閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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閉ざされた扉の向こうから ★

光牙たちと相馬たちが言葉を話す妖魔との戦いに発展している頃のことだった

 

 

扉の解除という役を申し出てその場に残った春花と愛花は作業を続けていた

 

 

「どうですか春花お姉さん?」

 

 

「えぇ、あと少しと言ったところね」

 

 

解除を試みて数分、あと一押しと言ったところまで来ていると春花は言った

 

 

「それにしてもししょーたちは大丈夫でしょうか?」

 

 

光牙たちのことを想うと心配で愛花は不安そうな顔を浮かべていた

 

 

「大丈夫よ愛花ちゃん。光牙くんたちがそう簡単にやられる人たちじゃないことは私たちがよくわかっているじゃない、たとえ相手が妖魔だろうと光牙くんたちなら心配いらないわ」

 

 

「春花お姉さん…そうですね。えぇ、そうですとも!」

 

 

不安がっていた愛花だったが春花の励ましによって元気を取り戻した

 

 

その時だった

 

 

 

ドドォォォォン!!

 

 

 

「「――っ!?」」

 

 

突如、春花と愛花は轟音を耳にする

 

 

「今のは…?」

 

 

「方向からしてもししょーたちが向かったほうからですよ?」

 

 

「とすればきっと光牙くんたちが妖魔と戦闘を開始したとみて間違いないわね?」

 

 

先の音からして激しい戦闘を繰り広げていることが容易に想像できた

 

 

「(みんな…)」

 

 

「(ししょー)」

 

 

2人は心の中で妖魔と戦う光牙たちの無事を祈った

 

 

ヒピッ、ピポポポポ!

 

 

その時、扉の暗証番号を解読していた春花の傀儡が反応をする

 

 

「春花お姉さん。これって」

 

 

「えぇ、暗証番号が解読できたんだわ」

 

 

傀儡の反応を見た春花が愛花にそう告げる

 

 

 

チィン!カポッ…ウィーン!

 

 

 

直後、傀儡からレンジのような音が鳴るとともに口が開閉して機械仕掛けの舌を出す

 

 

舌の上にはカードキーらしきものがあった

 

 

「これはなんですか春花お姉さん?」

 

 

「ふふっこれは読み取らせた暗証番号のデータを元に作り出したレプリカのカードキーよ」

 

 

春花が傀儡の舌から取ったものは扉開けるために番号をコピーした偽物のカードキーだった

 

 

「では早速」

 

 

完成した偽物のカードキーを扉のロックにスライドさせる

 

 

 

スッ…PPP-ピロリン…ガチャッ!

 

 

 

カードキーがスライドした直後、それを読みこんだ扉のロックがそれを認証したようで赤く光っていたランプが緑色のランプに替わったことで鍵が開いた

 

 

「開いたわ。これで中に入れるわ」

 

 

「やりましたね春花お姉さん!」

 

 

「さて、あの子たちがこうまでして厳重にしているこの向こうにはいったい何があるのかしら~?」

 

 

何が隠されているのだろうという妄想を膨らませながら春花が扉を開いたその時だった

 

 

「お()さまー♪」バッギュッ♪

 

 

「きゃあっ!?」ドテェェン!

 

 

「――っ!?」

 

 

それは突然の出来事だった春花が扉を開いたと同時にその向こうから何者かが飛び出してきた

 

 

いきなりのことで不意を突かれた春花は受け身を取る暇もなくその場に倒れ、愛花に至っては何事かと驚愕していた

 

 

「痛たたた、なんなのよ…ん?」

 

 

打ち付けた頭を摩りながらに春花が視線を向けるとそこには自分に抱きついている雪通華(せつか)だった

 

 

だが雪通華(せつか)のことを知らぬ春花と愛花にとっては理解できない状況だった

 

 

「ど、どうしてこんなところに子供が?」

 

 

愛花も言葉を漏らすほどに動揺しており、2人とも何が何だかわからずにいた

 

 

「…あれ、違う?この感じ、お()さまじゃない?」

 

 

すると春花に抱きついていた雪通華(せつか)が我に返ったように視線を向ける

 

 

「えっ?あれ?」アセアセ

 

 

「…えっと?」

 

 

春花と雪通華(せつか)が顔を見合わせる

 

 

雪通華(せつか)は姉と思い抱きついた人が別人だったことに、春花は状況が飲み込めずで呆然としていた

 

 

「…す、すすすす、すみません///!?僕としたことがとんだ勘違いをしてしまって、しかも抱き着くだなんて///!?」

 

 

数秒後、ハッと我に返った雪通華(せつか)は顔を真っ赤にして恥ずかしそうな顔を浮かべてものすごい勢いで頭を下げていた

 

 

「い、いいのよ勘違いだったんだからそんなに謝らなくても」アハハ

 

 

こちらが困惑してしまうほどに謝るものだから春花も気にしていないと雪通華(せつか)に言いきかせる

 

 

「(それにしてもどうしてこんな子供があんな厳重な扉の中に?)」

 

 

心の中で春花は疑問を抱いていた

 

 

ちらりと扉の向こうを見てみるとどうやら雪通華(せつか)のために用意をされた部屋であるようだった

 

 

ならばなぜ人一人に対してあそこまで厳重なセキュリティをかける必要があったのか

 

 

考えられることは一つ

 

 

「(きっとこの子が月光ちゃんたちにとってあそこまでしてでも保護するべき対象なんだわ)」

 

 

そうでなければあそこまでセキュリティを強固にする必要はないだろうと春花は考え、これはこれで思いがけない収穫だったのではと思った

 

 

春花が頭の中で考えをまとめている時だった

 

 

 

ドドォォォォン!!

 

 

 

「「「…っ?」」」

 

 

再び奥の方から戦闘音らしき音が聞こえてきた

 

 

「春花お姉さん」

 

 

「えぇ、長引いているようね…加勢に行きたいところだけど」

 

 

音から察するに大分接戦を繰り広げていることが伺えるため、加勢に入りたいところではあるが

 

 

雪通華(せつか)をこのまま放っておくわけにもいかないのでどうしたらいいのだろうかと頭を悩ませていた

 

 

そんな春花たちを他所に雪通華(せつか)もまた音のする方に視線を向けていた

 

 

「この感じ…」

 

 

「どうしたの?何か言ったかしら?」

 

 

ぼそりと雪通華(せつか)が呟いたのを聞いた春花が尋ねる

 

 

しかし雪通華(せつか)は黙ったまま何も話してはくれない

 

 

どうしたのかと春花と愛花が小首を傾げた時だった

 

 

「ーーっ!」

 

 

「あっ、ちょっとあなた!?」

 

 

雪通華(せつか)が急にかけだして行ってしまった

 

 

春花が止めようとするもその声に雪通華(せつか)は耳を傾けることはなくどんどんと先に行ってしまう

 

 

「まずいですよ春花お姉さん!あの子が向かった方って!?」

 

 

「えぇ、まずいわ、よりにもよって光牙くんたちが戦っている方に行ってるわね?」

 

 

方向からしても雪通華(せつか)の向かっているのは光牙たちが妖魔と戦っている戦場だ

 

 

「このままじゃあの子ししょーたちの戦闘に巻き込まれてしまいます!」

 

 

「わかってるわ。急がないとね。行くわよ愛花ちゃん、あの子を止めないと!」

 

 

「はい、わかりました!」

 

 

戦闘に雪通華(せつか)を巻き込むわけにはいかないと春花と愛花も遅れて後を追った

 

 

目指すは光牙たちが戦っている戦場へ……

 

 

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