佐介と紫苑がアピスと壮絶な戦いを繰り広げる中、もう一つの戦いのほうでは進展があった
雪泉が雪不帰を倒すために氷王となって彼女を追いこんだ
そう思った矢先、雪不帰が転身し、力を解放、黒い忍装束に身を包み雪泉の前に立つのだった
一方その頃、シノビマスターズの裏側で半蔵学院の面々を救出するべく紅蓮竜隊が捜索を続けていた
謎の扉を発見した光牙たちがその開閉に努めている中、焔たちは別のほうを探していた
「焔、あれ!」
「「「…っ?」」」アセアセ
未来が指す方向に視線を向けるとそこには囚われの身となって十字架らしきものに縛り付けられている半蔵学院の面々がいた
「ここにいたのか」
「速く助けないと!」
「未来、待て!」
「―っ!?」
救出対象を発見したことで駆け寄ろうとする未来をすかさず鈴音が止める
「あそこを見ろ」
続けざまに鈴音が焔たちにとある方向を指し示す
「「「――っ!?」」」
その方向にある何かを見た瞬間、焔たちは驚愕する
「…鈴音先生、もしやあれは?」
「あぁ、間違いない…妖魔だ」
焔たちが見つけたものそれは半蔵学院の面々を縛り付ける十字架の近くに鎮座する妖魔の後ろ姿だった
「どうしてあんなところに妖魔がいるのでしょう?」
「そんなのわかんないよ」アセアセ
思いがけない状況に焔たちは困惑する
「焔、どうしようこの状況?」
「…先生はどう考えますか?」
未来に尋ねられるも自分だけでは考えを決めかねないと感じた焔は鈴音に意見を求める
「むやみやたらに仕掛けようものなら半蔵の連中を巻き込むリスクが高い、見たところ妖魔は1匹、ここは妖魔の後ろに回って仕留めよう」
「背後に回る?」
「競技場の内部は調査済みだからな」
鈴音は彼女たちよりも経験豊富な忍であり、状況判断も一歩抜き身出ていた
そうして一同は事前にこの建物を調査していた鈴音の案内の元、通気口を通っていた
≪『なに?半蔵の連中の近くに妖魔だと!?』≫
「うんそうなの、一先ずは正面からの戦闘は避けて後ろから叩こうってことになって今通気口の中を進んでいるところ」
狭い通気口の中を進みながら未来が光牙たちに自分たちが目撃した事態を説明する
≪『分かった。なら俺たちもすぐにそっちに向かう』≫
事情を知った光牙が焔たちと合流することを伝えるとそこで通信は終了した
「…ってことらしいよ。光牙もこっちに来るって」
「そうか、ならさっさと合流してあの妖魔を倒してあいつらを救ってやるとしよう」
「「「あぁ(うん)(はい)!」」」
光牙がこっちに向かうと知って焔たちも先を急急ぐのだった
一方、未来からの通信を貰った光牙たちのほうは――
「……っ」
「光牙さん、未来たちはなんやて?」
「半蔵の連中を見つけたそうだ」
焔たちが半蔵の面々を見つけたことを告げると春花、愛花、日影は安堵する
「だが厄介なことにどうやらその近くに妖魔を見つけたとのことだ」
「妖魔ですって?」
「あぁ、数は1体とのことらしい。俺はこれから焔たちと合流してその妖魔を倒しに行く」
半蔵の面々を助けるためにもその近くにいるという妖魔を退ける必要がある故に焔たち合流して戦うことを決めた
「光牙くん、私はここに残るわ」
「春花どうするつもりだ?」
ここで春花から思わぬことを一言が帰ってきたので光牙は理由を問うた
「もう少しで扉のロックが解除できそうなの、ここまで厳重にしてあるということはあの月光と閃光っていう子たちにとってなにか重要なものが隠されている可能性が高いわ、それがなんなのかを暴ければこっちにとってアドバンテージになるはずだから」
今半分のところまで扉のロックのパスワードが絞り込めたこともあり
春花はここに残ってこの扉の向こうに何があるのかを突き止めると答えた
「わかった。そういうことなら任せよう……愛花」
「なんですかししょー?」
「お前は春花と残れ、いざという時は頼む」
「はい、わかりました!愛花にお任せください!」
別行動することを承諾したものの、敵地の中に春花だけにするのはまずいと考えた光牙は愛花を護衛役に任命する
「では俺たちは焔たちと合流する。そっちは頼んだぞ」
「えぇ、ひばりたちのことを頼んだわね」
「任せろ、行くぞ日影」
「りょうか~い」
そうして光牙は扉の解除を春花に託し、自身は日影とともに焔たちと合流すべくその場を移動するのだった
ところ変わって場面は女子更衣室へと切り替わる――
光牙たちが水面下で行動している中、雅緋たちは月閃との戦いで流した汗をシャワーで洗い流していた
「……っ」
「雅緋、そう落ち込まないで。今回は運がなかっただけさ」
月閃との戦いに負けてしまった事を悔やんでいる雅緋を忌夢が励まそうとする
「忌夢、今は敗因を分析すべきよ。下手な傷の舐めあいは無意味なことよ」
それに対して両備が重要なのは敗因を確認し、反省することが大事と説く
「そうそう、いま両奈ちゃんたちに必要なのは傷の舐めあいじゃなくて~…体の舐めあいをすることだよ~♪ペロペロ」
「違うそうじゃない、て~の!」ペチン
「きゃう~ん♪」
両備に続くように両奈が必要なことは何なのかを説くもそれはまったく別の意味だった
いきなり雅緋の身体をペロペロし始める両奈に両備がハリセンで折檻するのだった
「うふ…うふふ…」
「どうしたんだ?紫?」
急に笑い出した紫に忌夢が問う
「…いつもの、調子に、戻ったなって」
「むふ~ん、でしょ♪」
「確かにね、まぁでも、ここに相馬が混ざると余計に騒がしくなりそうだけどね」
「ふふっ、これは一本取られたな…両奈、お前のおかげだ。お前がいなかったら私たちの団結はミシミシと音を立てて崩れていたかもしれん」
元気を取り戻した雅緋が両奈に感謝の言葉を述べていた時だった
ミシッ!ミシシシ!…ボゴォォオオオオン!!
「「「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」」」ドドォォォォン!
「「「「「――っ!?」」」」」ビクン
突如、通気口が轟音とともに崩れ、複数の影が落ちてきた
「な、なんだなんだ!?」
慌てふためきながら忌夢が声をあげる
「痛~っ」アセアセ
「お、お前は焔!?」
「み、雅緋!?」
「って、鈴音先生!?それにみんなも!?」
お互いにこんな場所で会ったものだから困惑してしまっていた
「おーい!?どうした!今すっげぇ音がしたが!?」
音を聞きつけた相馬が慌ててやってくる
「「「「――っ///!?」」」」
「…あっ」察
「いや~ん♪相馬くんに全裸見られちゃってる~♪」
タイミング悪いところに出くわした相馬が目にしたのは雅緋たちの裸体だった
「…なにか」メラメラ
「言い残すことは」メラメラ
「あるかしら~?」メラメラ
裸を見た相馬に対し、武器を手に雅緋たちが問う
「…わかった。最後に一つ言わせてくれ、おいしいシチュエーションあざます!!」ペコリ
「「「「
ザシュボコドドォォォン!!
「イワーーーーーーーーーーク!!!??」
最後の一言を言った瞬間、更衣室に相馬の断末魔が聞こえたのだった