月光と閃光を探すべく紫苑たちは中等部にやってきた
その最中、中等部に正体がバレて追いかけまわされていた紫苑が食堂で四季たちに再会することができた
「もし、相席いいかしら?」
「は、はい。お姉様喜んで!」
「そんなにかしこまらなくてもいいのですよ。気持ちを楽にしてくださいな」
「お姉様…うぅぅ、なんとお優しいのでしょう」
運よく合流することができたことで紫苑は気持ちを切り替え、手分けして月光と閃光の情報を得るべく動き出す
紫苑は早速席に座る生徒たちに声をかけ、相席を懇願する
すると生徒たちはすぐさま席を用意してくれて紫苑は見事相席に漕ぎつけた
「ところで実は皆さんにお尋ねしたいことがございますの」
「尋ねたいことですか?」
席に座った紫苑は早速話題を切りだした
「はい。実は知人から月光さんと閃光さんという姉妹がいらっしゃって、中等部にもかかわらずとても優秀な方たちだと聞き及んでおります。ですので一度この目で直にそのお二人を拝見したいと思っていましたの」
「なるほど、だから中等部に来られたんですね?わざわざ恰好まで寄せて」
「えっ、え、えぇ…まぁ」アセアセ
話を聞こうと話題を切りだす中、1人の生徒の悪意のない言葉に紫苑は恥ずかしそうな顔を浮かべるのだった
「そうですね。月光さんとと閃光さんのことを一言で表すというのであれば」
「”完璧”ですわ!」
「完璧?」
紫苑からの質問に生徒たちが月光と閃光のことを語りだす中、その内の1人が2人のことを完璧と称した
彼女のその言葉の意味がどういうことなのかわからず、紫苑は小首を傾げる
「先ほどお姉様がおっしゃられた知人の方の言葉なのですがまさにその通りなんです。お二人は忍としての才能、勉学、スポーツ、文化活動。そのすべてが飛びぬけているのです」
「そうそう、それでいてお高く留まることなく誰とでも仲良くなれる親しみやすさがあって」
「「とにかくほんとすごい方達なんです!」」
「な、なるほど」アセアセ
月光と閃光のことを尋ねると生徒たちは彼女たちがいかにすごい人物であるかを目を輝かせながら語ってきた
「あっ、もちろんそれ以上に紫苑お姉様は魅力的なお方ですわ」
「その通りです。私たち中等部は皆、紫苑お姉様に憧れているのです。いつかお姉様のような忍になりたいって常日頃からそれを目標に励んでおりますわ」
「う、うふふふ…そ、そう言っていただけてわたくしとしても鼻が高い思いですよ」
ついさっきまで月光と閃光に目をキラキラさせていた生徒たちが二言目には紫苑の話題に切り替わり、憧れの眼差しをむけていた
「皆さんのおかげでとても有意義なお話しを聞けましたわ。それほどの方々なのだとおっしゃるのでしたらますます一度お会いしてみたいと思いましたわ」
「是非是非お会いになられてください!」
「この時間でしたらお二人がいつもいる場所がありますので!」
「――っ…まぁ、そうなんですね。ではその場所をお伺いさせていただけると助かりますわ」
会話の中、女子生徒たちから月光と閃光がこの時間帯になると訪れる場所があるという情報を得た紫苑は得たのだった
紫苑たちが食堂にて月光と閃光の情報の捜査をしている一方で
彼らと別行動をとっていた雪泉と夜桜の2人は現在、図書室を訪れていた
「雪泉…あそこを」ボソリ
「はい。ようやく見つけましたわ」ボソリ
なんと2人はそこでお目当ての2人を発見することに成功したのだ
気づかれないように雪泉と夜桜は慎重に2人を尾行していく
そして尾行することしばらくして月光と閃光の2人が屋上へと繋がる扉を開いて外に出て行った
「追いましょう夜桜さん!」
「承知いたしました!」
2人が扉の向こうに行ったタイミングを見計らい、雪泉と夜桜もそれを追うように屋上に出る
「…あら?」
しかし屋上にたどり着いたものの、どう言うわけか2人の姿がどこにも見当たらなかった
「ど、どこに消えたんじゃ?」
慌てた様子で夜桜が辺りを見回す
「まさかここにやって来るとはな?」
「「――っ!?」」
雪泉と夜桜は慌てた顔を浮かべながら声のする方に視線を向ける
するとそこには屋根の上に立つ月光と閃光が雪泉たちを見下ろしていた
「シノビマスターズについては改めて矢文でお知らせいたします。こそこそと嗅ぎまわるのはやめてください」
自分たちをつけていた動機はお見通しと言わんばかりに月光が雪泉と夜桜に告げる
「同じ月閃の生徒としてお聞きします。なぜ半蔵の方々を人質に取ってまで私たちをシノビマスターズに参加させようとするのですか?」
しかしながら雪泉たちもそういわれてはいそうですかと引き下がるようなことはなく
月光と閃光に半蔵学院の面々を人質にしてまで自分たちをシノビマスターズに参加させようとすることについてを問いただす
「同じ月閃の生徒とは…よく言ったものです」
「救い用がないな。自覚がないと言うのは…っ!」
雪泉の問いに対し、2人は情けないものを見るかのような態度を見せた途端
直後に鋭い眼光を見せるとともに攻撃を仕掛けてきた
それに対し、雪泉は夜桜とともにこれを迎え撃つ
「くっーーお、重い!?」
シャリリリ!
「ふっ!」パキキキ!!
シャキン!バリィィィン!!
「〜〜っ!?」
しかしいざ迎え撃とうとした2人だったが、月光と閃光の戦闘力は予想の斜め上を行っていた
それにより雪泉と夜桜は防戦一方に追い込まれる
「ふぅぅううん!!」
「ぐあぁぁぁっ!?」ザザァァ!
止めどないラッシュが夜桜を襲い、後方へと吹き飛ばした
シャリリリリリリ!
「はあぁぁぁぁっ!!」ビュォォォォ!!
自分めがけて飛んでくる棘を展開した三枚鏡を回転による雪風を巻き起こし、それを盾に攻撃を弾き飛ばした
「やああぁぁっ!!」
だが、それもつかの間のことでしかなく三枚鏡を弾かれるやすかさず月光が雪泉に蹴りを食らわす
「なっ、きゃあぁぁぁっ!?」
月光からの蹴りの一撃を受けた雪泉は地面に向かって真っ逆さまに落ちていく
地面が目前にまで近づき、身体を打ち付けるであろうヴィジョンが脳裏を過った雪泉が目を瞑った時だった
シュィイイン!ザザァァ!!
「「――っ!?」」
「あれは!?」
突如、雪泉が落下する直前、神速の如く現れた人影が彼女を救った
「――……っあら?」
雪泉はいつまでも痛みが感じられないことに疑問を抱き、目を開ける
「大丈夫、雪泉?」
「――紫苑っ」
直後、自分に向けて囁くように語りかける声に視線を向けるとそこには雪泉を姫様抱っこの状態で抱える紫苑の姿があった