烏合の衆の如き忍たちを蹴散らしたのも束の間、そこに神楽衆が1人
尋常ならざる闘気を放つ彼をと戦うべく蟲髑はそのローブを脱ぎ捨て、真なる姿と自らの名を語り、
【「――ッツ!!」】
「ふぅううん!!」
ガキィイイイイイン!!
刹那、梧桐がそう言い放つと同時に身構えを取るとともに刀を大きく振りかぶり蟲髑めがけて切りかかる
これを見て蟲髑がすかさず戦斧を盾代わりに防いだ
2人の戦いの火ぶたが切られた瞬間である
「っ、はあっ!!」
攻撃を戦斧で防がれた梧桐が今度こそと二太刀目を振るう
【「フン!!」】パシィィン!
「うわっと!?」
しかし今度は防がれるのではなくはじかれてしまった
【「――ッツ!!」】ドゴォォォン!!
「ぐっ、ぐぐぐぐぐっ!?」ギギギ!
二太刀目をはじかれたことでよろけている隙を突いた蟲髑が戦斧を勢いよく振りおろし
対して梧桐がすかさずそれを刀で受け止める
「ぬぅ…さ、流石は上位妖魔だな。すげえ力だ!?」グヌヌ
【「ソレヲ言ウナラ貴行モナ、並ミ大抵ノ者デアレバコノ一撃デ真ッ二ツニナッテイルトコロダWW」】
「へっ、お褒めに預かり公営ってね。安心しろ、こんなもんでやられるような軟な鍛え方はしてないんでね。勝負はこっからだ!!」
梧桐が宣言をするとともに防いでいた戦斧による押し込みを刀で勢いよく弾き飛ばした
「おらおらおらおら!!」
【「――ッツ!?」】
そこから怒涛の反撃を繰り出してきた
「(ご主人様さまが押されている。やはり上忍の中でも抜き身出た存在だといわれているだけのことはある)」
戦況を観察しながら
「どうした!反撃してこないのか!」
追い込みを見せる梧桐が蟲髑に挑発をいれる
【「…――ッ!!」】
「――っ!?」
しかし言われっぱなしでいる蟲髑なわけもなく、その言葉の直後に再び梧桐の刀を戦斧ではじいた
【「アマリ俺ヲ見クビラナイデモラオウ…フン!!」】
「ぐっ!?」
反論の言葉を吐くと同時に蟲髑が反撃を開始した
【「フン、フン、フゥン!!」】
「ぬっ、ぐっ!ちぃっ!?」
巨体から繰り出される蟲髑の戦斧の連撃が梧桐を追い込んでいく
「(よし、ごしぃが巻き返し始めた。いける、いけますよ!)」
「馬鹿な、梧桐体長が押されている!?」
「なんて奴だ!?」
この状況を目にしていた
梧桐の部下たちは彼が押されていることに驚かされていた
【「フン!!」】
「やるじゃないか!さっきの言葉は訂正させてもらうぜ…だが、俺もやられっぱなしじゃないんだよ!!」
追い込みを見せる蟲髑だが梧桐も負けられないと男の意地を見せ
再び切りかかる
それに対し蟲髑が戦斧で攻撃を防ぐ
「ちぃっ!」
【「ハアァァ!!」】
「ぐうっ!」
だが、蟲髑がすかさず戦斧を突き出したのを見て梧桐が刀でそれを防ぐ
勢いが残っているせいもあってか地面を抉りながらに
「この程度で俺が!」
【「甘イナ」】カチッ
ガチャ…ジュキン!
「なっ!?」
それは刹那の出来事、攻撃を防いでしてやったりと思いきや
これで終わるわけがないと言わんばかりに蟲髑が戦斧の持ちて部分をスライドさせる
【「――ッツ!!」】
すると戦斧の持ち手部分が尖った針状の武器へと変わり、蟲毒はすぐさまそれを突き立てた
ザシュゥゥゥゥゥン!!!
貫かれたような音が響くとともにぽたりぽたりと流れる赤き雫
梧桐の左肩が鋭利なそれによって貫かれるように突き刺さっていた
「ぐっ!?」ズシュッ!
肩を貫かれた梧桐が痛みを覚えつつもすかさず後方に下がっていった
「…ぐぅっ」
「「「隊長!?」」」
肩を抑え、悶絶する梧桐の姿を見ていた部下たちは驚いていた
「…へっ、へへへ…や、やってくれるじゃねぇか?まさか隠し武装だったとはな」
【「言ッタハズダ。甘イトナ」】
「ごもっともで…ぬぅぅ」
言葉を交わし終えると蟲髑が戦斧を下げて少し後ろに下がる
梧桐のほうは切られ、血を流している左腕あたりを抑えながら蹲っていた
【「コノママ戦イヲ続ケルカ引クカ選ブガイイ」】
手負いの梧桐に対してそう蟲髑は投げかける
「…はっ、馬鹿言っちゃいけねぇよ。仮にも俺は上忍であり上の奴らの命令をこなさなければならねぇ、何より俺を慕ってるあいつらの信頼を裏切るわけにはいかねぇんだよ」
自分のことを心配そうに見ている部下たちに視線を向けながら梧桐はそう語る
【「見事ナ心ガケダ。敵ナガラ敬意ヲ称ス。ダガ、例エソウデアロウトコノ状況ハ覆ランゾ?」】
「だろうな…あんたがそんな隠し玉を使うってんなら、ちょっとばっかしこっちも隠し玉を使わせてもらうぞ」
【「隠シ玉ダト?」】
「そうよ。見て驚くなよ。すぅ…ふぅ…」
梧桐は立ち上がるとともに目を閉じてゆっくり深呼吸をする
「…【秘伝忍法・闘刀魂】!」
唱えるようにして術の名を呟く
ギュィン!ギュオオオオオオオッ!!
【「――ッツ!?」】
「――っ!?」
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
次の瞬間、術を発動させた梧桐の体から凄まじいエネルギーが発生する
「こ、これは…梧桐の気がどんどん膨れ上がっていく!?」
磊梨花は膨れ上がっていく梧桐の力に恐れを覚える
「ふぅ~……待たせたな?さぁ、続きと行こうぜ」
【「……ッ!」】シャキコン
パワーアップをした梧桐が第二ラウンドの宣言をし、蟲髑は静かに武器を構える
「…――っ!!」バッ!
【「――ッ!」】
刹那、地面を蹴って突っ込んでくる梧桐を前に蟲毒が武器を身構える
「おーらよっと!!」
ガギイイイイン!
【「ヌゥッ!?」】
術の効力のせいか先ほどよりも力が増しているのを蠱髑は得物を伝って感じた
【「(重イ、何ト重イ一撃ダ)!?」】
「ふん!どりゃぁああっ!!」
【「グウウウ!?」】
ドドオオオオオン!!
「だ、旦那さま!?」
吹き飛ばされた蟲髑の光景を目にした
【「――ッツ」】
はるか後方の壁に吹き飛ばされるも蟲髑はすぐに体制を立て直した
「ほう、やるな。この闘刀魂を発動させた俺の一撃を食らってすぐさま立ち上がれるなんてな?」
「いいね、最高だぜ。気持ちが高ぶってくらぁ…さぁ、続けようぜ。この血沸き肉踊る戦いをよ!!」
蟲髑との戦いに高揚を感じながら