閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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激しい戦いが繰り広げられる佐介たち忍陣営と豹姫たち戦姫衆陣営


お互いに戦力を削り合う中、城の城内にて最終決戦が行われる事となる


そしてその戦うにおいて苦戦を強いられるも飛鳥、焔、雪泉、雅緋の4人が


ついに敵将たる豹姫を倒すことに成功する


さらには同じく佐介たちに戦いを仕掛けてきた豹姫の使用人たちの最後の刺客たる爺やと総メイド長も


彼らとの死闘の末に敗れ落ち、こうして城を舞台にした忍陣営と戦姫衆陣営との戦いは忍陣営の勝利に終わった


しかし、忘れることなかれ、まだ戦姫衆には最強戦力が残っていることを……



地獄絵図

佐介たちが城にて雌雄を決する戦いを繰り広げている頃のことだった

 

 

この場の光景を一言で表すとすればまさに「地獄絵図」だった

 

 

辺りには瀕死の重症を追い、あちらこちらに倒れる者たちの姿

 

 

「「「「「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」」」」」

 

 

そんな中、傷つき、苦しみに悶える声が周囲に響く

 

 

声の主はこの場を任された春花と彼女と共に残った面々たち

 

 

「「「「はぁ…はぁ…はぁ……っ」」」」

 

 

息を荒くしながら彼女たちは前方に視線を向ける

 

 

「…………っ」

 

 

彼女たちの前方にはこの惨劇を引き起こした「悪魔(亜騎羅)」がこちらを睨み据えていた

 

 

「(強い、強すぎる…目の前にいるのは本当に人間なの?)」アセアセ

 

 

亜騎羅の尋常ならざる強さに春花はただただ恐怖を感じていた

 

 

そんなことを考えていると先に亜騎羅のほうから動きを見せ、得物を肩に担ぎながら無言で一歩一歩こちらに向かって歩きだし始める

 

 

もはや彼が歩き出すだけでその場にいる全員がすくみ上る程に彼への恐怖は浸透しはじめていた

 

 

「くそっ、うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」バッ

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」バッ

 

 

「葛城ちゃん、叢ちゃん待って!?」

 

 

するとその直後、葛城と叢が亜騎羅に向かって飛び出してしまった

 

 

春花が静止しようにも手遅れ、2人は瞬く間に亜騎羅との距離を詰めていった

 

 

「調子に乗ってんじゃねぇぞ!どりゃぁぁぁぁぁ!!」

 

 

間合いに入るとともに葛城が跳躍し、亜騎羅の頭上からかかと落としを繰り出す

 

 

 

 

バシイイィィィィィィン!!

 

 

 

衝突による鈍い音がその場に広がる

 

 

「……なっ!?」

 

 

しかしその直後に仕掛けたはずの葛城が驚愕の顔を浮かべる

 

 

それは葛城が繰り出したかかと落としを得物で防ぐでもなく

 

 

まったく動かぬままにただ自分の頭でそれを受け止めていた

 

 

さらに驚くべきは葛城が渾身の力で振るった蹴りであるにも関わらず

 

 

当の本人はいたって無傷であるところなのだから

 

 

「そ、そんな…アタイの渾身の蹴りが!?」アセアセ

 

 

自分の繰り出した蹴りを喰らって平然とした様子でいる亜騎羅を前に葛城は絶句する

 

 

「……――っ!」

 

 

「なっ!?ガハッ!?」

 

 

絶句している隙を突いて亜騎羅の左手が素早く葛城の首を鷲掴みにする

 

 

「葛城ちゃん!?」

 

 

「「「「っ!?」」」」

 

 

首を鷲掴みにされる葛城を見て皆が驚愕する

 

 

「葛城を離せ!!」

 

 

「っ?」

 

 

「叢ちゃん!?」

 

 

捉えられた葛城を助けようと叢が亜騎羅に斬りかかる

 

 

「ふぅん!!」

 

 

「――っ!!」バッ

 

 

「な、速――っ!?」

 

 

 

ドォォォォン!

 

 

 

「うぁあああああ!?」

 

 

しかし先に仕掛けた叢よりも素早く亜騎羅のバックハンドが繰り出される

 

 

その一発を受けた叢が後方へと吹き飛ばされていった

 

 

「むらっくも…こ、このぉぉ!!」

 

 

葛城は首を掴まれながらも必死にもがき抵抗を試みる

 

 

だがそれも亜騎羅にとってはなんの意味もない、ただ蚊に刺された程度の感覚しかない

 

 

「…っ」グィッ!

 

 

「ぐほっ!…あぇ、あぁ…」

 

 

抵抗がうっとおしいと感じたのか亜騎羅が絞め手を強めだし、葛城は喉を圧縮され呼吸ができなくなっていく

 

 

「まずいわ!?」

 

 

このままでは葛城が絞殺されてしまうと春花たちが焦っている時だった

 

 

 

シュンシュン!!

 

 

 

「ん?」

 

 

刹那、亜騎羅の左右に飛び込む人影が

 

 

「葛城を…」

 

 

「離せ!!」

 

 

 

バシイイィィィィィィン!

 

 

 

「~~~っ!!?」ザザァァ!!

 

 

次の瞬間、亜騎羅は攻撃を受けたことで地面を削りながら後方へと飛ばされる

 

 

同時に捕まえていた葛城が亜騎羅の拘束から解放され、地面に落ちる

 

 

「大丈夫か葛城?」

 

 

「ゲホッゲホッ!?…こ、これが大丈夫に見えるのかよ?」

 

 

「減らず口が叩けるなら大丈夫やな」

 

 

「おい!?」

 

 

首絞めから解放され、激しくせき込む葛城に日影が安否を尋ね

 

 

対して葛城は状況を見てものをいえと日影に言う

 

 

しかしそこにさらに忌夢が茶々を入れるなどもういろいろだった

 

 

軽口をたたき終えると一同は現実に戻る

 

 

視線の先には亜騎羅がこちらを睨んでいたからだ

 

 

「畜生、あわよくばって思って挑んであの座間とはな、正直言って勝てる自信がこれっぽっちもわかねぇよ」

 

 

「それはボクも同感だね」

 

 

「わしもやね」

 

 

亜騎羅を前にすること自体今の彼女たちにとって怖いものはないと思わさせられる

 

 

「春花さん、どうしましょう、このままでは」

 

 

「えぇ、わかっているわ、私たちがどう足掻いても彼に勝てる可能性は0でしょうね。かと言って彼がおとなしく私たちを逃がしてくれるわけもない…最悪の展開だわ」

 

 

状況を鑑見ても最善策が見つかりそうになかった

 

 

戦えばほぼ確実に全滅、生き残る可能性をかけて逃げようものなら何人もの犠牲を払うことになる

 

 

さらにはそうなった場合は皆から抜き取られたエネルギーが妖魔の繭に吸収されてしまう

 

 

何をどう考えてみても打開策が思い浮かばない

 

 

案が浮かばないまま双方ともににらみ合いを続けていた

 

 

しかしそんな沈黙も長くは続かなかった

 

 

「……っ」スッ

 

 

「「「「っ!」」」」

 

 

沈黙に痺れを切らしたのか亜騎羅が身構えだした

 

 

春花たちはそれを見て一斉に警戒する

 

 

「――――っ!!」バッ!!

 

 

「来るわ!?」

 

 

「「「「っ!?」」」」

 

 

踏み込みと共に飛び込んできた亜騎羅を前に春花たちが身構える

 

 

同時に今度こそ終わりかもしれないという最悪の未来も覚悟した

 

 

「―――…っ?」ピクッ

 

 

 

ザザァァァァァァァァ!!

 

 

 

 

「「「「っ?」」」」

 

 

しかしどうしたことか亜騎羅が飛び込んでくる途中で急ブレーキをかけて明後日の方向に視線を向ける

 

 

いきなりのことで春花たちも困惑する

 

 

明後日の方向を向いたまま亜騎羅が動かずのまま暫しの時が過ぎる

 

 

「……っ!!」バッ!!

 

 

 

ダダダダダダダダダダ!!

 

 

 

「「「「っ!?」」」」

 

 

すると次の瞬間、突如として目の前にいる春花たちを無視して森の向こうにへと飛び出して行ってしまった

 

 

森の中からは凄まじい砂煙や木々が吹き飛ばされている光景が見える

 

 

「…な、なんだったんだ?」

 

 

「助かった…とみていいのか?」

 

 

亜騎羅が去り、残された者たちはポカンとしていた

 

 

「いったい何がどうなっているんでしょう?」

 

 

「あの方角……まさか?」

 

 

春花は勘づいた様子を見てハッとした顔を浮かべるのだった

 

 

 

 

 

 

 

ドドドドドドドドド!!!

 

 

 

 

 

 

「――――っ!!」

 

 

凄まじい勢いで木々を吹き飛ばし、亜騎羅が森をかけていく

 

 

彼が目指す場所、そこは…「城」だった

 

 

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