閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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猪突猛進の巨大猪(そうりん) ★

山の中から現れ、里に進行しようとしている巨大猪(そうりん)を止めるべく夕焼たちがユウを残して現場に向かって行った

 

 

夕焼たちが急ぐ中、巨大猪(そうりん)がズシンズシンという足音を立てて里にどんどんと近づいていく

 

 

しかし、そんな巨大猪(そうりん)を前に里の皆もただ黙っている訳もなかった

 

 

里から少し離れた位置にて腕利きの者たちが巨大猪(そうりん)を迎え撃つべく待ち構えていた

 

 

「あっ、あれを見ろ!?」

 

 

1人が指さす先に巨大猪(そうりん)がいた

 

 

「何ということじゃ!?」

 

 

「まさか封印が破れるとは、これは由々しき事態じゃ!?」

 

 

「ともかく今はなんとしても里を守るのじゃ!」

 

 

「「「――っ!」」」

 

 

長の声を聞き、皆が身構える

 

 

【「――ッツ!!」】

 

 

そうこうしているうちに巨大猪(そうりん)が目前まで押し寄せてきた

 

 

「来たぞ、皆の衆。かかれ!!」

 

 

「「「――っ!!」」」

 

 

刹那、長の号令によって全員が一斉に仕掛ける

 

 

ある者たちは火遁を軸にした忍術で、ある者たちは手裏剣や苦無、忍者刀などの忍具を使い巨大猪(そうりん)に攻撃を仕掛ける

 

 

里の衆たちの集中攻撃が巨大猪(そうりん)を圧して行く

 

 

【「ギギギギ…グゴォアアアアアアア!!」】

 

 

 

ドドドドドオオオオオ!!

 

 

 

「「「――っ!?」」」

 

 

「な、なんという圧の咆哮じゃ!?」

 

 

しかし巨大猪(そうりん)もやられてばかりではなく、反撃の一撃として周囲を威圧する程の咆哮を挙げる

 

 

巨大猪(そうりん)の咆哮は里の者たちを怯ませ、圧をかけるほどに凄まじいものだった

 

 

【「グゴォアアアアアアア!!」】

 

 

 

バゴゴゴォオオオオオン!

 

 

 

「「「ぎゃぁあああああ!?」」」

 

 

咆哮によって怯んでしまっていた里の衆を巨大猪(そうりん)が一掃していった

 

 

その攻撃により、早くも防衛陣営の半数が撃破されてしまった

 

 

「お、おのれ!怯むでない、やられていった者たちのためにも決して奴を許してはならんぞ!!」

 

 

「「「おぉぉっ!!」」」

 

 

長の一言により、残った残り半数の者たちが巨大猪(そうりん)に仕掛ける

 

 

【「グゴグガァアアアアア!!」】

 

 

 

バシィイイイイイン!!

 

 

 

「「「ぬぁあああああ!?」」」

 

 

だが、巨大猪(そうりん)がそんな彼らの思いを踏みにじるが如く、再度猛攻を振るい、残りの半分をも蹴散らしてしまう

 

 

これにより防衛に当たっていた里の精鋭たちはほぼ壊滅に陥ってしまう

 

 

「まっ、まだじゃ…まだやられるわけにはいかん。この里をあんな化け物の好きにさせては!」グヌヌ

 

 

ボロボロになりながらも里長が里のために立ち上がろうとする

 

 

【「――ッ?」】ギロリ

 

 

「ぬっ!?」

 

 

しかしそれに気づいた巨大猪(そうりん)が里長に気づき、狙いを定める

 

 

自分が標的にされたのを見た里長はここまでかと内心思いながらも引くわけにはいかないと最後のあがきとしてにらみを利かせる

 

 

「長老様!!」

 

 

「…っ?」

 

 

するとその時、背後から聞こえてくる声に里長が反応した時だった

 

 

「「「「「――っ!!」」」」」スタッ!

 

 

里長の前に立つようにして夕焼たちが到着した

 

 

「お、お前さんたちどうしてここに?」

 

 

「あの化け猪見てすっ飛んできたんだよ」

 

 

「ここは私たちに任せてください」

 

 

巨大猪(そうりん)の相手を自分たちが引き受けると夕焼たちが里長に告げる

 

 

「無茶じゃ、あ奴はとんでもない強さなんじゃよ。まともに戦えばお前さんたちもただではすまん!わしらのことはいい、早く逃げるんじゃ!?」

 

 

精鋭部隊が全滅させられた以上、巨大猪(そうりん)とまともに戦えば夕焼たちも危険にさらされる

 

 

それを思えばこそ里長は彼女たちを止めようと必死に訴えかける

 

 

「長老様、お気持ちは嬉しいです。でも私たちはこの里が、そしてみんなが大好きです。そんなみんなが危ないとあらば何もしないなんてできませんから!」

 

 

「みなさんを絶対に守って見せます~」

 

 

「お、おまえさんたち…」

 

 

故郷を守ろうという意思は皆と共にあると夕焼たちは里長に気持ちを告げる

 

 

【「グルルルル、グォオオオオオオオオ!!」】

 

 

しびれを切らした巨大猪(そうりん)がこれ以上待っていられるかと言わんばかりの咆哮をあげる

 

 

「まったくうっせーなあの猪野郎!?」

 

 

「あんたと気が合うなんて珍しいわね。でも確かに私も同じ気持ちよ」

 

 

耳をつんざく程の咆哮にイラつく九魅に深里が共感したように語り掛けていた

 

 

「みんな、行きましょう!」

 

 

「「「「――っ!!」」」」

 

 

夕焼の号令を合図に皆が一斉に巨大猪(そうりん)に向かって行った

 

 

「やりますよ夜叉さん!!」

 

 

『おう!』

 

 

寸前まで迫るとともに夕焼が刀に手をかける

 

 

「……よっしゃ!行くぜ!」

 

 

刀を引き抜いた夕焼の表情と口調が変わる

 

 

夜叉の人格が夕焼と入れ替わったのだ

 

 

「うぉりぁあああ!!」

 

 

 

ザシュゥウウウン!

 

 

 

刹那、夕焼(夜叉)の一太刀が巨大猪(そうりん)に斬りこむ

 

 

【「…グォアアッツ!!」】ペシッ!

 

 

「ぬぁっ!?」

 

 

しかし巨大猪(そうりん)は攻撃をその立派に生えた牙で受け止めるとそのまま夕焼(夜叉)を吹き飛ばした

 

 

「っち、あの野郎!」

 

 

自分の攻撃を食らっておいてびくともしないどころか弾き飛ばした巨大猪(そうりん)に夕焼(夜叉)が悪態をつく

 

 

「夕焼さんの…いや夜叉さんの攻撃を食らっても押し返してくるなんて、流石伝承に記されている怪物ね?」

 

 

「感心している暇なんかねぇぞ。アタシたちも後に続くんだよ!」

 

 

夕焼(夜叉)の攻撃を食らっても尚押し返してきた巨大猪(そうりん)の防御力に驚愕する深里に一喝を入れながら九魅がツッコんでいく

 

 

「今度はアタシだ!食らえぇええええ!!」

 

 

九魅が間合いを取ると尾から9本の尻尾を生やし、さらには各尻尾に装備させた武器で攻撃を繰り出す

 

 

【「グゥン!!」】

 

 

「ちっ、こいつ!?」

 

 

手数を活かした攻撃を繰り出すも巨大猪(そうりん)はびくともしない

 

 

「まったくだらしないんだから!」

 

 

「あっ!?」

 

 

すると今度は深里が九魅に悪態をつきながら次は自分の番と言わんばかりに攻め込む

 

 

「風よ。吹き荒れろぉおお!!」

 

 

そして深里が持っている葉の扇を巨大化させ、強風を巻き起こす

 

 

【「グンス!!」】ブォン!

 

 

「そ、そんな!?」

 

 

だが、巨大猪(そうりん)はその身を回転させると同時にそれにより発生させた風圧で深里の風を吹き飛ばした

 

 

「那智さん、今度は私たちが行きましょ~!」

 

 

「はい!」

 

 

九魅と深里の攻撃を防いだ巨大猪(そうりん)に牛丸と那智が挑む

 

 

「【そにっくび~と】!!」

 

 

「【打金鞭】!!」

 

 

牛丸が鞭を那智が釣竿を使った打撃の欧州を仕掛ける

 

 

【「グガァアアアアアア!!」】

 

 

「「――っ!?」」

 

 

しかしそれでも巨大猪(そうりん)は咆哮による風圧で牛丸と那智を吹き飛ばしてしまった

 

 

「くっ、なんてやつだ!?」

 

 

5人の怒涛の攻め込みをいとも簡単に弾き返す巨大猪(そうりん)の強さに夕焼(夜叉)たちは攻めあぐねてしまうのだった

 

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