異様なる力を持った芦屋との戦闘に突入してしまった光牙たちは
戦闘の最中、信者たちに襲われたり、春花を洗脳されてしまうという事態に陥る
しかしその最中、信者たちを物のように扱う神の判断に芦屋が戸惑いを覚え
今までの自分たちのやり方は間違っていたと考えを改め、神に辞めるよう進言する
だが、直後神は芦屋の体を乗っ取ってしまったのだった
「ふふふふ」
「「っ…」」アセアセ
光牙と焔は芦屋の体を奪った芦屋曰くの髪に君の悪さと得体の知れなさに警戒していた
「やっと自由に動く体を得られた。やはり最初からこうしておけばよかったな?」
自身が奪い取った芦屋の体の感覚を確かめながらつぶやく
「やい、お前誰だ!芦屋の体をどうする気だ!?」
焔が芦屋の体を乗っ取っているであろう者に問いただす
「私か?ふっ、いいだろう教えてやる。私はかつては教団の教祖として君臨していた」
「教祖だと?」
芦屋の体を乗っ取っていた者が自分がかつて教祖をしていたと告げる
「そうだ、さらに私は生まれた頃から特殊な力を持っていた。そしてその力を使って自分の意のままに操り、私を神の使いとして崇めるように仕立て上げ、それによって私は教祖として不動の地位を確立したのさ」
生まれ持った能力を使い、自分を教祖として崇めさせる宗教を作り上げたことをおしえてきた
「だが、ある時洗脳をかけようとした女に逃げられてしまい、私は掴まり、様々な余罪の末に死刑囚となり、程なくして刑が執行され私は死んだ。しかし私はまだこの世にとどまっていたかった。もう一度あの生活を取り戻したかった。そんな時、さまよえる私はこの娘を見つけた。他の女どもに自分の崇拝するものを貶され傷ついたこいつを見て利用しようと考え近づいたのさ、そしてこいつを信用させるためにそれっぽくふるまうことで忠実なコマを手に入れたのさ」
「ちょっと待って、ということは?」
「そうさ、こいつが神だと信じていたのは全部嘘、私がそういう風に仕向けたに過ぎないのさ」
全ては自分が芦屋の信仰心を利用して再び手駒を増やすための策略だったのだ
このペテン師のせいで芦屋は信じるものを利用されてしまったのだ
「こ、こいつ!」
「外道が」
「なんとでも言うがいい、神だなんだと信じている奴らは簡単に騙されてくれるからな。おかげで私は得しまくりよ!」
自分の悪行を棚に上げるどころかむしろ得意げに言うペテン師の言動にこの上ない怒りを覚える
「だがこの小娘ときたら私の言うことに反抗してきやがって、信者は黙って私の言うことに従えばいいと言うに、まぁ、しかしそのおかげでこうして体も手に入ったことだしよしとしよう、私は再び愚民どもを洗脳して信者にしてまた教祖として君臨するのだ!あはははは!」
自身の計画を盛大に暴露すると共に次なる計画を企てるとともにこの場から逃げようとする
「そんなことさせるわけないだろ!」
「甘い!ふぅん!」
逃げようとするペテン師を止めようとするも逆に術を喰らってしまう
「ぐっ!?しまった…あ、頭が!?」
「ふははは!バカめ!自分からかかりに来よってからに、このまま洗脳して手駒にしてやるぞ!」
「ぬぁぁぁぁ!?」
必死に抵抗しようとする焔の叫びが響き渡る
「はははは!」
「複数の敵を相手に1人だけに感ける奴は隙だらけだな?」
「っ!?」
ジャキン!
「ぬぁぁぁ!?あ、危ない!?危うく斬られるところだった!?」
「ほう、今のをかわしたか?少しはできるみたいだな?」
「ま、待て貴様!?いいのか!?意識は私だろうと体は小娘のものなんだぞ!?仲間を躊躇いもなく斬るというのか!?」
思いがけない行動に動揺を見せており、芦屋の体を盾に揺さぶりをかけようとしていた
「残念だったな。俺はそんなことで躊躇するような感情は持ち合わせておらん、それに芦屋はそれだけのことをやらかした。これはその制裁だ」
「っ!?」
「わかったか?…わかったなら、潔く往生せよ!」
その掛け声とともに光牙が芦屋に憑依したペテン師に仕掛けてきた
「まっ、不味い!?こ、こんなところで死んでたまるか!」】ホワーン!
「っ!」
ジャキン!
「あ…ぅぅ…」どさっ
このままでは命の危険だと感じ取ったペテン師は芦屋の体を捨てて再び霊体となる
ペテン師の魂から解放されたことによって芦屋は力尽きたように、その場に倒れこむ
【「お、おのれ…あと、あと少しだったのに!?あの娘の体を使って新たに教団を作り上げ、そこで教祖として悠々自適な暮らしを手に入れるはずだったのに!?」】
芦屋の体から分離したペテン師の魂は光牙によって計画恨み言をつぶやく
「言いたいことはそれだけか?」
【「っ!?」】
刹那、ペテン師は背後から気配を感じ、動揺する
自身の背後には光牙が身構えていたのだから
【「な、お前、いつの間に!?」】
「まんまと罠に引っかかってくれて礼を言わせてもらうぞ」
【「わ、罠だと!?どういうことだ!?貴様があの小娘を斬る直前に私は意識を離脱させて難を逃れたと言うに!」】
光牙が自分を罠にかけたというのでペテン師の魂はどういうことかを問い詰める
「それこそが俺の仕掛けた罠だ。あの時、俺が芦屋を斬ったように見えただろうが実はあれはただの峰打ちだったのさ」
【「み、峰打ちだと!?」】
「そうだ。そして小心者の貴様ならば自分がやられると踏んだ瞬間に芦屋から離れようとするだろうと思っていたがやはり俺の予想通りだったな?」
ペテン師の魂の行動を先読みし、奴がどうしようとするかのシュミレーションを頭の中で計算し、導き出したのがこの結果を産んだのだ
【「お、おのれ!?」】
「……終わりだ」
話しはこれで終わりとし、そしてペテン師の魂に引導を渡すべく光牙が弓の刃を構える
【「ま、まて!まってくれ!?」】
「聞く耳もたん!秘伝忍法【ライトネス・スラッシャー】!!」
ジャキィィィィン!!!
【「ぎ、ぎゃぁぁぁぁ!?!?」】
慈悲なしというが如く光牙の一撃を受けたペテン師の魂は瞬き光の刃によって消し飛んだ
「やったな光牙」
「ふん、当然だ。あの程度でやられるほど軟ではない」
「まったく素直じゃないんだから…まぁいいや、とりあえず春花と芦屋を連れて帰ろうぜ」
「あぁ、そうだな」
こうして光牙たちによってまた一つの事件が解決したのだった
事件から数日が過ぎ、学園はおちつきを取り戻す
「一時はどうなるかと思ったが、何とかなったな」
「そうね。私たちからしたらいいことなんだけども…」
「あぁ…」
落ち着きを取り戻した日常にふける焔と春花だったが
何か苦笑い事務¥見た表情を浮かべながら視線を向けると
「待ってくだされ神よ!」
光牙の後を追う芦屋の姿が
「…しつこいぞ芦屋、だいたいなぜ俺が神にされているんだ?」
「あの時、意識を失った我はみたのです。神々しい光を背に我を暗闇から救い出してくださったあなたの姿を!我は今まで目がくすんでいたのだと自覚したのじゃ、神は既に我が近くで見守ってくださっていたのだと!」
脳裏に過ったイメージから芦屋は光牙が神の化身なのだと思ったのだということであった
「故に我はあなた様に忠誠を誓います。我の心はあなた様のものですじゃ、いかようにも使ってくだされ!」
「悪いが俺にそんな趣味はない、いい迷惑だ」
「そ、そんなご無体なことをおっしゃらずに~」
「おいバカ、くっつくな!」
こうして光牙は芦屋に勝手に神認定され、悩みの種を増やしてしまったのだった