閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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本日よりサイドストーリーズ第1弾開始、さらにゴールデンウイーク期間は毎日投稿します!


では皆さまご覧ください


サイドストーリーズ
空から落ちたもの 


出会いとは常に必然的に起こるもの

 

 

時にそれは偶然から、時にそれは奇跡的から、時にそれは運命から

 

 

生きとし生ける全ての者に出会いは存在する

 

 

例えそれが未知との遭遇であったとしても……

 

 

 

 

 

 

 

 

地球の外、そこは彼方まで続き、果てしなく広がる宇宙空間が広がっていた

 

 

真っ暗な空間に星々がまるでライトのように輝く静けさが支配するそんな世界にある出来事が起こった

 

 

衛星軌道上から地球に向かって飛んでくる物体があったのだ

 

 

大気圏に突入したその物体は炎に包まれながら地球に向かって落下してくのだった

 

 

 

 

 

 

 

夜も更け、空は暗く月明かりが世界を照らしている

 

 

月明かりの下の元にある建物、そこは「基立星十字学院」筆頭の麗王をリーダーとして活動している悪忍組織の所属である

 

 

表向きは一般生徒たちと混じって学園生活を過ごしながら裏では忍としての忍務に満身するという日々を送っていた

 

 

「「「アン!アンアン!」」」

 

 

「こらこらケルベロス、そんなに燥いじゃダメですよ!?」

 

 

甲高く元気のよい犬の鳴き声が聞こえ、それに続くように困った様子の女性の声も聞こえてきた

 

 

「捕まえた。もうお前というやつは待てと言っているのに言うことを聞かないんですから”有罪”ですよ?」

 

 

「「「くぅ~ん」」」

 

 

追いかけること少ししてなんとか女性は犬を捕まえる

 

 

女性が抱きかかえたのは頭が3つもあるチワワだった

 

 

捕まえられたことに安どの表情を浮かべると同時に言うことを聞かなかったチワワをしかりつける

 

 

チワワは申し訳ない様子で弱々しく声をあげる

 

 

「おーい!!」

 

 

「っ?」

 

 

「タマ―!ケルベロスは見つかったのか~!?」

 

 

すると女性がチワワを追いかけてきた方角から別の女性の声が聞こえきた

 

 

「紅葉さん、はい、この通りケルベロスはこちらに」

 

 

「「「アンアン!」」」

 

 

タマと呼ばれる彼女、玉響が紅葉という名を呼びながらケルベロスが無事であることを伝える

 

 

「そうか、それは何よりだな。お前もあんまり迷惑をかけるものじゃないぞ?」

 

 

「「「アンアン」」」

 

 

紅葉に頭を撫でられながらケルベロスが鳴き声を発する

 

 

「さてとタマ、ケルベロスも無事に見つかったことだしそろそろ帰ろう」

 

 

「えぇ、あまり遅いと皆さんにご迷惑をおかけしてしまいますしね」

 

 

時間も時間なので2人が帰り道を戻ろうとした時だった

 

 

「ん?」

 

 

「どうしましたか紅葉…さん?」

 

 

道中、急に立ち止まった紅葉に声をかけようとした玉響もそれに気づいたように固まる

 

 

彼女たちの前方の空から飛来する物体が

 

 

「なんだあれは?」

 

 

「…さぁ?」

 

 

目の前に見える物がなんなのかと2人が小首を傾げるも、直後に気づいたことがあった

 

 

「なぁ、タマよ。なんかあれこっちに向かってきてないか?」

 

 

「来てないかじゃなくて来てますよ!?」

 

 

飛来する物体がこっちに向かって飛んできていたのだ

 

 

それに気づいた紅葉と玉響が慌てるも、飛んでくる物の落下の速度は速く

 

 

あっという間に2人を通過してしまった次の瞬間

 

 

 

 

ドドォォォォン!!!

 

 

 

 

「「――――っ!?」」

 

 

2人の近くで飛来する物体が落下し、それにより凄まじい衝撃波が周囲に広がった

 

 

紅葉と玉響は大木の陰に隠れながら必死に衝撃波に吹っ飛ばされないように踏ん張っていた

 

 

数秒後、衝撃波は勢いを失い、場は一気に静まり返った

 

 

「…収まったようだな?大丈夫かタマ?」

 

 

「はい、私とケルベロスも無事です」

 

 

衝撃波の勢いが収まったことに安堵しながら紅葉が玉響に声をかけると彼女とケルベロスも無事なようだった

 

 

「「「グゥ~!…アンアン!!」」」

 

 

「あっ、こらケルベロス!?」

 

 

「――っ!?」

 

 

しかしその直後、興奮した様子のケルベロスが玉響の手から離れて飛来物が墜落した方に向かって行ってしまった

 

 

「待って、行ってはダメですよケルベロス!?」

 

 

「お、おいタマ!?…あぁ、もう!」

 

 

駆け出して行ったケルベロスを追いかけて行った玉響とその彼女を追いかける形で紅葉も現場に向かった

 

 

 

 

 

 

♦数分後

 

 

 

 

 

「「「アンアンアン!!」」」

 

 

玉響の手から離れたケルベロスが飛来物の元へとやってきて咆哮をあげる

 

 

「ケルベロス!もう、危ないから大人しくしてなさい!?」

 

 

ようやくたどり着いた玉響がケルベロスを再び捕まえた

 

 

「タマー!!」

 

 

「紅葉さん!」

 

 

そこに遅れて紅葉も合流する

 

 

「まったくお前たちときたら」

 

 

「すみません、ですが」

 

 

「もういい、分かっている」

 

 

若干の悪態こそ付けたがケルベロスが心配でたまらなかったのであろう玉響の気持ちも理解している紅葉はそれ以上文句を言うつもりはなかった

 

 

「しかし、なんなんだこれは?」

 

 

「分かりません。ですが見たところ飛行機…にしては私たちの知るものとは形が異なっておりますね?」

 

 

2人が墜落した飛来物をまじまじ見るも、その外見は飛行機に似てるものの、どこか違う雰囲気を醸し出している

 

 

「いったい何なんでしょうか?」

 

 

「もしや」

 

 

「どうしたんですか紅葉さん?」

 

 

得体の知れないものを前に玉響が困り果てた顔をしているとじっと観察していた紅葉がボソッと呟きだした

 

 

「…宇宙船、か?」

 

 

「う、宇宙船!?」

 

 

紅葉が放った一言に玉響は驚いた

 

 

「く、紅葉さん何を言っているんですか?漫画やアニメやゲームじゃあるまいし、宇宙船なんてそんなはずは」

 

 

「だが、はるか上空から墜落したことやこの外見、それに得体の知れなさ、どう考えても宇宙船しとしか思えんだろが?」

 

 

「うっ…」

 

 

俄かには信じられないと主張する玉響だったが、紅葉の論に言葉が詰まっていく

 

 

「仮にこれが宇宙船だったとするなら…中には宇宙人がいるかもしれないな?」ガサゴソ

 

 

「ちょ、ちょっと紅葉さん、やめておいた方が!?」

 

 

いつの間にか紅葉が宇宙船のあちこちを探ってしまっているので玉響が急ぎ止めようとするも止まらなかった

 

 

するとその時だった

 

 

 

ギュィィイイイン!

 

 

 

「「――っ!?」」

 

 

突然、今の今までピクリともしていなかった宇宙船らしき物が起動する音が鳴り響く

 

 

唐突なことに不意を突かれて2人は唖然としてしまっていた

 

 

軌道音が鳴り響いて数秒後のことだった

 

 

 

プシュゥゥゥ!!

 

 

 

大きな音と共に出入り口らしきところがスライドし、中の明かりが闇夜に満ちているこの場を照らし出す

 

 

次から次へと起こる事態に困惑している時だった

 

 

「タマ、聞こえるか?」

 

 

「えっ?」

 

 

「微かに奥から音が?」

 

 

紅葉のいう通り機内の奥から微かに聞こえる音がする

 

 

それはどうやら足音らしかった

 

 

足音は徐々に大きくなっていることから近づいてきていることが分かる

 

 

「気を付けろタマ。何が来るかわからんぞ」

 

 

「はい…ケルベロス、隠れていなさい」

 

 

「「「アンアン」」」

 

 

注意深く警戒をする紅葉と愛犬を隠し、同じように玉響も警戒をする

 

 

やがて入口前に影が見えてくる

 

 

くると感じ取った2人はより一層警戒する

 

 

そしてとうとう入り口前に人影が姿を見せる

 

 

「……――っ」ドテッゴロロロロ

 

 

「「――っ!?」」

 

 

だがしかしその直後に姿を見せた人影がいきなり倒れ、こちらに向かって転げ落ちた

 

 

「な、何が起こったのでしょうか?」

 

 

「……っ」

 

 

「あっ、紅葉さん!?」

 

 

辞退が読めず困惑する玉響だったが、紅葉がゆっくりと倒れた人影の元に歩み寄って行くのを見て驚いた

 

 

紅葉は警戒しつつも人影の元に近づき、顔を覗かせる

 

 

「…っタ、タマ!」

 

 

「ど、どうしました紅葉さん!?」

 

 

するとその直後に紅葉が呼びかけてきたことに玉響はびっくりした

 

 

「男だ、倒れておるのは男だ!」

 

 

「えっ!?」

 

 

男が倒れていると聞いて玉響も急ぎ駆け付ける

 

 

見ると確かに倒れているのは外見的には自分たちと同い年くらいの男だった

 

 

「ど、どうして…こんな子がこれに乗っていたということですか?」

 

 

「わからん…ともかく一先ずはこいつを連れて帰ろう」

 

 

「連れていくんですか?」

 

 

数秒観察した後、紅葉がこの謎の少年を連れて行こうという話しを切り出した

 

 

「こいつが何者なのかを知るためにも連れて行った方がいい、それに麗王たちにも報告せねば…タマ、手伝ってくれ」

 

 

「わかりました」

 

 

正体を探るためにもと紅葉と玉響は謎の少年を学校に連れていくことを決めたのだった

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