閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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亜騎羅と零姫の戦いに割り込む形で豹姫が訴えかける


豹姫の訴えにより零姫の心にかつて共に過ごした日々が呼び起こされ


復讐の使命との2つの思いに苦しみを感じる


それでも尚呼び続ける豹姫の言葉が零姫に届きかける


しかしその直後、心の乱れの影響からか吸収した妖魔の力が暴走を始めてしまう


妖魔の力に反応して他の妖魔たちも島に集まり始め、場は大混乱になってしまう


この状況を看過できない佐介たちが妖魔の殲滅に動き出すのだった


現れ出でる妖魔たち、入り乱れる大乱戦 

和解に至るかと思われた直後に邪なる力によって精神を支配されてしまった零姫を止めるために亜騎羅が仕掛けていく

 

 

「――っ!!」

 

 

走る速度を上げ、一気に間合いを詰めようとする

 

 

「…消えろぉぉぉぉぉ!!」

 

 

 

ジュオォォン!!

 

 

 

しかしそれに対処するように零姫が今までに使用したことのないエネルギーの球体を周囲に出現させと

 

 

それらが弾幕を張るように亜騎羅に襲い掛かってきた

 

 

「――っ!?」

 

 

思わぬ反撃を受け、亜騎羅は後退を余儀なくされる

 

 

「ちぃっ!」

 

 

「う、ぅぅぅ…うああぁぁぁぁぁ!!」

 

 

力を制御できず苦痛の叫びを上げながら零姫がさらに弾幕を展開させて亜騎羅を襲わせる

 

 

攻め込もうにも弾幕を掻い潜る術を見出せない亜騎羅は完全に攻め倦ねてしまうのだった

 

 

 

 

 

一方、零姫の暴走により発生した妖力の放出によってこの島にあふれ出た妖魔たちを駆除すべく忍学生たちは行動を開始していた

 

 

「はあっ!!」

 

 

「やあっ!!」

 

 

「やるね飛鳥ちゃん!」

 

 

「うん。でも佐介くん、無理しちゃダメだからね!」

 

 

拳と刀による一撃で妖魔を蹴散らしながら佐介と飛鳥は突き進む

 

 

 

 

 

 

【【【――ッツツ!!】】】

 

 

数体の妖魔たちが押し寄せる

 

 

狙いは焔だった

 

 

焔は逃げる素振りを見せず、ただ精神を集中させながら身構えていた

 

 

「紅蓮になる体力は残っていない…だが!!」

 

 

 

シャキィィン!!

 

 

 

【【【グィィィッ!?】】】

 

 

一閃の光が差したとともに妖魔たちが焔を通り過ぎた瞬間、身体を切り裂かれ断末魔を上げながら消滅する

 

 

「私にはまだこの炎月花がある」

 

 

十二分に力を発揮できなくても今を乗り切るためにこの刀を振るうという意思を焔は抱いていた

 

 

「(成長しているな。流石だぞ焔)」

 

 

【グオオォォォォォォォ!!】

 

 

「――っ!!」パシュン!

 

 

【ガァァァァア!?】

 

 

焔がまた一つ成長している様子を見て光牙が寛大深そうに見守りながら襲い来る妖魔を矢で葬っていた

 

 

 

 

 

 

周囲を妖魔に取り囲まれた紫苑と雪泉は背中を合わせていた

 

 

「雪泉、僕が仕掛ける。後続をお願いするね」

 

 

「お任せください」

 

 

「よし…秘伝忍法【水伯の前奏曲(プレリュード)】!!」

 

 

紫苑が両手から水流を放ち妖魔たちを攻撃する

 

 

誤射を受けないように雪泉は攻撃の開始と同時に身をかがませる

 

 

水流を受けた妖魔たちは体が水でびしょ濡れになった

 

 

「雪泉、お願い!」

 

 

「はい、はぁぁぁぁ!!」

 

 

追撃の指示を紫苑から受けた雪泉は両手を合掌させるとすかさずその手を地面に置くとそこから周囲を凍結させていく

 

 

先の攻撃で水浸しになっていた妖魔たちはそれにより瞬く間に凍結されてしまった

 

 

「今です紫苑!」

 

 

「うん。秘伝忍法【大地の狂詩曲(ラプソディー)】!!」

 

 

 

 

ゴォォォオオオオオオ!!

 

 

 

 

紫苑が今度は地系統の術を発動させると地面から岩の手が出現し、凍りついた妖魔たちを粉々に粉砕した

 

 

 

 

 

妖魔の群れが相馬たちを包囲し、今にも襲おうとしている様子を見せていた

 

 

「(畜生、取り囲まれちまってる。まずいな、亜騎羅のやろうとの戦闘でヴァイザーも損傷が激しいからまともに戦えるか?)」

 

 

いざ敵と対面する中、相馬はシノヴァイザーが損傷しているためにまともに戦えるのかと不安を抱く

 

 

『ソウ俺を出せ、俺も戦う』

 

 

「(アオ…で、でもよ、今はヴァイザーもこの状態だから術がどこまで持つか?)」

 

 

『構わん、今は一人でも多くの人手が必要だ。ぐだぐだ悩むより行動する方がいい』

 

 

「(…わかった。よし、行くぞアオ!)」

 

 

蒼馬の意思を組んで相馬はシノヴァイザーに巻物をセットする

 

 

液晶のモニターがところどころバグってノイズが走っているものの「双」の文字が映りこむ

 

 

そして相馬と蒼馬が分離する

 

 

「そ、相馬、お前蒼馬を出したのか?」

 

 

「蒼馬くん、来てくれたんだね♪」

 

 

分離し、2人になったことに気付いた雅緋が問い掛け、両奈は嬉しそうにしていた

 

 

「ぐ、ぐぅぅ!?」

 

 

「あ、アオ!?」

 

 

「「「――っ!?」」」

 

 

しかし出て来て早々に蒼馬の身体に異変が起こる

 

 

出て来て早々だというのに身体が透け始めていた

 

 

「あ、あんた大丈夫なの?」アセアセ

 

 

「大丈夫と言われたらそんなわけないと答えるしかないな…やはりあまり時間はないようだ。一気に決めるぞ」

 

 

「…おう、そうだな!」

 

 

具現化していられるのも僅かしかないがそれでも尚、戦うことを選ぶ蒼馬に相馬が頷く

 

 

【【【【――ッツツ!!】】】】

 

 

次の瞬間、痺れを切らした妖魔の群れが一直線に相馬たちに迫りくる

 

 

「来るぞ、気をつけろ!」

 

 

雅緋が警戒を促す

 

 

「おっしゃ、やってやろうぜお前ら!」

 

 

「「「「――っ!!」」」」

 

 

相馬のその声に反応して一同は押し寄せる妖魔の群れに突っ込んでいくのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

忍学生たちが妖魔との熾烈を極める中、亜騎羅の方は今も尚苦戦を強いられてしまっていた

 

 

「うぁぁぁああああ!!」

 

 

怒りと憎しみの叫びを上げ、零姫が翅を薙ぐ

 

 

するとそれにより地面を走るように衝撃波が発生し、亜騎羅に向かっていく

 

 

「――っ!?」

 

 

亜騎羅がそれを回避する

 

 

「うぉぉぉおおおおお!!」

 

 

しかし零姫は続け様に翅を薙ぎ、それに応じて衝撃波が亜騎羅めがけて地面を走っていく

 

 

「ちぃ!?」

 

 

次々と襲いくる衝撃波を避けるのがやっとで近づくことも叶わなずにいた

 

 

「(まずいわね、またも防戦一方になってしまったわ)」アセアセ

 

 

戦う様子をまじかに見ていら豹姫がこの状況を危惧する

 

 

2人の戦闘スタイルはとことんなまで相性が悪い、亜騎羅的には接近しなければ有効打を与えられないのに

 

 

遠距離中距離を主体する零姫に近づくのは困難極まりない

 

 

どうにかしてこの状況を打破しない限り亜騎羅に勝機はなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「やぁっ!!」

 

 

 

ザシュン!

 

 

【ギュギィイ!?】ボン

 

 

亜騎羅が苦戦を強いられている最中、近場で詠が妖魔たちと戦いを繰り広げていた

 

 

「てぇい!!」

 

 

【ギャビィイイ!!??】ボン!

 

 

襲い来る妖魔たちを蹴散らしていたそんな時だった

 

 

【ギュビュアアアア!!】

 

 

「――っ!?」

 

 

 

ガィィィィン!!フォンフォンフォンフォン!

 

 

 

「しまっ!?」

 

 

不意を突いてきた妖魔の一撃によって詠の手から大剣が飛んでいってしまった

 

 

【ギュビャァアアア!!】

 

 

「――っ!?」

 

 

得物を失った詠に妖魔が襲いかかる

 

 

砲撃具を向けようにもタイミング的に間に合わなかった

 

 

「させません!はぁっ!」

 

 

ザシュン!

 

 

【ギュビャァアアア!?】

 

 

しかしその直後、飛んできた斑鳩の居合い抜刀により妖魔は真っ二つにされ断末魔を上げながら消滅していった

 

 

「詠さん大丈夫ですか!?」

 

 

「はい、斑鳩さんのおかげで助かりましたわ」

 

 

「…よかった。ご無事で何よりです」

 

 

詠が無事でいてくれたことに斑鳩は安堵の表情を送る

 

 

 

 

 

 

そんなドラマが繰り広げていた頃、亜騎羅は攻め倦ねるこの戦闘によっていたずらに体力を消耗させてしまっていた

 

 

どうしたらいいのかと見守っている豹姫は手立てを考えている時だった

 

 

 

 

ジャキン!

 

 

 

 

「っ…?」

 

 

背後から落ちてくる何かの音に豹姫が振り返るとそこには先ほどの妖魔との交戦で吹き飛ばされて来たと思われる詠の大剣があった

 

 

落ちてきた大剣を目にした豹姫はハッと閃いた

 

 

「アキ、アレを使うのよ!!」

 

 

すかさず指示を送る豹姫の声に反応した亜騎羅が零姫の攻撃を躱しながら詠の大剣の元に

 

 

「―――っ!」ジャキン

 

 

そして左手でそれを引き抜くと切先を零姫へと向けるのだった

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