かと視線を向けるとそこには氷刀を地面に突き刺して
そこから地面を凍てつかせている氷王の雪泉がいた
「(くっ、まずいわね!?)」アセアセ
凍結した状態で集中砲火を喰らうわけには行くまいと豹姫は急ぎ足元の氷を砕き
足の自由を取り戻すと同時に後方にジャンプする
だが、事はそう簡単に運ばなかった
「よぉ!待ってたぜ!」
「なっ!?」
豹姫が後方に向かって飛んでくるタイミングを見計らっていたかのように紅蓮の焔が既に炎月花を身構えていた
彼女の思いに好悪するかのように炎月花にメラメラと炎が燃え盛る
「おりゃぁぁぁぁ!!」
「ちぃ、舐めんじゃ…ないわよ!!」
炎の威力も乗せた刃の一刀を振るう焔に対し、ここまで散々追い込みをかけられた豹姫が
レーザーブレードに力を込めると共に力強く振るった
両者の刃がぶつかり合い、激しく火花を散らすほどの鍔迫り合いに発展する
「うおぉぉぉぉぉ!!」
「でやああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
追い込みをかける焔と押し返しを図る豹姫、双方ともに一歩も譲らぬ駆け引きが続く
「~~っ…ぬっ、うぅぅぅぅん!!」
バシィィィィン!!
「うわっ!?」
激しい鍔迫り合いの勝敗は豹姫に軍配が上がり
振りかぶった勢いで焔を大きく後方へと吹き飛ばした
「まだ、まだだ!」
しかし焔もまたただでやられてなるものかと吹き飛ばされながらに念を唱える
すると背中に収めた6本の刀が彼女の念動力によって独りでに鞘から飛び出した
「食らえ豹姫!!」
シュンシュンシュン!
六刀を展開した焔が豹姫に向かってそれらを飛ばす
「ちぃっ!?」
押し寄せる六刀を防いだりいなしたり回避したりと休む暇もなく焔の意思の元、六刀が豹姫に襲いかかる
躱し、いなしていく豹姫だったがさすがに無傷という訳にはいかず何発かの斬りこみを食らい、損傷した服から切り傷が浮かび上がる
「鬱陶しいわね!…だったらっ!」
焔の操る六刀に苦戦を強いられる中、豹姫は動きを止め、レーザーブレードに力を込める
豹姫が念を送るとレーザーブレードの刀身が再び赤く染め上がっていく
「吹き飛びなさい【戦姫術
刹那、レーザーブレードに力が注ぎ込まれたと同時に豹姫が動きを見せる
赤色化したレーザーブレードを振るいながら乱回転させ、赤き竜巻状のエネルギーを発生させる
そのエネルギーの波に阻まれた六刀は豹姫に到達することもできず、風圧に吹き飛ばされてしまいあえなく元の鞘に収まった
六刀が焔の元に戻るや豹姫も乱回転を止めて再び飛鳥たちのほうに視線を向ける
「くそっ、いいところだったのに!?」
自分の技で豹姫を追い詰められると思っていた焔が悔しそうに愚痴をこぼす
「落ち着いて焔ちゃん」
「そうですよ。それに先ほどはとてもいい線まで行ってましたし」
「このままの勢いを崩さずに攻め込んでいけば私たちに勝ち目は十分にある」
「お前ら…あぁ、そうだな!」
先の連携攻撃で豹姫をあそこまで追い込めたことで4人は士気を高めていく
「…”何が勝ち目は十分にある”よ」
その会話を聞いた豹姫がぴくッと反応し、苦虫を嚙み潰したような顔を浮かべる
「腹立たしい、腹立たしいわ。私を追い込めてそんなに嬉しい?…私を防戦一方に追い込むことができてそんなに誇らしい?………舐めてんじゃ、舐めてんじゃないわよ!」
ここまでの戦闘によって自身のプライドを傷つけられた豹姫は怒りの声を張り上げる
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
「「「「っ!」」」」
同時に彼女の身体から並々ならぬ力があふれ出ていた
「はああぁぁぁぁぁっ!!」
咆哮を上げるとともに飛鳥たちに向かって仕掛けてきたのだった