潜伏中のPXを探し出すアスタたちは区画内へと到着する
その時、銀嶺に情報処理担当のメイドたちから情報を得たことで一同はそこに向かった
目撃情報のあった場所に到着したアスタたちは周囲を捜索する
「ぎやぁああああああ!?」
「「「「「――っ!?」」」」」
するとその時、アスタたちのいる場所の近くから男性の悲鳴が聞こえてきた
「いっ、今のは!?」
「誰かが襲われているに違いない、みんな急ごう!!」
「「「「――っ!!」」」」
アスタの呼びかけにより麗王たちもその後に続くように現場へと向かっていった
走ること少しして前方の方の曲がり角のほうに人の影が見える
「あそこか!」
影を見つけたアスタが先行して路地裏にやってきた
「――っ!?」
次の瞬間、アスタはそこで凄惨な光景を目撃する
「…ッツ?」
「見つけたぞPX!!」
視線の先には先ほどの悲鳴の主と思われる血まみれの男性が
さらにはその上に馬乗りにのしかかっているホームレスの男がアスタに気づき、視線を向ける
「――ッツ!」
目の前の人物がアスタであると確認するや即座に帰省しているホームレスの体でこちらを威嚇していた
一方、アスタはPXの足元に倒れている襲われた男性の凄惨な姿に怒りを露わにし、武器を構えて臨戦態勢を取る
「よくもこの星の人を襲ったな!許さないぞ!!」
PXと一戦交えるべくアスタが腰を落とし、身構える
「…――ッツ!!」バッ!
「(来たっ!)」
しびれを切らしたPXがアスタに飛びかかろうとした
「「――っ!!」」シュンシュン!
「―ッツ!?」
するとその直前、頭上から飛び降りる2つの陰に気づいたPXが動きを止める
「「はっ!!」」
陰の正体は銀嶺と玉響であり、彼女たちはPXめがけて何かを投げつける
ボン!プシュルルルルル!
「――ッツ!?」
投げられたそれがPXの目の前で爆発し、そこから捕獲用のネットが現れる
油断していたPXがまんまとそのネットに引っかかってしまった
「アスタさん。お待たせしました!」
「麗王、みんな!」
そのタイミングで麗王たちがアスタの元に集まる
「ッツ!――ッツ!?」
捕縛されたPXがネットを破って抜け出そうとする
「まずいぞ。このままじゃ逃げられる!?」
「させません。皆さん行きますよ!」
「「「はい(うむ)!」」」
麗王たちは即座に行動を開始した
4人揃って印を結びだす
「「「「忍結界!!」」」」
次の瞬間、4人が一斉に術を発動させると不思議な力が路地裏全体を覆いつくしていった
アスタたちとPXが次に意識を取り戻した時には既に全員が結界内に入っていた
「ッツ?」
PXは自分がいきなり異空間に飛ばされたことに困惑した様子で周囲をキョロキョロとしていた
だがそれがPXの油断を招いてしまった
「「――っ!!」」バッ!
ガキィイイイイン!
「――ッツ!?」
隙を突いた紅葉と玉響が攻撃を仕掛けたとともに動きを封じた
2人からがんじがらめにされ、身動きの取れないPXはそれから抜け出そうと暴れる
「くっ、大人しくしろ!?」
「何という力、でも負けません!絶対に離しません!?」
紅葉と玉響も逃すまいと必死に踏ん張りを見せる
「いけません。このままでは紅葉さんと玉響さんが持ちこたえられません!?」
傍から様子を見ていた銀嶺が状況を分析し、その危うさをアスタたちに投げかける
「心配はいらないよ銀嶺、2人の頑張りを無駄にはしない――っ!!」バッ!
「行ってくださいアスタさん!」
PXの身動きが封じられている合間にアスタが準備を整えるとともに飛び出した
麗王がその光景を見て激励を送る
「――っ!!」
声援を受けたアスタが瞬く間にPXとその動きを封じている紅葉と玉響との間合いを詰めた
「アスタ!」
「お願いいたします。アスタさん!」
紅葉と玉響がそれを見て拘束する力を強める
「――ッツ!?」
2人の拘束が強まったことに気づいたPXが焦った表情を浮かべる
「任せろ!――はぁあああ!!」ドスッ!
「グッ!?」
次の瞬間、アスタが手に装着させている装備を勢いよくPXの腹部に叩きつける
「ふぅうううん!」
ギュィイイン!ボシュゥウウウ!!
そしてアスタが装備されているスイッチを入れると装置から電撃のような磁気を帯びたインパクトをPXに与えた
「――ッツ!?』ベチャッ!
刹那、衝撃を受けた瞬間、PXの本体が寄生対象だったホームレスの体から飛び出ていった
「――……っ」ドサッ
「あっ!?」
PXが身体から抜け出たことにより寄生されていたホームレスは糸が切れた人形のようにその場に倒れこむ
銀嶺は倒れたホームレスの元に駆け寄る
「ギン、ここはわたくしたちが応戦します。あなたはその方を連れて結界からでなさい!」
「かしこまりました!」
麗王がすかさずホームレスの身柄を安全件に避難させるよう指示し、銀嶺もそれに従う
「結界を出たら後の処理も任せます!」
「はい!麗王様、皆さま。ご武運を!」
皆を思う言葉を告げると銀嶺はホームレスを連れて結界を出ていくのだった
「「「「――っ!」」」」
銀嶺が離脱するのを確認したアスタたちは即座にホームレスから抜け出たPXに視線を向ける
『――ッツ!』グニュ、グニュニュ~!!
直後、脈動していたPXが徐々に大きくなっていく
『グゥ…グォオオオオオ!!』
そして次の瞬間、大きさを増したPXが液状からどんどんと形を成し、異形の怪物のような容姿に姿を変えてしまった
「な、なんですかあれは!?」
「なんて…なんてグロテスクなんだ」アセアセ
麗王と紅葉は巨大化したPXの姿に驚愕する
外見から見ても人の骨格をベースとしつつ、至る所にネズミやイタチ、蛇、虫など多種に渡る生物の特徴が垣間見える
「あれは全部奴がこれまで寄生し、吸収してきた生物の遺伝子を結合させた姿だ」
「全ての遺伝子を?」
「うん。だけど整合性がとれてないせいであんなにもアンバランスな姿になり果ててしまったんだろう…愚かな」
アスタは目の前のPXの姿は取り込んだ生物の遺伝子を結合させた姿であること
さらには宿主を失い、急ごしらえで自ら肉体を生成しようとしたがために遺伝子同士の結合がうまく行かず化け物の姿になったのだという
「ともかくこれ以上の被害を出すわけにはいかない。絶対にここで仕留める。力を貸してくれみんな!」
「はい、わかりました!」
「お任せください!」
「いっちょ派手にやるとしよう!」
意を決したアスタの呼びかけに答えるように麗王や紅葉、そして玉響が共にPXを討つべく身構えるのだった