閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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亜騎羅との戦いに身を投じる佐介たち


窮地に現れた相馬、そして彼が持参した回復薬によって佐介たちは力を取り戻した


そして最強の姿となり亜騎羅との壮絶な戦いを繰り広げる


紫苑と光牙の援護射撃によって柱に叩きつけられ、身動きを失った亜騎羅に


相馬が必殺の双炎のドロップキックを叩き込み、亜騎羅は湖に沈む


勝負を確信し、歓喜を上げる佐介たちだったが、その光景を見て悲しみに暮れる豹姫の一粒の涙が事態を変える


湖の底から舞い戻ってきた亜騎羅は更なる異形の変化を遂げており、驚愕する佐介たちに襲い掛かる


迎撃に出る佐介たちだったが、4人の力を一つにした気功波を耐え凌ぐばかりかそれを粉砕し


一気に間合いを詰め、佐介、相馬、紫苑の順に次々とその手にかけていく


残された光牙はその光景に絶句するのだった


光牙の決意 

舞い戻った亜騎羅が襲い掛かかり、佐介たちは応戦しようとする

 

 

しかしそれが悲劇を呼んだ

 

 

 

ドドドォォオオオオオン!!

 

 

 

「ああぁっ!?」

 

 

「がはっ!?」

 

 

「ぐ…ぐふっ!?」

 

 

僅か数秒という時間中で飛び交うは苦痛の叫びと血しぶきという阿鼻叫喚の地獄の光景が広がっていた

 

 

「…佐介、紫苑、相馬」アセアセ

 

 

未だ唯一被害を受けていない光牙は目の前に映る光景にただただ戦慄する

 

 

いつも冷静な光牙はこの惨劇を引き起こした元凶である目の前の存在に言い知れぬ恐怖を覚える

 

 

「…ッ」ギロリ

 

 

3人を倒したことで必然的に亜騎羅の次のターゲットが光牙に決まる

 

 

「くっ…図に乗るなよ!」

 

 

こちらに狙いを定めたことに気づいた光牙が覚悟を決めたように身構える

 

 

「――ッツ!!」

 

 

それに反応してか亜騎羅が襲い掛かってきた

 

 

「はあぁぁぁぁぁ!!」

 

 

受けて立つと意気込むかのように光牙もまた突っ込んでいった

 

 

「ッ!!」

 

 

「ふぅん!!」

 

 

 

ジャキィィィイイイイイイン!!

 

 

 

 

次の瞬間、光牙の刃弓と亜騎羅の剛腕がぶつかり合い、鍔迫り合いを演じる

 

 

「たああぁぁぁぁぁっ!!」

 

 

「――ッツツ!!」

 

 

そこから光牙が亜騎羅に攻撃の隙を与えまいと怒涛の斬撃ラッシュを繰り出していった

 

 

しかし、その勢いをつけた連続攻撃も亜騎羅の剛腕が全てを防ぎ、弾き返してしまう

 

 

「――ッツ!!」バシィイイン!

 

 

「ぐうっ!?」

 

 

尚も斬撃による欧州を繰り広げる光牙だったが、亜騎羅の繰り出した剛腕による一手により、それは全て無に帰した

 

 

弓刃が亜騎羅によって吹き飛ばされ、遠くに飛ばされてしまった

 

 

「ッツ!!」

 

 

「くっ!?」バッ!

 

 

手にしていた武器を飛ばされた光牙に亜騎羅が追撃を仕掛ける

 

 

「はあっ!!」

 

 

「――ッ?」

 

 

攻撃を掻い潜りながら光牙はどうにか後ろに後退することができた

 

 

「…ふっ!!」ギュィン!

 

 

後退した光牙は右手に力を込めるとその手をピンと伸ばし

 

 

光を宿した右手は聖剣へと昇華した

 

 

「ふっ!!」ブォン!

 

 

「ッ?」

 

 

「はあっ!!」フォン!

 

 

地を蹴り、光牙が飛び出す

 

 

 

ジャィィイイイン!!

 

 

 

「――ッツツ!?」

 

 

 

その直前、亜騎羅は危機感を覚え咄嗟に体を傾けると一閃の閃光が自身を横切る

 

 

一閃が通り過ぎた後、光とともに背後に現れた光牙と亜騎羅が互いに背を向けたままにその場に佇む

 

 

 

ポタッ…

 

 

 

「――ッ?」

 

 

刹那、下に赤いものが一滴こぼれる

 

 

赤いものの出所は亜騎羅の頬からだった

 

 

頬に軽くタッチし、その手を視野に入れる

 

 

亜騎羅の指先に付いているもの、それは血

 

 

彼の頬から流れ出ているのは鮮血の赤い血

 

 

先の光牙の一閃をかわしたように見えて実際は頬を掠っていたのだ

 

 

「…ッツ!」ギロリ

 

 

事実に気づいた亜騎羅が怒りの視線を向けるとそれに合わせるかのように光牙のほうも彼のほうを向いた

 

 

今度は互いを見ながらの対面でのにらみ合いを利かせていた

 

 

「(…仕損じたか。奴め、咄嗟に逸れて俺の攻撃を最小限に留めやがった。恐ろしい勘の鋭さだな)」

 

 

本来であれば先の一撃で取るつもりでいたが、亜騎羅の超感覚は不意打ちすら読んでしまったのだ

 

 

おかげで与えられたダメージは頬を掠る程度という最低限の傷を負わせるだけに終わってしまった

 

 

「―――ッ…!」

 

 

仕留めきれなかった代償は亜騎羅から怒りを買うことだった

 

 

「…ふっ、厄介なことになったな」アセアセ

 

 

こちらに殺意を孕んだ亜騎羅の目を見た光牙は背筋にゾッと寒いものが走る

 

 

先に佐介たちがやられたことでとんでもない貧乏くじを引かされたものだと困ったように笑みをこぼす

 

 

「…っ?」ピクッ

 

 

最中、光牙は視線を亜騎羅から逸らす、その先にはこちらの様子を見ている4人が映る

 

 

まずは軽く雅緋を一瞥し、そのすぐ後に焔へも視線を向ける

 

 

特に焔に対しては何かを訴えているかのように

 

 

「…っ」ニコッ

 

 

そんな焔に対し、光牙が笑みをこぼす

 

 

焔のほうも光牙のその様子からただならぬ気配を察しているようだった

 

 

「…っ!」キリッ

 

 

やがて一瞥を終えた光牙はすかさずキリっとした表情を浮かべ、亜騎羅に視線を戻す

 

 

「っ!?」ピクッ

 

 

「焔ちゃん?」

 

 

その時、光牙の様子を見ていた焔がハッとした表情を浮かべる

 

 

飛鳥たちが何事かと顔を覗かせてみると焔の表情は焦りと恐れが見て取れた

 

 

「…あいつ、まさか!?」汗

 

 

「ど、どうしたの焔ちゃん?」

 

 

「何かありましたか?」

 

 

尋常ではない焔の取り乱し様に飛鳥たちも緊張が走る

 

 

「焔、どうしたというんだ。光牙がどうしたって言うんだ?光牙が何かを何をしようとしているのか?」

 

 

「あぁ、間違いない……光牙のやつ、亜騎羅を刺し違えてでも倒す気だ」

 

 

「なっ…なんだと!?」

 

 

「「っ!?」」

 

 

飛鳥たちから問われた焔が返した回答に驚きの声が上がる

 

 

話しを聞くなり雅緋と飛鳥たちは即座に光牙のほうに視線を向ける

 

 

よく見てみれば確かにその表情には例えこの身を刺し違えてでも確実に亜騎羅を仕留めるという意識が籠っていた

 

 

「もしこのまま亜騎羅を倒せなかったら被害は甚大なものになるだろう。いやそれどころか私たちの全滅が確実なものになっちまう、だから光牙は例え自分がどうなろうともここで亜騎羅を討つつもりなんだ…」グヌヌ

 

 

「そ、そんな…」

 

 

「…ダメだ。ダメだダメだ!!」バッ

 

 

「雅緋さんいけません!?」ガシッ!

 

 

光牙がやろうとしていることを聞いた雅緋は居ても立っても居られないと彼の元に向かおうとする

 

 

それを見て雪泉が光牙の元に向かおうとする雅緋を身を挺して止める

 

 

「くっ、くそっ!離せ、離せ雪泉!?」

 

 

「ダメです!今あそこに行くのは危険です!」

 

 

「それがどうした!このままでは…光牙を、光牙を止めなければ!?」

 

 

「雅緋ちゃん落ち着いて!?」

 

 

弟を思うが故に雅緋は向かおうと必死にもがく

 

 

だが雪泉も雅緋を行かせまいと全力で彼女を止める

 

 

「(…光牙)」

 

 

一方の焔は冷静に光牙と亜騎羅の様子を眺めている

 

 

「(……くそっ、こんな時になんで私は戦えないんだ)」

 

 

しかしそれは外見だけであり、内面は雅緋と同じくらい今すぐにでも向かいたいという思いだったが

 

 

先の豹姫との戦いで手痛くやられている状態で今の鬼神の如き強さを誇る亜騎羅に挑んだとて瞬殺されるのがオチ、そうなればますます光牙の足を引っ張ることになりかねない

 

 

自身の不甲斐なさを恨みながらも焔は光牙を信じ、このタイマンの行方を見守るのだった

 




いつも閲覧いただきありがとうございます。


まことに勝手ながらGW中は投稿をストップさせていただき


次回はGW明けの5月9日に投稿させていただきます
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