閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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第四章 初任務行きます 後編

「火遁・豪火球の術!!」

 

 

僕らに向かって火球が飛んできた

 

 

「みんな。オレの後ろに!!」

 

 

柳生ちゃんが僕らに指示をだし

 

 

僕らはそれに従い後ろに下がる

 

 

「水遁・鉄砲玉!!」

 

 

柳生ちゃんが傘を振り回すと傘の先端から玉状に圧縮された水が飛び出し火球とぶつか

 

 

それにより水が蒸発し水蒸気が起き、火球も同時に消えた

 

 

「っち、水遁使いか」

 

 

悪忍が柳生ちゃんをめんどくさそうに見る

 

 

「こんどはこちらの番ですわ!!」

 

 

斑鳩先輩の合図とともに僕らも悪忍に攻撃を仕掛けるのだった

 

 

 

飛鳥side

 

 

 

雲雀が狼煙を上げた時のこと

 

 

「う~ん、ほとんど見まわったんだけど?」

 

 

「すまないね」

 

 

私はある程度街を案内したけど

 

 

彼女の友達は一向に見つからない

 

 

「ううん。困った時はお互い様だよ…?!」

 

 

ふと私が空を見ると仲間からの『集』の狼煙が出ていることに気づいた

 

 

「(合図だ!!)」

 

 

「どうした?」

 

 

「ううん。なんでもない。あっそうだ、弁天さままだいってなかった。行ってみよう!」

 

 

なんとか合流できるようにしないといけないのに

 

 

でも今のこの状況はほっとけないし…

 

 

 

 

 

飛鳥が焦る中、ポニーテールの少女はいったんとまり別の方向を見て指を鳴らす。その音は寺の屋根に隠れていた人影に届き、少女は立ち上がり笑みを浮かべていた

 

 

 

 

 

「火遁・豪火連球の術!!」

 

 

「よっ、はっ!!」

 

 

斑鳩先輩の合図で一斉に攻撃を仕掛ける

 

 

悪忍が連続で火球を撃ってくるも

 

 

僕らは火球の球をかわしつつ目標に向かって突き進む

 

 

「こっちだこっち」

 

 

かつ姉が手を大きく振って悪忍の注意を引く

 

 

「っ!!」

 

 

悪忍が火球を撃とうとする

 

 

「ちがいます。こっちです!!」

 

 

逆方向から斑鳩先輩も同じ行動をとる

 

 

斑鳩先輩の方に向きを変えようとするも

 

 

「こっちだよ~」

 

 

さらにひばりちゃんも同じく悪忍を挑発する

 

 

「っち、ちょこまかと!!」

 

 

悪忍がふたりの行動に気を取られている隙に

 

 

僕が悪忍の後ろに迫り

 

 

右手に気を集中させ

 

 

懐に飛び込む

 

 

「はぁぁぁ!!!!」

 

 

「っ!?」

 

 

僕に気づいた悪忍

 

 

「うおっ!!」

 

 

勢いよく空中に飛んで攻撃をかわす

 

 

「へっ、あめ~ぜ!!」

 

 

悪忍がそういうが僕はふふっと笑う

 

 

「なっ、何がおかしい!?」

 

 

「甘いのはあなたです」

 

 

「何!?」

 

 

その時飛び上がった悪忍の上から柳生ちゃんが現れた

 

 

「なっ!?」

 

 

「水遁!!」

 

 

「しまっ「鉄砲玉!!」ぐあぁぁ!!!」

 

 

逃げ場のない空中から放たれた攻撃に対処できず悪忍は術の勢いで地面に叩きつけられ気を失った

 

 

「…なんとか倒したな」

 

 

「ええ、やりました」

 

 

「わ~い、勝った勝った~」

 

 

僕らは自分たちの勝利に喜んだ

 

 

 

 

???side

 

 

 

佐介たちのいる路地の建物の上で彼らの戦闘を見ているものたちがいた

 

 

「あ~ら、やられちゃったようね。まぁ所詮野良の悪忍じゃこの程度よね。でもこのまま終わらせるのもつまらないわね。ここはひとつ盛り上げてあげましょうか」

 

 

女性はそう言うと両手を突き出す

 

 

「秘伝忍法・操り人形(マリオネット)!!」

 

 

すると指の先から目に見えない糸を放ち、気絶している悪忍にくっつけた

 

 

「うふふ、こ・れ・で、あなたも私のお人形よ♪」

 

 

少女は不敵に微笑むのだった

 

 

 

 

 

佐介side

 

 

 

 

 

僕たちが悪人を倒した事を喜んでいると

 

 

「?」

 

 

「どうしたのひばりちゃん?」

 

 

突然ひばりちゃんが何かに気づいた

 

 

僕たちが振り向くと

 

 

 

ずず・・・

 

 

 

「「「「「?!」」」」」

 

 

地面をこすりながら起き上がる悪忍

 

 

でもなんだかさっきとは様子が違う

 

 

「この感じ、さすけくん気をつけてこの人心がない!?」

 

 

「心?どういうことだひばり?」

 

 

「よくはわかないけど、さっきまでとはあの人、全然気の感じが違うの」

 

 

「どうなってるんだ?」

 

 

悪忍はまるで人形にでもなったかのように静かで不気味だった

 

 

 

 

 

飛鳥side

 

 

 

 

 

「(みんなだいじょうぶかな~?)」

 

 

狼煙が出てたってことは不良を見つけたってことだよね

 

 

どうしよう

 

 

「これだけ探しても先に帰ったんだろう」

 

 

「そうかもしれないね」

 

 

私がそう言うと同時にいきなり湖を泳いでいたカモが私の方に飛んできた

 

 

「うわっわわわ、わ~!!」

 

 

私はバランスを崩し湖に落っこちた

 

 

彼女が手を差し出してくれて引き上げられた

 

 

でも髪も服もびしょ濡れになっちゃった

 

 

「大丈夫か?」

 

 

「だっ大丈夫…はっ、はくしょん!!」

 

 

「世話になったな」

 

 

「ううん。え~っと名前聞いてなかったねわたしは飛鳥」

 

 

私は彼女の名前を聞いてなかったので私は自己紹介することにした

 

 

「焔だ」

 

 

私たちは互いに名前を教えあった

 

 

「焔ちゃんか。それじゃ焔ちゃん。お友達、戻ってくるといいね。さようなら~」

 

 

私はびしょ濡れの体で立ち上がり走り出す

 

 

早くみんなと合流しないと

 

 

 

 

 

焔side

 

 

 

 

 

 

「あえて殺気を送ってみたが気が付かないとはな」

 

 

飛鳥が手を振ってその場から立ち去ったあとも

 

 

しばらく私はその場につったっていた

 

 

「ふふ、心配いらないさ今頃あいつが面白い方向に戦いを盛り上げてるだろう」

 

 

 

 

佐介side

 

 

 

 

シャキン!!

 

 

 

 

「うわっ!!」

 

 

悪忍?は鉤爪で攻撃してきた

 

 

「さっきまでと動きがまるで違いますね」

 

 

「なんだか気味悪いぜ」

 

 

「ともかく今は倒すことを最優先に考えましょう」

 

 

僕の言葉でみんなが頷き

 

 

悪忍?を迎え撃つ

 

 

「はあぁぁぁ!!!!」

 

 

かつ姉が蹴りをかます

 

 

悪忍?はそれをかわす

 

 

「っち!!」

 

 

「今度はこちらですわ!!はっ、ふっ、はぁ!!」

 

 

斑鳩先輩が飛燕を振り回す

 

 

でもさっきまでとはまるで違い攻撃が一行に当たらない

 

 

 

シュン!!!

 

 

 

「なっ、くっ!?」

 

 

悪忍が鉤爪で斑鳩先輩を攻撃する

 

 

その連続攻撃に斑鳩先輩はなすすべなく防御するだけだった

 

 

その時

 

 

「きゃっ!?」

 

 

悪忍?が自身の足を斑鳩先輩の足に引っ掛け倒した

 

 

そして鉤爪を突きたて斑鳩先輩を串刺しにしようと狙う

 

 

「やめろ!!!」

 

 

その時、僕はそれよりも早く悪忍?に飛び蹴りを食らわせた

 

 

さらに僕は追撃のため構え、両手に気を貯める

 

 

「獣波拳!!」

 

 

僕は両手を組み合わせ、そこから獣の気をかたどった気砲を放つ

 

 

獣波拳が命中し、爆発し、煙が立ち込める

 

 

「みんな下がって!!」

 

 

この間にみんなに距離をとるように支持する

 

 

僕は悪忍?の方に目を向けると悪忍?は立ち上がってこっちに向かってきていた

 

 

「っ…ん?」

 

 

その時、僕は見た

 

 

悪忍?の上半身に薄い透明な糸があることを

 

 

灰で囲まれたことで見えたんだと思う

 

 

「(もしかして…)」

 

 

悪忍が灰から出てくると糸も消えた

 

 

それを見て僕は試してみることにした

 

 

「みんなお願いです。悪忍の動きをできるだけ止めてください」

 

 

僕はみんなにお願いする

 

 

「分かりました」

 

 

「任せな!!」

 

 

「いいだろう」

 

 

「ひばりも頑張る!!」

 

 

みんなが了承してくれた

 

 

「よし、では行きます!!」

 

 

僕たちも一斉に悪忍に向かう

 

 

「みなさん!!」

 

 

「「「「はい(おう)(ふっ)(うん)!!」」」」

 

 

みんなが先行して悪忍?に攻撃する

 

 

流石に四人いっぺんに相手をしているせいで悪忍?も動きが止まる

 

 

僕はその隙に悪忍目掛けてジャンプする

 

 

そして腰の刀を抜き構える

 

 

僕は視覚を研ぎ澄ます

 

 

「…見えた。はあぁぁ!!!!」

 

 

僕は勢いよく刀を振る

 

 

ぷつん!!

 

 

「…よし!!」

 

 

僕は悪忍?についた糸を切った

 

 

すると

 

 

「…」

 

 

どさっ

 

 

悪忍は倒れてそのまま動かなくなった

 

 

「みなさん、大丈夫ですか?」

 

 

僕は四人のもとにかけよる

 

 

「はい、大丈夫ですが」

 

 

「どういうことだよ佐介?」

 

 

「はい、おそらくこの人は操られてたんだと思います。見てください」

 

 

僕はさきほど切った糸をみんなに見せる

 

 

「これが悪忍の体についていたんです」

 

 

「その糸でこいつは操られてたということか?しかしいつの間に?途中までは自我を持っていて操られてるようには見えなかったが?」

 

 

「おそらくは柳生ちゃんの攻撃で倒れた時かと?」

 

 

しかし誰がこの人を操って僕らを襲ったんだろう?

 

 

僕は考えるが答えはでなかった

 

 

 

 

 

 

 

「ふふふ、あの子なかなかやるじゃない。あっちにも大した男の子がいるってことね。…彼とどっちが強いのかしら?」

 

 

 

 

悪忍を操っていた女が佐介を見つめながらそう呟いた

 

 

 

 

戦いを終えた時刻はもう夕方になっていました

 

 

あのあと悪忍は後始末のために来た善忍の忍に身柄を拘束されていきました

 

 

「しかし、不良退治のはずがとんだことに巻き込まれちまったな」

 

 

「そうですわね」

 

 

「なかなか強かったしな」

 

 

「ちょっとあの人怖かった」

 

 

僕らは任務を終えたことで学園に戻る途中でした

 

 

その時

 

 

「わ~~!!」

 

 

雲雀ちゃんが途中、道端に落ちてた缶で足を滑らせてしまった

 

 

「大丈夫?」

 

 

「あっはい」

 

 

倒れる雲雀ちゃんをくるくる髪に頭に大きなリボンをつけた女の人が助けてくれた

 

 

「やっぱりかわいい♪(ぼそ)」

 

 

「へっ?」

 

 

「うふっ、じゃあね!」

 

 

「綺麗な人~♪」

 

 

雲雀ちゃんは自分を助けてくれた女性に見惚れていた

 

 

なんかぼそりとつぶやいていたような気がする

 

 

「どうした?」

 

 

聞こうとした僕よりも先に柳生ちゃんがおもむろに雲雀ちゃんに尋ねる

 

 

「ううん。なんでも」

 

 

雲雀ちゃんが手を軽くふった

 

 

 

 

「みんな~」

 

 

 

 

前から声が聞こえ振り向くと飛鳥ちゃんがはしってきた

 

 

って!?

 

 

僕は飛鳥ちゃんの格好を見て即座に後ろを向く

 

 

なんでかというと

 

 

どういう事かしらないけど

 

 

飛鳥ちゃん服が濡れてて…その…

 

 

ぶっブラが若干見えるから

 

 

見ないようにしたんです

 

 

「飛鳥さん」

 

 

「飛鳥ちゃん」

 

 

「お前なんだそのかっこ?」

 

 

かつ姉達が飛鳥ちゃんの格好を見て驚いているようだ

 

 

「えっと。これにはちょっとした事情が…あれ、不良は?」

 

 

「今頃来て何をのんきな」

 

 

「こっちは不良どころじゃなっかったんだぜ」

 

 

「えっ、どういうこと?」

 

 

「後で教えてあげるよ」

 

 

飛鳥ちゃんは事情を知らないからわかんないよね

 

 

「でもその前に今日のことは霧夜先生に叱っていただかなければ!!」

 

 

「座禅くらいは覚悟しといたほうがいいぜ」

 

 

「そんな~」

 

 

ご愁傷様だよ飛鳥ちゃん

 

 

こればかりは助けてあげられないし

 

 

「そんで佐介はなんで後ろむいてんだよ?」

 

 

「あっあのこれはですね」

 

 

僕が言う前にかつ姉は何かに気づいたように悪い笑みを浮かべる

 

 

「…はっは~ん?佐介ちゃんてば飛鳥の格好見て興奮してんのか~?」

 

 

「ちっ、違います!!」

 

 

「とぼけんなって男なら誰だってそうだわな~♪」

 

 

「もう違いますってば~~!!!!」

 

 

これからもかつ姉にからかわれていくのか…

 

 

僕今後が不安です(しゅん)

 

 

 

夕日が照り付けるビルの上に多数の人影があった

 

 

 

「どうやったん半蔵の奴ら?」

 

 

緑のショートヘアで黄色に黒い渕が入った服を着て下はジーパンの女性がさきほど悪忍を操り、佐介たちを襲った女性に声を掛ける

 

 

「えぇ、なかなかだったわ。特にあの男の子、結構やるわね。あの中で一番はあの子じゃないかしら?」

 

 

「なるほど、で、そちらはいかがでした伝説の忍の孫と言うのは?」

 

 

こんどは長い髪で白と黄緑を主体にしたドレスの少女が尋ねる。

 

 

「相当な使い手だと期待したのだが…」

 

 

その質問に答えたのは飛鳥が出会ったあの黒い髪の少女だった

 

 

「ようするに半蔵恐れるに足らずってことやろ?」

 

 

緑のショートヘアの女が少々期待はずれと言いたげな顔で聞いた

 

 

「ふん、今はまだ泳がせておけばいいのよ。いずれ思い知るだろうし」

 

 

さらに別の声が聞こえ、声するほうをむけると傘をさした左目を眼帯で閉じてゴスロリのような服を着た少女がいた

 

 

「そうだな。真の忍は「俺たちだということがな」ちょ、私の台詞を取るなよ!?」

 

 

ポニーテールの女が言おうとした台詞をその後ろから来た黒髪の男に取られた

 

 

「しかし、あんな雑魚に5人係で手間取るとは情けないな」

 

 

「でもあなた、あの男の子を電柱から観察してたじゃない、少しは期待してたんじゃないの?」

 

 

ふわふわ髪の女が男に尋ねる

 

 

「少しだ。ほんのな、が、他のやつらより少しはできるというだけだ。しょせん俺の敵ではないな」

 

 

男は自信満々でそういった

 

 

「あら、随分余裕ね」

 

 

「ふん」

 

 

男は鼻で笑いながら時間を確認する

 

 

「そろそろ撤退の時間だ。いくぞ」

 

 

男は5人に声をかける

 

 

「あぁわかった」

 

 

「では帰ってもやしの手入れをしましょう」

 

 

「そればっかやな」

 

 

「私も帰ったら作り途中のお人形を完成させましょっと」

 

 

全員がその場を後にしようとする

 

 

男は少し歩くと佐介たちがいるであろう方角を向き

 

 

「精々今のうちに楽しんでいろ。いずれ俺が狩りに行くまでの間な」

 

 

「ほ~ら、何立ち止まってんのよ、行くわよ?」

 

 

「…今行く」

 

 

ゴスロリの少女が男に声をかけ男もその場を後にした

 

 

 


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