潜伏中のPXを探し出すべく麗王の助力によって街に包囲網が張られた、そうして探索を始めたアスタたちは標的を見つけ出した
宿主として寄生されたホームレスを助け出したアスタたちは闘争本能をむき出しにし、異形の姿となったPXと対峙していた
【「グォオオオオオ!!」】
異形なる形へと変貌したPXが咆哮をあげている
「なんという圧なのでしょうか?」アセアセ
「対峙するだけで震えが走るようだ」アセアセ
麗王と紅葉が目の前のPXに対してそれぞれが思ったことを口にする
【「――グルルルルルル!!」】ギロリ
「――っ!」キリッ
咆哮を辞めたPXとアスタが互いを睨みつけ合う
「(なんて凄まじい殺気、互いに憎きものを前にしているかのようです?)」
玉響はアスタとPXの互いを見る目が尋常ならざるものであることを感じとる
【「――ッツ!」】バッ!
次の瞬間、先に沈黙を破ったのはPXの方だった
四足獣のような動きでアスタたちに詰め寄っていく
【「グゥウウウウ!!」】
そして間合いを詰めると鞭のようにしならせた自身の触手を振るい、攻撃を仕掛けてきた
「避けるんだみんな!」
「「「――っ!?」」」
攻撃が繰り出される直前、アスタが麗王たちに声をかけ、全員が蜘蛛の子を散らすように散開する
「――っ!」バッ!
一旦距離をとるやアスタがライトブレードを展開させ、突っ込んでいく
「ふっ!!」
素早い動きで一気にPXとの間合いを詰める
「はぁああああ!!」
ジャキィイイイイン!
【「ギュゥウ!?」】
刹那、アスタが繰り出した斬撃がPXにヒットする
「――っ!」ザザァァ!
斬撃による一撃を決めたアスタが着地と同時に再度態勢を整える
【「…――ッ」】グニュニュニュニュ!
「あっ!?」
しかしその数秒後、アスタが与えた傷が瞬く間に再生してしまった
「そ、そんな!?」
「なんて再生能力なんだ!?」
その様子を傍から見ていた麗王や紅葉たちも驚愕していた
「(やはりこの程度じゃ奴の身体に致命傷を負わせることはできないか…)」
即座に再生を許してしまったことから自身の斬撃が浅かったのだと認識し、不甲斐なさを感じる
【「…グォオオオオオ!!」】
「まずいっ!?」
【「ブォッツ!!」】ドドオオオオオオオン!
自身の身を傷つけられた怒りからPXは憤怒の如き咆哮を上げるとともに空に掲げた両腕の触手を勢いよくアスタのいる地面に向かって叩きつける
「――っ!?」ズザァアアア!
間一髪のところで攻撃を回避したアスタが距離をとる
【「グルルルルルル!!」】
「くぅっ!?」
攻めあぐねるアスタをPXが鬼のような形相で睨みつける
「アスタさん!!」
「――っ?」
するとその直後、アスタのほうに視線を向けているPXの背後から麗王が現れた
「ふっ!!」
【「――ッツ?」】ピクッ
自分の背後に麗王がいることにPXが気づいた
「秘伝忍法【ZDレグルス】!!」
グルグルグルグルグル!ザシュン!!
次の瞬間、身を回転させながら麗王がレーザーブレードの斬撃をPXに振るう
「…――っ!」フォン!
着地と同時に手にしていたレーザーブレードを麗王が軽く払う
ズシュ!ズシュシュシュシュシュシュシュシュ!!
【「グヌゥ!?」】
刹那、PXの身体を無数の斬撃が襲い、その身を切り刻んでいった
「アスタさん、大丈夫ですか?」
「麗王、ありがとう助かったよ」
援護に駆け付けてきてくれた麗王にアスタは感謝の気持ちを伝える
【「グギ、グギギギィイイ!!」】グニュニュニュニュ~!!
「あれだけ攻撃を加えてもここまでの再生能力を!?」
すると麗王に切り刻まれたPXが再び自身の再生能力を発揮し
あちこちに麗王が刻んだ切傷を再生させていった
傷を治したPXが2人に迫ろうとする
「させるか!!」
その直前だった
PXの左右から二つの人影が現れる
影の正体は紅葉と玉響だった
「ふっ!やぁあっ!はぁああああ!!」
【「グゥッ!?」】
次々と紅葉が技を繰り出しPXに反撃の暇すら与えないほどの連撃を繰り出す
「この角に、斬れぬものなし!!」
紅葉がそう言った瞬間、手にしている2振りの角が炎を帯びる
「やぁあああああ!!」
炎を纏った角で息もつかせぬ連続斬りをお見舞いする
「次は私です!」
PXが怯んでいる最中、今度は玉響が攻撃を仕掛ける
「ふっ…はぁっ!!」
玉響が手にしている天秤状の杖を前方に突き出した瞬間だった
杖の先からエネルギー波が発生し、PXに着弾し爆発する
【「ググググッツ!?」】
エネルギー波の直撃を受けたPXが大きく後方へと吹き飛ばされる
「紅葉さん玉響さん、お見事です」
「ふっ、この程度褒められるようなことでもないぞ」
「そう言っている割にとても嬉しそうですよ」
「う、うるさいぞタマ///!?」
褒められて照れ隠しをしている紅葉に玉響が茶々を入れていた
【「グルルルルルルル!!」】
ここまでアスタたちにしてやられてばかりいたせいでPXの怒りは最高潮にまで達しているようだった
「気を付けてみんな、手負いとなった以上、何をしてくるかわからない!」
手負いのPXの行動に注意をするようにとアスタが皆に声をかける
【「ウギュァアアアアア!!」】
するとその直後のこと、案の定PXが反撃を開始してきた
身体から無数の触手を発生させ、それを使ってアスタたちを攻撃してきた
「「「「――っ!?」」」」
伸縮する触手たちの猛攻にアスタたちは防御や回避に徹するしかなかった
「猪口才な!!」
「紅葉!?」
「「紅葉さん!?」」
だがここで紅葉がこの戦況を変えるべく動き出そうとする
【「――ッツ!!」】シュルルルルルル!!
「ぐっ、ぐぅうう!?」
しかし自分の懐に潜り込もうとしているのに気づいたPXが率先して紅葉に攻撃を加えていった
【「グッツ!!」】シュルン!パシン!!
「うわっ!?」
とうとう何度目かの攻撃によって紅葉は後方へと吹き飛ばしてしまった
「「「紅葉(さん!?)」」」
攻撃をいなしつつ、吹き飛ばされた紅葉を目にしたアスタたちは焦りの表情を浮かべる
【「…ッ」】シュルル!シャキン!
直後、PXは紅葉を仕留めるべく触手の先端を鋭く鋭利な殺傷能力の高いものに変える
【「――ッツ!!」】シュィイイイン!!
鋭く尖った触手たちが紅葉めがけて飛んでいった
「「紅葉さん!?」」
「――っ!?」
その様子を見ていた麗王と玉響が名を叫び、紅葉は自分を殺そうと迫りくる触手たちに絶望に満ちた顔を浮かべるのだった