仕留めたと思いきや勢いを吹き返した猫怪人に武器を取られ逃走を許してしまった
尚且つ逃げたことをいいことに猫怪人はその後も次なる犯行を実行してしまう
十分な獲物を収穫し、それを見て優越感に浸る最中、皮肉にも雪泉と夜桜が駆け付けたことで状況は変わった
逃げようとする彼女よりも先に行動を開始した2人の連携によって彼女が奪った物は取り返された
苦労して奪い取った物を取り返され怒りに燃えるスリの白浪が再び猫怪人の姿に変貌し、襲い掛かるのだった
【「フミャァァァァ!!」】
「うっ!?」
【「フシャァァァァァ!!」】
「ぬうっ!?」
してやられたことへの恨みつらみを晴らさんとする猫怪人の猛攻が雪泉と夜桜を苦しめる
「雪泉、気を引き締めていきますよ、こいつにはこちらの武器を奪う能力があるようじゃしな」
「はい、そうですね!」
先の戦いでそう言った能力がある事が分かったことで警戒しつつの戦闘を繰り広げる
「黒氷!!」
【「フニャ!」】
「千住拳!!」
【「プシャアァァ!」】
秘伝忍法を繰り出すも軽快な動きをする彼女にすべてかわされてしまう
【「シャァァァァァ!!」】シュシュシュシュン!
「うっ、がはっ!?」
「ぬぁっ、あぁぁぁぁ!?」
高速移動からの連続攻撃によって2人は追い詰められていった
「ぐぅっ、うぅぅぅ…」
「くっ…くそぉ!」
先の戦闘による蓄積ダメージがここで響いたのか2人はその場に跪くように倒れた
【「ミャァァァ!」】ギュィィィン
「あっ!?」
「し、しまった!?」
動きが鈍ってしまったその隙を突かれてしまい、雪泉と夜桜は再び猫怪人に武器を奪い取られてしまった
「こ、このぉ!それはわしらのもんじゃ返せ!」
夜桜が苦し紛れに物申すも猫怪人はそれをあざ笑うように軽くポイ捨てしてしまった
【「ニャハッハッハッハ~」】
武器を取り上げられ無防備になった雪泉と夜桜を爪の餌食にせんとゆっくりと近づいていく
2人はまさに崖っぷちまで追いやられ、このままではまずいと思った
【「…プシャァァァァァ!!」】
「「っ!?」」
そして2人に向けて猫怪人が爪を振り下ろそうとした時だった
「烈風のソナタ!!」
ビュオォォォォォォ!!!
【「ミャ!?グニャァァァァァ!!」】
突然吹き荒れた風が猫怪人を吹き飛ばされた
雪泉たちは突如吹き荒れた風といつまでたっても来ない痛みに違和感を感じ恐る恐る目を見開く
すると彼女たちの前にたっているのは彼女たちのかけがえのない存在
「大丈夫、雪泉?夜桜?」
その姿と声を聞いた2人は満遍の笑みを浮かべる
「「紫苑!」」
自分たちの前に立っていたのは何と紫苑だった
「紫苑、来て下さったのですね」
「うん。遅くなってごめんね手分けして探してたんだけど他のみんなから連絡が取れないって聞いてたんで急いで探してたんだ」
「えっ…あっ」
紫苑の言う言葉に夜桜が恐る恐るスマフォを見るとそこには確かに他の皆からの着信履歴が表示されていた
「…で、こいつはいったい何なの?妖魔…とは少し違うようだけど?」
【「グルルルル!」】
最中、紫苑が前方にいる猫怪人に視線を向けあれが何なのかを問うた
「あれの正体はもともとは人間じゃ。ただ何やら妙なカギを使ってあんな姿になってはいるが」
「…なるほど」
夜桜たちから話しを聞いて大体のことは察した
【「グウゥゥ!フミャァァァァ!!」】
「「「っ?」」」
刹那、猫怪人が紫苑に仕返しせんと飛んできた
「紫苑!」
「2人とも離れて!」
「で、ですが!」
「いいから!」
紫苑はこの危機から2人を遠ざけるべく強い口調でそう言い放つ、2人もそんな彼の思いを聞き届けたのか承諾し距離をとる
「秘伝忍法・大地の
迫り来る猫怪人を迎え撃つべく紫苑が秘伝忍法を発動させる
【「プシャラララララ!!」】
「っ!?」
しかし、素早い動きを駆使して猫怪人が紫苑の攻撃をかわし、距離を詰めていく
【「ニャオォォ!」】
「っ!」
【「ゴロニャァァァ!!」】
ザシュゥゥゥン!
「ぐうっ!?」
「紫苑!?」
間一髪のとこで紫苑が猫怪人の攻撃をかわす
「っ、はあっ!!」
負けじと紫苑が再び風塵で攻撃を繰り出す
【「ミャウ!!」】
「ちぃっ!」
だが猫怪人の素早い動きはやすやすととら切れず攻撃がほぼ空振りに終わる
【「ミャミャミャミャウ!」】
「っ!?」
すかさず猫怪人が雪泉と夜桜を苦しめた高速移動からの念族攻撃を仕掛け紫苑を苦しめる
紫苑は咄嗟に身を守るように構えながら攻撃を耐え忍ぶ
「いけない、このままでは紫苑が!」
「待つんじゃ雪泉、気持ちはわかるが不用意に攻撃してもし紫苑にあたりでもしたらそれこそ取り返しのつかんことになる!」
「で、ですが」
大切な人が傷つけられている姿を目の当たりにし、雪泉は居ても立っても居られない気持ちでいっぱいだった
だがこの時、紫苑は攻撃を受けつつも冷静に分析を行っていた
【「っ!!」】シュシュシュシュン
「……」キョロキョロキョロキョロ
攻撃を防ぎながら目で猫怪人の動きを観察していく
次の瞬間、次なる攻撃を仕掛けようと咳んしてきた
「っ!」キュピン
それを待っていたといわんばかりに紫苑が守りから反撃の一手に動き出す
【「ニャアァァァァ!!」】
「紫苑危ない!」
「っ!?」アセアセ
爪を突き出し、紫苑の胸を貫こうとした
その時
「クリア・ウォール!」
ギュィィィン!ドゴッ!
【「ムニャッ!?」】
紫苑が発動させた光の壁が出現したことで猫怪人は自分のスピードも相まって思いっきり壁に激突した
【「グゥゥ、ニャッ!」】シュン!
今度こそはと再び高速で移動し攻撃を繰り出す
「クリア・ウォール!」
ギュィィィン!ドゴッ!
【「ミュガッ!?」】
だが、これもさっきと同様に発生させた壁に自らを突っ込ませる形になってしまった
「し、紫苑が奴の攻撃を防ぎだし始めました!」
「い、いったいあれは?」
2人の戦いを見ていた雪泉と夜桜はその光景に呆気にとられる
【「ミャウ!」】
「クリア・ウォール!」
【「ギュミャァァ!」】
「クリア・ウォール!」
その後も何度も何度も攻撃を繰り出すも紫苑の放つ光の壁に防がれたり衝突によるダメージで徐々に弱りを見せる
「確かに君は早い、でもどんなに速くても動きさえつかんでしまえばこっちのもの、もうお前は僕には勝てない」
【「…ギュミャァァァァァァァァァ!!!」】
紫苑のその言葉に猫怪人はそんなことはない
自分は強いんだといわんばかりの思いを乗せたうなり声をあげ紫苑に突進する
「…クリア・ウォール!」
【「ミャウ!」】
「っ…」
【「ミャハハハハ!」】
しかし、そう何度も食らうかといわんばかりに紫苑が発生させた光の壁を跳躍し回避することに成功し
邪魔な防壁を交わしてやったとしてやったりな顔を浮かべる
【「ミャァァァァァァァ!」】
これで邪魔はないというかのように紫苑を切り刻まんと飛びかかる
「…甘いですよ」
【「フミャ?」】
だが、危機的状況化にもかかわらず笑みを浮かべる紫苑に驚いた次の瞬間
ギュイィン!ベチン!
【「ムギャギャ!?」】
突如、左右から二枚の光の壁が出現し、それにサンドされてしまった
壁に挟まれた猫怪人は動きが出来なくなってしまった
「おぉ!やりました。紫苑が奴を捕まえました!」
「さすがです紫苑!」
それを見ていた雪泉と夜桜は歓喜に打ち震えた
「さて、では決めさせてもらいます!」
蹴りをつけるべく紫苑が力を高まらせる
「秘伝忍法!」
紫苑の体から力があふれ出す
そして両手で三角を描いてき、構える
「これで最後です!
三属性のエネルギーを集約させた光弾が放たれた
【「ミ、ミャァァァァァァァ!!!!???」】ボバァァァァァァン!
技が直撃し、猫怪人は悶えながらも断末魔とともに爆散した
「きゃわっ!?」
さらにそこから変身が解けたスリの白浪が地べたに倒れる
「……ふぅ」
敵を倒して紫苑が一息つく
「やりましたね紫苑!」
「さすが紫苑ですね!」
「…ありがとう」
今度こそ勝利したと3人は喜びを分かち合う
「うっ、う~ん…ここは?」
その時、スリの白浪が目を覚ます
しかし目を覚ました直後、彼女の前には紫苑たちが立っていた
「いっ!?な、なんでしょうお三方?そんな怖い顔しなすって?」アセアセ
「もう逃げられませんわ。観念しなさい」
「被害者の前に連れ出して処分を下してもらうけぇの!」
一連の騒動の責任を取らせるべく連れてこうとする
「あはは、そ、そらこまりますね~。あたしはまだ捕まりたくないんで……てなわけで、ふん!」
ポォォン!!
「「「っ!?」」」
突如として地面にたたきつけた球が破裂し煙が発生し、それによって三人は噎せた
しばらくしてこの場にもう彼女の姿はなかった
「くそぉ、逃げられました」
「ですが盗まれたものはここに」
逃げるのに必死で物は置いてった模様だった
「なら早く届けよう、被害者の人達が待ってるだろうし」
「はい」
こうして3人はスリの白浪によってとられた物を持ち主に届けるべく戻るのだった
これにて邪念魔編はひとまず終わりです。来週からはまた京都編になります