閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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第二十八章 忘れかけていた大切なもの

月閃との決戦に備え、絶・秘伝忍法を習得することになった佐介たちは

 

 

そのために霧夜が呼び寄せた光牙たちと戦うことになった

 

 

皆がそれぞれの相手と戦う中、佐介の相手はもちろん光牙だった

 

 

しかし、どういうことか佐介の攻撃は決定打を与えることもできず

 

 

逆に光牙の攻撃を受け続け、ついに佐介は起死回生となるであろう伝家の宝刀極限魂(オーバーソウル)を発動させ

 

 

光牙との戦いに望むのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「………はぁ~」ゴォォォォォォ!

 

 

光牙との戦いの中、極限魂(オーバーソウル)へと変身した佐介は変身を終えるとともに軽く一息ついた

 

 

「懐かしいな。あの時はお前のその力に敗れてしまったが……今度はそう簡単にはいかんぞ」キリッ

 

 

そう言うと光牙は持っていた弓を持ち直しながら身構える

 

 

沈黙を続け、出方を伺いながら睨み合っていた

 

 

「……っ!!」バッ!

 

 

先にしかけたのは佐介だった

 

 

それに合わせ、光牙も迎え撃とうとする

 

 

「やあぁぁぁぁ!!」

 

 

「ふっ!!」

 

 

極限魂(オーバーソウル)得意の高速連続パンチが繰り出される

 

 

光牙はそれを弓を巧みに使うことで防いでいく

 

 

「せいや!!」

 

 

すかさずそこに佐介が蹴り込む

 

 

「っ!!」シュン!

 

 

「っ!?」ビクッ

 

 

しかし、一瞬にして光牙が佐介の視界から消えるとともに蹴りも空振りに終わった

 

 

「光牙くん…どこに?」キョロキョロ

 

 

「ここだ!!」シュン!

 

 

「なっ!?」

 

 

「はぁぁぁぁ!!」

 

 

 

バシコォォォン!

 

 

ザザァァァ!

 

 

 

「ぐうぅぅ!?」

 

 

消えたと思っていた光牙が突然現れたとともに強力な一撃を浴びせ、佐介は地面を引きずりながら大きく後退する

 

 

「な、なんですかその技は?そんな技今まで見たことありませんよ!」

 

 

「突然さ、今まで隠しておいた俺のとっておきだからな!」シュン!

 

 

「またっ…ですが素早さならこっちも負けてません!」シュン!

 

 

再び消えた光牙に対抗し極限魂(オーバーソウル)で加速させる

 

 

目には見えない高速の世界で2人は戦いを繰り広げる

 

 

「せぇい!」

 

 

「あまい!」

 

 

「まだまだっ!」

 

 

「そうはいくか!」

 

 

高速の世界を駆け巡るも、やはり状況は先ほどと対して変わらない

 

 

「そこっ!」

 

 

「っ!?」

 

 

「でぇぇぇい!!」

 

 

「ぐふっ!?」

 

 

一瞬の隙に光牙が佐介に回し込みの蹴りを仕掛け、その蹴りは見事佐介の頬に直撃した

 

 

そしてそのまま薙ぎ払われると同時に高速の世界から元の空間に戻り、その先にある岩を貫通し

 

 

地べたを激しく擦りながらようやく勢いが止まった

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」

 

 

身も体もボロボロになり、苦しそうに息を吐いていた

 

 

「」シュン!

 

 

そんな佐介の前に光牙が現れ、倒れている自分を見下ろしていた

 

 

「(どうして…どうしてなんだ?)」

 

 

極限魂(オーバーソウル)になってるにも関わらずこの体たらくに佐介は驚きを隠せなかった

 

 

なんとか立ち上がるもその姿はあまりにも見るに耐えないようなものだった

 

 

「……失望したぞ」

 

 

「えっ?」

 

 

「がっかりしたと言ったんだ。お前がこんなにも弱くなっていたとはな」

 

 

「っ!?」

 

 

光牙の放ったその言葉が佐介の心に深々と突き刺さった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「腕を上げたな。流石私のライバルだな。それでこそ飛鳥だ」

 

 

「えへへ、ちょっと照れるな」

 

 

「しかし今回は引き分けたが、次は私が勝つからな」

 

 

「うん。私だって負けないからね」

 

 

佐介と光牙が激戦を繰り広げている中、無事に絶・秘伝忍法を習得した飛鳥と焔が霧夜たちのとこに戻って来た

 

 

そしてそこには自分たち同様秘伝忍法を習得した仲間たちが待っていた

 

 

「飛鳥さん、おかえりなさい」

 

 

「はい、斑鳩さんたちも無事に覚えられたんですね」

 

 

「当たり前だろ〜♪」

 

 

「かつ姉」

 

 

自分たち半蔵学院の面々と紅蓮竜隊のみんなが仲良く笑い合う暖かい空間が広がる中

 

 

飛鳥はふと違和感を感じ、それに気づくと霧夜に近づき尋ねた

 

 

「あの、霧夜先生。佐介くんは?」

 

 

「佐介たちならまだ戦いを続けている」

 

 

「えっ?」

 

 

自分たちが終わっているのなら佐介たちも終わっているものだと思っていた飛鳥はその答えに驚く

 

 

 

そんな時だった

 

 

 

ドカァァァァン!!!

 

 

『っ!?』

 

 

 

ものすごい音が鳴り響き、飛鳥たちが音がした方を向くとそこには巨大な煙がもくもくと出ていた

 

 

「あそこってもしかして」

 

 

「うん。佐介くんたちがいる方角だね」

 

 

煙が出ている場所は佐介たちが戦いを繰り広げている場所から出ていた

 

 

「言ってみようぜ飛鳥」

 

 

「えっ?」

 

 

焔の意外な言葉に飛鳥はびっくりした

 

 

「ここで待ってるのも退屈だしな。あいつらがどんな戦いをやってるのか気になるしな」

 

 

「で、でも」

 

 

「おっし、いくぞ飛鳥!」

 

 

「ちょっ、焔ちゃん!?」

 

 

いくか行かないか悩んでいる飛鳥を御構い無しにと言わんばかりに焔が飛鳥の手を掴んで強引に連れ出していった

 

 

「ちょっと飛鳥さん!焔さん!…まったく、詠さん、わたくしたちも行きましょう」

 

 

「はい、斑鳩さん」

 

 

「面白そうだしアタイたちも行こうぜ〜」

 

 

2人を追って斑鳩たちも2人の戦いを見にいった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っと、たしかここら辺の筈だよな?」

 

 

「う、うん…」ソワソワ

 

 

二人が戦っているであろう場所の近くまで来た焔たちは二人がどこにいるのかと探す

 

 

飛鳥に至っては佐介のことが気がかりなこともあり、ほかの面々以上に必死に探していた

 

 

 

 

 

ドカァァァァァァン!!!

 

 

 

 

『!?』

 

 

その時、まさに彼女たちの近くでものすごい音が鳴り響く

 

 

「あっ、みんな、あそこ!」

 

 

レイナが指さすほうを見てみると

 

 

 

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ……ゲホゲホッ」

 

 

「っ、佐介くん…」ジワッ

 

 

そこにはボロボロの傷だらけの痛々しい姿の佐介がいた

 

 

佐介のそんな姿にこの場の全員が驚く

 

 

「まったく、お前も何気に頑固だな」シュン

 

 

「ぐぅっ…」グヌヌ

 

 

「っ、焔に飛鳥、それにほかの奴らも…どうやら無事に絶・秘伝忍法を習得したようだな」

 

 

「っ…?」

 

 

そんな佐介の前に再び光牙が現れ、ふと飛鳥たちの存在に気づいた

 

 

彼女たちが絶・秘伝忍法を習得した。そのことが佐介に更なる焦りを募らせる

 

 

「っ、いやあぁぁぁ!!!」

 

 

ボロボロの身でありながら光牙に向かってパンチを繰り出す

 

 

「くどい」イラ

 

 

ガキィン!

 

 

「っ!?」

 

 

「ふっ、はっ、はい、せいや!!!」

 

 

「うあぁぁぁぁ!!」

 

 

攻撃を受け止められてしまったとともにそのまま反撃を喰らい、返り打ちにあってしまった

 

 

状況はもはや語るまでもないというほど光牙に押されていた

 

 

「うっ…うう…」

 

 

地面に転がり、苦しみの声をあげる佐介に光牙は冷たい目を向けていた

 

 

「…俺は今の今までこれほど自分の行いを恥ぢたことはない。貴様のような男をライバルと認めていたことがな」

 

 

怒りの感情をさらけ出しながら光牙は佐介にそういった

 

 

「僕は…僕は…強くならなきゃいけないんだ…」グヌヌ

 

 

ふらつくおぼつかない足取りで立ち上がり、光牙を睨み据える佐介

 

 

「紫苑さんにも負け、蒼馬くんにも危うくやられかけた…強くならなきゃ…もっともっと強くなって、僕がみんなを守るんだあぁぁぁぁ!!」

 

 

佐介が叫ぶとともに残った力を振り絞り猛スピードで光牙に向かっていく

 

 

しかしその際、なぜか光牙は一歩たりともその場から動こうともせず

 

 

挙げ句の果てには武器すら構えず、その場に佇む

 

 

そんな光牙の行動に佐介を含む全員が理解できなかった

 

 

「っ、やああぁぁぁぁ!!!」

 

 

だが、佐介は構わずにその握った拳で光牙の顔面を殴った

 

 

拳の鈍い音があたりに鳴り響き、皆が騒然としていた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……こんなものかよ」

 

 

「っ!?」

 

 

光牙のつぶやいたその一言により、沈黙は破られた

 

 

「…なんで、なんでなんだっ!」

 

 

重い道理にことが行かず佐介は悔しさのあまり叫ぶ

 

 

自分以外の面々は絶・秘伝忍法を習得したというのに、未だに習得できずにいる自分がもどかしくおもえてならなかった

 

 

「わからないなら、思い知らせてやるよ」スッ

 

 

すると光牙が構える

 

 

真・粒子変化(ネオ・フォトランス)!!」

 

 

光が光牙を包み、しばらくしてそれを払いのけるとそこには竜剣士モードにその身を変えた光牙がいた

 

 

「佐介、今から俺はお前に全力で攻撃を仕掛ける。その攻撃を見事耐え抜けたなら今までの発言は撤回してやる。…さぁ、身構えろ」

 

 

「い、言われなくても!」

 

 

急かされながらも佐介は光牙と向かい合い、彼の攻撃を受け止めようと身構える

 

 

「準備はいいか?……ならば行くぞ」ゴォォォォォォ!

 

 

光牙が右手に気を貯め始め、振りかざす

 

 

「秘伝忍法…」スッ

 

 

「(絶対に受け止めてみせる!)」クワッ

 

 

佐介が決意したその刹那

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クラウソラァァァァス!!!」ジャキィィィィィィン!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「グゥゥゥゥゥゥ!!!!」ザザァァァァァ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手刀から放たれた斬撃波を佐介は持てる全ての力で受け止めようとする

 

 

しかし、それでも勢いを止められずどんどんと押されていく

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぱ、パワーが強すぎるぅぅ!!!???」

 

 

もはや佐介も斬撃波を抑えきれなかった

 

 

 

 

 

 

「う、うああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドバアァァァァァァン!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

激しい爆発とそれにより起こった爆煙があたりに広がる

 

 

 

 

 

 

 

 

「~~…佐介くん!?」アタフタ

 

 

不安な顔を浮かべ、飛鳥が佐介の名を呼ぶと

 

 

徐々に煙が晴れていき、飛鳥たちが目しした先には

 

 

「はぁ…はぁ…はぁ…」

 

 

力を使い果たし、元の姿に戻った佐介の姿があった

 

 

「さ、佐介くん!」タタタ

 

 

「お、おい飛鳥!?」

 

 

慌てて彼のもとに駆け出した飛鳥は焔の声にも耳を傾けず、そのまま走り去る

 

 

「ま、待てよ飛鳥!!」

 

 

「お待ちなさい!」

 

 

そんな彼女を追って葛城たちも佐介の元に向かう

 

 

 

 

 

 

 

 

「僕は…このままじゃダメなのに…くそう」

 

 

目から涙を流しながらかき集めた地面の土を握り締めた

 

 

そんな彼のもとに元の姿に戻った光牙が歩み寄る

 

 

「これで分かっただろう。今のお前では到底勝つことなんか出来やしないことがな」

 

 

「…僕は、強くならなきゃいけないんだ…僕が強くならなきゃ、みんなが…」ウルウル

 

 

悔しさで泣きじゃくる佐介を見てため息をつくと

 

 

「この大バカ野郎が!!」

 

 

「っ!?」

 

 

強くなってみんなを守るという想いに身を駆られる佐介に光牙が怒鳴り声をあげて一喝した

 

 

「貴様、少しばかり強くなったからって調子に乗ってるのか!自分は強いから、だから弱いやつらを守らなきゃとかそんなことを思っているのなら貴様こそ軟弱者だ!」

 

 

佐介を軟弱だと罵倒する光牙はその光景を見ていた飛鳥たちをよそにそのまま続けた

 

 

「あいつらは親鳥に餌をもらわなけれな生きられない雛鳥とは違う。それぞれの翼で自分の道を突き進んでいる。だがお前がやっていることは自分の身勝手を押し付けてあいつらからその翼を奪おうとしていることにほかならない!仲間を信じると言っておきながらお前が一番信じていないじゃないか!!」

 

 

「っ!?」

 

 

「…そんな歪んだ考えしか持てやしないやつの拳が俺に通じる訳無いだろう」

 

 

光牙から突きつけられたその言葉に佐介は何も言い返せず、ふとあの時の飛鳥の言葉を思い出す

 

 

 

 

 

 

『いつも悩んでいても一人でなんとかしようとして私たちになんの相談もしてはくれない…そんなに私たちは頼りないの!?力になれないの!?』

 

 

 

 

 

「……そう、ですね……僕は間違っていたみたいです……」

 

 

紫苑や蒼馬に敗北したことがいつの間にか自分自身を追い詰め、考えを狂わせていたということを思い知らされた

 

 

「佐介くん!!」

 

 

「「っ?」」

 

 

その時、二人が声のするほうを向くと飛鳥たちが駆けつけている姿が目に写る

 

 

「……飛鳥ちゃん?みなさん」

 

 

「佐介くん、大丈夫!?」

 

 

「ひどい怪我ですわ!」アセアセ

 

 

「大丈夫~?」アセアセ

 

 

自分を思いこんなにも身を案じてくれる彼女たちの優しさが佐介の傷ついた心を癒す

 

 

それとともに自分は1人で戦っているんじゃない、仲間が自分を支えてくれているということを再確認した

 

 

「みなさん…ごめんなさい!!」ペコ

 

 

『っ?』

 

 

急に土下座して自分たちに侘びをいれる佐介の行動に飛鳥たちは面を食らった

 

 

「ど、どうしたの佐介くん?」

 

 

「僕がバカだったんだ。ここ最近、負け続けたせいで負けるという恐怖に怯え、僕が守らなきゃいけないんだという勝手な思いに縛られてみなさんの気持ちを考えてませんでした…本当に申し訳ございません!」

 

 

「き、気にすんなって~」アセアセ

 

 

「あまり自分を責めるのもよくないぞ」アセアセ

 

 

自分たちに謝る佐介に少し戸惑う一同

 

 

「佐介くん」

 

 

「っ?」

 

 

「顔をあげて」

 

 

「飛鳥…ちゃん?」

 

 

すると飛鳥が優しい顔を浮かべながら佐介に語りかけた

 

 

しかし、あの時のことを思い出すと、どうしても目をそらしてしまう

 

 

「佐介くんはただ頑張りすぎちゃっただけなんだよ…確かに努力は必要なことだけど、1人でやることには限界だってある。1人でできないことだってある…でも、だからこそ私たちはみんなで頑張ろうとするんだと思う」

 

 

飛鳥の言葉で目をそらしていた佐介が彼女を直視した

 

 

「1人1人でやれることは数少ないけど、みんなでやればできないことだってできるようになる……だから、1人で抱え込まないで、私たち仲間でしょ?」

 

 

「っ!」

 

 

そんな飛鳥のささやきに佐介は胸を打たれた

 

 

「そうですわ佐介さん」

 

 

「辛い時とかあればアタイ達だって力になってやるさ」

 

 

「お前にはいつも助けてもらってるしな」

 

 

「うんうん♪」

 

 

飛鳥に続いて斑鳩たちも声をかける

 

 

「まぁ、なんだかんだいって僕たちもいるんだしさ」テレ

 

 

「いつだって私たちは佐介兄さまの力になりますよ」

 

 

「みなさん…」

 

 

自分を慕い信じ、愛してくれる人たちがいることがこんなにも幸せなことだということを改めて気づかされた佐介は

 

 

今、どうしようもなく幸せだった

 

 

そしてその想いに今度こそ答えなければと佐介は意を決した

 

 

「ありがとうございますみなさん。僕はもう道を間違えたりしません!」

 

 

「そういえば三銃士の言葉にこんな言葉がありましたね」

 

 

「言葉って?」

 

 

ふと斑鳩がつぶやいた言葉に葛城が尋ねると

 

 

「1人はみんなのために…みんなは1人のために…です」

 

 

「なんかそれいいな♪」

 

 

「ひばりも~♪」

 

 

「じゃあさ、アタイたちもやってみようぜそれ!」

 

 

葛城の提案に全員が賛同し、全員が手を重ねる

 

 

「いいか?…じゃあ、せ~の!」

 

 

『1人はみんなのために!みんなは1人のために!』

 

 

そうかけ語をかけ、結束をより強固な物にした

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その時

 

 

 

 

 

 

 

 

ピカァァァァァァン!!

 

 

 

 

 

 

 

「こ、これは?」

 

 

「佐介くんの秘伝忍法が!?」

 

 

「ということは!」

 

 

巻物を手にしてみるとそこには絶の文字が

 

 

「絶・秘伝忍法を習得した…」

 

 

「……やった~!やったね佐介くん!!」ダキ

 

 

「やったな佐介~♪」

 

 

「あは、あははは」

 

 

佐介が絶・秘伝忍法を得たことで飛鳥たちも大よろこびだった

 

 

「…ふ、ようやく自分を取り戻したか…そうでなくては俺のライバルとしてふさわしくないからな」

 

 

「随分と嬉しそうじゃねぇかよ~」ウシシ~

 

 

「黙れ」バキン

 

 

「痛って!?」

 

 

そんな彼らの様子を離れてみていた光牙たちはその微笑ましい光景をしばし眺めるのだった

 

 

 

 

 

 

「よくやったぞみんな……さぁ、決戦の日はもうわずかだ」

 

 

 

そして同じく様子を見ていた霧夜もまた佐介たちが絶・秘伝忍法を習得したことに喜びを感じ

 

 

これから始まろうとしている決戦を見据えるのだった

 

 

 


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