まぁ、読者の皆様に気に入っていただけるなら嬉しい限りですがねw
季節は冬、そして今日は12月25日。街は今絶賛クリスマス一色に染まっていた
いたるところにクリスマスを思わせるような飾りづけや
サンタに扮した格好の店員たちがクリスマス用のケーキを販売していたりと
皆、来るクリスマスに向けて期待に胸膨らませていた
それはここも例外ではなかった
[焔紅蓮竜隊のアジト]
光牙たちが根城にしている洞窟もクリスマスの色に染まっていた
というのも…
「ふんふんふ~ん♪ふんふんふ~ん♪ふふふふふ~ん♪」ウキウキ
愛花が率先してクリスマスパーティの準備に勤しんでいるからである
「あら、愛花ちゃんお料理中なのね」
「あっ、春花お姉さん!はい、パーティの時にだす料理の下ごしらえ中です」
「そう、それにしても…うふふ、随分と浮かれてるわね愛花ちゃん?」
「えへへっ♪だって今日はクリスマスじゃないですか!昨日のイブも楽しかったですけど、今日は待ちに待ったクリスマスですから、もう待ち遠しくてワクワクが止まらないんです♪」
「あらあら、そうなのね」
飾りづけをする愛花の目がキラキラしており、よっぽどクリスマスが待ち遠しいのだなという思いがひしひしと感じられた
「そう言えば焔ちゃんたちはどこ行ったのかしら?私が気づいた時にはいなかったけど?」
春花は辺りを見回し焔たちがいないことに気づく
「あぁ、焔さんも詠さんも未来も皆クリスマスに使う古道具買いに行ってくる言うて商店街まで出かけて行ったで。今ここにおるんはわしと春花さんと愛花さんだけやな?」
「あら、日影ちゃんいつからそこに?」
「ついさっきや、2人の楽しそうな声が聞こえたもんでな」
ひょっこりと顔を現した日影に少々驚きをみせていた
「なるほど。まあ確かにこの前「よーし!クリスマスは盛大にお祝いだ~!派手に騒いで派手に飲んで食うぞ~!」って張り切ってたもんね焔ちゃん」
クリスマスで豪華なひと時を過ごすためにとパーティ用の小道具を買いに行ったということで、居残り組である春花と日影は愛花の手伝いをしていた
「あっ、いないといえばお二人は師匠がどこに行ったか知りませんか?朝起きたらいなくて、詠お姉ちゃんたちが出かけた時もいなかったし」
「それなら愛花さんへのp「はーいはいそこまでね日影ちゃん」っ?」
「っ?」
他の3人がいなくなる前から既にどこにもいない光牙の行方を聞く愛花の質問に日影が答えようとした瞬間、そこに割り込むように春花が口を塞いできた
「うふっ、いい愛花ちゃん、光牙くんの方はね私がお願いして出かけてもらってるのよ。ちょっと頼みごとがあってね」
「えっ?そうなんですか?何を頼んだんですか?」
「それはね…ナ・イ・ショ♪」
「むぐっ?」
光牙に頼みごとをしたと言い聞かせる春花に何を頼んだのか聞くも春花はクスッと笑いかけ突き出した人差し指で愛花の唇を塞ぎそう囁く
この時、愛花は春花から漂う大人の魅力に魅了された
「はい、じゃあおしゃべりはそろそろおしまいにしてもうすぐみんなも帰ってくるころだろうから忙しくなるわよ~」
「…はい、私も師匠や春花お姉さんたちが満足するようなお料理を作りますね!」
「うふっ、そうね」
「わしもやったるで~」
気合を入れ直し、3人はパーティの準備のために皆の帰りを今か今かと待つのだった
それから数分の時間が経過し、愛花たちが料理を揃えている時だった
「おーい、今帰ったぞ~」
「あっ、春花お姉さん、焔お姉ちゃんたちが帰ってきたみたいですよ!」
「ええ、そうね」
洞窟の出入り口の方から声が聞こえ、直後、買い物に行っていた焔たちが帰ってきた
「おかえりなさい♪」
「おかえりなさい」
「おかえり~」
「おう、帰ってきたぞ~!」
帰ってきた焔達の手には大量の袋が、中身はもちろん、今日のパーティに使う飾りづけの小道具やサンタに扮したコスチューム衣装、トナカイのコスチューム衣装などが入っていた
「揃るのに苦労しちゃっていろいろ回ってようやく揃えられたよ~」
「長らく待たせてしまって申し訳ございません」
「いいのよみんな、こっちだって今愛花ちゃんが下ごしらえを終えたとこなんだから」
時間が掛かってしまったと謝罪を述べる詠を春花がなだめる
「ともかく、あらかたのものは揃ったことだしみんなで飾りづけやっつけちゃいましょ♪」
「「「おー!」」」
「わたくしは愛花さんとお料理の準備をしますわね」
「ありがとう詠お姉ちゃん」
こうして約一名を除く全員が揃い、それぞれ料理、飾りづけという感じに別れ、作業をこなしていった
あらかたの飾りづけが終わり、テーブルにはクリスマスを感じさせるほど豪華な料理が並んでいた
「…う、美味そうだ」ジュルリ
「ほ、本当だね」ジュルリ
テーブルに並んだ選り取り見取りなご馳走を前に焔と未来は目を輝かせていた
「ちょ、ちょっと味見を~」
ペチッ!
「痛っ!?」
「もう、焔ちゃん!つまみ食いはダメですよ?まだ光牙さんが戻ってきてらっしゃらないんですから。全員揃ってからですよ?」
「わ、わかってるよ」ショボーン
つまみ食いしようとした焔が詠に説教を受け、しょぼんとなっていた
そんなこんなで光牙の帰りを楽しみに待っていると
ブルン!キキィィィ~
外の方からバイクを止める音が聞こえた
「待たせたな。今帰ったぞ」
「あっ、師匠!おかえりなさい!」
「「「「「おかえり(なさい)!」」」」」
「あぁ、ただいま」
入口から現れた光牙を皆が出迎える
「師匠、今までどこに行ってたんですか?」
「うん?…あぁ、実は春花に頼まれて…これをな」
「っ?……うわ~!」
光牙が持ってきたのは大きなクリスマスツリーだった
それには愛花に限らず全員がキラキラと目を光らせる
「それと、ちゃんとケーキももらってきたぞ」
「な、なにぃ!?ケーキだと!?」
「わーい!ケーキなんてひっさしぶり~♪早く食べた~い!!」
ツリーの次にホールケーキの入った箱を差し出すと皆がツリー以上に感極まる
うかれながれ気分に浸る焔達を尻目に光牙は春花に目線をそらしこっくんと首を縦に振る
それを見て春花はニコッと笑みを浮かべる
「よーし、今日は思う存分クリスマスを楽しむぞ!みんな~!気合入れてけー!!」
「「「「「おー!!」」」」」
「じゃあみんな、コップにジュースを注げ~……では行くぞ~?かんぱーい!!」
「「「「「「かんぱーい!」」」」」」
焔の号令とともに全員が盛大に点呼を取り、コップを突き出す
こうして紅蓮竜隊のクリスマスパーティが幕を開け、テーブルに並んだ料理を美味しそうに食し、買ってきたサンタにトナカイのコスチュームを着て見せたり、楽しいゲームで盛り上がったりと盛大なパーティになったのだった
しばらくしてパーティも終わり、夜もふけ、遊び疲れた愛花や焔たちは自室に戻り、寝静まっていた
そんな中、寝静まる焔の部屋に忍込む影が
「がぁ~…ご~…ZZz」
「…」ソ~、ソ~
ゆっくり、足音を立てずにベットの前まで来るとその真横にりぼんに包まれた袋を沿え、入ってきたとき同様静かに部屋から出ていった
「ふぅ~」
部屋に侵入し、箱を置いた影の正体は光牙だった。光牙は無事にプレゼントを置くことができてホッとした様子だった
「そっちも終わったみたいね?」
すると前から声がし、見るとそこにはサンタ服に身を包んだ春花が
「あぁ、…そっちも終わったみたいだな?」
「ええっ、日影ちゃんと未来に渡し終えたわ」
「そうか…ならあとは」
「うふっ、…えぇ、あとは」
2人の視線が重なる。そこには愛花の部屋があった
そっと部屋を開け、2人は中に入ると愛花の前にやってきた
「むにゃむにゃ…えへへZ…Zz」
「嬉しそうな寝顔だな」
「とっても楽しんでたみたいだしね」
愛花の思わず愛おしく思える寝顔に2人は癒される
「愛花ちゃん。…私たちからのクリスマスプレゼントよ」
「楽しい夢をみるんだぞ」
春花がプレゼントを置き、光牙が寝ている愛花の頭を撫で、それを終えると2人は起こさぬよう部屋を後にしたのだった
プレゼントを配り終えた光牙はリビングにてくつろいでいた
「光牙くん、今日はお疲れ様ね」
「なに、あの程度の頼みならお安い御用さ」
「あらそう?…でも頑張ってくれたことだし、少しは自分にご褒美あげてもいいんじゃない?」
「っ?」
そう言うと春花は冷蔵庫から一本の便とコップを持ってきた
春花が持ってきたもの、それは酒瓶、酒類は「bourbon」であった
「…春花?」
「いいからいいから…いつもあなたには苦労をかけちゃってるしこれくらいしなきゃ私たちが気が滅入っちゃうもの…さっ、どうぞ」
蓋を開け、持ってきたコップにそれを注ぎ、光牙に差し出す
「…いいのか?」
「えぇ、今日くらい光牙くんも思いっきりハメを外していいのよ。だってクリスマスなんだもの♪不束者だけど、お付き合いするわ」
そう述べるとともにいつの間にか用意していたワイングラスを手にしていた(※無論春花は未成年なのでお酒ではない)
「…ふっ、すまない」
「これくらいお安い御用よ…これからも一家の大黒柱としてよろしくお願いね。光牙くん」
「俺が大黒柱ならお前は縁の下の力持ちってところかな?」
「あらうまいこと言っちゃって」
互いに洒落を言い合いクスッと笑い合う
「…あら、光牙くん見て」
「っ…雪だ」
外を見ると雪が降り始めていた
「ホワイトクリスマスって感じがしてロマンチックね」
「…そうだな」
「さて、じゃあ光牙くん」
「あぁ…」
「「乾杯」」カラン
雪景色を眺めながら2人は乾杯し合うのだった