閃乱カグラ 忍たちの生き様   作:ダーク・リベリオン

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KAGURTrilogy episodeフレア 4

学園で起きた騒動を調べるため行動していた忌夢と紫は相馬と合流すべく廊下を歩いていた

 

 

「…」ムムム

 

 

「…お姉ちゃん、……何を考えているの?」

 

 

「あぁ紫…いやなに沙希の部屋のことをな」

 

 

「あぁ……なるほど」

 

 

沙希の部屋で見つけた宗教めいた飾り付けされた台に飾られたあのマークが意味するものはなんなのか?

 

 

しかし忌夢が考えていたのはそれだけではなかった

 

 

「(紫が言ってた誰かに見られていたということもなにか引っかかるんだよな)」

 

 

いろいろな推理が頭を行き交うがこれといって答えはでない

 

 

「ともかくまずは相馬たちに合流しなきゃな、なにか有力な手がかりを掴んでいるかもしれない」

 

 

「…うん、そうだね」

 

 

「さぁ、急ごう紫」

 

 

相馬と合流すべく歩みを早めようとした時だった

 

 

 

 

 

 

 

ボバアアァァァァァァァァァァン!!

 

 

 

 

 

 

 

「「っ!?」」

 

 

突然、遠くの方から爆発が

 

 

「な、なんだ!?」

 

 

「…あっちって、確か、相馬くんたちが向かってる場所…だよね?」

 

 

「まさか、相馬の身になにかあったのか?」

 

 

これはただ事ではないと忌夢も紫も感じ取った

 

 

「ともかく早いとこ相馬のところに!」

 

 

「お、お姉ちゃん!」

 

 

「どうした紫?」

 

 

「…あれ!」

 

 

紫が指さすほうを見るとそこにはこちらに向かって歩いてくる生徒たちの集団が

 

 

「っ…、こっちもか!」

 

 

徐ろに後ろをみてもやはりこちらに向かって生徒たちの集団が現れていた

 

 

しかも見る限り生徒たちの目には生気がこもっておらずその手には武器がちらついていた

 

 

「くそ、いったいなにがどうなっているんだ!?」

 

 

「……どうするのお姉ちゃん?」

 

 

「どうするもこうするもこの場を切り抜けるには戦うしかないだろう。いくぞ紫!」

 

 

「…う、うん!」

 

 

何が起きているのかは定かではないがともかくこの状況を打開するため忌夢と紫は自分たちを包囲する生徒たちと戦うことを決めるのだった

 

 

 

 

同時刻

 

 

 

 

「な、何よこれ?」

 

 

「み、みんながおかしくなっちゃった」

 

 

別の場所にて両備と両奈は生徒が生徒を苦しめる光景を目の当たりにしていた

 

 

訓練としてではない、殺し合いにも近しい乱闘があちらこちらで繰り広げられている

 

 

「いったい何がどうなってんのよ?急に大きな爆発が起きたと思ったらいきなり現れた生徒たちが同じ生徒達を襲うだなんて!?」

 

 

「これ、もしかして沙希ちゃんの起こした事件の件と関係あるのかな?」

 

 

訳も分からない状況を目の当たりにし、困惑する両姉妹

 

 

「「「「改変の時は来たれり」」」」

 

 

「「っ!?」」

 

 

だが、そんな2人をいつのまにか生徒たちが包囲しており逃げ場を塞がれた状態だった

 

 

そして時を待たずして生徒たちが2人に襲いかかる

 

 

「くそっ!このっ!」

 

 

「えい!とぅえい!」

 

 

両備と両奈も生徒たちを迎え撃つ

 

 

だが、程度の低い攻撃では生徒たちがやられるわけもなくまたすぐに起き上がり襲いかかる

 

 

「くっ、きりが無いわね!」

 

 

「両備ちゃん!ここは両奈ちゃんに任せて両備ちゃんはみんなに危険を知らせて!」

 

 

「な、何言ってんのよあんた?こいつらを相手に1人で戦うなんて無謀よ!」

 

 

確かにこの状況を他の仲間たちに知らせるのは道理ではある

 

 

しかし2人でも手こずる人数を相手に両奈1人で戦わせてしまうことに両備としては気が引ける思いだった

 

 

「大丈夫、両奈ちゃん負けないんだから♪だから両備ちゃん、両奈ちゃんを信じて行って」

 

 

「両奈……絶対にやられるんじゃないわよ!やられたら一生口聞いてやらないし虐めてもあげないんだからね!」

 

 

「はうぅ~ん♪それって一生放置プレイ?それはそれでたまんな~い♪」

 

 

「…ダメだこりゃ」

 

 

我が姉ながら情無いなと内心思いつつ両備はこの危機を皆に伝えるべく駆け出すのだった

 

 

 

 

 

またまた同時刻

 

 

 

 

 

病室で雅緋が1人残って父である学園長と鈴音を見ていた

 

 

相変わらず学園長の方は意識を失ったままであり、雅緋は心配そうな顔を浮かべる

 

 

「そう気に病むな雅緋、学園長先生はあの程度で死ぬような人ではない、それはお前がよくわかってることじゃやないか」

 

 

「……鈴音先生のおっしゃられることはわかってます。ですが御存知でしょうが母は私のせいでこの世を去りました」

 

 

雅緋、そして光牙の母は雅緋の任務中に現れた妖魔によって殺されてしまった

 

 

「私は記憶を失ないみんなに迷惑をかけてしまった……特に光牙には数え切れないほど辛い想いをさせてしまった。もしこのまま父さんまで亡くなってしまったら私は光牙にあわせる顔がない!また私はあの子から笑顔を奪ってしまうのかと思うと怖くて怖くてたまらないんです!」

 

 

今まで光牙からたくさんのものを奪ってしまったという自責の念が雅緋を苦しめていた

 

 

「雅緋、姉であるのならば光牙のことだってわかってるはずだ。あいつは強い男だ。記憶を失ったお前を影ながらずっと支え続けたのはいつかお前が記憶を取り戻すと信じていたからだ。あいつは一匹狼を気取っているようでじつは誰かの為に一生懸命、そう言うやつだ……違うか?」

 

 

「鈴音先生……はい。確かにそうですね。私も光牙のように最後まで希望を捨てません。父が目覚めると信じます」

 

 

「そうだ。その粋だ」

 

 

落ち込んでいた雅緋は鈴音のおかげで気持ちを楽にすることができるようになった

 

 

鈴音も元気を取り戻した雅緋に満足気な笑みを浮かべていた

 

 

「それにしてもみんな遅いですね」

 

 

「なにか掴めていればいいのだが」

 

 

まだ一連の事件の情報を得ていない雅緋たちは相馬たちの帰還を待っていた

 

 

 

 

 

ボバアアァァァァァァァァァァン!!!

 

 

 

 

「「っ!?」」

 

 

例の爆発が起こった

 

 

「爆発だと!?」

 

 

「い、一体何が!?」

 

 

突然の事態に困惑した表情を浮かべる2人

 

 

 

ガラララ!!

 

 

 

「雅緋!」

 

 

「両備?」

 

 

するとそこに仲間を呼びにやってきた両備が現れた

 

 

「両備、今学園内で爆発が起こったみたいだが何事だ?」

 

 

「あっ、鈴音先生…実は今学園内がパニックになってるんです!」

 

 

「どういうことだ?」

 

 

「突然、一部の生徒や教員が暴徒と化し他の生徒や教員たちを襲っているんです。先ほど両備達も教われて今両奈が必死に食い止めてくれてるんですが」

 

 

両備から話しを聞いた2人は事態が最悪のケースに向かっているのだと直感した

 

 

「両備、私も戦うぞ、案内しろ」

 

 

「わかったわ」

 

 

「ならば私も」

 

 

「鈴音先生はまだ万全な状態ではないでしょう、ここは私たちにまかせて下さい、学園と誇りは私たちが守ってみせます。いくぞ両備!」

 

 

そう言うと雅緋は両備に続いて現場に向かった

 

 

「気をつけて行くのだぞ」

 

 

鈴音は彼女達の無事を願いながらそうつぶやくのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

「両備、他のみんなと連絡は?」

 

 

「ううん、おそらくは今頃、相馬や忌夢たちも同じようになってるかもしれないわ」

 

 

「そうか…っ!?止まれ両備!」

 

 

「っ!?」

 

 

雅緋が足を止め目線を向けた先には暴徒の生徒や教員が待ち構えていた

 

 

「「「「改変の時はきたり」」」」

 

 

「待ち伏せか…仕方ない、邪魔者を蹴散らしながら忌夢達と合流するぞ」

 

 

「OK!」

 

 

「では行くぞ!!」

 

 

武器を手に押し寄せる暴徒たちに雅緋と両備は立ち向かった

 

 

 

 

 

 

戦いは激化の一手を辿り舞台は大広間へと移った

 

 

 

「ふん!でやっ!!」

 

 

「喰らいなさい!」

 

 

雅緋と両備は互いに背中合わせで向かい側の敵を倒していく

 

 

「ふふっ、ちょっと前まで殺そうとしていた相手とこうやって背中をあずけるだなんて随分と奇っ怪な話よね?」

 

 

「確かにな…だが、信頼しているぞお前の腕を」

 

 

「あら、えらく評価してくれるじゃない、ならその期待には答えないとね!」

 

 

こうして互いに志気を高めた2人は一層排除に力を尽くす

 

 

「喰らえ!!」

 

 

 

ザシュザシュン!

 

 

 

「風穴開けてやるわ!!」

 

 

 

バキュン!バキュン!!

 

 

 

「ちょろいわね。さっさと片づけて両奈たちと合流w「両備!危ない!」えっ?」

 

 

少々天狗気味になっていた両備が不意に視線を逸らした隙に1人の暴徒生徒が斬りかかってきた

 

 

鬼気迫る瞬間

 

 

「秘伝忍法♪」

 

 

その時、上空から現れた影が放った弾丸の雨が両備に襲いかかる生徒、さらにその周りの暴徒たちを撃ち抜いた

 

 

「両備ちゃん雅緋ちゃん!」

 

 

「両奈!」

 

 

「無事だったか!」

 

 

颯爽と2人のもとに降り立ったのは両奈だった

 

 

「ボクたちもいるぞ!」

 

 

「忌夢!」

 

 

「そんでもって!いっけぇ!秘伝忍法・デットフォックス!!」

 

 

さらに空から狐の姿を模した雷撃が直撃、そのあとすぐに2つの影が降り立った

 

 

現れたのは忌と紫だった

 

 

「忌夢、紫も無事だったか!」

 

 

「心配かけてごめんよ雅緋」

 

 

「…なんとか、合流できたね」

 

 

ようやく選抜メンバー5人が集結した

 

 

だがここで雅緋たちは気付く、1人足りないことに

 

 

「忌夢、紫、相馬は一緒じゃないのか?」

 

 

「そのことなんだけど…さっきの爆発は相馬が向かった方角から起こったんだ」

 

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!じゃあそれってつまり?」

 

 

「…やられたかもしれないということさ」

 

 

この事態を前に遭遇できてないこと踏まえた考えを忌夢は伝えた

 

 

「…まさかな」

 

 

信じられないとはいえありえない話ではないと考えずにはいられなかった

 

 

 

パチパチパチパチ

 

 

 

「「「「「っ!」」」」」

 

 

すると突然、どこからともなく拍手の音がし、あたりを見渡す

 

 

「っ!……みんな、あそこ!」

 

 

いち早く気づいた紫が指さす先には

 

 

「いや~、実に見事、流石に選抜メンバーだけのことはあるな」

 

 

高いとこから彼女たちを見下ろし賞賛の声をあげる九蓋の姿があった

 

 

「だ、だれだお前は!」

 

 

「私かい?私の名は九蓋、君たちには"この遭遇"の黒幕と言ったほうがわかりやすいかな?」

 

 

「「「「「っ!?」」」」」

 

 

黒幕である九蓋の登場に雅緋たちは驚きの声をあげる

 

 

「あんたがこの事態を起こした黒幕なのね!」

 

 

「いったいなんのつもりだ!学園のみんなをあやつり学園を滅茶苦茶にするなんて…許さんぞ!」

 

 

「許さない、か…ならばその言葉そっくり返してやろう。貴様らのせいで我が君道元さまがお隠れあそばされたのだ。これは私からお前たちへの復讐だ!…そして同時に改変の時でもある」

 

 

「復讐だと!?」

 

 

雅緋たちは九蓋の目的が自分たちへの復讐なのだということを知る

 

 

「九蓋、一つ教えろ!お前のいうその改変とはなんだ!」

 

 

暴徒と化した者たちが口を開けば呟くその言葉の意味を本人から直接問いただすべく忌夢は尋ねる

 

 

「…先といいお前たちといい善忍なんぞと戯れる貴様らがいるせいで蛇女子学園はかつての栄光を失いつつある。それを見るたび私は悲しかった。だからこそ私は誓った。今一度、蛇女子学園をあるべき姿に戻す、貴様ら忍学生は我らの道具であり命令に従うだけの駒であればいいのだということを再び分からせるために今の蛇女を破壊しリセットさせる。それが私の描いた計画だ」

 

 

「な、なんだと!」

 

 

つまり九蓋のいうリセットが行われてしまえばかつての道元に支配されていた頃の蛇女子学園に戻り、生徒たちは悪戯に命を投げ出すだけの存在となってしまう

 

 

「そんなことはさせないぞ!」

 

 

「強がったところでお前たちに待ち受けているのは死のみだ。既にお前たちの仲間であった蒼馬は私の手で葬られたわ!」

 

 

「っ!?…じゃあやはり相馬は」

 

 

九蓋の言ったその一言により雅緋たちの恐れていた事態はよりはっきりとしたものになってしまった

 

 

「さて、そろそろ私の計画も大津目だ。ではそろそろ終わらせるとしよう」

 

 

「あれ?あいつの持ってるのって?」

 

 

「うん、相馬君たちが持ってるのに似てる」

 

 

「…色が、違うけど」

 

 

驚く両備たち、無理もない、九蓋が手にしてるのは相馬たちが使っている武器と同タイプのしろものだった

 

 

「…変幻」

 

 

《Phantom!》

 

 

すると九蓋が武器のボタンを押すと、銃口から煙を噴出させ自身の周囲を覆う

 

 

煙が晴れるとそこには化物の姿へと変貌した九蓋の姿があった

 

 

「さぁ小娘ども、貴様らに死をくれてやる」

 

 

怪物と化した九蓋は不敵な笑みを浮かべ雅緋たちの下へと飛び込むのだった

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