邪念編 第一章 ひったくり犯は怪物?
晴れた青空の下、にぎわう街中を雪泉と夜桜が歩いていた
今日彼女たちが街を訪れていたのはランジェリーショップに行くためだった
「すみませんね夜桜さん、私の買い物に付き合わせてしまって」
「いえいえ、気にしないで下さい」
「そう言っていただけると助かります。どうも最近また大きくなってしまったようでして///」ハズハズ
ランジェリーショップ行く目的は新しいブラジャーを買いに行くためだ
ここ最近でまた胸が大きくなったようで今のブラではきつきつなのである
「実はわしもです。…もしこの場に葛城さんがいようものなら「お前らまた大きくなったな~。いっちょアタイがもんでやるよ~♪」とか言いそうですね」
「うふっ、確かに」
セクハラ大好きな彼女ならやりかねないなと2人はそんな話題で盛り上がっていた
ヘックシシュ!?
その後、ランジェリーショップに行った彼女らは無事に新しいブラジャーを購入し、それを入れた紙袋を手に店を後にした
「しかしあそこの店中々いい物がそろってましたね」
「はい、ここを教えてくれた四季さんに感謝しなきゃですね」
『きゃは♪』
このお店を紹介してくれた四季に感謝をする雪泉と夜桜だった
そんなこんなで買い物も終わったので月閃に帰ろうとした時だった
「あ~れ~!!」
「「っ!?」」
すると何処からか女の人の悲鳴が
「なんでしょう?今の声は?」
「わかりませんがともかく行ってみましょう!」
何事かはわからないが急いで声のするほうに向かってみた
「悲鳴が聞こえたのはこっちの方ですわね」
「雪泉、あれを!」
夜桜が指さす先にはリッチ間を漂わせるちょっとふくよかな体系のおばさんが地面に打ち付けられた体の痛みにうなりながら倒れていた
その周りには彼女のものらしき袋から飛び出してあたりに散らばる服などが散乱していた
周囲たちに至っては何事というかのように呆然としていた
「いたたた」
「大丈夫ですか!」
「お怪我は?」
「あぁ、これはこれはご丁寧にありがとざますわ」
口調もそれらしいものだった
「って、あーーー!?!?!?」
すると今度は何かにハッとなり声を張り上げる
「ど、どうしました?どこかお怪我でも?」
「わ、わてくしのバッグや宝石がない!?…あぁ!買った高級ブランド品がぁぁぁぁ!?」
どうやら気が付いたら私物が消えたこと、買った商品が転んだ拍子で散らばってしまったことに驚いている様子であった
「バックと宝石が?」
散乱したあたりを見るが確かにあくまで落ちているのは買って間もなかったであろう商品のみで彼女の言うバックらしきものや宝石なんかは落ちていなかった
「きぃぃぃ!誰のしわざざますか!なんてことしてくれたざます!絶対にゆるさないざます!」
バックや宝石はないわ買ったばかりの品物はこのありさまわでマダムはカンカンだった
「だ、誰のせいと決めつけるのはまだh「いいえ、絶対に誰かがやったに決まってるざます!ゆるさないざます!」…」アセアセ
確かに現にバックや宝石がないことも事実ゆえそれ以上何も言えずだがどうすべきなのかと困惑する2人
「あ、あの~?」
「「っ?」」
するとそここに野次馬の中にいた一人の女性が声をかけてきた
「あなたは?」
「実はわたしさっき偶然にもこの人が倒れるまでの一部始終を目撃してたんですけど」
「えっ?それは本当ですか?」
「はい。それがですね…」
そういって彼女が事の顛末を語りだす
彼女が語った話しによれば
道を歩いている中で上機嫌で街中を歩いているマダムとすれ違った
自分の視点からしても高価そうなアクセサリーなどを身に着けブランド品を扱う店のロゴがついている紙袋を手に持っているのを覚えていた
当初は気にも留めずにいたがそのすぐ後、物凄いスピードで移動する何か黒い影が自分の横を通り越した
何事かと思っていると直後後ろから悲鳴が聞こえ、それがさっきのマダムの声だとすぐに気づいた
急ぎ振り返ると自分を追い越した何かが彼女を背後から押し倒したのだ
マダムはいきなりのこととぶつかった衝撃を受けて倒れてしまった
直後、その黒い何か素早い仕草をするやすぐさま離れて去ってしまっていた
呆気にとられつつ倒れたマダムを見てみると先ほど彼女が所持していたはずのバックや宝石のついた指輪などが消えていたのだ
そこにほどなくして雪泉たちがやってきたとのことだった
「となればこれは事故ではなくひったくりにあった可能性が高いのでは?」
「だとしたらまだ近くにいるかもしれませんね。その人影がどこかに行ったかはわかりますか?」
「えっ?あぁはい、多分あっちの方向に行ったと思われますが?」
目撃者の女性が人影が向かったと思われる方向を指さし、導をくれた
「わかりました。私たちはそのバックを盗んでいったとされる人影を追います」
「あわよくばとられたたあなたの私物を取り返してきます」
「まぁ本当!?よろしくおねがいするざます!」
雪泉と夜桜のその言葉に渡りに船だったマダムは是非にとお願いし
2人は人影が向かったとされる方向に向かっていった
…だが、事態はこれだけにとどまることではなかったのだ
マダムを置いて彼女の私物を盗んだと思わしき人影を追って街中をかけていく
しかし当然ながら犯人探しといってもマダムから話しを聞いたというだけで直接見てはいないのでほぼ闇雲に近い捜査だ
となれば必然的に…
「しかし雪泉、場の流れで思わずあぁ言ってしまいましたが実際これからどうすればいいでしょう?」
「た、確かに…どこにいるのでしょうかその人影とやらは?」
手掛かりはあの目撃証言だけ、探そうにもそれだけでは雲をつかむようなものなのは誰の目からも明らかだった
そうして早くも生きずまり途方に暮れている時だった
「きゃあぁぁぁぁ!!」
「「っ!?」」
また近くで悲鳴が
「夜桜さん!」
「はい!」
2人は大急ぎで声のするほうに急ぐ
そうして2人がようやく現場に到着する
「雪泉、あれを!」
「っ!?」
「や、やめて!何するのよ!やめてよ!」
たどり着いた2人の視界に映ったのは今にも掴んだ物をを持ち去ろうとする影とそれに必死に抵抗する女性の姿が
「まずいですね。行きますよ夜桜さん!」
「あぁ!」
やり取りを見ていた2人がすかさず向かっていく
「その人から離れなさい!」
雪泉が声を荒げたことで彼女の存在に気づいた人影が物を掴んでいた手を離し、その場から逃げようとする
「おっと!逃がしませんよ!」
しかし、それを阻止すべく先回りしていた夜桜が行く手を阻む
そしてそれにより人影の正体が判明する
【「ヌゥ…」】グヌヌ
「「っ?」」
露わになったのは人の成りをした化け物だった
「お、お前はいったい何者じゃ!」
【「……」】
身構えながら夜桜が人型の化け物に問うも、向こうは無言のままだった
「ここは我々に任せてお逃げください」
「は、はい!」
雪泉から後押しを受け、助けられた女性はその場から逃げ出す
彼女が逃げるのを確認し、雪泉は一安心したと同時に化け物に視線を戻す
「雪泉、こいつの手にしているものを見てください」
「…っ!」
夜桜が指摘するほうを見ると化け物の手にバックが握られていた
「こ、これは」
「えぇ、十中八九さっきあの人からバックを奪ったのはこいつじゃな」
マダムからバックを奪った犯人に遭遇したことで2人は一気に臨戦態勢を整えるのだった