【「ブルァアアアアアア!!」】
風により生み出された巻物を使い、変身を果たしたユウの姿に
一瞬たじろいでしまうものの、危険と判断したユウを排除するべく攻撃を仕掛ける
ヒュゥウ…ビュゥウウウウン!
だが、それに反応するかのように発生した風に動きを止められ、さらには標的だったユウが自分の後ろに立っていた
【「グッ…グォオオオオオオオ!!」】
屈辱に表情を歪ませる
「…無駄だ」
しかし、そんな
ブチッ…ブシャァアアアアアア!!
【「ブガァアアアアアアアッツ!?」】
次の瞬間、一瞬にして
「……っ?」汗
ここまでの一部始終を見ていた夜叉は未だ状況が飲み込めず、困惑していた
そんな中、彼女は不意に自分の近くで屈めていた体を起こすユウに目線を向ける
「…ふん、なんだ?粋って突っ込んで来たわりにこのザマか、頗る拍子抜けだな?」
すると今まで無言でいたユウがようやく口を開いた
しかしその声と言葉づかいは明らかに今までの幼子だった者の声には到底思えないほど野太く、それでいて大人びていた
「大丈夫か夜叉?怪我はないか?」
「えっ?あっ、あぁ…」
呆気に取られているとユウと思われる半獣が声をかけていたので咄嗟に夜叉は返事をしていた
「そうか、怪我は内容だな」
無事なことを確認するやユウと思われる半獣は嬉しそうに口角を上げる
「おっ、お前…ユウ、なのか?」
「んっ、何を言っているんだ夜叉。”オレが分からないのか”?」
状況を確認するべく恐る恐る夜叉が問いかけるとユウと思われる半獣は
あたり前のようなことをどうして聞くのだろうかというかのようにキョトンとしている
夜叉はそれを見てひとまず半獣がユウなのは理解した
だが、雰囲気と言葉遣いから見てもやはり先ほどの幼子のような彼とは似つかぬような感じに理解が追い付かなかった
するとその最中のこと、突如として大きな影が2人を包みこんだ
何事かと急ぎ2人が視線を向けてみる
【「ブゥッ…ブゥッ……ブルルルゥウウウウ!!」】
なんとそこには倒したと思っていた
「…まだ生きていたか?」
【「ブルァアアアアアア!!」】バッ!
傷つけられたことと、今の呆れたものを見るかのような発言を恥辱と捉えた
怒りに打ち震えるとともに今度は夜叉諸共ユウに襲い掛かる
「お、おい来るぞ!?」
「懲りん奴だ…――っ!!」
再度仕掛けてくる
それを斬撃波へと変え、撃ち放つ
【「――ッツ!!」】ペキュン!
「――っ!?」
「き、効いてない!?」
しかし
「く、来る!?」
「ちぃ!?――っ!!」バッ!
「ユウ!?」
迫りくる
前方に飛んだと同時にユウが身構える
ドシィイイイイイン!!
「ぐぅううううううう!?」
次の瞬間、
だが、ユウは
突進の勢いは凄まじく、ユウは抑え込もうとしたまま夜叉のいる後方に向かってずりずりと押し込まれていく
このままでは夜叉を巻き込んでしまうと感じたユウは手にさらに力を込めて踏ん張りを見せる
すると夜叉にぶつかるまで目前まで来たところでようやく
【「ブッ、ブッルルルルルウウウウ!!」】
止められたことに衝撃を受けながらもそれでももうひと踏ん張りと夜叉と共にユウを叩き潰そうとする
「ま、負けられるか!こんなところでお前なんかに、ぐぅおおおおおおおお!!」
【「ブガッ!?ブァッ!?」】
全身から力を籠めると徐々に
「ぬぅうううう!うぉおおおおおおおおおおっ!!」
ドスゥウウウウン!!
【「ブガァッツ!?」】
渾身の勢いで抱え上げた
勢いよく叩きつけら、
「(あっ、あんな巨体を投げ飛ばすとはなんて力なんだ?)」汗
夜叉はユウが自分たちの何十倍もの大きさを誇る
先ほど奴を斬ったスピードもさることながらそれに引けを取らないほどの力で今のような芸当を見せるユウに次々と度肝を抜かされた
【「グッ…ブ、ブルウウ!?」】
その時、叩きつけられ、地面に倒れていた
「あ、あいつまだ立つのか!?」
傷つき、ボロボロになりながらも
「…哀れだな」
「えっ?」
「見ろ、奴の目を」
ユウに言われるがままに夜叉は
立ち上がる
この世の全てが憎い、恨めしい、壊したい、潰したい
そう言った負の感情が
「あいつには感情なんてない、ただ蹂躙し、破壊し、貪り快楽におぼれる。それしか考えられないんだ。あいつは生かしてはいけない存在だ……だから」
するとそれを見たユウが身構える
「――っ!!」ビュゥウウウウウウウ!!
「うっ、ぐぅうっ!?」
次の瞬間、ユウを取り巻くように風が突風と鳴りて湧き上がる
「狩らせてもらうぞ、お前の命を…っ!」
鎌を構えながらユウは
【「ブルァアアアアアア!!」】
その言葉に怒りを露わにした
「――っ!!」ビュゥウウウウン!
直後、ユウもそれに合わせるかのように神速のスピードで向かって行く
ユウと
【「ブルァアアアアアア!!」】
咆哮をあげると同時に全ての力を注ぎ込んだ突進がユウの目前まで迫る
「斬り裂け…【
唱えるようにユウが囁いた
ヒュゥウ…ジャキィイイイイイイイイイイン!!
一凛の風が吹いた瞬間、凄まじい斬撃が繰り出される
「――っ!?」
傍から見ていた夜叉はその目を疑った
彼女の目に映った光景
それは鎌を薙ぎ払ったように宙を舞うソウと首を狩っ斬られた