山の中から現れ、里に進行しようとしている
夕焼たちが急ぐ中、
しかし、そんな
里から少し離れた位置にて腕利きの者たちが
「あっ、あれを見ろ!?」
1人が指さす先に
「何ということじゃ!?」
「まさか封印が破れるとは、これは由々しき事態じゃ!?」
「ともかく今はなんとしても里を守るのじゃ!」
「「「――っ!」」」
長の声を聞き、皆が身構える
【「――ッツ!!」】
そうこうしているうちに
「来たぞ、皆の衆。かかれ!!」
「「「――っ!!」」」
刹那、長の号令によって全員が一斉に仕掛ける
ある者たちは火遁を軸にした忍術で、ある者たちは手裏剣や苦無、忍者刀などの忍具を使い
里の衆たちの集中攻撃が
【「ギギギギ…グゴォアアアアアアア!!」】
ドドドドドオオオオオ!!
「「「――っ!?」」」
「な、なんという圧の咆哮じゃ!?」
しかし
【「グゴォアアアアアアア!!」】
バゴゴゴォオオオオオン!
「「「ぎゃぁあああああ!?」」」
咆哮によって怯んでしまっていた里の衆を
その攻撃により、早くも防衛陣営の半数が撃破されてしまった
「お、おのれ!怯むでない、やられていった者たちのためにも決して奴を許してはならんぞ!!」
「「「おぉぉっ!!」」」
長の一言により、残った残り半数の者たちが
【「グゴグガァアアアアア!!」】
バシィイイイイイン!!
「「「ぬぁあああああ!?」」」
だが、
これにより防衛に当たっていた里の精鋭たちはほぼ壊滅に陥ってしまう
「まっ、まだじゃ…まだやられるわけにはいかん。この里をあんな化け物の好きにさせては!」グヌヌ
ボロボロになりながらも里長が里のために立ち上がろうとする
【「――ッ?」】ギロリ
「ぬっ!?」
しかしそれに気づいた
自分が標的にされたのを見た里長はここまでかと内心思いながらも引くわけにはいかないと最後のあがきとしてにらみを利かせる
「長老様!!」
「…っ?」
するとその時、背後から聞こえてくる声に里長が反応した時だった
「「「「「――っ!!」」」」」スタッ!
里長の前に立つようにして夕焼たちが到着した
「お、お前さんたちどうしてここに?」
「あの化け猪見てすっ飛んできたんだよ」
「ここは私たちに任せてください」
「無茶じゃ、あ奴はとんでもない強さなんじゃよ。まともに戦えばお前さんたちもただではすまん!わしらのことはいい、早く逃げるんじゃ!?」
精鋭部隊が全滅させられた以上、
それを思えばこそ里長は彼女たちを止めようと必死に訴えかける
「長老様、お気持ちは嬉しいです。でも私たちはこの里が、そしてみんなが大好きです。そんなみんなが危ないとあらば何もしないなんてできませんから!」
「みなさんを絶対に守って見せます~」
「お、おまえさんたち…」
故郷を守ろうという意思は皆と共にあると夕焼たちは里長に気持ちを告げる
【「グルルルル、グォオオオオオオオオ!!」】
しびれを切らした
「まったくうっせーなあの猪野郎!?」
「あんたと気が合うなんて珍しいわね。でも確かに私も同じ気持ちよ」
耳をつんざく程の咆哮にイラつく九魅に深里が共感したように語り掛けていた
「みんな、行きましょう!」
「「「「――っ!!」」」」
夕焼の号令を合図に皆が一斉に
「やりますよ夜叉さん!!」
『おう!』
寸前まで迫るとともに夕焼が刀に手をかける
「……よっしゃ!行くぜ!」
刀を引き抜いた夕焼の表情と口調が変わる
夜叉の人格が夕焼と入れ替わったのだ
「うぉりぁあああ!!」
ザシュゥウウウン!
刹那、
【「…グォアアッツ!!」】ペシッ!
「ぬぁっ!?」
しかし
「っち、あの野郎!」
自分の攻撃を食らっておいてびくともしないどころか弾き飛ばした
「夕焼さんの…いや夜叉さんの攻撃を食らっても押し返してくるなんて、流石伝承に記されている怪物ね?」
「感心している暇なんかねぇぞ。アタシたちも後に続くんだよ!」
「今度はアタシだ!食らえぇええええ!!」
九魅が間合いを取ると尾から9本の尻尾を生やし、さらには各尻尾に装備させた武器で攻撃を繰り出す
【「グゥン!!」】
「ちっ、こいつ!?」
手数を活かした攻撃を繰り出すも
「まったくだらしないんだから!」
「あっ!?」
すると今度は深里が九魅に悪態をつきながら次は自分の番と言わんばかりに攻め込む
「風よ。吹き荒れろぉおお!!」
そして深里が持っている葉の扇を巨大化させ、強風を巻き起こす
【「グンス!!」】ブォン!
「そ、そんな!?」
だが、
「那智さん、今度は私たちが行きましょ~!」
「はい!」
九魅と深里の攻撃を防いだ
「【そにっくび~と】!!」
「【打金鞭】!!」
牛丸が鞭を那智が釣竿を使った打撃の欧州を仕掛ける
【「グガァアアアアアア!!」】
「「――っ!?」」
しかしそれでも
「くっ、なんてやつだ!?」
5人の怒涛の攻め込みをいとも簡単に弾き返す