閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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楽喜(ラッキー)の策略 

梧桐を倒した蟲髑だったが、その直後に楽喜(ラッキー)と名乗る男が現れた

 

 

楽喜(ラッキー)は梧桐諸共蟲髑と椎奈を術に嵌めて身動きを封じてしまうのだった

 

 

 

 

四方を囲むようにして4人の忍たちが結界内を張り、閉じ込めた椎奈たちを苦しめていく

 

 

「うぅ…ぐぅうう!?」

 

 

【「ヌッ…グヌゥウウ!?」】

 

 

「ふふん、動けないでしょ?そこにいる脳筋と戦ってもうへとへとでしょうから無理もないだろうけどね〜?」

 

 

円陣に閉じ込められた椎奈たちを見て楽喜(ラッキー)は愉悦感に浸っていた

 

 

【「貴様、何故コンナ事ヲッ?」】

 

 

「ん?」

 

 

【「オ前タチノ目的ハ俺ノハズダロウ。何故味方ヲモ巻キ添エニ!?」】

 

 

自分を閉じ込めるならいざ知らず、仲間であるはずの梧桐までも一緒に巻き込んだことが解せなかった

 

 

「あらら~ん愚問じゃないかしらそれ?私たちの標的はあんたの討伐なの、それを行える絶好の機会が訪れたんだからそれを利用しない手はないでしょ?」

 

 

蟲髑の問いに対し、楽喜は蟲髑を捕まえるためにこのタイミングを待っていたのだという

 

 

「確かに梧桐殿までも閉じ込めちゃったのは悪いとは思ってますがね~、でもでも、そもそもこうなったのも梧桐殿があんたにやられちゃったからなのよ~?」

 

 

さらにはこうなったのも梧桐がやられたせいだと逆に彼を非難する

 

 

「本当、カグラのくせに情けないったらありゃしませんね。やはり考えなしの脳金がカグラになれることが間違い、カグラになるべきは私のような優れた人間こそ相応しいのですよ」

 

 

不甲斐ない梧桐より自分がカグラにふさわしと豪語していた

 

 

「…わけ、ありません」

 

 

「んん?」

 

 

するとその時、けたけたと笑い声を上げる楽喜(ラッキー)に割り込むように椎奈が何かを呟く

 

 

「なんだ~い、今何か聞こえたような気がしたけど、なんて言ったのかな~?」

 

 

か細い声のせいで聞き取れなかった楽喜(ラッキー)が椎奈に近づき、耳を傾ける

 

 

「…あなた程度の人が、カグラになんかなれる訳ありません!」

 

 

「なっ!?」

 

 

直後、椎奈は先ほどとは比較にならないほどはっきりとした声で楽喜(ラッキー)がカグラになることは不可能だと発言した

 

 

「私じゃカグラになれないだって?ちょっと君、何ふざけたこと言ってんのかな~!?」

 

 

椎奈のその発言に今までふんぞり返るような態度を取っていた楽喜(ラッキー)が途端にムカッとした顔を浮かべる

 

 

「自分の手を汚さずにこんな姑息な手を使うような方がカグラになんてなれる訳ありませんから!」

 

 

楽喜(ラッキー)のその態度にももの動じず、再度彼がカグラになる器ではないということを公言する

 

 

「こ、こいつ。ふざけんじゃないわよ!!」ペシン!

 

 

「痛っ!?」

 

 

【「――ッツ!?」】

 

 

椎奈のその言葉にキレた楽喜(ラッキー)が彼女に手をあげる

 

 

彼女に手をあげるのを見て蟲髑が驚愕する

 

 

「…――っ!」ギロリ

 

 

「ぬぅっ!?」

 

 

制裁の平手打ちを食らわせたにも関わらず、椎奈の自分を睨みつける眼光に楽喜(ラッキー)の余裕は完全に崩れた

 

 

それどころか自分に向ける椎奈の鋭い視線は楽喜(ラッキー)の身体に震えを覚えさせるものだった

 

 

「こ、こいつ生意気な!?そんな目で私を見るんじゃない!!」

 

 

睨みつけるのを止めさせようと再び平手打ちを繰り出そうとする

 

 

【「――ッツ!」】ゴォオオオ!

 

 

「――っ!?」

 

 

しかしその直前、蟲髑が圧を放った

 

 

【「グッ、グウウウウツ!!」】

 

 

「まっ、まずい!?このままじゃ術が破られる!?」

 

 

残る力を絞り出し、強引にこの陣を破ろうとしていることを楽喜(ラッキー)は察知した

 

 

「お前たち、何をもたもたしてるの!もっと力を込めなさい!術の威力を上げるのよ!!」

 

 

「で、ですが楽喜(ラッキー)さま、このままでは梧桐さままで!?」

 

 

「いいからやりなさい!あの梧桐(のうきん)なら死にはしないわ!仮に死んでも忍務に犠牲はつきものよ!」

 

 

もはや最初の余裕など見る影もなく、なりふり構わず円陣を作っている部下たちに威力を上げるように指示を飛ばす

 

 

「……っ!!」

 

 

「「「――っ!!」」」

 

 

部下たちは一瞬顔を見合わせるも、命令に従うべく1人が術の力を強めるとそれに続くように他の3人も威力を高めていった

 

 

【「グゥッ!?」】

 

 

「うぅ…あぁぁっ!?」

 

 

「ぬぅぅうっ!?」

 

 

術の威力が上がったことによりその中に閉じ込められている3人の苦しみがさらに濃くなっていった

 

 

「いいよいいよ!その調子よ!」

 

 

苦しむ3人を見て楽喜(ラッキー)は部下たちにそのまま威力を高めるように指示を出す

 

 

【「ググググ…ヌゥッ!?」】

 

 

「だ、旦那さま!?」

 

 

あと一歩で術を破れるところだったのに威力が上がったことにより、とうとう蟲髑の力も尽きてしまい、再び跪いてしまうのだった

 

 

「あははは!倒れた。ようやく倒れましたよ!!」

 

 

蟲髑が力及ばす倒れる様子を見るなり楽喜(ラッキー)はしてやったと言わんばかりに狂ったように笑い声を上げる

 

 

「惜しかったですね〜?あと一歩だったと言うのに…ねぇ今どんな気持ち?ねぇ、どんな気持ち〜?」

 

 

最後の最後で力を使い果たしてしまった蟲髑に楽喜(ラッキー)が屈辱的な言葉を発する

 

 

「ふふっ、そらっ!」

 

 

【「クッ!?」】

 

 

「旦那さま!?」

 

 

するとその直後、楽喜(ラッキー)が動けない蟲髑に蹴りを繰り出す

 

 

「痛いですか~?痛いでしょうね~?悔しかったら抵抗してみなさいよ!ほらほらほら!!」

 

 

【「――ッツ!?」】

 

 

「止めてください!?やめて!?」

 

 

動けない蟲髑に何度も何度も踏みつける楽喜(ラッキー)に椎奈が必死に懇願する

 

 

しかし、そんな彼女の思いも虚しく楽喜(ラッキー)は蟲髑を踏みつけていった

 

 

やがて何度目かの踏みつけを放ったところでスタミナが切れたのかそれを止めた

 

 

「ふぅ…ふっふふふふ、ザマァありませんね」

 

 

【「……ッ」】

 

 

踏みつけられて土で汚れてしまっている蟲髑を楽喜(ラッキー)は嘲笑する

 

 

「さてと、お遊びはこれくらいにしてそろそろ始末するとしましょうかね…おぉ、ちょうどいい。あれで止めを刺すとしましょうか」

 

 

そうしてなじることに飽きた楽喜(ラッキー)が蟲髑を始末することを決め、近くに落ちていた刀を発見し、それを取りに向かっていった

 

 

「(どうしましょう、このままじゃ旦那さまが殺されてしまう。何か、何か手はないの!?)」

 

 

椎奈は必死に頭の中で考え込んでいく、この状況を打開できそうなものはないかと

 

 

愛する蟲髑を救える手立てを…

 

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