閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

535 / 809
妖魔を吸収し、強大な力で零姫が佐介たちをねじ伏せる


しかし再起不能と思っていた亜騎羅の復活という思いがけない事態によって


場は混乱の嵐に包まれる


亜騎羅は零姫と戦うべく力を解放し、限界を超えた力で彼女と戦闘を繰り広げる


まさかの事態に困惑する零姫だったが、自身の野望を阻まんとする亜騎羅を消すために力を振るうのだった


狂鬼と狂気のせめぎ合い 

優勢を保っていたはずの零姫が僅かなこの短時間で急激に強さを増した亜騎羅に圧倒されていた

 

 

「(おかしい、おかしいわ!?どうしてあの土壇場でこれほどまで強くなっているの!?)」

 

 

ほんのちょっと前まで触手たちの攻撃に手一杯だった筈の亜騎羅が今こうして自分をメイスによる一撃で地面に叩き付けている

 

 

その事実が零姫にはとても信じられなかった

 

 

「くぅ――っ!!」ズシュッズシュッ!

 

 

理解できない事態に悔しさを覚えつつ、零姫は刀に串刺しにされて身動きを封じられている触手を自ら切り落とし

 

 

身体の自由を取り戻し、更に再生能力を使って自己修復を行った

 

 

「やってくれたわね亜騎羅くん。まさかあの土壇場でここまでのことをやってのけてくるなんてね。でもね、どんなにあなたが頑張ったところで再生能力を保持する私には無意味なことよ!!」

 

 

再生させた触手たちで再び攻撃してくる零姫の攻撃を亜騎羅はメイスで防ぎつつも後方へと下がることで回避しようとする

 

 

「逃がさないわよ!!」

 

 

後退する亜騎羅を逃がすまいと零姫が触手たちに念を送り彼を追撃する

 

 

触手たちと亜騎羅との追いかけっこが続いている最中のことだった

 

 

「あれ…ちょ、ちょっと待てよ?」汗

 

 

「どうした?」

 

 

その様子を見ていた相馬があることに気付く

 

 

「ま、まさかとは思うんだけどさ、あいつこっちに向かってきてね?」

 

 

「……っ!?」

 

 

「「「――っ!?」」」

 

 

相馬のその一言にハッとした様子で慌てて皆が亜騎羅の方へ視線を向けると

 

 

確かに後退し続ける彼の後方先は自分達の居るこの場所だ

 

 

 

刹那、亜騎羅が地面を蹴って佐介達の頭上を通り越して更にその後方へと着地する

 

 

「「「「……っ!?」」」」

 

 

 

シュルルルルルルル!!

 

 

 

次の瞬間、亜騎羅も含め、佐介達の元に触手が押し寄せてきた

 

 

「「「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」」

 

 

そして襲い掛かる触手たちは亜騎羅を狙おうとする過程で佐介たちも巻き込んでいくという形となった

 

 

「このっ!!えいっ!!」

 

 

「たあぁっ!!」

 

 

想定外の事態に場は阿鼻叫喚が渦巻いてしまっていた

 

 

押し寄せる触手たちに佐介たちは手を焼いていた

 

 

「ちくしょうあの野郎!俺たちを巻き込みやがって!?」

 

 

「相馬くん、気持ちは分かりますが今はそれどころでは――っ!?」

 

 

この状況に巻き込んだ亜騎羅に対して相馬が怒りの叫びを上げる

 

 

「やあぁぁぁぁぁぁ!」

 

 

 

 

シュルルルルルルル!バシィィィィィン!

 

 

 

 

「きゃあっ!?」バシッ!

 

 

「詠さん!?」

 

 

触手たちに襲われる中、応戦する詠だったが

 

 

抵抗も虚しく触手の一撃を受けて負傷するとともに手にしていた大剣が飛んでいってしまった

 

 

刹那、武器を失った詠に触手が襲い掛かろうとする

 

 

「やらせません!はああっ!!」

 

 

 

ザシュン!ドサッ!

 

 

 

だがその直前に斑鳩が飛燕を抜刀し、触手を斬ったことにより詠が襲われる危機を回避した

 

 

「大丈夫ですか詠さん、お怪我はございませんか!?」

 

 

「は、はい。わたくしは何ともありません、ありがとうございます斑鳩さん」

 

 

「はぁ…はぁ…良かった」

 

 

大切な友である詠が無事でいてくれたことに斑鳩は安堵する

 

 

そんなこんなで佐介たちも触手の被害を受けている時のこと

 

 

 

この被害をもたらした張本人たる亜騎羅は残る触手たちの追撃に追われていた

 

 

 

シュルルルル!!

 

 

 

痺れを切らしたように触手たちが亜騎羅に一斉に襲い掛かる

 

 

「――っ!!」

 

 

しかしそれを見切っていた亜騎羅は攻撃が繰り出される直前に跳躍すると

 

 

攻撃を躱された触手が地面に刺さると亜騎羅はすかさずその上に着地する

 

 

触手に飛び乗った亜騎羅はそのままその上をかけて零姫の元に駆け出していく

 

 

「なっ!?」

 

 

まさかこのような手で自分の元に向かって来ると思わなかった零姫は驚いた様子をみせるも

 

 

刻一刻とこちらに迫る亜騎羅に危機感を覚え、人差し指にエネルギーを溜める

 

 

「はあっ!!」

 

 

 

ピシュゥゥゥゥン!

 

 

 

 

零姫は亜騎羅に光線を放ち亜騎羅の進行を阻止しようとする

 

 

「――っ!!」バッ!

 

 

だが亜騎羅は光線が飛んでくる直前に触手を足場に上空に向かって跳躍するとそれをかわす

 

 

「それで避けたつもり!」

 

 

 

ピシュシュシュシュシュシュシュ!!

 

 

 

上空へと飛び上がった亜騎羅に零姫が追撃の光線を繰り出す

 

 

「―――っ!!」

 

 

迫りくる光線を亜騎羅がメイスで弾き返していく

 

 

「くぅっ!?」

 

 

エネルギーが切れるまで撃ち続けても亜騎羅を止められないどころか落下の勢いも乗せて零姫との距離を詰めていく

 

 

零姫はこれ以上行かせるわけにはいくまいと二射目を繰り出すために再び指先にエネルギーをチャージしようとする

 

 

「――ふんっ!!」ブン!

 

 

「なにっ!?きゃあ!?」

 

 

しかし亜騎羅はそれよりも先に手にしていたメイスを零姫めがけて投げつける

 

 

メイスを飛ばしてくることなど予期していなかった零姫は避けることもできずその一撃を受けて怯んでしまった

 

 

その隙に亜騎羅は触手の上に着地すると再びそれを足場にして零姫ほうへと飛んだ

 

 

「――っ!!」ガシッ!

 

 

「うぐっ!?」

 

 

亜騎羅は勢いよく飛び込むと零姫をすかさず捕まえた

 

 

「は、離しなさい亜騎羅くん!?――私の身体から離れろ!!」

 

 

捕まえられた零姫が自身にしがみつく亜騎羅を引きはがそうとする

 

 

しかし亜騎羅も離されまいと抵抗しながら負傷した右拳を引き絞る

 

 

「――っ!!」

 

 

「――っ!?」

 

 

 

ブシュゥゥッ!!

 

 

 

「っ、ぁぁぁぁああああっ!?」

 

 

亜騎羅が勢いよく振り下ろした右拳が零姫の片翅を貫き、零姫が痛みに苦しむ声をあげる

 

 

「…んっ?」ピクピク

 

 

最中、片翅を貫いた右腕がぶるぶると痙攣していることに亜騎羅が気付く

 

 

 

シュルルル!!

 

 

 

「――ぬぐっ!?」

 

 

だがそれに気づいたとほぼ同時に亜騎羅は体に痛みを感じる

 

 

亜騎羅が自分の身体の異変に気を取られている隙に零姫が残った片翅の触手を使い、それを彼の体に巻き付けていた

 

 

「――っ!!」

 

 

 

ブォォオオッン!ドドォォン!!

 

 

 

「ぐはっ!?」

 

 

零姫が巻き付かせた触手を勢いよく振るい、亜騎羅を投げ飛ばした

 

 

それにより亜騎羅は斜め後方へと吹き飛ばされ、壁の一部にその身を叩きつけられてしまった

 

 

「ぬぅ……っ!?」

 

 

壁に全身を強打し、身動きが取れずにいた

 

 

 

グサササッ!!

 

 

 

「…――っ?」ズキッ

 

 

刹那、亜騎羅は強打とは違う別の痛みを身体に感じた

 

 

見てみるとそれはいつの間にか亜騎羅の身体を突き刺している触手達だった

 

 

自身の身に突き刺さっている触手の出先に視線を向けるとそこには亜騎羅によって片翅の機能を失い

 

 

披露からか肩で息をしている零姫が亜騎羅への報復として触手による突き刺しを繰り出す様子だった

 

 

「ぶふぉっ!?」

 

 

それを見た亜騎羅が間髪入れずに口からおびただしい程の血を吐き出すのだった

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。