閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

633 / 810
示せ力、反撃の時来り 

精神世界から帰還し、意識を取り戻したアスタとPXが互いに対峙する

 

 

緊縛の緊張感がこの場を支配していた

 

 

【「グルルルル!グウオッ!!」】

 

 

刹那、その沈黙を破り、先に動きを見せたのはPXのほうだった

 

 

唸り声を上げると共に体のあちらこちらから触手を展開する

 

 

【「グオオオオッ!!」】

 

 

そして展開させた触手の先端から再び無数の針を飛ばし、後ろにいる麗王たち諸共アスタに攻撃を繰り出す

 

 

迫り来る針を前に麗王たちに焦りの表情が浮かぶ

 

 

「――っ!」スッ!

 

 

だか、直前のこと、アスタが迫り来る針を前に手を突き出すようにして身構える

 

 

 

プシュシュシュ!ピクッ!

 

 

 

【「グ、グアッ!?」】

 

 

 

すると先ほどの時と同様に目前まで迫ってきていた針が寸前でピタりと動きを止めてしまう

 

 

「ふん!」

 

 

次の瞬間、アスタが手を払うようにして動かすとそれに連動するかのように針たちも目的とは違う適当な場所に吹き飛ばされてしまった

 

 

【「――ッ!?」】

 

 

「無駄だPX、もうお前の技は自分には効かない。師匠(マスター)や麗王たちのおかげで自分は(スピリチュア)をものにすることができた。だからこそ、もう自分はお前には負けない!」

 

 

仲間たちのおかげで力を覚醒させたアスタはPXに対してそう宣言する

 

 

【「グググッ、グオァアアア!!」】

 

 

凄みを見せるアスタの圧に気圧されたPXが乱心したように突進してきた

 

 

「…――っ!!」バッ!

 

 

「「「アスタ(さん)!?」」」

 

 

そんなPXの後に続くようにアスタも駆け出して行く

 

 

互いに数秒も経たぬうちに間合いを詰める

 

 

【「グァアアアア!!」】

 

 

次の瞬間、PXが右手を大きな刃物に変えると共にそれを振り下ろす

 

 

「――っ!」スッ!

 

 

【「――ッツ!?」】

 

 

だが、それが直撃する直前にアスタが軽快な動きでそれを躱して見せる

 

 

「ふん、はぁっ!!」ズシュ、ザシュン!

 

 

【「ガブァッ!?」】

 

 

攻撃を躱したアスタが生じた隙を突き、PXの身体に数発の斬撃を刻んだ

 

 

【「グゴァアアアア!!」】

 

 

身を斬られた怒りを乗せたアームハンマーをPXが繰り出そうとする

 

 

「――っ!!」ギュゥウウン!

 

 

【「グゴッ!?」】

 

 

しかしその直前、アスタが解放させた力を振るい、念動力によって寸前で攻撃を防いだ

 

 

【「ググググ、グゥウウウッツ!?」】

 

 

「ぐっ、ぐぅうう!?」

 

 

念動力による力で抑え込むアスタだったが、PXもやられてばかりではなく

 

 

単純な力によるゴリ押しによってアスタを追い込もうとする

 

 

「まずい、このままではアスタさんが!?」

 

 

押し込まれそうなアスタを見て麗王が危険を訴える

 

 

「タマ!」

 

 

「はい!」

 

 

「「――っ!!」」バッ!

 

 

「紅葉さん、玉響さん!?」

 

 

するとその直後、アスタを助けるべくいち早く紅葉と玉響が行動を映した

 

 

2人は瞬時にアスタとPXの元まで突っ込んだ

 

 

「――っ!!」

 

 

【「――ッ?」】

 

 

「紅葉!?」

 

 

間合いを詰めると同時に玉響より一歩先行した紅葉が武器を手に飛び込んできた

 

 

「はぁああああ!!」

 

 

【「グガァアッ!?」】

 

 

跳躍し、スイングの勢いを乗せて双角をPXに叩き込んだ

 

 

直撃を受けたPXが後方まで地面を抉りながら後退する

 

 

「タマ、追撃だ!」

 

 

「任せてください!」

 

 

PXを後退させると同時に紅葉が後方にいる玉響に指示を飛ばした

 

 

「罪のない者を食い物にし、暴れ狂う其の者に与えるは有罪。断罪チェーンソーの刑ですっ!!」

 

 

紅葉から指示を受けた玉響が天秤状の錫杖を構える

 

 

すると天秤の部分が連結し、さらにはそこから複数の刃が形成される

 

 

「――っ!!」ギュィイイイン!

 

 

 

ズシュシュシュシュシュシュシュ!!

 

 

 

【「――ッツ!?」】

 

 

チェーンソーとなった錫杖を構え、玉響がPXを斬り裂いた

 

 

【「グゥウウ…グァアアアア!!」】

 

 

「「――っ!?」」

 

 

2人の攻撃を受け、傷つけられるもPXは薙ぎ払うように暴れ狂い、2人もそれに合わせてアスタの元まで後退する

 

 

「紅葉、玉響。2人とも大丈夫!?」

 

 

「ええ、問題ございません」

 

 

「私も大丈夫だ」

 

 

自分の元に来た紅葉と玉響にアスタが声をかけ、無事であることを知り、ホッとしていた

 

 

「皆さん!」

 

 

「「「――っ?」」」

 

 

「ご無事ですか!」

 

 

「「「麗王!」」」

 

 

さらにそこに遅れて麗王も加わった

 

 

【「グ、グゥウウ!!」】グニュニュニュニュ!

 

 

「「――っ!?」」

 

 

「ま、また再生を!?」

 

 

「……っ」

 

 

その直後、PXが再び傷を自身の能力で傷を再生させる

 

 

「くぅ、奴めまたか?」

 

 

「行けませんね、このままではジリ貧ですよ?」

 

 

「どうにかできないものでしょうか?」

 

 

叩いても再生し続けるPXに紅葉と玉響、麗王は困ったような顔を浮かべる

 

 

「いや、そうでもない」

 

 

「どういうことだ?」

 

 

「気づかなかったかい?最初の時と比べて奴の再生能力は明らかに落ちていることに」

 

 

「「「――っ」」」ピクッ

 

 

アスタの指摘に紅葉と玉響と麗王がハッとした顔を浮かべる

 

 

言われて思い返してみれば最初の頃は瞬時に回復していた傷も先ほど再生した際には明らかにラグが生じていた

 

 

「なるほど、奴の再生能力も確実に弱体化しているというんだな?」

 

 

「うん、そして再生能力が弱まっている今がチャンスだ。奴が再生が追いつかないほどの一撃を与えることができれば」

 

 

「奴を倒すことができるということですね!」

 

 

「そう言うことだね」

 

 

紅葉と玉響がアスタの話を聞いて勝機を見出したと期待に胸を膨らませる

 

 

【「グゥウウ、グォオオオオ!!」】

 

 

そうして話し合いをしている最中、再生が終了したPXが突進してきた

 

 

【「ガウッ!!」】ドドォォォォン!

 

 

「「「「――っ!!」」」」

 

 

突進と跳躍による勢いを乗せた拳をPXが繰り出し、アスタたちがそれを避ける

 

 

次の瞬間、PXの拳が地面を裂いた

 

 

間一髪のところでアスタたちは回避し、散開する

 

 

【「グォオオオオ!!」】

 

 

「――っ!?」

 

 

 

ガキィイイイイイイン!!

 

 

 

しかしその直後、標的をアスタに定めたPXが襲い掛かり、両者共に鍔迫り合いに発展する

 

 

「ぐっ、ぬぅうううう!?」

 

 

【「グゥウウウウウウ!!」】

 

 

得物を盾にし、攻撃を防いだアスタだったが、PXは力でそれをねじ伏せようとする

 

 

「させんぞ!!」

 

 

「今助けますアスタさん!!」

 

 

アスタのピンチに紅葉と玉響が再び加勢に入ろうとする

 

 

【「――ッツ!!」】プシュルルルルル!

 

 

「なっ、きゃあっ!?」

 

 

「ぐあっ!?」

 

 

しかしその直前、背中から発生させた触手が紅葉と玉響を拘束する

 

 

「紅葉、玉響!?」

 

 

捉えられてしまった2人を目にしたアスタに焦りの表情が浮かぶ

 

 

3人ともに危機に追いやられようとしていた

 

 

「秘伝忍法――っ!!」バッ!

 

 

 

シュン!シャキキキキキン!…ズシュゥウッ!!

 

 

 

【「――ッツ!?」】

 

 

「「――っ!?」」

 

 

「今のは!?」

 

 

突如、一閃の斬撃が走るや即座に無数の斬撃が発生し、紅葉と玉響の拘束を解くことに成功する

 

 

「お二人を傷つけることは許しません!」

 

 

「「れ、麗王(さん)!?」」

 

 

2人を触手の魔の手から救い出した者の正体、それは麗王だった

 

 

「次です!今度はわたくしがアスタさんをお助けする番です!」

 

 

麗王は紅葉と玉響を助けるや即座に追撃の秘伝忍法を発動させる

 

 

剣を構える麗王の背後に獅子座の星座が浮かび上がる

 

 

「秘伝忍法【ライトニングブレード】!!」

 

 

そして麗王が獅子座の輝きを纏った切先をPXに振り下ろすのだった

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。