ではどうぞご覧ください
その日もいつもと変わらぬ何気ない一日が始まっていた
町の住人たちはいつも通りの日常を当たり前のように過ごし、平和な時が流れていた
「柳生ちゃん。一緒についてきてくれてありがとうね♪」
「気にするな。オレはいつでもお前のそばにいてやるからな」
「えへへ~…でも、佐介くんが来てくれてたらもっと楽しかったんだろうけど」
「仕方ないだろ。あいつ今日の昼当盤はあいつと斑鳩だからな……まぁ、残念ではあるな」
商店街に遊びに来ていた雲雀と柳生は2人で楽しい時間を送り、彼女たちもまたこの幸せを噛み締めていた
……だが、当たり前と思っている平和はちょっとしたことで脆く崩れ去るものである
雲雀たちが用を済ませ、帰ろうとした時だった
ドガァァァァン!
「…きゃっ!」
「ひばり!」
穏やかな平和な街に突然爆発音が鳴り響く
「ひばり、大丈夫か!?」
「うっうん。なんとか……あっ!柳生ちゃんあれ見て!」
「…っ!?」
雲雀が指差し、柳生が目を空へ向けるとそこにはありえない、それでいておぞましき光景が広がっていた
町の中をこちらに向かって行進する無数の影が
現れたのはゴブリンや二足歩行のワニ、宇宙生物やロボット兵士など様々な化物たちだった
「な、なんだあいつらは!?」
「あっ、あれって」
「どうしたひばり?」
何か驚いた様子の雲雀を見た柳生が尋ねる
「ひばりあの怪物さんたち見たことある」
「なんだと?」
「あの怪物さんたちみんなゲームの敵キャラだよ」
「ゲームの敵キャラだと?」
街を襲っているのがゲームの敵キャラだと聴かされ柳生は驚く
そんな柳生たちを他所に怪物たちが人々を襲い始めた
人々は恐怖でその場から逃げ出そうとする
そんな人々を怪物たちが手にする武器で次々と切り裂く
切られた者たちは切られたにも関わらず血を流すことはなかった
だが変わりに人々の体にノイズのようなものが走り、やがて苦しみ出すのだった
「や、柳生ちゃん」ガクブル
「ひばり。オレの後ろに!忍・転身!」
雲雀を守らんと転身した柳生が構える
すると柳生たちに気づいた怪物たちが彼女たちに襲いかかる
「秘伝忍法・薙ぎ払う足!!」
襲いかかる怪物たちを柳生が蹴散らす
だが、吹き飛ばした矢先に別の奴らが迫り来る
「っち、きりが無い」
「佐介くんたちに応援を呼ぼう!」
雲雀は急いで佐介たちにこのことを伝えるべく、携帯をかける
その頃、佐介たちは…
「佐介さん。次はこちらを切ってもらえますか」
「はい、お任せください」
「佐介くん、斑鳩さん。こっちも用意出来たよ」
「ありがとうございます飛鳥さん」
半蔵学院の忍学生寮の台所にて佐介と斑鳩がお昼ご飯の準備を、飛鳥がその手伝いをしていた
「それにしても柳生ちゃんたち遅いね?」
「言われてみれば確かに、いったいどうしたんでしょうね?」
お昼になっても帰ってこない柳生たちを心配している時だった
「おいみんな大変だぞ!」
「かつ姉?」
そこへ突然、血相をかいた葛城が現れた
「どうしたんですかそんなに慌てて?」
「呑気なこと言ってる場合じゃねぇって、今ひばりから連絡があったんだけどよ商店街がやばいことになってるらしいんだ!」
「な、なんですって!?」
葛城のその言葉を聞いた佐介たちは驚きの声をあげた
「今柳生が商店街を襲ってるやつらと戦ってるんだって!」
「みなさん!急いで柳生ちゃんたちを助けに行きましょう!」
『おー!!』
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
「柳生ちゃん。大丈夫?」
「し、心配いらないさこれくらい」
息が上がっているがひばりを心配させまいと言い聞かせる柳生
だが、そんな彼女たちの前に次々と新手が押し寄せてくる
「くっ、くそっ!」
「柳生ちゃん無理しないで!ひばりも戦うよ!」
「ひ、ひばり」
彼女の傷つく姿を見てられないとひばりも戦う意志を見せる
そんな彼女たちに怪物たちが一斉に攻め入る
だが、その時だった
「獣波拳!!」
ガオォォォォォォ!!
飛びかかった怪物たちを獅子の姿を象ったエネルギーが吹き飛ばした
「あれは!」
シュン!シュシュシュシュン!
「ひばりちゃん!柳生ちゃん!無事ですか!」
「佐介くん!それにみんな!」
ひばりたちの元に佐介たちが駆けつけてきた
「遅いぞお前ら」
「そう言うなって、これでもかっ飛ばしてきたんだからよ」
「お二人に怪我がなくてよかったですわ」
「あいつらだね、ひばりちゃんたちを苦しめたのは」
飛鳥たちは目の前に見える敵たちに視線を向けた
「気をつけろ。やつらに切られたりすると体が妙なことになるみたいだ」
「そりゃ厄介だな」
「ならば攻撃を食らうわけにも行きませんね。ここは迅速に敵を排除しますわよ!」
『おー!!』
斑鳩の号令を受け、佐介たちは一斉に戦闘を開始する
「ふっ、螺旋脚!!」
ビュォォォォォ!!
「二刀繚斬!!」
シュン!ジャキィィィィン!
「飛燕鳳閃・壱式!!」
スッチャキン ズシャシャシャシャシャシャ!
「クロスパンツァー!!」
ダダダダダダ!ドン!
「氷の足!!」
バシシシシシ!カチンコチーン
「忍兎でぶーん!!」
ビュウゥゥゥ!ドオォォン!
秘伝忍法を駆使し雑兵どもを次々と蹴散らしていった
「へっ、お前らごときじゃ相手にもなんねぇぜ!」
葛城が敵を挑発する
「だったら次は俺たちが相手になってやるぜ」
「っ?」
すると背後から声が聞こえ、向いてみると白い白衣を着た体格のいい男と女性がこちらに向かって歩いてきた
その事態を見た佐介たちが葛城の元に駆けつけてきた
「あなた達はいったい?」
「お前たちが知る必要はない、お前たちは我々の計画の妨げになる。ここで排除させてもらうぞ」
すると男が手にする何かを佐介たちに見せつけた。見せつけられたのは何かのカセットのようなものにグリップが付いているようなものだった
「なんですかそれは?」
「"この世界"のお前たちにはわからぬものさ」
佐介たちは男の言っていることの意味がわからなかった
そんな佐介たちを他所に男はカセットのグリップを押す
《ドンキーコング!》
カセットが起動すると周囲に光が走りだし、男たちの背後にゲーム画面が映し出されその下には「GAME START」と書かれていた
佐介たちが驚く中、男が手にしているカセットを左肩部分に突き出すとカセットが男の体内に入っていく
すると前方にゲーム画面のようなものが現れ男がそれを潜ると
男の姿が変化し、ゴリラをイメージしたようなアームを装備した怪人「コングルバグスター」に変わった
「へへへっ、どいつからぶっ殺してやるかな?」
変身を完了させた男が両手をがんがんとぶつけながらそうつぶやく
「あなた達に地獄を見せてあげる」
さらにその隣にいた女性も男が持っていたのと書かれているもの以外は同じものを取り出しグリップを押す
《メトロイド!》
先ほどと同じく一瞬光が走った
そして女性はカセットを自分の右膝に射し込んだ
カセットが体内に入ると女性は右手にプラズマ砲弾を発射するアームを装着した怪人「メトロスバグスター」に変化した
「行くぜ~!」
「ふっ!」
バキュン!ボバァァァァン!
「たあぁぁぁぁぁぁ!!」
先制攻撃を受け、佐介たちも戦闘態勢に入り、駆け出した
そしてコングルを佐介、飛鳥、葛城が相手をし、メトロスには斑鳩、柳生、雲雀が相手をしていく
「おらっ!!」
ドゴォォォォォォォォォン!
「うわっ!?」
「きゃっ!?」
「やろう!?」
地面を叩きつけ、その勢いで瓦礫を飛ばし佐介たちを攻撃する
「ふっ!」
ボン!!ドバァァァン!
「っ!?」
「ケホッ!ケホッ!」
「やつめ!?」
右手の砲弾からミサイルが発射され、斑鳩たちにある程度近づいた瞬間爆発した
「ほらほらどうしたその程度かよ?」
「やあっ!」
「おりゃあぁ!!」
ザシュン!ドン!
飛鳥と葛城が攻撃を繰り出す
「へっ、効かないな!!」バン
だが、コングルの強靭な肉体によってそれは弾き返されてしまう
「これでもくらいやがれ!」
「「っ!?」」
反撃と言わんばかりにコングルが飛鳥達に迫る
「おりゃっ!うりゃぁぁ!!」
「きゃあぁぁぁぁぁ!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
「飛鳥ちゃん!かつ姉!?」
コングルの剛腕を叩きつけられた飛鳥と葛城が佐介の元まで飛ばされてしまった
「2人とも大丈夫ですか!?」
「うっうん。なんとか…」
「大丈夫…だぜ」
そう言って立ち上がろうとした瞬間だった
ジジジジ
「うっうぅぅ!?」
「がっがあぁぁ!?」
「ふっ、2人とも!?」
突然、体にノイズが走りだし、飛鳥と葛城が苦しみだした
「あっ、あれは!?」
それを見た柳生は飛鳥たちに起きた症状が町の人達と同じものであることに気づいた
「よそ見してる暇はないわよ!」
「柳生ちゃん!」
「っ!?」
柳生が再びメトロスに目を向けると手のプラズマ砲にエネルギーをチャージしているようだった
「喰らいなさい!!」
そしてメトロスがチャージを完了させたエネルギー砲弾を柳生たちに向かって放った
ドバァァァン!
「うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「「きゃああぁぁぁぁ!!」」
砲弾の直撃を喰らい、柳生たちも佐介の方へと吹き飛ばされてきた
「みなさん!…っ!?」
すると柳生たちも飛鳥たちと同じ症状が現れ、苦しみだした
「さて、残るはお前だけだぜ」
「さっさと楽にしてあげるわ」
「みんなにはこれ以上触れさせません!」
迫り来る2体の敵を前に佐介が戦う覚悟を決めた時だった
シュイィィィィ!
『っ?』
突然、上空にトンネルのようなものが出現した
「あれは?」
「っち、おってきやがったのか」
「しつこいわね」
佐介はこの現象に驚き、コングルとメトロスは面倒臭うな顔を浮かべた
するとトンネルの方からこちらに向かって飛んでくる一筋の光が
そして光が地面に落下した瞬間、衝撃波が発生し、風圧に飛ばされないようこらえた
光が落下してきた直後、周囲に円状のよくわからないものが浮かんでいた
GAME START
【レベルアップ! ハンティ、ハンティ、ハンティ、ハンティング! 狩るか狩られるかのハンティング!】
効果音とともに煙が晴れるとそこには全身をパワードスーツに覆われた戦士が跪きながら構えていた
「はっ!!」
そして跪きから立ち上がるとともにポーズを決めた
「な、なんなんだ?」
この予想外すぎる状況に佐介は只々唖然とするのだった