地球のよさを知ってもらうために紅葉と玉響がアスタを連れて街に出かけた
楽しいひと時を過ごしていた3人だったが、その最中、倒れていた男が呼びかけている男に襲い掛かる場面に遭遇してしまった
「い、いったいあの方は何をなさっているのでしょう!?」
「人が人を襲うだなんてあれじゃまるでゾンビじゃないか!?」
悍ましい光景が目の前に広がる事態に紅葉と玉響が絶句する
「――ッ?」ピクッ
「「「――っ!?」」」
するとその直後、男がアスタたちの存在に気づいた
「ウゥゥ…ッ!」
ゆらりゆらりと起き上がると男がアスタたちの前に立つ
「なんなんだこいつは!?」
「わたくしに聞かれましても!?」
自分たちをまるで獲物を狙う捕食動物の如き目で見てくる男に紅葉と玉響がたじろぐ
「2人とも下がって―っ!」ザザァァ!
「アスタ!?」
「アスタさん!?」
「――っ!」ヴゥゥン!
直後、アスタが2人の前に立ち、レーザーサーベルを展開する
「ちょ、アスタ何をしてるんだ!?」
街中で得物を展開するアスタに紅葉が慌てて注意をしようとする
「悪いけど今は悠長にしている暇はないんだ。まさかこんなところで”奴”と出くわすことになるなんてね」
「奴?」
武器を構えながらにアスタが意味深な言葉を呟き、紅葉と玉響は何のことかと小首を傾げる
「あれは宇宙船がこの星に落下した際に逃げ出した凶悪な宇宙生命体なんだ」
「なっ!?」
「何ですって!?」
2人は目の前の男がアスタの探していた宇宙生命体であると告げる
「あれがアスタが探していた?」
「ですがどう見ても人間にしか見えませんが?」
アスタの話を聞いて紅葉と玉響はどう見ても前方の人物が人間でしかないように見えることを指摘する
「無論肉体は地球人のものだ。自分が言ったのは彼の中にいる奴のことだ。奴は生命体に寄生することで力を発揮するのが特徴なんだ」
「…な、なるほど」
「ではあの方は今?」
「あぁ、間違いなく奴…「
「「
紅葉と玉響の問いに対してアスタは目の前の人物自体は人間であり、その男性に寄生しているものこそが宇宙生命体「
「…――ッツ!!」ギュィン!
「「――っ!?」」
「気を付けて、何かしてくる気だ!」
するとその直後、
「――ッツ!!」シュルルルル!
「「なっ!?」」
直後、
先端を尖らせた触手が紅葉と玉響に襲いかかろうとする
「はぁあああ――っ!」ブォン!
ザシュゥゥゥゥゥ!
「―ッツ!?」
しかし触手が直撃する直前、アスタが咄嗟にレーザーサーベルでそれを切り落とした
「2人とも無事!?」
「あっ、あぁ」
「なんともありません」
紅葉と玉響を
「…ウガァァァァァァァ――ッツ!!」
自分の行動を邪魔されたことへの怒りか、それともアスタを目にしたからかは定かではない
されど
「グアァア――ッツ!!」パシュルルルル!!
そうして
「はぁあああ――っ!」ブシュシュシュシュ!!
「――ッツ!?」
だが、アスタはその触手たちをレーザーサーベルで次々と切り落とし、
「たぁあああああ――っ!!」
「ッツ…――ッツ!!』》バッ!
「――っ!?」ザザァァ!
刹那、危険を感じたのかPXが取りついていた男から抜き出るようにして離れた
寄生されていた男がぐったりと倒れ込んだ
アスタは慌てて攻撃を中断させ男を咄嗟に抱きかかえた
《『――ッツ!!』》ベチャベチャベチャベチャ!
男を抱きかかえた隙を突いて液状に戻ったPXが逃走を図る
「あっ、大変だアスタ、奴が!?」
PXが逃げようとしていることに気づいた紅葉がアスタに声をかける
「しまった。玉響、この人を頼む!」
「は、はい!」
「逃がすか――っ!!」バッ!
紅葉の呼びかけに気づいたアスタが男を玉響に託してPXを追いかける
「はぁあああ――っ!!」
PXを目前まで捉えたアスタがレーザーサーベルで斬りかかろうとする
《『――ッツ!!』》ベチャ!ピョイッ!
「なっ!?」
しかしその寸前、PXは前方にあった排水溝に飛び込んだ
仕留めれると思っていたアスタだったが、僅かに数秒遅かったが故にPXの逃走を許してしまった
「…し、しまった!?」
あと一歩遅かったとアスタが悔しそうに拳を握りしめる
「アスタ!」
「――っ?」
するとその直後、紅葉と玉響が駆けつけてきた
「ごめん2人とも奴を逃がしてしまった」
「…アスタさん」
「気持ちは分かるがアスタ、ともかく今は一刻も早く街から出るぞ!」
「どういうこと?」
アスタは紅葉と玉響が何やら慌てている様子を不思議そうな顔で見る
「どうやら先ほどの騒動のせいで警察がここに向かっているらしいんです」
「下手に関わるのは忍としてもあまりよくはないんだ。だから一刻も早くここから離れないと」
「なるほど、それならいいものがあるよ」
「「いいもの?」」
忍の立場上あまり目立った行動はできかねると困っている紅葉と玉響にアレンがいいものがあると言い、懐のポーチから何かを取り出す
「2人ともこれを」
「…っ?」
「あのアスタさん、これはいったい何なのですか?」
2人にアスタが手渡したのはバッチらしきものだった
「それは認識阻害バッチ、これを使えば付けた対象者の姿は他の者の視界からは見えなくなるというアイテムだ」
「に、認識阻害!?」
「そんな効果があるのですか!?」
アスタから渡されたバッチの効果を知って紅葉と玉響が驚く
「ともかく急ごう、見つかったらまずいんだろう!」
「えっ、えぇ――っ!」
「そうしよう――っ!」
こうして紅葉と玉響、そしてアレンの3人は認識阻害のバッチを付け、誰にも見つからないように迅速に街を去っていったのだった
《『――ッツ』》グニュ、グニュニュ
その間に悪意が新たな動きを起こそうとしているのも知らずに…
GW最後の投稿です。
次回は11日より通常投稿を再開します。
この話しの続きはまた近日中に投稿します。