異世界での戦いを経て
次に佐介が訪れたのは自分の生まれた元の世界であった
それにより飛鳥たちとの再会に喜びを感じるも、それは道元の登場により速くも崩れ去った
そして道元は佐介たちに自分の目的が今まで奪い取ってきた佐介たちのDNAと妖魔を使った
史上最強にして最凶の妖魔を作ることだと告げた
佐介たちはそれを阻止すべく動くも、それを道元が妨害し
結局、何もできず、妖魔の誕生を許してしまった
そして生まれ現れた妖魔の妖気は
しかし、それでも佐介たちは逃げずに立ち向かうべく妖魔との戦いに臨むのだった
「「「「「「っ…っ!」」」」」」
【……】
佐介たちと妖魔は互いにいがみ合いを続ける
「どうですか?素晴らしいでしょう?この妖気の量、まさに最強の妖魔にふさわしきもの」
道元は誇らしげに佐介たちに最強の妖魔のことを自慢する
「さて、ではそろそろ実戦テストを行うとしよう。君たちにはこいつの力を試すための実験体になってもらう……さぁ、最初の命令だ、
奴らを倒せ!」
【……】ぐぽ〜ん
道元が命じると妖魔がゆっくりと佐介たちにむかって歩いていく
「みなさん!気をつけて!」
危険を感じた佐介が飛鳥たちに警戒を促し、全員が構えた
しかしその時
【…………っ!!】シュン!
「っ!?」
【っ!!】ドスン!!
「グホッ!?うわぁぁぁぁ!!」ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!
ドバァァァァァァァン!!
「さ、佐介くん!?」
「おいおい、なんだよ今の?佐介が吹っ飛ばされた!?」
「みなさん!気をつけてください!」
佐介が吹き飛ばされるのを見た飛鳥たちが仇打ちと言わんばかりに妖魔に仕掛ける
「よくも佐介をやりやがったな!!」
【っ…!】
「おりゃ!たりゃ!!」
葛城が連続で蹴りをかますも全てかわされる
「くそっ!?」
【……っ!!】
「なっ!?ぐぉっ!?ぐあぁぁぁぁ!!」
避けるだけだった妖魔が反撃を開始し、妖魔の足が不気味に光り、葛城に回し蹴り攻撃をかます
「今のって佐介くんの螺旋脚!?」
「あの妖魔には佐介の血が入ってるわけだから、戦闘スタイルも同じということだろう」
「それだけじゃ…ありません」
「佐介くん!」
飛鳥たちが妖魔を観察する中
先ほど吹き飛ばされた佐介が戻ってきた
「佐介くん。大丈夫?」
「うん。ありがとう飛鳥ちゃん…しかし」
自分の身を案じる飛鳥に佐介は大丈夫と答えた
そして先ほどの妖魔の攻撃を見て佐介はあることに気づいた
「(あの螺旋脚の攻撃、あの足の光り…あれは佐利くんが使用していたのに似てる)」
妖魔の攻撃から自分の螺旋脚に佐利の脚力を加えていると感じた
「はぁぁぁ!!」
「っ!」
次に斑鳩と柳生が妖魔に攻撃を仕掛ける
「秘伝忍法・凰火炎閃!!」
「秘伝忍法・薙ぎ払う足!!」
同時に秘伝忍法を発動させ、妖魔を攻撃する
【…っ!!】
その時、妖魔が左手に炎を右手に氷を発生させる
そしてそれを両手をクロスさせながら氷を斑鳩に火を柳生に向けて放った
その威力は秘伝忍法をかき消した
「そ、そんな!きゃああぁぁぁぁぁ!!!」
「斑鳩!?うわぁぁぁぁ!!」
氷と炎が2人を飲み込み、斑鳩は体が凍てつき、柳生は火傷を追い、力尽きた2人はそのまま倒れた
「斑鳩さん!柳生ちゃん!」
雲雀が慌てて2人の元に駆けつける
「なんなのあの妖魔、体術だけじゃなく火遁と氷遁まで使えるなんて」
「あれはまさかっ!?」
妖魔の攻撃を目の当たりにして驚く飛鳥
そんな中、妖魔の使った技を見た佐介は飛鳥とは違う驚きの顔をしていた
無理もない、炎と氷、これらは佐織が使っていた技なのだから
「斑鳩さん、柳生ちゃんっ!!」
必死に2人に声をかける雲雀だったが
【……っ!!】
「はっ!?」
そんな彼女に妖魔が襲いかかってきた
妖魔の腕が不気味に躍動するとともに両手に鋭い爪が出現する
【…ッ!!】
ザシュゥゥゥゥン!!
「きやあぁぁ!!」
妖魔の鋭い爪が雲雀の衣服を切り裂き、雲雀はその場に倒れこんだ
そんな彼女に妖魔が手を上げ、とどめを刺そうとする
「させない!やあぁぁぁぁ!」
フォン! カキン!!
飛鳥が雲雀を助けようと二本の小太刀を盾にしてそれを防ぐ
「これ以上!やらさない!!」
力を振り絞り、なんとか押し返そうとするも妖魔の力は強く、飛鳥がいくら力んでもビクともしない
【ッ!!…ッ!!】
「なっ!?」
痺れを切らした妖魔が飛鳥の防御をはじき返した
【っ!…ッッッッッ!!】
「ぐっ!?がはっ!?きやあぁぁぁぁぁ!!」
妖魔ははじき返された飛鳥にむかって連続パンチを食らわし、飛鳥は最後の一発で吹き飛ばされた
「飛鳥ちゃん!!…今のはサイトくんの羆拳!?それにさっきひばりちゃんを襲った時に使ってたのは熊手…この妖魔、僕たち全員の技を…っ」
「その通りですよ」
「道元!!」
「何せ君たち4人の力を結集させて作られた妖魔ですからね。そこらの妖魔とは比べものになりません。彼女たちがいくら束になってかかっても勝てるものではありません。もちろん今の君でもあれを倒すどころか返り討ちにあうのがオチというものですよ」
自分や飛鳥たちを侮辱する道元に佐介は怒りがこみ上げる
「例えそうであっても、僕たちは決して仲間を見捨てたりはしません!超・
佐介は巻物を突き出しそう叫ぶと佐介の体が蒼炎に包まれる
「佐介・
そして炎を払い、
「ふん。いくら
「そんなの、やってみなくてはわからないものです!!」
「はぁぁぁ!!」
そして佐介は全力の蹴りをかますも
【…ッ】シュン!
「なっ!?」
妖魔は大きくえび反りをしてそれを回避する
「くそっ!…っ!?」
攻撃が失敗し、着地する佐介だったが振り向いた先には両手を思いっきり振り上げ、今にも振り下ろそうとする妖魔の姿が
【…ッ!!】
「っ!?」
ドスゥゥゥゥン!!
「ぐぅっ!くぅぅぅ!!」
辛くも転がりながら回避する佐介だったが、先ほど着地していた場所は妖魔の振り下ろした両手によって大きく割れ粉々になっていた
「っ!やあぁぁぁぁ!!」
佐介は負けじと殴る蹴るの連続技を仕掛けるもそれらも全て防がれてしまう
「はぁぁぁ!!」
拳を突き出す佐介だが
【……ッ】ガシッ
「なっ!?」
【……ッ!!】ドスゥゥン!
「あっ…がはっ!?」ドバッ
その拳は妖魔に捕まれてしまい、なんとか振り解こうとするもビクともせず
さらに妖魔はそのまま空いているもう片方の手で佐介の腹部に強烈なブローを食らわす
それをまともに食らい、よろける佐介に追い打ちをかけるように佐介を掴んでいたもう片方で
佐介の顎にさっきと同じくらい強力なアッパーを食らわす
「うわぁぁぁぁ!!」
妖魔が放ったのは佐介の必殺技である真・天轟拳であった
それを食らった佐介は宙を舞う
【……ッ!】シュン!
しかし、妖魔の攻撃はそれにとどまらなかった
宙を舞っている佐介の上に瞬間移動とともに右手に力を込めると右手にどす黒い炎が宿る
【……ッッッ!!!!】ドスゥゥゥゥン!
「ぐっ、うわぁぁぁぁ!!」ドバァァァァァァァン!!
そして妖魔はその拳を佐介にぶつけると
佐介は地面にむかって落下し、その衝撃は巨大なクレーターを作り、佐介はそのクレーターの上で倒れていた
「はははははは!素晴らしい!素晴らしいぞ!さすがは最強の妖魔だ!あの佐介が手も足もでないとはな!」
妖魔の強さを目の当たりにし、道元は歓喜の声を上げた
【……ッ?】
「どうした?…っ?」
妖魔が何かに気づいたようで道元もそこに目を向けると
そこには瀕死の状態で息も荒々しくありながらも立ち上がる佐介の姿が
「負けない…負けられないっ!」
ここで負けるわけにはいかない、その思いが佐介を再び立ち上がらせた
「しぶといですね…ならばとどめをさしてやれ!」
【……ッッ!】
道元の命令を聞いた妖魔が佐介にむかって駆け出した
「(はぁ…はぁ…あの妖魔に下手な攻撃は無意味、全て防がれてしまう…どうしたら?……っ!そうだ!この方法なら、一か八かの賭けだけど、やってみる価値はある!)」
何かを閃いた佐介は何を思ったのか構えを取るもその場で固まり、動こうとしない
「ふん。血迷ったか?ならば遠慮は無用だ!やつを八つ裂きにしてやれ!」
【……ッッ!】
妖魔が間合いに入るも佐介はまだ動こうとしない
【……ッッッッ!!!】
そして妖魔は佐介の顔面を思いっきり殴り飛ばした
「(ここだ!)」
しかし、佐介はその痛みをこらえ踏ん張るとともに全身の力を左手に込めると
「はぁぁぁぁ!!獣王拳!!」バキン!!
その左手を思いっきり妖魔の胸と腹の中間にヒットさせた
【…ッ!?】ドックン!
予想外の反撃に妖魔は反撃できなかった
「いっけぇぇぇぇぇぇ!!!」
ババババババババババババババ!!!
手にしたチャンスを逃すまいと佐介はそのまま気弾を連発させた
それによって妖魔は徐々に後ろに飛んでいき
さらに左手とともに右手からも気弾を発射する
「っ!!やあぁぁぁぁ!!!!」
力むとともに気弾の爆発はどんどんと強まっていく
そして最後の気弾が触れた瞬間大爆破を起こした
煙が晴れるとそこには仰向けで大の字で倒れている妖魔が
「やっ、やったっ…」
「ばっ、バカな!?」
妖魔が佐介の攻撃で倒れたことに道元は驚きを隠せなかった
「はぁ…はぁ…やった。妖魔を倒すことができ…っ!?」
しかしその喜びはすぐさまぬか喜びに変わる
仰向け状態の妖魔がまるで糸で操られた人形のように立ち上がる
「そ、そんな…っ!?」
「ふっ、ふふふ。少し驚いてしまったが、やはり君程度で殺られるこいつではなかったな。あははは!」
妖魔がすぐさま立ち上がったことに道元はすぐに調子を取り戻した
しかし、そんな道元を尻目に妖魔はなぜか佐介の気弾によって傷ついた胸元を見ていた
妖魔が胸元を触ってみるとその触れた手には夥しい量の血がついていた
さらにそれを見た妖魔はなにを思ったのか自分の胸元を何度もぱんぱんと叩いていた
そしてあらかたぱんぱんと叩きおえるとゆっくりと佐介の方を見た
その顔は心なしか怒りを見せているようだった
「はぁ…はぁ…ぐっ!?」
先ほどの気弾でかなりの体力を消耗した佐介は地面に膝をついて倒れこんだ
このままではあの妖魔に殺されるのは確実
ここまでかと内心悔しさを滲ませる
「よし、佐介の体はもうボロボロだ。さぁ我が最強の妖魔よ!今度こそ佐介にとどめをさせ!」
「っ!?」
道元が妖魔に佐介を倒すように命じる
佐介は覚悟を決めた
が、しかし
【………】
なぜか妖魔はピクリとも動かなかった
「どっ、どうした!?なぜ動かぬのだ!?」
これには佐介だけでなく道元も驚きを隠せなかった
「貴様!私の命令が聞こえないのか!?さっさと佐介を殺れ!殺るのだ!」
道元が苛立ちながらも再び妖魔に命令をする
【……】スッ
すると妖魔の体がピクリと動き出した
「そうだ。それでいいのだ。さぁ殺れ妖魔よ!」
「っ!?」
動き出したことに今度こそここまでかと佐介は思っていた
しかし、その時だった
【……ッッッ!!】ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!
「なっ!?」
ドバァァァァァァァン!!!
「なっなんですって!?」
動き出した妖魔が佐介を襲うかと思われたが、妖魔が攻撃したのはなんと主人である道元であった
これにはこの場にいる全員が驚いていた
「あの妖魔、どうして道元を?」
道元を襲ったことに飛鳥は疑問を抱いた
カラン!カランカラン…
「っ?」
妖魔が激突し、発生した煙の中からボロボロの姿の道元が現れた
「ぐっ、貴様!主人である私に手を挙げるとはどういうつもりだ!?」
道元が問いただすも妖魔は無言のままだったが
そんな妖魔の体に異変がおきた
背中から蜘蛛のような足が何本も生えてきた
さらに異変はそれだけにとどまらず、体中に不気味な光が発せられた
そして妖魔の口が徐々に裂け始めていく
【ギャオォォォォォォォォォォ!!!!】パカッ
凄まじい雄叫びをあげ、妖魔は元の姿以上に異様な姿へと変わった
その光景を目の当たりにした一同はどういうことなのかと理解できない状況だったが、この異変にいち早く気づいたのは道元だった
「そうか…私としたことが最強の妖魔を作ることばかりにこだわってとんでもないミスをしてしまっていたのか」
「どういうことですか!?」
道元のいう言葉の真意を佐介が訪ねた
「私は最強の妖魔を作るべくお前たちから血を抜き取った。しかし、そこに大きな誤算があった」
「誤算?」
「摂取した内の1人である如月サイトだ。やつの血にはサベージの血が混じっている。そのサベージの血と妖魔が拒絶反応を起こし、結果妖魔とサベージの要素を持ったハイブリッドになってしまったことだ。もはや私の命令には従わぬっ。くそっ!」グヌヌ
悔しさを噛み締める道元だったが
【グォォォォォォォ!!!】
そんなことはおかまいなしにとサベージ妖魔が道元に襲いかかる
「ぐっ、最早これまでか…っ!」ボン!!
【グゥ!?】
迫り来るサベージ妖魔に対し、道元は煙玉を使い、視界を遮ることに成功する
サベージ妖魔が煙を払いのけるも、もはやそこに道元の姿はなかった
『どうやら私の野望はここで潰えてしまったようだ、今日のとこはここで引いてあげよう。いずれまた会おう諸君。もっともこいつにやられてなければの話だがね。あはははは』
「なんだよ勝手なことを!?」
「道元め!!」
道元の捨て台詞に佐介たちは激怒した
しかし、今はそれどころではない状況だった
【ウギャアァァァァァァァァ!!!】バシィィィン! ドカアァァン!
標的を見失い見境なくサベージ妖魔が暴れだす
「大変だ!急いでやつを止めないと!!」
「佐介くん!!」
サベージ妖魔の行動に危機感を感じた佐介はダメージが癒えてないままでサベージ妖魔との戦いに臨むのだった
「はあぁぁぁぁ!!!」
【グィッ!】
逃げた道元に怒り狂い暴れるサベージ妖魔に向けて佐介が攻撃を仕掛ける
パンチやキックの応酬、しかしサベージ妖魔はそれをかわしていく
【グィッ…グイィィ!!】
「っ!?うわぁぁぁぁ!!」
「佐介くん!?」
攻撃を当てられず焦る佐介の隙を突き、サベージ妖魔が佐介の顔面にパンチを食らわし
その勢いで佐介を遠くまで吹き飛ばした
なんとか受け身をとって地面を引きずり衝撃を抑えた
「はぁ…はぁ…はぁ…ぐっ…っ!」
佐介は苦しさのせいでその場に跪く
これまでの戦いによるダメージのせいか思うように体が動かなかった
【ギガガガガガガ!ギガガガガガガ!】
まだ暴れたりないと言わんばかりにサベージ妖魔が雄叫びをあげる
【グィッ…ギガァァァァァァァ!!】
「っ!?」
叫びが終わるとサベージ妖魔が佐介に向かって突進する
「ぐぅぅ!!?」
【ワキャキャキャキャキャキャキャ!!!】
両手両足、さらに体に生えた脚などを駆使して連打の嵐を起こす
それを防ぎきるだけの力も残っておらず、ただただ攻撃を食らうだけしかできなかった
【ヌェイ!!】
「ぐあぁぁぁぁ!!」
止めと言わんばかりにサイトの技で佐介を吹き飛ばし
吹き飛ばされた佐介によって建物が倒壊し
佐介はその瓦礫の上に倒れ込んでいた
大ダメージによって
「佐介くん!」
【ヌェ…グイィィ】
しかし、あれだけ痛めつけたにもかかわらず、まだまだ衝動が収まらないサベージ妖魔は佐介にとどめを刺そうと歩み寄る
「このままじゃ佐介くんが!?」
「させるか!」
「行かせません!」
その光景を見ていた飛鳥が佐介の危機を感じ、叫ぶ
さらに葛城、斑鳩が佐介を救おうと妖魔に向かっていく
【グィッ!……グガガガガガガ!!】
「「っ!?」」
2人が迫っていることに気づいたサベージ妖魔がそうはさせじと触手からレーザーを放ち葛城たちに攻撃を仕掛ける
「ぐっ!くそっ!なっ!?ぬあぁぁぁぁぁ!!!?」
「葛城さん!?はっ!?きゃあぁぁぁぁぁ!!!?」
レーザー攻撃をかわしていく葛城と斑鳩だったが、あまりにも数が多いため、避けきることができず
ついにレーザー攻撃を食らってしまい、ダメージを受けてしまい、地面に倒れこむ
「しっかりしろ斑鳩!葛城!?」
「しっかりして!!」
柳生と雲雀が2人の元に急ぎ駆けつける
それを見たサベージ妖魔はイラつきを感じ、消し去ろうと考えた
【グキギギギギ……グァァァァァァァ!!!】
「「「「「っ!?」」」」」
そしてサベージ妖魔は力を溢れ出させ、自分を中心ひ凄まじい衝撃波を発生させた
「「「「「きゃあぁぁぁぁぁ!!(うわぁぁぁぁ!!)」」」」」
その凄まじさで飛鳥たちは吹き飛ばされた
「ぐっ…みっみんな……っ!?」
いち早く起きた飛鳥が見たのは瓦礫が散らばっていたり、ぼろぼろになっている校庭と
力尽きたように倒れる仲間たち
「みっ、みんなが…」
あまりにも絶望的状況に飛鳥は気がどうにかなりそうだった
【ギガガガガガガ!!ギガガガガガガ!!】
「っ!?」
崩壊する景色に喜びを感じているのかサベージ妖魔は高らかに雄叫びをあげていた
「このままじゃ…このままじゃみんな死んじゃう…神様。お願いします、みんなを、この学院を……佐介くんを助けて」
飛鳥は悔しさとともに神頼みをしながら、その瞳から一粒の涙を流した
ポチャン…
その時だった
ピカァァァァァァン!!
「なっ、何?」
光を放つは飛鳥が先ほど拾ったあるものだった
「ど、どうなってるの?」
飛鳥の拾ったそれがひとりでに宙を浮かぶ
そしてそれは3つの光を空に放ち、空から3つのワームホールが発生する
「こ、これは?」
突然の現象に飛鳥が困惑していると
シュン!シュン!シュン!
スタッ!スタッ!スタッ!
飛鳥の前に3つの影が降り立つ
現れたのは佐介が次元を渡った際に出会った自分そっくりな少年たち
サイト、佐利、佐織だった
「っ?ここは?」
「いったいどこなんでしょう?」
「見たことないばしょ……?」
「「「ていうか君たち誰!?僕と同じ顔!?」」」
出てきて早々、互いに自分たちがどうしてここにいるのか、そして隣にいる自分たちの顔がそっくりなことに驚いていた