ユウはボロボロになりながらも
【「ブルルルルルル!!」】
威嚇と威圧の唸り声をあげながら
対するユウも道中で拾った鎌を手に身構えている
しかし恐怖を与え、周囲を威圧する
「(怖い、正直逃げ出したい。でも、ここでボクが少しでもこいつの注意を引き付けるんだ。そうすればねぇねたちが逃げる時間が稼げる!)」
恐怖を抱いているものの、それをかなぐり捨ててでも成さんとするは夕焼たちが無事に逃げ延びる事
彼女たちが無事に逃げ延びることができるならば自身の身がどうなろうとも構わないとユウは内心決意を固めていた
「さぁ、来い!お前なんかボクがやっつけてやる!」
【「ブルルル!ブルァアアアアアア!!」】
ユウの挑発の言葉を耳にした
迫りくる巨獣を前にユウはその場に佇む
「ユウくん!!」
「…この、声は!?」
するとその最中、自分の名を呼ぶ声にユウは気づいた
「「「「「――っ!」」」」」シュタッ!
その直後、ユウの前に5つの影が降り立った
「ね、ねぇねたち!?」
人影の正体は夕焼たちだった
「アタシもいるぜ」
「九魅ねぇね!?」
さらに自分の横に現れたのは九魅だった
まさかの人物たちの登場にユウは驚愕していた
「どうして…どうしてねぇねたちがここにいるのさ!ボクはただ、ねぇねたちに!?」
たまらずユウは夕焼たちに問うたなぜ皆がここにきてしまっているのかを
自分が囮になってまで助けようとした者たちが集ってしまったのかを
「ユウくん、あなたの優しさはよくわかってるわ。私たちのことを思っての行動だって言うことも理解できてる」
「だ、だったら」
「でもね、それと同じくらい私たちだってあなたを失いたくないの」
「――っ」
しかしその直後に告げられた夕焼の言葉にユウは言葉を失う
「私たちは一度あなたを失った。あの時、私たちは大事な友達であるあなたを…」
「「「「……っ」」」」
夕焼の言葉に共感するかのように皆も暗い顔を浮かべる
「またあんな思いをするのは嫌、私たちはあなた失わないためにも戦うよ!」
「「「「うん!」」」」
ユウを失わないために、守るために夕焼たちはボロボロになりながらも戦う事を決める
彼女の言葉に合わせるように九魅たちも構えた
「行きますよみなさん!」
「「「「――っ!!」」」」
「あっ、ねぇね!?」
守るための戦いに挑む夕焼たちは
「おい小僧」
「――っ?」
するとその時、ユウは声をかけられ振り向くとそこには夜叉がいた
「オレはお前のことはよく知らない、だが、あいつらが…夕焼が必死に守ろうとしているのなら、オレもあいつらと共にお前を全力で守ってやる。だから安心して待ってろ!」
「あっ、夜叉さん!?」
夜叉がユウに夕焼たちの思いを代弁し、そのまま後に続くようにして
「み、みんな…」
そんな中、
「はぁぁぁぁ!!」
【「ブルァアアッ!!」】
次の瞬間、夕焼の刀と
【「グアアッ!!」】
「きゃあっ!?」
しかしやはり馬力の差が歴然であり、夕焼の一撃は
「ゆーちゃん!?」
「よくも、このクソ猪!!」
「絶対に許さない!」
「私たちが相手です!」
夕焼が弾き飛ばされるのを見た他の面々が
「「「はぁぁぁぁ!!」」」
「おりゃぁああっ!!」
さらには全員が武器を手に攻撃を繰り出さんとする
【「グオオオオオオオオ!!」】
「なにっ!?」
「「「きゃあああっ!?」」」
「深里、牛丸、那智!?」
しかし
【「ブルァアアッ!!」】
「しまっ、ぐあああっ!?」
残る九魅も
「テメェ!あんまり調子に乗ってんじゃねぇぞ!」
夕焼に続くように次々と仲間たちがやられる姿を目の当たりにした夜叉が辛抱溜まらんと言わんばかりに
「もう一本、テメェのご自慢の牙をへし折ってやるぜ!」
夜叉が強くそう宣言するとともにどんどんと技を繰り出していく
【「――ッツ!!」】
「(ちっ、手ごたえがない!?こいつさっきよりもタフさが増してやがるのか!?)」
何度も打ち込んでいるにも関わらず、
「(…い、いや違う。逆だ。オレの力が衰えちまっているんだ!?)」
最初は
しかし、夜叉はすぐに原因が自分が戦いの影響で力が衰えてしまっていたのだと気づいた
【「ブルァアアアアアア!!」】ベシン!!
「し、しまっ!?ぬぁあああああ!?」
原因に気づいたはいいが、それに気を取られてしまったが故に
「…み、みんな」
ユウの視界に映りこんだのは
【「ブルルルルル…」】
するとその直後、
「やめて…やめて…」
ユウの脳裏にこの後起こるであろう最悪のヴィジョンが浮かび上がる
「やめろぉおおおっ!」
その直後、気づけばユウの体は自然と
「ねぇねたちに手を出すなぁああっ!」
手にした鎌を振りかぶり、
【「ブルァッ!!」】
「うわぁああっ!?」
だが、そんな思いも虚しくユウは