留守番を任せたはずのユウがついてきていることに気づかず
皆の前にユウの姿を見せることとなってしまった
「……本当にお前ユウなのか?」
「うん、そうだよ九魅ねぇね」
あれからいろいろあってごたごたしたが、夕焼がなんとか場をなだまさ今に至る
「しかし、俄には信じられないわね?」
「確かにそうですね。あのユウちゃんが人間になって帰ってきただなんて?」
「やっぱりみなさんもそう思いますよね…」アハハ
一通りの話しは聞いたが、それではいそうですかと納得できることでもないことは夕焼もわかっていた
「よーし、それならテストだ!」
「テスト?」
するとここで九魅が閃いたと言わんばかりにユウにテストをすると言い出した
「ちょっとバカ九魅、テストって何をさせようとしてるのよ?」
「うるせぇぞアホ深里、このままじゃあ拉致もあかねぇだろ。こいつがアタシたちの知ってるユウだっていうのならそれを証明するためにもテストするのが手っ取り早いってもんだろ?」
「…でもテストって言ったっていったい何をするのよ?」
今回ばかりは一理ある九魅に言い負かされそうになる深里だったが、同時にそのテストの方法についてを問いただす
「こいつがユウならアタシたちしか知らないことも知ってるはずだろ?もし答えられればそれは正真正銘、こいつがアタシたちの知ってるユウだってことさ」
本物なら答えられる問題をだし、目の前のユウが本物か偽物かこの場において白黒はっきりさせるに最適な案を九魅が打診する
「なるほど!」
「確かにそれは名案です〜」
「この議題に決を決めるにはもってこいなアイディアですね」
九魅の提案に皆も納得し、そうしようという意見になった
だが、深里のほうは九魅にいいところ取られて少しムスッとした顔を浮かべていた
「よし、これからアタシたちしか知らないことを答えて見せろ、そうしたらお前をユウだって認めてやるよ」
「いいよ九魅ねぇね」
質問に答えるようにと告げる九魅にユウは何の疑いも持たないと言うような表情でそれを了承する
「じゃあ答えてみてくれ、アタシたちしか知らないことを」
ユウからの許可を得たことにより、九魅が問いかける
「うん。えっとね~…あっ、そうだ!これならどうかな。みんなで写真を撮った際に九魅ねぇねが深里ねぇねの肩に手を置いて深里ねぇねを怖がらせた時とか」
「あっ、やべっ!?」
「えぇっ!?」
するとユウは九魅が集合写真を撮る際に心霊現象に見せかけたいたずらを深里にしたことを話す
その話しをきいた九魅は墓穴を掘ったと言わんばかりの顔を浮かべ、深里は驚き顔を浮かべた
「やっぱりあんただったんじゃない!何よあの時しらばっくれて!」
「い、いいじゃねかよ!別に何もなかったんだからよ!?」
「何よ開き直り!」
「まぁまぁ2人とも」汗
犯人が九魅だと分かるや深里が突っかかり、言い争いに発展する
2人をなんとか止めようと夕焼が間に入って宥めようとしていた
「ふむ、2人の反応からして事実のようですね?…もしユウくん、もう一つ何か知ってることはありませんか?」
九魅と深里を見て那智はこれが事実であることを察し、もう一つ質問をすることで更なる確信を得ようとする
「うんいいよ那智ねぇね。うーん…深里ねぇねが九魅ねぇねの漫画を黙って持って行っちゃったこととか?」
「ふぇっ!?」
「はぁっ!?」
「ちょ、ユウくん!?」
するとユウが次なる質問の回答として深里が九魅の漫画を借りパクしていたことを暴露する
「あれお前だったのかバカ深里!おかしいと思ったんだ。どこを探しても一巻がないと思ってたら!?なに人の漫画借りパクしてやかんだこの野郎!?」
「うっ、うるさいわね。確かにちょっとは悪いと思ってたけど!?元々ちゃんと部屋の整理をせずに散らかしてばかりいるから無くなったことにも気づかないのよ!?」
「開き直ったんじゃねぇ!」
落ち着かせようとした2人がユウの更なる爆弾発見により再び喧嘩に勃発してしまう
「こ、こうなったら!?」
「ゆーちゃん、ちょっと待って!?」
「刀を抜いたら夜叉さんに入れ替わって暴れるでしょ!?」
『お前らオレをなんだと思ってやがんだ?』
2人の喧嘩を止めようと刀に手を伸ばそうとする夕焼を牛丸と那智は必死に止めようとしていた
その際、那智の一言を夕焼の中から聞いていた夜叉は心外だと言わんばかりにマスっとした顔を浮かべるのだった
ユウの爆弾発言により、壮絶な喧嘩に発展しかけた騒動から数分が経過した
「九魅さん、深里さん。これでわかっていただけましたか?」
「あっ、あぁ。心底理解できだぜ」
「この子がユウだって言うことがね」
決死の思いで宥めに宥めた結果、未だ少し歪み合ってはいるものの、話しを聞いてくれるまでは落ち着いた
2人しか知らないことをスラスラと言えたことで九魅も深里もこれには認める以外の選択肢が出てこなかった
「すごいです〜。本当にユウくんが人間になって帰って来るなんて〜?」
「確かに、こんな奇跡のようなことが本当に起こるものなのですね?」
「ボクも牛丸ねぇねと那智ねぇねに会えて嬉しいよ♪」
牛丸と那智に頭を撫でられ、ユウは嬉しそうな顔を浮かべるのだった
「って、いけない。突然の事態で忘れてたけどもう授業の開始の時間とっくに過ぎちゃってるわよ!?」
「あっやべっ、そうだった!?」
会話に花を咲かせていた時、深里が今は授業の時間であることを思いだし、それにつられて九魅も慌てふためく
「私なんて着替えてすらいませんよ!?」
2人の会話で夕焼も自分がまだ制服でジャージにすらなっていないことに気づき、焦る
「い、急いで着替えてきます。先生に怒られるのはこの際仕方ありませんから!?」
時間が遅れてしまっている以上、取り繕う事もできない、攻めてと言わんばかりに夕焼は着替えて授業に赴くことを決める
「しかしそうなりますとユウくんはどういたしましょう?」
「「「「あっ」」」」
だが、ここでユウのことについてが話題にあがる
どうしたらいいのかと皆が頭を抱える
「ねぇねたち。ボク、ねぇねたちがやる授業見てみたい!」
「「「「「えっ?」」」」」
「ボク、ねぇねたちが何をしてるのか見てみたいんだ!」
純粋な眼差しでユウが懇願してきた
夕焼たちは一瞬どうするか考える
「…仕方ありませんね。確かに授業の時間が終わるまで待っててもらうのもかわいそうですし、先生には何とか言って許可を得ましょう」
「確かにな。アタシたち全員で頼めばせんこーも無下にはしねぇだろ」
ユウからの願いを叶えるため、皆が協力することにした
「ありがとうございますみなさん…よかったねユウくん?」
「うん、ありがとうねぇねたち♪」
自分の頼みを聞いてくれたことにユウが心からの礼をいい
その純粋無垢なお礼に夕焼たちも気持ちがホワっとするのだった